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10年前までいた元カノのアパートの前にて

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元彼さんから投稿頂いた「10年前までいた元カノのアパートの前にて」。

先日、昔の彼女が住んでたアパートの前を通った。
信用金庫で仕事があって、その近くだった。
別れてこのかた10年間、近づかないようにしていた場所だった。


結婚を考えていた人で、このアパートにも何度も来てお泊りしてたから、この界隈の飲み屋とか食堂にも懐かしさを感じた。
ネットリと舌を絡めたキスから始まり、溝を舐め上げるクンニ、亀頭だけを口に含む独特のフェラ、全部覚えている。
可愛い丸顔で、笑うと笑窪が可愛かった元カノ、喘ぎ顔でも笑窪ができて、なんか笑えた。

ある一定の律動で腰振ると、両方の乳房が体の動きとシンクロして共振するように揺れてた。
結婚するつもりで付き合ってたから、コンドームしなかった。
生で入れて、元カノのお腹に出してた。


ビュビューっと出る精液、不思議そうな顔で見てた。
その時の射精は恥ずかしさは無いんだけど、生理の時に元カノが手コキしてくれて射精するときは、射精を見られるのが恥ずかしかった。
何でだったんだろう…

元カノ、体調を崩しちゃったんだ。
最初は過労だったんだけど、虚弱体質のようで、立ち仕事を続けてて無理がたたって、疲れが抜けなくなって、どうしようもなくなってた。
元カノ、俺と一緒になりたくて、暫く頑張っていたんだけど、セックスもままならなくなって、俺、切なかったけど、元カノと別れる決心をしたんだ。
都会で一人暮らしするには無理があったから、仕事辞めて帰郷を勧めたんだ。

「やっぱり、無理かな…」
「無理だよ。死んじゃうよ。見てらんないよ。実家、帰った方がいいよ。辛いけど、お別れしよう…」
「私のせいで、ごめん浅い…」
「お前のせいじゃない。お前のためなんだ。」
「私のため…なんだね…ありがとう…」
元カノ、仕事辞めて、元カノの部屋で、二人で荷造りして、最後の夜は俺のアパートで過ごした。
セックスは無し、抱き合って寝た。

翌朝、一緒の朝食を食べて、
「それじゃあ、両親が迎えに来るから、もう行かなきゃ。お仕事、頑張ってね。さよなら。元気でね。」
「お前、早く元気になれよな。さよなら…」
俺は仕事に出かけ、元カノはアパートへ向かった。
あれが、元カノを見た最後の姿だった。
仕事の帰り、元カノがいたアパートの前に立ち、灯りの点くはずもない窓を眺めた。
「行っちゃったんだな…」
うなだれて帰宅した。

あれから、元カノが気になって、元カノが去って初めての年末、元カノの実家へ年賀状を出した。
年明け、帰省先から帰ると、元カノから「少しずつ元気になってる。まだ、お仕事はできないけど。頑張るからね。」と書いた年賀状が届いてた。
そしてその年の年末、喪中はがきが来た。


元カノ、帰郷して1年後、亡くなってた…orz
お墓参りに行きたかったけど、元彼であって、実家に行ったらおまえは誰だになるから、行かなかった。
その日は、ずっと泣いていた。
そして、俺は、元カノの分まで幸せになることが、元カノの供養になると自分に言い聞かせ、生きてきた。

元カノとの物語は、元カノの死という壮絶な幕引きで終わった。
立ち直れないほどの痛手だったけど、受け入れて立ち上がった時、人間って不思議な生き物段って思った。
もし、元カノのその後を気にして年賀状を出してなかったら、元カノの死は知ることはなかっただろう。
最期、元カノは俺のことを思い出しながら、息絶えたのだろうか…


俺は、元カノの死を受け入れて、前を向いた。
そして今、俺には妻子がいる。
元カノん分まで、幸せになる。

先日、かつて元カノと一緒に歩いた道を歩いてきた。
10年前まで、ここに確かに元カノがいた。
笑って俺と歩いていた。
いつか、元カノと子供と歩きたいと思った道だ。
生まれて初めて、この人と人生を歩みたいと思えた人だった。
俺の生きがいだった。

元カノは、与えられた人生を精いっぱい生きた。
生きることを教えてくれたのは、元カノだと思う。
くじけそうになる時、元カノと過ごした日々を思い出し、支えにしている。
これからも、元カノに恥ず禍しくないように生きていこうと思ってる。
10年ぶりに訪ねた元カノがいたアパートの前にて、「もう行かなきゃ」と手を振った元カノを偲ぶ…

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