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30年前まで暮らしていた元婚約者が暮らした町にひとり

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須賀澤さんから投稿頂いた「30年前まで暮らしていた元婚約者が暮らした町にひとり」。

30年前、26歳まで住んでいた町に出張で舞い戻った。
正確には、その町に隣接した県庁所在地に引っ越したんだが、町そのものが合併で県庁所在地になっていた。
県庁所在にある地元企業に就職して、電車で4駅の隣町の駅裏のアパートに住んでいた。

電車通勤になるが、何せ家賃が安かったし、町でも駅前に回れば便利だった。
その町で知り合い、恋に落ちて、毎週俺のアパートに連れ込んで、淫乱の限りを尽くした女と、結婚の約束までしていた。

自らビラ肉を剥き拡げ、クンニを乞う淫女は美貌の才媛だった。
そのフェラは尿道をチロチロと刺激し、我慢汁を吸い取った。
生のまま交わり、死体を淫らに喘がせて、底なし絶頂に乱れ果て、淫情に狂った。
乳房を淫靡に震わせて、夢中でまぐわう淫奔な姿は、快楽に没頭する発情女だった。
吸い尽くすような女肌に肉棒を囚われ、突姦を繰り返した。
身体を絡ませ、恍惚の夢を恵んだ。

そんなとき、俺に出向命令が下った。
バブルが弾けて、地元企業が規模縮小になり、県外のグループ企業が新採用をせず出向で賄うことになったようで、若い社員に行って欲しいと言われた。
「ついてきてくれるかい?」
「地元企業の人だから、結婚の許しが出たの。遠くに行くなら結婚は無理…」
失意の中、俺は一人あの街を離れた。

俺は、その後も会社には戻らず、そのまま出向先に根を下ろした。
30歳の時に結婚して、出向先の街で家族と暮らした。
昨年、銀婚式を迎え、子供たちにお祝いしてもらった。
そして今回の出張、二泊三日の仕事を終えたが、最終日が緊要だったから、もう一泊宿を取って、30年ぶりの街を歩いた。
もちろん、電車で4駅の30年前まで住んでた駅周辺もぶらついた。

駅裏に、俺が住んでたアパートがまだあった。
積水ハウスの軽量鉄骨の2階建てだったが、昔は無かった「MAST」って壁に貼ってあった。
駅前に回り、転落防止柵に囲まれた用水路沿いを歩いて、飲み屋や定食屋があった路地に行くと、すっかり様変わりしてショッピングセンターになっていた。
元婚約者の家に足を運んでみた。
何度もお邪魔したから、間違いなくここだと確信して行ったけど、見覚えのある建物はなく、元婚約者のあまり聞かない名字の表札は見当たらなかった。

もう、あの町は変わってしまっていた。
30年の歳月が、俺も、彼女も、彼女の家族も変えてしまった。
そこには、ノスタルジーもペーソスもなかった。
「もう、訪ねることもないだろう…」
と呟きながら、駅に入る前に振り返り、街並みを眺めた。
街並みに、郷愁さえ感じなかった。
そして、せめて元婚約者が幸せな結婚をしていて欲しいと、願った。

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コメント一覧 (3件)

  • 浦島太郎さん
    いつの時代に生きてるのかな?
    目を覚ませよ!

  • あなたが願って下さっているみたいに、私も、あなたの幸せいっぱい…いっぱい願うね。

    もしもこの先、結ばれる方がいらしたら、大切に想って下さる方を、私も心から敬って、大切に想うね。

    泣いてたけど、涙ふいて、お眠りなるね。

    〇〇さん…お体お大事に、どうかご無理なさらないでね。本当に本当に…どうもありがとう…あなた…大好きだよ。

  • 幼いころに住んでた街に行ったことがあるけど、街並みを見ると郷愁みたいなものを感じましたね。
    ずっと故郷にいる人にはわからない、親が転勤族だと浦島太郎の心がわかります。

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