元彼さんから投稿頂いた「君の気配を感じなくなっていた商店街にひとり」。
君とは、結婚するつもりで同棲していた。
僕は24歳、君は21歳、結婚するにはまだ若いから、同棲から始めたんだ。
二人で借りた一軒家は、平屋の戸建てが6棟並んだ南東角だったね。
給料を持ち寄って、家計簿付けて、結婚へ向けて生活のデータを集めた。
そもそもあの家を借りたのは、家賃がそんなに高くなかったから。
僕のアパートの家賃と、君のアパートの家賃を足して、十分お釣りが来た。
車は、僕が乗ってたグリーンのミラジーノをファミリーカーのように使ってた。
ターボだったから力はあったけど、MTだったから、君は運転が苦手だったよね。
君とのセックスは一生忘れられないかな。
顔は丸顔童顔、身体はムッチリで?カップだったね。
酔うと色っぽくて、いつもよりエロなキスで、ベロベロチューだった。
乳揉むとハアハア、オマンコはずぶ濡れで、舐めると塩気のある愛液だった。
お互いに貪るようなキスしながら、ガツンガツン突いてた。
君は、19歳の処女を僕にくれてから、同棲を始めるまでの2年で、エロくなっていった。
僕が君にエロを潮んだという自負があった。
同棲を始めてから、君の喘ぎは派手になった。
アパートと散って、お隣さんを気にしなくていいから、ヨガリまくってた。
とにかく快楽を貪ってて、女子高生みたいな童顔で、セーラ服コスプレが可愛かったけど、人妻並みの淫らな痴態を見せてくれた。
そんな女子高生はいないよって感じだった。
きっと、僕たちは相性が良かったんだなって思ったよ。
金曜日に、仕事が終わった後はすごく嬉しかった。
金曜の夜から日曜の夜まで、ヤリまくりだった。
2人で料理して一緒に食べたり、DVDを借りて来て一緒に観たり、楽しかった。
ずっと続くと思っていたのに、同棲して2年過ぎた頃から、同棲生活に慣れ過ぎて、結婚準備がおろそかになっていった。
それと同時に、現状に満足し始めて、結婚願望が消えていった。
このままではダメになる、そう思い始めたけど、満足している現状を変えることが無いまま、同棲2年半の頃、二人、テーブルに頬杖ついて見つめ合った。
「私たち、一度、距離を置いた方がいいのかな…」
「そうかもな。このままだと、ずっとこのままで、ダメになるような気がする。」
同棲は、2年半で終わった。
お互い、引っ越し先は内緒、荷物を送った後、ドアの前にはスーツケースが2つ並んでた。
ミラジーノにスーツケースを積んで、
「駅まで送るよ。思いだろ?」
「大丈夫。最後に、駅までの道を記憶に留めながら歩く。さよなら。元気でいてね。」
「君もな。淋しいときは、一人で膝を抱えないで、メールしてくれ。恋人は終わっても、俺たちは友達に戻ったんだから。じゃあな。さよなら。」
僕は引っ越し先で、暫くは君の思い出に寄り添ったり、君の気配を感じようと、あの商店街を歩きに行ったりしてた。
でも、1年過ぎて、メールも電話も来なくて、僕もしなかったけど、もういいかなって思えた。
次第に、君の思い出も薄れて行ったから、嫁と向き合い、同棲はしないで結婚した。
子供が生まれたとき、三十路になってた。
穏やかな幸せの中、君はどうしているのかな、まだこの街にいるのかな、なんて思った。
今年、君と別れて20年になった。
四十路夫婦の僕たちも結婚して17年、上の子は高校受験生になってる。
先日、仕事で、昔君と同棲していた辺りに行った。
懐かしい戸建て、懐かしい商店街、歩いたけど、もう、君の気配は感じられなかった。
そして、君と暮らしたことは覚えてても、君の顔が思い出せなくなっていた。
セーラー服を着た君は丸顔だったけど、のっぺらぼうだった。
フフッと笑って、きっと君も、僕の顔がのっぺらぼうなんだろうなと思ったら、笑えた。
そしたら、君と暮らしたあの頃が、奇麗な思い出になった…
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