元彼さんから投稿頂いた「別れて一年後に知った元カノのお土産」。
大学進学で上京し、そのまま就職した年にコロナで非常事態宣言。
3年働いたとき、コロナが落ち着いたことで、故郷で同業が人手不足になり、帰郷命令が下ったけど、そうそうすぐに帰れるはずもなく、今回、やっと円満退社、引継ぎも終わった。
大学入学以来、7年以上住んだから、アパートを出るのも、この街を去るのも淋しいもんだ。
昨年まで付き合ってた元カノも実家から帰郷命令が出て、俺より一年早く東京を去った。
元カノ、部屋の荷物をあらかた荷造りを終えてから、一週間、俺のアパートで一緒に暮らし、バーチャル夫婦を愉しんだ。
「お帰りなさい。お風呂にする?ご飯にする?それとも私?」
なんてやっちゃって、楽しい一週間だった。
帰郷する前日の土曜日、朝から裸で過ごして、一日中やりっぱなしだった。
対面座位、騎乗位、バック、正常位と次々こなし、元カノを精液まみれにした。
あんなにたくさんセックスした日は初めてだった。
抱き合って寝て、翌日曜日、二人で朝食食べて、元カノのアパートへ向かった。
トラックに荷物を積み込み、東京駅でお別れのランチして、元カノを見送った。
「じゃあな。向こうに行っても頑張れよ。元気でな。さよなら…」
「色々ありがとう。あなたと出会えて、良かった。さよなら…」
元カノが新幹線の改札を通り、ホームへ向かって歩き出した。
エスカレーターの手でこちらを向いて、手を振った。
俺も手を振り返した。
エスカレーターに乗った元カノが、見えなくなった…
あれから一年、俺も実家に帰るために、キャリーケースに荷物を放り込んでたら、ケースのポケットに紙袋があった。
紙袋には、元カノの字で「ありがとう」って書いてあった。
紙袋を開けると、ネクタイだった。
元カノが友達と大学の卒業旅行でイタリアに行くとき、キャリーケースを貸した時に、貸したお礼にイタリア製のネクタイを入れてくれたんだ。
俺、あれ以来キャリーケース使ってなかったから、元カノが入れてくれたと思われるイタリア土産のネクタイを今頃みつけた。
元カノには連絡しないと誓ったから、このことは言わないでおくけど、ネクタイを胸に抱いて、
「ありがとう。」
って、元カノの故郷の方角を向いて言ってみたよ。
「俺、このネクタイを締めて、故郷でがんばろう。
明日、誰に見送られるでもなく、この街を出て行くけど、元カノの思い出を連れて帰れること、なんか嬉しくなったよ。
さよならみんな、さよなら東京…
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