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小学校を風邪で休んで留守番してたら訪問者に処女を奪われMに目覚めた

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目覚めたのは、小学校4年生の春先のことだった。

その日、私が風邪を引いて学校を休んでいたことを、どうしてあの男が知っていたのか……

今となっては知る由も無い。
ただあの日のことは、今まで誰にも告げたことはない。
それはそれほど衝撃的な出来事だった。

ストーブをたいた部屋で、私は一人、留守番をしていた。

熱はほとんど引いていたが、用心のためにと学校を休まされたのだ。

昼間のテレビは、奥様向けのくだらない番組しかやっていなくて、私は暇を持て余していた。

ピンポーン

突然のベルに、飛びあがりそうになった。
おそるおそる玄関先へむかうと、
閉ざされた扉の向こうで、男の人の声がした。

「こんにちはー。ホケンジョのものですけど」
保健所。それは幼かった私にとって、野良犬や野良猫が連れていかれる場所、というイメージしかなかった。

うちに犬はいなかったし、そんなところに用があるはずもない。

普段なら決してそんなことはしなかったと思うのに、その日に限ってどうして鍵を開けてしまったのだろう。
あれから10年以上たつ今でも、時々不思議に思う。

するすると引き寄せられるように、私は扉の鍵をはずしていた。

そして、そこに、お医者さんと同じ白衣を着た、見知らぬおじさんを見つけた。

「こんにちは。開けてくれてありがとう。一人でお留守番してるの?」
無言で私はうなずいた。

男は手に持っていた黒いカバンの中からがさごそと書類をとりだし、

「さきもとくみちゃんだね?病院から聞いてきたんだけど、風邪で休んでいるとか?」
と言った。

「ちょっと、かんたんな検査をさせてくれないかな?いま、風邪とおんなじ症状が出る、クラミジアっていう病気が流行ってるんだ。ほうっておくと死んでしまうような病気だから、風邪でやすんでいる子の家を一軒一軒まわって、検査をさせてもらっているんだよ。」

胸の奥で、なにかひんやりしたものを感じたのを覚えている。

今でこそクラミジアという名前の性病が存在することを知っているけれど、生まれてはじめてきいたカタカナの病名は、ひどく不吉な感じがした。

「まず、これにおしっこを採ってきてもらえないかな?」
続いて男が差し出したのは、検尿用の紙コップだった。

私はすぐさまコップをもってトイレに入った。
ほかほかと湯気をたてる、生暖かい黄色の液体を受け取ると、男はまず、においをかいだ。

「……うん、なんだかちょっと……」

そして怪訝そうな顔をしたかと思うと、あろうことがその中に指をいれ、したたる黄色い液体がついたその指を、口に含んだのだ。

「!!!」

あまりのことに硬直する私の前で、男ははじめてその優し気な表情をくずし、険しい顔をするとこう言った。

「苦い味がしてるよ。これは、もうちょっと詳しく検査しなければ。どこか、横になれるところはないかい?」

男の異様な行動に、躊躇しなかったと言えば嘘になる。
しかしそれ以上に見知らぬ病名と、つきつけられた『死』という言葉が怖かったし、男の白衣には有無を言わせぬ迫力があった。

私は男を、さっきまで一人で座っていた居間に案内した。

「ここに横になって」

男に指し示されたのは、座布団をクッション代わりにひいたこたつの上だった。私はおずおずと横になった。

「クラミジアって病気はね、性器……って言ってもわかんないかな?まず子供を作る器官をダメにするんだ。バイキンがそのまま脳にあがると、死んでしまうんだよ。風邪の症状にとてもよく似てるから、ちゃんと検査しないと見逃してしまう。」

言いながら、男はいつのまにか透明な手袋をはめた手で、下着を剥ぎ取る。

そして手馴れた調子で、私の両足を折り曲げて開かせた。
そう、産婦人科でとらされる、あのポーズだ。

「どれ……あぁ、これはちょっと……」

両足の間を覗き込んだ男の口から、不吉なため息が漏れた。

不安に硬直した瞬間、親にも触れられたことのない場所に、手袋越しの男の指が触った。

「あ!」
「だいじょうぶだよ、痛くないからね。」

立て膝をした向こうでしゃがみこんだ男の表情は読み取る事はできない。
ただ、怖かった。

「私、わるい病気なんですか? 私、死んじゃうの?」
「だいじょうぶ。今ならちゃんと治してあげられるよ。ちょっと気持ち悪いかもしれないけど、じっとしててね」

男の手はなおも私の秘部をまさぐる。と、唐突に思わず身を引きたくなるほどの強烈な感覚に私は身をよじった。

「せんせ……!そこ、ヘン。」
「ここはクリトリスっていうんだよ。ここがヘンな感じかい?それは困ったなぁ。痛い?」
「痛くは……ないです。」

最初の一瞬だけだった。
逃げ出したくなるほどの痛さは。

今思うと、指先につばでもつけたのだろう。
急にすべらかになった男の指は、なおも執拗にクリトリスをこすり続けた。

男は左手で私の割れ目を左右に押し開き、右手の指先でクリトリスを『調べ』ているようだった。

「どんな気持ちがする? 嫌だったり痛かったり、気持ち良かったりしたら言ってね。その反応で検査するんだから。声をあげてもいいからね」
「なんだか、ヘンな気持ちがします……」

それが快感だなどと、最初はわからなかった。
身を捩ってやめて、と言いたいような。
もっとして欲しいような。

生まれて初めての感覚に、私はただ、身を硬くするだけだった。
……が、それも長くはもたない。

「どうなっちゃ……いけないの?気持ち、悪くなるのが、本当なの?」

喘ぐように聞くと、『先生』は私の股の間から紅潮した顔をあげて答えた。

「いや、気持ち良くなるのが本当だよ。気持ち悪くなったら、それは悪い病気の証拠だ。くみちゃん、気持ちわるいのかな?見たところ声も出てないみたいだし。これ、気持ち良くない?」
「気持ち、いい……です……」

「本当かなぁ? 嘘をついちゃいけないよ。本当に気持ち良かったら、声が出るはずなんだから、すぐにわかっちゃうんだよ」
「きもち、い……あ、……」

いつのまにか、そこからはぬちゃぬちゃと濡れたような音がしていた。

『先生』の指が割れ目をなで上げ、クリトリスをぐりぐりと指で刺激するたびに、チャッヌチャッ、という音がして、私は『悪い病気』怖さにあげはじめたはずの声を、今度は止める事ができなくなってしまっていた。

「あん、あん……いやぁぁ……」
「あぁ、濡れてきたねぇ。濡れるんだねぇ、小学生でも。」

心なしか、男の声もうわずっているようだった。

「せん……せ、私、お漏らし……しちゃった?」

あんまり濡れた音がするので不安になってたずねると、

「いや、これはおしっこじゃないんだよ……そうだな、悪い病気にかかりかけだとこうなるかな?早いうちに治療しないと……」
「やだっ、そんなの……こわい!」

「残念だなぁ。保健所に帰ればいろんな器材もそろってるんだけど。ちょっと危険だけど、ミンカンリョーホーで治してあげられるかもしれないよ」

恐怖に顔をひきつらせる私に、『先生』は優しく微笑んだ。

「くみちゃんはかわいいから、特別にミンカンリョーホーで治してあげる。でも、本当は保健所でちゃんとした手続きをしなくちゃならないんだから、これはくみちゃんと先生との、秘密だよ……」

そう言って、私の両足を両腕で持ち上げて押し広げた。
私はちょうど、赤ちゃんがオムツを替える時の、あの格好にされたわけだ。

「や!!……恥ずかしいよぉ」

いかに性の知識を持たぬ小学生とは言え、これがどんなに恥ずかしい格好であるかは分かる。

私は赤ちゃんの時以来、誰の目にも触れさせたことのない場所を、無防備で『先生』の前にさらしていることになるのだ。

しかも、自分のまったく見えない場所でそこをいじられていたさっきとは違い、自分の『恥ずかしい割れ目』の部分と、『治療に集中して顔を紅潮させた先生』の顔が、こんどは真正面に見えてしまう。

まだ毛も生えていなかった。
わずかに赤みがかった股の間の切れ目の向こうで、食い入る様にそこを観察していた男の眼を、私は今でも昨日のことのように思い出せる。

「だいじょうぶ。誰にも言わないから……くみちゃんが、先生の指で気持ちよくなったなんて、ナイショにしておくから……先生にいじられてグチョグチョに濡れてた、なんて誰にも言わないからね……」

呟くようにそう言うと、『先生』は広げた私の割れ目に、口を、つけた。

「あぁぁぁぁぁぁ!! ヘンだよぉ、なんかヘンな感じがするよぉ!」

恐怖と初めての感覚に対するショックで、いつのまにか私の頬には涙が伝っていた。

その感覚を何と例えればいいのだろう。
『ナメクジが這うような』、とはよくこう言った場合のたとえに使われる言葉だが、そんなものではなかった気がする。

もっと異質のもの、生暖かでぬらぬらした、そう、あれは別の生き物だった。

私の中では。赤黒くて卑らしい、ぬらぬらの生き物に、割れ目を這い回られている。

『クリトリス』に巻きつき、広がり始めたびらびらを吸い上げ……もっと下の、くぼんだ部分に侵入しようともがく。

私は確かに『悪い病気』らしかった。
そんな得体のしれない異物に体を這い回られながら、明らかな快感に身を捩り……

割れ目の部分から『悪い液体』はなおも溢れつづけて、グチュグチュ、ヌチャヌチャと激しい音をたてているのだもの。

「あぁあぁぁ、あぁぁぁ、いやぁぁぁぁぁぁ!」

よくもあれほどの嬌声が外に漏れなかったものだ。
いや、例え漏れていたところで誰も来はしなかっただろう。
私の家は田舎の、丘の上の一軒家だったのだから。

周りには畑しかなく、私の生まれて初めての喘ぎ声を聞いていたのは、ただ『先生』と、外に吊るした鳥かごの中で鳴く、1羽のホオジロだけだった。

「あぁ、あぁ、ヘンな感じがするよぉ」

私は何の遠慮もなく叫びつづけた(現在に至るまで、あれほど何に憚ることなく嬌声を漏らしたのはあのときが最初で最後だ)。

ジュルジュルと下品な音をたてながら、先生は私の割れ目を舌で犯しつづけた。

「いいよ、いい声だよ、くみちゃん……すぐに治るからね……あぁ、美味しい……くみちゃんのマ○コ汁、すごく美味しいよ……」
と、うわごとの様に繰り返しながら。

どれくらいの時間、男にその部分を玩ばれていたのか分からない。
気がつくと、しびれるような感覚と奇妙な異物感が股の間にあった。

「……!! 先生、なんか入ってる……」
「だいじょうぶだよ。くみちゃん、あんまり激しかったんで気を失っていたんだ。ごめんね、荒療治で。でもこうしないと……治らないよ」

私はさらに情けない格好をさせられていた。
左右の手首と足首は、両脇でささくれだった荒縄に縛られ、ブラウスは胸までたくし上げられて、最近ふくらみはじめてきた両乳房があらわになっていた。

そして相変わらず広げられたままの股間には…
…なんと、理科の実験で使う硝子棒が一本、花でもいけられた様に刺さっていたのだ。

「痛いかい?くみちゃん……」

憑かれたような表情で、男は硝子棒をぐりぐりとかき回した。

「あ!!!」

男の手つきはあくまでも柔らかかったので、体内にもぐりこんだ細い棒は痛いほどの刺激は与えず……
ただ、わずかに気持ちいい感じがした。

「気持ち……いいかもしれない……」
「そう、気持ちいいかぁ!」

『先生』は嬉しそうに言うと、あの黒い鞄からもう一本、硝子棒を取り出した。

「もう一本、入れてみようか」
「……はい……」

実を言うと、その時には既に、男が本物の『先生』でないことくらい私にも分かっていた。

いくらなんでもおかしい。
この人は私にイタズラしているんだ。

「……つっ! あぁぁぁ」

最初にちょっと、引っかかるような感じがして、つるつると冷たいものが体内に滑り込んでくるのが分かった。

「どんな、気持ちか、教えて……くみちゃん」
「冷たいです。……冷たい棒が、入ってくるのが分かるの。」

「そう、入ってくるの! もっと言って、『入ってくる』って……『棒を2本も入れられてるの』って!」

男の顔からは、どんな常識も体裁も消えていた。

いやらしい妄想と衝動に全身を支配され、抵抗もできないままに自分の嘘の『治療』を受け入れる幼い少女に対する欲望に、両の眼が爛々と輝いている。
目の前にいるのは、明らかに性的異常者だった。

「冷たい棒が、入ってくるの……2本、入れられてるの……先生に」

そのときの私をつき動かしていたもの。
それは『死』に対する恐怖などではもちろんなかった。

……はっきり言えば、得体の知れない人物に対する怯えですらなかった。

爆発しそうな鼓動。
熱がぶりかえしたのかと思うほど熱い頬。

そして、頭の芯までしびれるような、快感。
見知らぬ男が与える初めての『気持ち良さ』に私は酔っていた。

怖いけど、それでもいい。
いったいこれ以上、どんな快感が私に与えられるんだろう。

縛られて身動きできないけど、それでもいい。
抵抗できないまま、いいように玩ばれる、それが私は気持ちいい。

……自分にそういう性癖があることを理解したのは、それが最初だ。

「いいねぇ、くみちゃん……まだまだいっぱい、お汁が出てくるよ……」
「治して……せんせい、お願い」

もぐり込んだ体内で、硝子棒はカチカチという硬質な音をたてる。

『先生』は夢中でそれをかき回していた。片手で。
そしてもう片一方の手は……ベルトをはずし、ジッパーをさげたズボンの中に、もぐり込んで忙しく動いている様子だった。

突然、するり、という感じで2本の棒が引きぬかれた。
2本を引き離すと、つうっと透明な糸が引いているのが見えた。

どうやらあれが『悪い汁』の正体なのだろう。
男はうれしそうにそれを口に含む。

「あぁ、美味しいねぇ。これなら治りそうだねぇ」

チュルチュルと音をたてて、そのねばねばを舐めとると、今度はその棒で私の乳首をつつきはじめた。

「くみちゃぁん、くみちゃんは年齢の割りには大人みたいだねぇ。反応もお汁も、大人と変わんないよ……だったらこれも気持ちがいいのかな」

そしてまた、あのぬるぬるの舌を、今度は乳首に這わせ始める。

「あぁ……それも……。せんせい、わたし、悪い病気なの?」

演技しようなんて、そんな大それた事を考えていたつもりはない。

ただ口からこぼれ出るのは、あいかわらずそんな言葉だった。
そしてそれに比例するように、わけのわからない涙もあとからあとからこぼれだし……

男はいまだに私が『悪い病気』を信じていると思っているらしかった。

「そうだねぇ、そうだねぇ、悪い病気だねぇ……乳首も堅くなってきちゃったねぇ……マ○コもグチュグチュいってるしねぇ……指を入れて、調べてみなきゃねぇ」
「あ!」

痛みに、今度は初めて本気で身を引いた。

「痛い!」
「だいじょうぶだから……指一本くらいは、大丈夫だから。力を抜いてごらん……」

深呼吸しながら下半身の力を抜く。
ゆっくりと、男の指が私の体内を侵蝕はじめる。

「なんだか、太い……」
「はいるの、分かるかい?」
「あぁぁ!」

硝子棒の時とおなじ、ちょっとした引っ掛かりを抜けると、男の指もいともカンタンに中に入ってしまった。
ただ、硝子棒と違って、中で蠢かれるのはかなり痛い。

「あぁん、痛いよぉ。なんだか痛いよぉ。」

痛みにもがけばもがくほど、手足を戒めた縄が食い込む。

閉じようとする私の足を強い力でこじあけながら、

「よしよし、痛くしないからねぇ、すぐ気持ちよくなるからねぇ」

男はゆっくりと私の内部をいじり始める。

どうにかして痛くない方法を見つけようと、私はきつく目を閉じた。
研ぎ澄まされた神経にただ快楽だけが残る。

ぬらぬらの生き物が、乳首を這いまわって先端を吸い上げている。

体内にもぐり込んでいるのは、中指。
動かないけれど、こちらはわずかに痛い。

でも、外に出ている親指は……
『クリトリス』をこねまわす親指は……
とても、とても、気持ちよかった。

「あぁぁぁん、あぁぁん、あぁぁん!」
乳首とクリトリス、2箇所からの快感に私が再び、泣くような喘ぎを漏らし始めたとき。

「ひぃぃぃぃ!」

連動して、もぐり込んでいた中指も出し入れされ始めた。
痛くないわけではない。
でも痛みより、快感の方が勝っていた。

「ひぃぃ、ひぃぃ、ひぃぃ」
「いいよぉ、くみちゃん……痛いの少し、がまんしてねぇ……がまんしないと、治んないよぉ……」

とがった乳首を、生暖かい赤黒いものが這い回る。
ペチャペチャ、ピチャピチャと音をたてて。

『悪い汁』の溢れた肉の割れ目をこすりあげる中指は、次第に動きを早くしていく。

こちらからは、乳首よりももっと、はげしくて大きな音がしていた。

グチョグチョ、ヌチョヌチョ……
ほうけたような頭で、『なんていやらしい音なんだろう』と感じた。

「ひぃぃ、いぃぃ、痛いよぉぉ……」
「もっと、もっと泣け……気持ちいいか?いいのか?子供のくせに……」

涙をこぼしながらよがりまくる私の姿に、男は快感を煽られたのだろう。

口調も自然と、荒々しいものに変化していた。

「悪い病気はこわいだろう?死んじゃうのは怖いんだろう?……だったら、痛いのはがまんしろ!」
「あぁぁ、怖いよぉ、痛いよぉ、やめてよぉぉ」

私はそう言って泣いたが、以前恐怖よりも快感の方が勝っていた。

私の体をいいように玩び、這い回る男の指と舌は、確実に私に被虐の喜びを与えていたのだ。

「やめて、やめて、いやぁぁっ」

そんな叫び声をあげながら、体と心は狂った様に快楽をむさぼっていた。

何も考えられなかった。ただただ、感じるままに叫び、全身を神経にして快感にしがみついていた。

それは、恥じらいも理性もすべてを振り払った、本物のセックスの姿だったかもしれない。
と、突然、男が私から手を離した。

そしてにっこりと笑うと、

「さぁ、じゃぁ最後の仕上げをしようかなぁ。くみちゃん痛いのがまんできるかな?」と聞いてきた。

そして私が何事か答えるのも待たずに、自分のズボンに手をかけた。

「これで、悪い病気はなおるからね……」

下着ごと一気にひきずりおろしたその股間にあったもの。
それは、黒々とした毛の間から顔をのぞかせた、不気味なほど赤い、長い棒だったのである。

「あ………あぁ……」

お父さんと一緒にお風呂に入ったことくらいある。

しかし、それが一体何なのか、一瞬では理解できなかった。
だってお父さんのソレは、いつだってだらしなくぶらぶらと垂れ下がっていて、こんなに大きく太かったことは、一度もなかったから。

馬鹿みたいにオクテだった私は、『セックス』という言葉さえ知らなかった。

結婚するまえに男の子と『悪い事』をするとバチがあたる、というのは漠然と知らされていたが、赤ちゃんは結婚して仲良くしていると自然とできるものなのだと、本気で信じていた。

初潮もまだで、私と同年代の男のことを区別するものはただ、膨らみかけた乳房と体の中心に刻まれた深い亀裂だけだった。
それでも、男が何をしようとしているのかは、本能的に理解できた。

コノ人ハ、コレヲアタシノナカニ入レルツモリナンダ……

「や、怖……」

恐怖がじわじわと支配しはじめていた。
だが、それでもどこかに快楽を求める気持ちが鎌首をもたげている。

「初めてだもんねぇ、いいんだよぉ、怖がらなくて……痛くてもすぐ、よくなるからね……」

男の呼吸は荒い。その眼はもう、私の股間しか見ていなかった。

「やぁぁぁぁっ!!!」

そして。赤く、大きな男のモノが、私の亀裂にあてがわれた。

「深呼吸してごらぁん、ゆぅっくりねぇ……」

男は猫なで声でそう言う。屈曲位、というのだろうか。

小さな私の体は、体育の授業でやる後転の途中のような姿勢になっていた。

視線の先には、ぬらぬらと光を反射する、真っ赤に腫れ上がったびらびらしたものが見える。
それが自分の体の一部だなどとは、とうてい信じられなかった。

でも何よりも信じられなかったのは、そのびらびらの間に、もっと暗い赤い色をしたず太いものが、今にも突き立てられようとしていた事だ。

「………!!!!」

男性が書いた小説などでは、処女を破られる瞬間に女は喘ぎ声をあげる。

『ひぃぃぃ』、とか『あぁぁ』、とか、時には『入ってくるぅ』とか叫んでいたりするが、あれは絶対に嘘だと思う。

少なくとも私は、声一つあげることができなかった。
あまりの痛さと、衝撃に。

「……ぐぅぅぅっ……」

唇をかみ締めて、必死で痛みを堪えた。

たとえば小さな傷を両手で引き裂かれているような。
熱く、堅いもので抉られて広げられる痛み。

「あぁあぁ……いい……締まる……」

男は恍惚とした表情で、ついにその肉棒の8分目ほどまでを私の体内に埋め込み、

「あぁ、血が……!!」

と嬉しそうな顔をすると、一気に動き始めた。

太腿の間に見え隠れする亀裂からは、明らかに血が溢れてきている。
血くらいでるだろう。こんなに痛いのだから。

「はぁ、はぁ、はぁ……!」
「あぁぁぁぁぁぁ!!! 痛いッ!痛いッ!痛いよぉぉぉぉぉッ!」

やっと声が出せるようになって私は絶叫したが、男はかまう様子もなかった。

不自由な体制のまま、一心不乱に結合部分を見つめて、ただただ私を犯しつづけた。大きな声をあげながら。

「あぁっ!あぁっ!あぁっ!!」

涙にかすむ視界に見えたのは、赤い液体……私の破瓜の血液だ……

に染まりながら、出入りする、巨大な肉塊。
蟲だ、と思った。蟲が私をぐちゃぐちゃにしている。

私をえぐっている。
私の体を這い回り、貪る卑らしい蟲。

私のそこは相変わらず、べちゃべちゃびちょびちょと濡れた音を立て続け、私はただやみくもに叫んでいた。

蟲に犯されるそこからは、何の快感も得られない。
でも、それに『犯される』こと自体が、しびれるほどの愉楽をもたらしているのも事実だった。

「痛いぃぃぃぃ、ひぃぃぃ、いぃぃぃぃ、いぃぃ!」

どれくらい痛みと戦っていただろう。

「あ!ダメだ……締まる、くみちゃん、締まる……あぁっ!」

唐突に男が裏返った声をあげた。残ったのは鋭い痛み。

乱暴に引きぬいた肉塊を、男は私の顔の前につきつける。

「くちっ、くち!!」

そうして熱い指で私の顎をつかんでこじ開け……

「おぉぉぉぉぉっ!」

と、大きな声で叫び、ビクビクと痙攣した。

……覚えているのは喉を伝う、気味の悪いじゅるじゅるしたもの……

痰のようなかたまり。
口の中にいつまでも残るキシキシするような後味……

わずかに甘く、でもかすかにしょっぱい鉄の味がしたのは私の血の味だったのだろうか?

顔は涙と、男の肉塊が吐き出したべとべとしたもので、ぐちゃぐちゃになっていた。

そこから先の記憶はかなり曖昧だ。
『先生』は私の顔をきれいにふき取り、きちんと服を着せると、これは先生とくみちゃんだけの秘密だよ、とかなんとか言いながらそそくさと帰っていった。

いけしゃぁしゃぁと、

「これで悪い病気は治ったからね」

とか何とか言っていたような気もする。

股間に何かが挟まっているような痛みは、2・3日抜ける事がなかった。

同じくらい長く続いた出血を、母親は初潮だと理解したらしく、次の日の夕食には赤飯が炊かれていた(事の真相を知ったら、ひっくり返ってしまうだろう)。

男は2度と私の前に現れることはなく、私はそれ以後10年ほど、セックスというものに関わることがなかったので、19のときに『初めて』セックスしたときには再び出血し、当時の彼氏を満足させることができた。

だが……。
男があの日、赤い肉塊と共に私の中に埋め込んだ被虐の悦びの種は、いま完全に芽を出している。

恋人に抱かれ、絶頂に達し、甘やかな、愛しい寝息を聞きながら眠りに落ちる前……

私は見知らぬ男に蹂躙されることを夢見る。
あの日の『せんせい』の顔を、思い出しながら……。

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