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失望の中、最後の晩餐に実家に帰ると成長した姪っ子JKに重ねる姉との思い出に… 超長編

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女子高生の体すごい。
書き溜めてきた、少しだけど。文才とかないから殴り書き。

とりあえず数年ぶりに実家に帰省したんだ。

「ちょっと近くまで寄ったから久々にそっちに顔だすよ。」的な軽いノリで母親には連絡してた。

死ぬ気満々だったもんで身の回りの金に替えられるもの全部売り払って、車も売ってしまったから電車で。

新幹線、在来線と乗り継いで、地元に戻ってくると、懐かしい制服姿の女子高生とか目にしたよ。

自分の死を意識し始めてDNAが子孫を残したがっているとでもいうのか、ここ数年忘れていた性欲めいたものが俺の中で疼き始めて、電車内でちょっとだけムラムラしてた。

働き詰めだったし、売るもの売ったから金はたんまりあって、それを母親に残そうと思ってたんだ。

そのうちの数万円なら、この世の最期に風俗代として使ってもバチは当たんないかなぁなんて、その時はそんなことを思っていた。

実家の最寄りの駅に到着して、ホームに降り立ったとき、周りとは桁違いのオーラ放ってる女子高生がいた。
ボロ雑巾みたいな状態だった当時の俺には眩しすぎて、正直、真正面から見るのきつかったなぁ。

なんか生命力に満ち溢れすぎてて。
パッと見、遠くからでも光り輝いてる気がした。

不思議とその娘にはムラムラするもの感じなくて、なんか俺とは住んでる世界が違う人種みたいな、そんな印象だった。

その女子高生の脇を通り過ぎる時は伏し目がちに足元ばっかり見て歩いてた。
視界にその娘の靴と紺色っぽいハイソックスだけが見えて、コイツ膝下長ぇな、なんて思った。

2~3歩通り過ぎた時に「あら?w ちょっと…こらこらw」って声が聞こえて、一瞬立ち止まって。

なんか女子高生が喋ったけど声に聞き覚えがあるようなないような、でも気のせいだと思ってまた歩き始めた。

そしたら「ちょっとぉ!タッちゃんってば!」って俺の愛称で呼ばれて、振り向いたら、あの女子高生がちょっとイラっとした感じで俺のこと睨んでた。

「気付かなかったの!?」
「凛々…か?」

リンリンってのは姪っ子の愛称で、幼い時にそんな風に皆から呼ばれてて、今はなんて呼ばれてるのかは知らなかったけど、そう呼ぶしかなかった。

でも半信半疑だった。
俺の知ってる姪っ子は最後に見たのがランドセル背負ってるくらいの年齢。

それ以降も何回かは実家に帰省してたとは思うんだけど、タイミングが合わなかったのか姪っ子と会うのはずいぶんと久しぶりな気がした。

「な、なんか、凄くなっちゃったな…。」
「は?」

訝しげに俺を見つめる女子高生。
その背丈は俺とほとんど変わらない。

なのにも関わらず、同じ人間なのか疑いたくなるほどの顔の小ささ。
8等身ってやつか?

凄い体型してるんだなって意味で、感じたまま素直に言っただけだったが、久しぶりに会った姪っ子に俺は一体何を言っているのかと、我に返った。

隣に並んで歩くのはちょっと気が引けて、ちょっと遅れる程度に後ろを歩いた。
その日は風が強くて、スカートの中にまで風が吹き込み、見てる俺の方が心配だった。

そのたびにチラつく太ももが気になったけど、そこにエロを感じたわけではなくて、周りの男子学生の視線から守ってあげたいような、そんな気持ちだった気がする。

全体的にはスラリとした印象だったけど、細すぎない脚はメリハリがあっていい感じ。

確かバスケやってたんだっけかなぁ?なんて思い出し、身長が高いことも少しだけ納得した。
駐輪場に自転車があるってことで、一緒にとりに行く。

会話をそれなりに交わして、今日俺が来ることをバァバ(俺の母親、つまり姪っ子の祖母)から聞いて知っていたこと、
同じ電車に乗ってたのはたまたま偶然だったって教えてくれた。

凛々は俺の姉のムスメで一人っ子、ひとまわり以上も俺と年齢差があったけど、タメ口きかれても自然な感じで、随分会ってなかったはずなのに余所余所しいところもなかった。

初対面でもないのに第一印象って言い方は変だけど、もし同級生で同じクラスだとしたら、俺から話しかけることなんてまずないような、そんな印象の女子高生。

デリヘル呼んでこんな娘がきたら、おそらく俺は緊張しまくりで固まってしまう。

もちろん姪っ子なわけだけど、見た目はもう完全に大人の女の雰囲気を醸し出していた。

若い娘と接する機会なんてなかったし、どちらかといえば若い女性と話すのなんて苦手な分野だったので、最初からラフな感じで気楽に話せたのはとても不思議な気もした。

実家に辿り着くまでは15分くらいを要したんだけど、姪っ子は自転車を引っ張って一緒に歩いてくれた。

「自転車に乗って先に行っていいよ。」って、俺は言ったんだけど。

俺なんかが一緒に歩いているのはこの娘のために良くない気がして、なんだか周囲の視線も気になったし。

「気にすんな、そうしたいならとっくにそうしてるし。タッちゃんが私と歩くの嫌なのか?」
とか、割と辛辣な口調でそう言い返された。

その質問には特に答える必要性も感じなくて、俺は機転を利かせたつもりで、「んじゃ俺が乗って先に帰ります。」ってダチョウ倶楽部っぽくフッてみた。

「いやいや私が。」
「いやいや俺が。」
「どうぞ。」
「どうぞ。」だなんて。

一人足りない気がするけど、そこそこ呼吸もぴったりで、すごく笑ってくれて。

ああ、今時の女子高生でもこんなネタで笑ってくれるんだなぁって、すごく安心した。

それからは俺が自転車を引っ張り、実家に到着する直前で「凛々なんて呼んで、おかしくない?」って尋ねた。

姪っ子はまったく興味なさそうに「別にいいよ、なんでも」って答えた。

それからちょっと考えたあとに「そう呼ばれるのは嫌いじゃない」って付け足すんだけど、その割には不機嫌そうな顔だなって、俺はこの時そう思った。

数年ぶりに実家へと帰り着くと、母と姉が出迎えてくれた。

残念ながらジィジ(俺の父親、つまり姪っ子の祖父)は数年前に他界。
俺は結婚および仕事の都合で隣県に移住したってこともあって、本来であれば母がただっ広い家に一人暮らしになっていたところだったんだけど、姉夫婦が地震で被災。
そして現在、実家に身を寄せ、母と姉夫婦、その娘である凛々の4人で暮らしていた。

俺は長男で、将来的には妻と一緒に実家に戻ってくる…って未来予想図を描いていたわけだけど、その妻とも離婚し、子供もなし。

色々と事情が重なり、精神的にもダメージを受けてた。

まぁ悩んで悩みぬいた挙句、もう死のうかなって、そう決めて最期に母親の顔を見に来たってわけだった。

幸か不幸か、姉夫婦が実家で暮らしていたし、このまま住んでもらって構わないんだけどな、って感じ。

ただ、姉の旦那さんは単身赴任ってカタチで県外に行ってて居なかった。
もう思い残すことはなかったので、身辺整理も終えて、仕事も月末で退社、そして今日に至る。

その日のうちに死のうとは思ってなかったけど、実家で食べた夕飯は俺にとって最後の晩餐って感じだった。

俺、母、姉、姪。嫁旦那が居なかったってこともあり、色濃く血が繋がっている4人だけでの食事は感慨深かった。

心のどこかで死にたくないとも考えたと思う。
それから2年くらい過ぎ、死にそびれた俺は今こうして生きているのだけども。

その晩餐の途中、気付いたことが2つほどあった。
そのひとつは、母も姉も、凛々のことを〇〇さんだなんて本名で呼んでるんだ。

しかも「さん」付け。
俺だけリンリンと呼ぶのが躊躇われて、出来るだけ呼ばないように意識しちゃったような気もする。

ただ、飲み慣れないアルコールなどを珍しく口にして、何かの拍子に「リンリン」って呼んでしまった。

すると母が「リンリンなんて呼ぶと怒られるよw」って。
それに呼応するように姉が「そうそうw このコ難しい年頃だからw」とか。

当の本人である姪っ子は「余計なこと言わなくていいってばっ!!!」なんてちょっとお怒りモード。

そのあと俺の方をチラッと見て、恥ずかしそうに顔を真っ赤にしてた。
すごく可愛く見えたのは、酔ってたせいもあったと思う。

このときは、そこで話題が逸れてしまったのだけど。
姪っ子がちょっと席を外したその隙に、「リンリンって呼び名は子供っぽいからもうやめて」って、だいぶ前にお達しが出たのだと、母と姉が教えてくれた。

俺は「へーそうなんだ」ってテキトーに相槌打って、帰り道に本人からそう呼んでいいと言われたことは黙ってた。

でももしかすると俺の聞き違いで、呼ぶなって言われたのかも知れないって考えた。
そう呼ばれるのは「嫌いじゃない」って言ってた気がするのも、「嫌い」の間違いだったのかも、って。

でも実際のところは、翌朝、凛々と呼んでと、本人から許可が出るんだ。

そして気付いたことの、ふたつめ。
帰宅後の凛々は、長袖Tシャツにハーフパンツっていう、季節的にはまだ肌寒いと思うような格好で過ごしていたのだけど、手足がメチャ長かった。

「和室というものが減少し、洋間でソファーやテーブル&椅子で過ごす機会が多くなった日本の子供は、正座しなくなった分、足腰にかかる負担が軽減され、昔と比べて体型も変わり足が長くなった」
なんて記事を新聞か雑誌で見たことがあった。

今まさに目の前にいる凛々がその現代っ子ってやつなんだなって俺は思った。
そして、ちょっとピチッとしたシャツを着ていたせいもあってか、胸が超ポッコリしてた。

それは爆乳とか呼べるほどデカいモノではないのだけど、それとは対照的なウエストの細さと相まって、異様なほどに目立ってた。
そして俺は一瞬だけだけど目を奪われてしまった。

実際はDcupのブラがちょっとキツいくらいの大きさ。
でも、ついさっきまでの俺の印象では、姪っ子は、ランドセル背負ってるような女の子。

または、駅で再会したときだって、身長は急激に伸びた気はするけどもスラリとした感じの女子高生。

そんな姪っ子が、意外なほどに大きなオッパイの持ち主であったことに、俺はすごく驚いた。

ウエストは本当に細いんだ。
そこから上へと辿っていくと急に膨らむ。

最近のブラの寄せて上げて効果は凄いんだなぁなんてそんなことも思ったけど、その思いは後日、良い意味で裏切られる。

目の前のそのオッパイをツマミに勢いよくお酒を飲んだわけじゃないのだけど、慣れない電車を乗り継いだ疲れと、飲み慣れないアルコールを口にしたことで、俺はすぐに酔い潰れる。

別室に敷いてもらった布団に案内されると、不眠症気味だった俺なのにすぐさま眠りについた。
何かの気配を感じて俺が目を覚ました時には、夜明けが近かったのか、もう外は薄明るくなってた。

廊下へと続く襖が半開きになってて、つい今しがたそこから誰かが出ていった気がしてた。

眠い目を擦りながら周囲を見渡すと、隣にも布団が敷いてある。
そこからいかにも人間が抜け出したって感じに、掛け布団が丸まってたんだ。

うーん…母ちゃんはこの部屋で寝るようになったのか…
なんてボ~っと考えていると、廊下のその向こう側にあるトイレの水を流す音。

それから誰かがこちらにやってくる気配がして、数秒後に半開きの襖の影から姿を現したのは凛々だった。

凛々は出来るだけ音を立てないよう襖をそぉっと閉めたあと、こちらを振り返った。

そして予想外の相手が出現したことに戸惑いを隠せず固まってた俺に気付いたのかちょっと仰け反ってた。

両手を顔の前で合わせて、唇だけで「ご、め、ん」って言ってた。
たぶん俺を起こしてしまったことに対する謝罪だったんだろうと思う。

それからさっきまでもそこに居たと思われる布団の中へとスルリと入った。
うつ伏せで何度か枕の感触を確かめるようにしたあと、俺の方へと顔を向ける。

俺はまだ固まってて、少しのあいだだけ無言で見つめ合ってた気がするよ。

ようやく金縛りが溶けて、俺も唇だけで「なんでここに?」って言った。
凛々は聞き取れなかったらしく「はい?」みたいなリアクションのあと、耳を俺の方に向けて布団から身を乗り出してきた。

俺はちょっと遠慮がちに彼女の耳元に顔を寄せて、さっきと同じ質問を静かに繰り返す。

凛々は何度か頷いたあと、人差し指をチョイチョイさせるような、ちょっと生意気な仕草で俺にも耳を貸せと要求してきた。

俺がまた遠慮がちに彼女の顔のそばへと近付けると、耳元に吐息を吹きかけるようなヒソヒソ声で囁く。

「あの地震以降は、みんな下の階で寝てるんだよ。」

ちょっと俺は考えたあと「みんな?」って普段と変わらぬ声の大きさで聴き直してしまった。

そしたらすごい勢いで口塞がれて、シー!シー!って黙らせられたんだ。

この時、凛々のオッパイが俺の体のどこかに接触したんだけど、そのあまりの存在感に俺は一瞬怯んでしまった。
その感触はなんだか懐かしいようなそんな気持ちも感じてた。

そして凛々は今さっき自分が入ってきた襖とは逆側の襖を指差して「ママとバァバ」ってまた唇だけで言った。

なんでこんなにコソコソと話をしていなくてはいけないのかって、ちょっと疑問に思っていたけど謎が解けた。

どうやら、襖一枚隔てた隣の部屋には母と姉が寝ているらしい。

俺は心の奥底で、女子校生と同じ部屋で寝てたことにハラハラドキドキするものを感じていたんだけど、隣にあの二人も寝ていると判明したこの段階で、なんだか急に落ち着いてしまった。

と同時に、目の前にいる姪っ子に対してちょっとだけ抱いてしまった邪な自分の感情を戒めた。

それからしばらくは、もうその内容は忘れてしまったけど、お互いの耳元で何かを話した気がする。

ただ体勢的にもだんだん辛くなってきて、俺としては凛々の体から漂うほのかな香りも辛くなってきて。

二人とも目が冴えてきたのか、気付いたときにはなぜか筆談してた。

俺は小さなカバンひとつで、ほぼ手ぶら状態で帰省したんだけど、そのカバンにはちょっとしたノートみたいなものを持参してた。

ここ数日は寝る前にそれに遺書の下書きみたいなもんメモってたんだけど、凛々との筆談に役立つとは思いもしなかったな。

携帯のカメラのライトを明かり代わりに、『目、覚めちゃった』『俺も』『字、綺麗だね』『まぁね』なんて短いやりとりを最初は繰り返してた。

凛々の書く文字は、その容姿とは裏腹にずいぶん子供っぽくて、可愛らしかった。

1週間ほど生活を共にすると、その中身はまだまだ幼いってことに気付くんだけど、時折見せる大胆な発想や行動は俺の理解を超えてしまうときがあって、そのギャップに俺はのめり込んでいくことになる。

『凛々って呼んでダメなの?』
『いいよ』

『あれ?なんかあの二人はそう呼ぶと怒られるみたいなこと言ってたけど』
『タッちゃんは呼んでもOK』

『ふーん』
『でもみんなの前ではあんまり呼ばないで』

『なんで?』
『恥ずかしいから』

すっかり夜が明けてしまうまでそんなやりとりを繰り返し、二人で一緒に寝坊した。

凛々は春休みだったので、寝坊しても学校に遅刻する心配はなかった。

駅で制服姿の凛々と出会ったのも、出席を取らない自由参加の講習を受けに行って、その帰りだったとのこと。

「春休み中は学校に行く行かないの選択権は私にあるのだぁあああ!」とか偉そうに言ってた。

黙って大人しくしていれば可愛い…、
いやどちらかというと顔立ちは美人とか綺麗と呼ばれる系統。

時々テンション上がりすぎて変な娘になっちゃうのが惜しい感じ。
まぁ学校では違うのかもしれないけど。

それでもまぁ本人も両親も進学を希望しているらしかったので、半ば追い出すようにして学校に行かせる。

姉は普通に仕事持ってたので朝8時には出勤していく。
母は年齢の割には達者で、毎日のように〇〇教室だとかの習い事に通ったり、そのメンバーと女子会(?)を開いていたり。

しかも趣味がウォーキングなんてこともあって、その行き帰りをほぼ徒歩で往復するという日々で、一度出かけてしまうと半日ほど戻らないっていうライフスタイル。
つまり、凛々さえ学校に行けば、俺は気ままに一人になる時間を作れる。

俺にはそういう時間が必要だったし、この世から消えて居なくなるXデーに向けて準備を怠るワケにはいかなかったのだ。

それにまだ遺書も完成してなかったしね。

帰省して2日目か3日目の夕食後。
俺を含む3人の大人たちはテレビ、凛々は同じ部屋にいるものの勉強道具をテーブルに広げてた。

春休みが終わればすぐにテストがあるらしく、与えられた課題に悪戦苦闘している様子。

こんな騒がしいとこじゃなく、もっと静かで勉強に集中できる部屋があるだろう、と思ったものの、モロに直撃を受けた地震の影響で、部屋に独りで居るってことが出来ない状態だったらしい。

「ねぇタッちゃんって△□高校だったってホント?」
「うん。」

「マジ?頭いいんじゃん!」
「それほどでもない。」
「ねぇねぇこの問題教えて、わかる?覚えてる?解ける?」

凛々のその目には俺に対するちょっと尊敬の念が込められてて、俺も満更でもなかった。

「チッ、しょうがねぇなぁ」とか余裕ぶって高校生の問題集に向き合うものの、正直吐き気がした…。

でもまあそれなりに思い出すもので「すっごーい!」とか連呼されるのは気分が良かった。

基本的に勉強を教える、教わるというスタンスなので真面目な会話が交わされる。

でもそれは、リビングに4人全員が揃ってるあいだだけ。
母も姉も22時には寝る人で、それ以降は凛々と0時過ぎくらいまで2人で過ごす。

そうなると集中力がなくなって携帯イジリが始り、俺の役目も終わってしまう感じ。

「タッちゃんメアドは?」
「あるよ。」

アドレス交換なんぞしたってあの世とメールは出来ない。

「あるよじゃなくてw 教えてってこと。」
「あい。」

見られて困るようなものもないし、俺の携帯を手渡し勝手に登録してもらう。

朝まで筆談なんてしたせいなのか、俺達2人の距離はちょっと縮まった気がしてた。
案の定、凛々は何の断りもなく俺の携帯の中身をチェックしたっぽい。

「奥さんと連絡取り合ったりしてないんだね。」
って言いながら、俺に携帯を返す凛々。

「もと、ね。もと。元・奥さん。」
虚を突かれる質問だったけど、ソコだけはハッキリさせておきたくて、何度かソコを強調した。

そんな負け惜しみみたいな感情が、俺にもまだ残っていたんだなって自分でも少し驚いた。

元の妻は勿論、俺はもう誰ともメールのやりとりなんかしてなかった。
そこは突っ込まれなかったけど。

それっきり凛々は話さなくなって、俺も特に何も言わなかった。

おそらく、余計なことしなきゃよかった、そして言わなきゃよかったなって、そう反省してたのだろう。

しばらくして「この問題教えて」って言われ、俺も「どれどれ」なんて何事もなかったかのように接するものの、ちょっとだけ居心地の悪い空間だったなぁ。

「やっぱ頭良いね、大学も□△大学だもんね。」
「まぁね。」

そんな会話も交わした気がするが、生きていく上で学歴なんか何も役に立たないって事をまだ彼女は知らない。俺も教えようとは思わなかったけど。

0時近くになると、どちらからともなくもう寝るかって雰囲気になり、俺が布団を敷きに行く。

自分が寝る布団のすぐ隣に、女子高生が寝る布団を敷くってのは妙な気分で、近付け過ぎはよくないし、離し過ぎてもそれは凛々の存在を意識しすぎてる様な気がして、その距離感が難しかった。

そうしているあいだに、凛々は入浴したり、あるいは洗顔と歯磨きで終わったり。

夜に入浴したときはパジャマに着替えて寝室にくるんだけど、入浴しないまま寝るときは、長袖Tシャツにハーフパンツっていう例の格好でそのまま寝てしまう。

一緒の部屋に寝る回数が増えていくにつれ、ハーフパンツも無し!なんて日もあるのだが、流石にそれは注意した。

が、次の日はなぜか俺のパンツをはいて登場したけれど。

「メンズのパンツの方がしっくりくるね」なんて笑ってるし、なんとなく嬉しかったのでそれは許可した。
スタイルが良いせいか男物の綿のボクサーパンツがよく似合ってた。

俺が居なければ、姉旦那が単身赴任で不在ということもあり、実家は母、姉、姪の女3人だけでの生活。

ひょっとすると、凛々がパンツ一丁でそのへんウロウロするのも、割と当たり前なのかも知れなかった。

まぁ俺が居てもウロウロしてる姿を時々見かけたけど。
脚の長さにビックリだった。

ちなみに、凛々が布団を敷くと、俺の布団とピッタリ横付けでくっつけて敷いてしまう。

俺なんて異性として認識されてないのだろうって、最初はそう思っていた。

朝になり目を覚ます。
朝飯は要らないので、俺のことは放っておいて寝かせておいてくれって言ってあった。

仕事を辞めたことは伝えてあったし、次の仕事を探すまでの充電期間だろうくらいに思われていたのかもしれない。

10時くらいまで寝ていれば、いつのまにやら家に居るのは俺一人っていう日が2、3日のあいだ続いた。
とは言っても8時くらいには目を覚ましていたので、1~2時間はボォーと考え事。

そんなとき、学校に行ってるはずだと思ってた凛々が俺の元へとやってくる。
凛々が寝ていた布団は畳んで既に押入れの中なので、今は俺が寝てる布団しかない。

その横に、無遠慮に寝そべる凛々。
持参した参考書を枕元にバサっと広げる。

「学校は?」
「タッちゃんに勉強みてもらえば、春休み中はワザワザ行かなくてもいいかなって感じ?」

そう言いながら、掛け布団をめくり、俺の脇に潜り込んでくる。

この瞬間だって俺は、やっぱり俺は男としては見られてないんだろうって思ってた。

「ねぇね、桜見に行かない?」
「行かない」

「今が満開だって言ってたよ、週末天気崩れるから散っちゃうかも、行かない?」
「行かない」

「なんでー、行こうよー」
「勉強する為に家に残ったんでしょ?」

「桜見たら勉強にも集中できる気がする」
「行かない」

そんなやりとりを繰り返してたら、諦めたのか、急に立ち上がって部屋を出て行った。

「女の子に花見に誘われるなんてもう二度とないからね!私のせっかくの誘いを断ったことを後悔するがいい!」

とか、部屋を出る間際にそんな捨て台詞を吐いていきやがった。
ちょっと演技がかってたけど。

まぁ間違ってはいない。
女の子どころかもう誰からも誘われることはないだろう。

今年の桜が人生で最後に見る桜だろうし、俺の方が桜より早く散る予定なのだから。

そんなこんなで、この日を境に、凛々は春休みのあいだ学校に行かなくなる。

ただ、花見の誘いを断ったせいか機嫌が悪く、俺にあまり近寄ってこようとすらしない。
姉が言ってた「難しい年頃」ってのは、こういうところなのかもしれなかった。

俺に勉強をみてもらうから学校には行かない、っていうのが前提だったくせに、これでは意味がない。

夕食後も、テーブルの上にテキストの類を開いてはいるが、いつも以上に集中力に欠けている感じ。
休み明けにすぐテストがあるってことを思い出して、仕方がないので俺の方から声を掛けることにした。

母姉が寝室に引っ込んだのを見計らって「明日の天気は晴れなのかな?」ってちょっかいを出してみる。

俺に顔を向けようともしない凛々から「知らない、そんなの私に聞かれても知るわけがない。」との返事。

嘘だ。週末は天気が崩れるから桜が散っちゃうかも、などと天気予報を把握した上で俺を花見に誘ったくせに。
ずいぶん冷たい態度とるんだなって、意外と面倒臭い娘なのかとも思う。

「晴れてもらわないと困るなぁ…」意味ありげにそう言ってみると、無関心を装ってた凛々からは「なんか予定あるの?」との質問。

お、もうすぐ釣れそうな予感と思いつつ「ちょっと花見にね…」ってもう一度エサを巻く。

「え?誰と?」って、ようやく凛々は顔を上げて俺の方を見てくれた。
顔が別人のように明るくなった。

「誰って…けっこう可愛い子が誘ってくれた気がしたけど…」
このセリフはチラッと凛々を見てから言ってやった。

「それ私のことだな!!!」って、急にピンと背筋を伸ばした凛々が自信満々でそう言った。

つい今の今までふてっクサれてたのに、よくもそこまでコロッと態度を変えられるもんだと思う。
まぁ俺が15,6歳の頃だって、案外こういう感じだったのかも知れない。

「何着てこうかなぁ」だなんて、もう勉強なんかそっちのけって感じで言うので、釘を刺す意味で「俺はジャージ」と言ってやった。

「花見したら勉強もちゃんとやれよ」とも。
「は?なにそれ?ジャージはひどくない?」
俺の一言目は聞こえたらしいが、二言目はまったく聞こえてない様子。

俺はほぼ手ぶらで帰省したこともあり、来た時に着ていた服くらいしか持ってなかった。

ジャージとパンツの替えくらいは、実家のタンスに残ってたので困ってはいなかったけど。

結局、次の日は俺の洋服を凛々と一緒に買いに行って、それから花見に行くってことに決まった。

「明日はいつもより早く起きてね」って何度も念を押されながら、就寝。

その言葉通り翌朝目を覚ましたのは6時頃。
なぜか俺の布団に一緒に凛々が寝てて「うおっ」ってなった。

ただそのあまりに子供っぽい寝顔は何か癒されるものがあり、戸惑ったのは一瞬だけ。

俺が凛々の布団に移動すればいいや、なんて思いながら隣の布団に潜り込む。

そこで目を覚ましたのか、それとも元々起きていたのか、凛々が「寒い」って言いながらまたこっちに来る。

さすがに一緒の布団はマズい、とは思うものの、必要以上に距離を置くのは俺が凛々を意識しすぎているような気もして、それが逆に恥ずかしいような気持ちにもなる。

就寝時から一緒の布団で寝るなんてことはないのだけど、朝になるとなぜか一緒に寝てるってことが何度か起こるんだけど、俺はただジッととしてて、凛々は規則正しく7時になると起きて部屋を出ていく。

ただそれだけのこと、やましいことなんか一切ない、って自分を納得させるのに結構苦労した。

服を買いに行って、凛々チョイスで何点か選んでもらい、適当に買い込む。

幸い実家には、ジィジの残した車があったので、移動手段に困ることはなかった。

昼飯を一緒に食べたり、凛々にも服を買ってあげたり、なんだかんだで夕方になってしまう。

せっかくだから夜桜が見てみたいという凛々の提案で、夕食後に母姉に見送られて出発。

年頃の若い娘がこの時間から外出ともなれば、普通は心配されるのような気もするのだけど、保護者同然の俺が一緒ってことで特に何も言われず。

意外と放任主義なのか、鈍感なのか、寝室の配置もややおかしいのではないかとも思ってた。

俺、母、姉、姪の4人で2部屋に分かれて寝るなら、母&俺、姉&姪がそれぞれ同室になるべき。
ま、襖一枚隔てて隣同士だし、おかしなことにはなるわけがないと、あまり深くは考えてなかったのだろうか。

凛々ってコの性格と過去の言動を考えれば、もう少し配慮があって然るべきであったとも思う。

実家から徒歩15分くらいのところに、桜の木がたくさんある城跡があった。
名所と呼ぶほどではないが、この季節になるといくつか出店が立ち並び、結構賑わう。

到着したのは20時すぎであったが、家族連れも多く、小さい子供たちの姿も見かけた。

凛々は同級生と思われる若い男女に声を掛けられたりしながら、俺の後ろを追って来てたけど、やがてどこにいるのかわからなくなってしまう。

メアド交換してもらったはずだし、なんとかなるさって楽観的に考えてた。

それに、もしかすると「コッチで仲間達と会うため夜に家を抜け出す口実」に俺は使われたのかとも思ったけど、それならそれでいいと思った。

俺みたいなオッサンと花見に来たって面白いはずがないし。
俺が傍にいたら邪魔なんじゃないかなって、むしろ気を利かせたつもりでもいた。

それに、仕事仕事で人生を駆け抜けてきた俺には、ゆっくり桜を見る機会なんてなかったから、最後にじっくり見てみたいって、そういう気持ちもあったんだ。

ライトアップされて闇に浮かび上がる桜は、とても綺麗だった。
桜以外の木々だって、幹が太くて、逞しくて、しっかり大地に根を下ろしていて、とても頼もしく感じた。
今の自分の心細い境遇と対比させて、少し感傷的になっていたのかもしれない。

目を閉じたら、騒がしいはずの周囲の雑音が消え失せて、シーンと静まり返った気がした。

嬉しかったこと、悲しかったこと、色んなことを思い出す。
それなりに良い人生だったのではないかと思う。
そう思いたかっただけなのかも知れないけど。

いつまでも実家にいるわけにもいかないし、明日にでも死に場所を求めて旅立とうかなって考えてた。

「来年も、また見に来よう。」

いつの間にか凛々が隣に居て、舞い散る花びらを見上げるその横顔はハッとするほど綺麗だった。

「帰ろう、タッちゃん。」
ちょっとだけ凛々に見惚れていて、反応が遅れた。

「え?もう帰るの?」
「うん。」

「友達は?」
「さぁ、そのへんに居るんじゃないかな。」

まだここに到着して15分も経過していない。
もう帰ると言われて何か釈然としないものを感じる。

再び周囲の喧騒が聞こえ始めて、酒を飲んだり、奇声をあげたり、楽しんでる人達の姿が目に入った。

「俺は先に帰っててもいいよ?その辺で時間潰して、あとで落ち合って一緒に帰宅すればいいし。」

凛々は友達ともうちょっと一緒に過ごせばいいんじゃないかって、そう思って言った言葉だった。

「は?一体なにを言ってるの?」

怪訝な表情を浮かべた凛々が先に歩き出す。
俺は慌てて追いかけて、もう一度問う。

「ほんとに帰るの?」
「帰るよ、伝えたいことは伝えたし、目的は果たした。」

キリッとした表情で凛々がそう答えた。

俺はちょっとワケがわからなくて、俺とハグれているあいだに、実は好きな男とでも待ち合わせていて、この娘はそこで告白でもしてきたんじゃないかと、ちょっと無理矢理な妄想を膨らませた。

不思議なことに、そんな勝手な妄想をした上に、その妄想上の相手の男に俺は嫉妬に似た感情を抱いた。

その感情を打ち消すためのセリフが口をついて出る。

「俺なんかと花見に来たって面白くもなんともなかっただろw」
「タッちゃん、カッコイイよ?」
「・・・。」

そんなストレートな褒め言葉を喰らうのは久しぶりすぎて次の言葉が続かなかった。
凛々は2~3歩前に駆け出して、そこで振り返って俺を見つめる。

「うん、似合ってる。さすが私。センスいいね。タッちゃんカッコイイ。」
「服かよ!」
「服だけじゃねーよ、安心しろ。」

そう言って近付いてきた凛々は、スルリと俺と手を繋いだ。

その動作は余りにも自然すぎて、俺は手を振りほどく隙すら与えてもらえなかった。

「ヒゲ、超似合うよね。」
手、手、手、どうしよう。まぁいいか、って思いながら答える。

「単なる無精髭ですけど。」
「わかってないな、そこがいいんじゃん。」

「そうなの?」
「くたびれたオッサンって感じが、逆にセクシーwww」
「馬鹿にしてんの?w」

そんなことを言い合いながら歩いて来たら、あっという間に家の近くまで戻ってきた。
そこで手を離した凛々が「また見に行こうね、桜。」って。

俺は「うん。」って頷いたけど、それは無理なんだごめんなって心の中で呟いていた。

帰宅した凛々は「桜も見たし、勉強も頑張るかぁ」って早速言ってた。

それは花見に付き合った俺に対しての謝礼を込めた単なるポーズの言葉にも思えたが。
「ひとっ風呂浴びてくらぁ!!!」オヤジみたいなセリフを残して浴室へと消えていった。

母姉には「桜見たら勉強の集中力も増すんだってよ」って予め言ってあったので、俺を含めた3人の大人たちの目論見も少なからず成功したとも言える。

予想以上に早い帰宅だったので、何かあったの?と心配されはしたけど、凛々が上機嫌で戻ってきたことが、特に何も問題はなかったってことの何よりの証。

それで安心したのか、母姉も寝室へと消える。
俺もいつもより早く起床したこともあって、今夜は早めに寝ようと思ってた。

「あれ?みんな寝ちゃったの?」
風呂上がりでパジャマ姿の凛々に尋ねられ
「俺ももう寝る」とお伝えする。

「え?勉強は?教えてくれるんじゃないの?」
せっかく湧いたやる気に水を差すわけにもいかず
「勉強道具を持って来たら?」と渋々了承。

「勉強道具持ってくるの面倒だから、タッちゃん2階に来てよ。」
って、髪の毛を乾かしながら凛々が言った。

え?なんかそれはあまりよくない気がする…と返答に困っていると、「もともとタッちゃんの部屋でしょ?遠慮することないじゃん。」って言われ、本人はスタスタと階段を昇っていってしまった。

その後ろ姿は特にいつもと変わりはなく、この数分後に俺たちがちょっと怪しげな雰囲気になるような気配はまったくなかった。

凛々が言ってたのは確かにその通りで、彼女が今自分の部屋として使っているのは、もともとは俺の部屋だった。

というよりも、本来は俺がこの家に住んでいてその部屋を使っていてもおかしくないわけで、被災して実家に身を寄せている姉親子がむしろ居候という立場。

そういう意味でも、俺の滞在が長引けば長引くほど姉に余計な気を遣わせることになると思っており、俺は早いこと実家から消えるべき存在だと思っていたんだ。

俺自身は、姉夫婦と凛々に、この先もずっと一緒に母とこの家で暮らして欲しかったしね。

そりゃまぁ遠慮する必要がないといえばそうだし、まして凛々に勉強を教えるという目的であるならば、俺が女子高生の部屋に立ち入るのも特に問題はないような気もする。

それでもちょっとだけ緊張気味に階段を昇っていくと、トイレから出てきた凛々と鉢合わせて「ホントに来たんだぁ」って言われた。

オマエが来いって言ったんだろ、って気持ちと、やっぱり来なきゃよかった、って気持ちが半々だった。

どうぞどうぞーなんて言われながら部屋に案内されると、もう少し凛々の色に染まっているかと思ってたその部屋は、俺がこの家を出ていった時のままって感じだった。

なんか懐かしくなって、ベッドに飛び込んでバフって身体を沈めたい衝動に駆られたんだけど、やめた。

今は地震のトラウマで部屋に独りで居られないらしいけど、いずれは凛々が一人でもこの部屋で寝起きする日が来るはず。

そういう日が来た時のために、この部屋に俺が居たっていう痕跡は出来るだけ残さないほうがいいだろうって気がしたから。

振り返ると、凛々は机に向かいテキストを開いてた。
勉強も頑張るっ、てのは嘘じゃなかったんだなって一安心する。

改めて周囲を見渡すと、ベッド、勉強机、テーブル、そして俺が高校生の時に買い込んだ姿見の鏡しかない。

凛々が必要最低限の生活用具は持ち込んでいたけど、その質素な空間は地味なラブホの一室みたいな雰囲気。

余計なことは考えまいと、俺もテーブルを椅子代わりにして凛々の隣に移動する。

風呂上がりの女子高生は、すごくいい匂いがしてちょっと刺激が強かった。

しばらくは特に質問などもされず、黙々と問題を解く凛々を観察する。

もともと頭は悪くないはず。通ってる高校だってそれなりのとこ。
志望する大学がどこなのかは知らなかったけど、高望みしなければ大丈夫だろうな、って印象だった。

「あんまりジロジロ見ないで。」
そう言われて俺も気付いたけど、凛々の横顔をずっと見てた気がした。

花見の時に一瞬見惚れたその横顔が印象に残ってたせいもあって、睫毛長いなぁとかそんなことを思ってた。

「部活やめてからアゴがタプタプしてきたw」
そう言って凛々は顎下のお肉を気にするような仕草で、子供っぽく微笑む。

「あ、部活やめたんだ?」
「そう、今年からは大学受験に集中。でも、もう2キロも太っちゃった。」

あとから知るんだけど、地震の影響で部活どころじゃなくなってしまった生徒も多かったらしい。

「2キロ太ってそれなら、全然OKでしょう。」
どっからどう見ても太ってはいなかったし、出るとこはちゃんと出ているその体型はむしろ羨ましがられるんじゃないかと思って言った。
何気ない普通の返答のつもりで。

「ハァ?OKなわけないじゃん、これ見てよ!」
凛々はパジャマを捲り上げて腹を出した。んで、ペチっペチって叩いてた。

あ、女子高生の腹だ。
って思ってたら「触ってみて」って唐突に言われ、それでも触れずにいたら、凛々に手を取られて、俺は手のひらに凛々の肌の温もりを感じた。

すごく細いのにシッカリと中身が詰まってる感じなんだな、って思ったあとに、それは単なる腹のはずなのに、俺は自分がすごくドキドキしていることに気付いた。

自分の顔が真っ赤になってやしないかと、気が気じゃなかった。

でも、触ってって言われて、たかが腹を触れずに顔を真っ赤にしてる俺のほうがなんとなくカッコ悪いって気もしてて、無理矢理触らせられて顔を赤くしてる今の俺のほうがまだマシな気がしてた。

「細い、十分すぎるほど細いよ。」
冷静ぶって、俺は手を離す。

「いやいや、2キロ太ったんだってば。その2キロ分のお肉は絶対ここにきた。」

オッパイじゃね?とか思いつつも、その言葉は飲み込んで、「細い」「細い」と繰り返す。

つか、その言葉しか出ない。
手のひらの汗がハンパない。心なしかチンポのポジションが窮屈。

凛々は自分で横っ腹のお肉を摘んだりしてる。
たいして摘めていない気がするし、明らかにそれは細いんだ。

俺はややぽっちゃりした娘が好みのタイプ…ではないのだが、今まで御相手してもらった女性のウエストといえば、どれもこれもが裸にすると下着の跡がついてますwみたいな感じ。

凛々は下着の跡がつくような余計な肉など一切なくて、それはこれまで目にしてきたものとは明らかに異質。

「全然太くないよ、細い。」
俺は相変わらずそれしか言えなくて、なんか気の利いた一言を探してた。

「そうかなぁ、私もっと腹筋が割れてた気がするんだけどw」
それは大袈裟だろうと思ったけど、言われてみれば確かにしなやかな肢体。

筋肉質というのともまた違って、若いエネルギーが凝縮されたようなそんな質感が漂ってた。

「58センチとか、そんなんじゃないの?」
「ハァ!?タッちゃん全然わかってないんだから、まったくw」
具体的な数字を上げてみたら、アッサリと一蹴された。

凛々のその態度は、ちょっと俺を小馬鹿にしたような感じで、
「あのねぇ、アイドルとかのウエスト58センチとかいうのアレ全部ウソだからね?w」
って諭すような感じで、しかも失笑されながら言われた。

いい年こいて女に幻想抱いてんじゃねーよ、ってそんな感じ。

俺だってグラビアアイドルのウエストのサイズ詐称くらいは知ってるさ。
でも、凛々のウエストは細い。
明らかに60センチ未満、それは確信に近いものがあった。

それに俺はもう一人こんなウエストの持ち主を知ってた。
知ってるだけじゃなくて、見たこともあるし触ったこともあったし。それだけじゃない。

俺はそのもう一人のウエストの持ち主の裸も間近で見てきたんだから、
絶対に間違ってない自信があった。

それは凛々の母親だ。つまり俺の姉。
凛々の胸の膨らみに気付いたときに、真っ先に思い出したのが姉の胸。

筆談したあの夜に、凛々のオッパイが俺の体のどこかに接触して、その感触がどこかしら懐かしいような気がしたのもそのせいだったのだと思う。

俺と姉とは、年齢が10歳くらい離れている。
両親が共働きだったせいもあり、姉というよりもそれは母親代わりのような存在で、寂しがり屋で甘えん坊だった俺は、姉にベッタリだった。

姉も俺をすごく可愛がってくれて、毎日一緒にお風呂に入ったし、毎晩一緒に寝てもいた。

俺はどうしようもなく姉が大好きで、特に大好きだったのがオッパイ。
おんぶすれば洋服の胸元の隙間から手を突っ込んでオッパイを揉むのなんか当たり前。

それはお風呂でも同様で、姉のオッパイを洗うのは俺の仕事だと思い込んでた。

一緒に布団に入るとただ触るだけじゃ飽き足らず、パジャマを脱がせ乳首にいっぱいチューしてた。

俺にとって姉はどんなに甘えてもいい存在で、その象徴が母性の塊ともいえるオッパイだった。
姉は何一つ文句を言わず、俺のしたいようにさせてくれていた。

ただ、年齢が10違うとすれば俺が5歳なら姉は当然15歳。
俺が8歳なら18歳。

俺は小6くらいまで姉とそうしてたので、そのとき触りまくってたのは、22歳くらいだった姉のオッパイ。
当然ながら完全に大人の体だった。

まぁ15歳くらいの時点で、すでに大人のオッパイだったと記憶してるけど。

俺は甘ったれだったせいか精神的にも未熟で、身体的な成長も遅れ気味。
チンポもツルツル。

けど自分はまだまだ子供だからそれは当たり前で、姉は大人なんだから毛が生えてて、オッパイが膨らんでいるのも当たり前だと、たいして気にもしていなかった。

それでもやはり体は少しずつ大人になりかけていたのか、それは突然起こった。
恥ずかしながら、俺の精通、いわゆる初めての射精は、姉と入浴中の出来事だった。

当時は、俺は頭のてっぺんから足の先まで全自動で姉に洗ってもらってた。
ただ座っていればよくて「手!」とか「足!」とか、姉に指定されたらその部位を差し出すだけ。

最後は立たされ、そして、チンポを洗ってもらう。
姉は十分大人だったこともあり、そこがデリケートな部位だと既に知っていたのだろう。

足や背中はゴッシゴシと痛いくらいに乱暴にスポンジで擦るんだけど、いつもそこだけは素手で優しく洗ってさらっとシャワーで流す程度だった。

一緒にお風呂に入るにあたって、約束事が一つだけあった。
それは「お風呂に入る前にトイレを済ませる」という簡単なものだった。

が、俺はいつもその約束を守らず、お風呂上がりにトイレに駆け込んで、それが時にはウンコだったりすると、洗った意味がないって怒られてた。

俺はなんでも許されると思ってたので、姉の言いつけを破るのも、ある意味姉に対する甘えだったのだと思う。

その日も入浴中にオシッコがしたくなって、たまたまそれがチンポを洗ってもらってる時だった。

いつもはお風呂から出るまで我慢できるんだけど、その日は我慢できなかった。

「お姉ちゃん、オシッコ出る。もう漏れる!」って姉に切実に訴えた。
「バカタレ」って言われたあとに「ここでしていいよ。もう1回洗ってあげるから。」って。

その言葉に安心して力を抜いたら、確かにオシッコも出たような気がするんだけど、それ以外の何かも一緒にチンポの先から出て行ったような気がした。

違和感を感じてチンポを確認したら、先っちょからタラ~ってネバつくものが垂れて糸を引いてて、白いような黄色いような、なんだかわからないゼリー状のものが姉の太ももに落っこちてた。

「ありゃー。」って姉が驚いたような声を上げて、急いでそのゼリー状のものと俺のチンポをシャワーで流し始めて、「オシッコいっぱいたまってたんだね」って困ったような顔で言った。

俺は姉の裸を見ても、オッパイ触ったりしても、全然勃起したことがなかった気がするのだけど、姉がその時洗ってくれたチンポはカチンコチンだった。

それは姉と入浴すると必ず起きるわけではなく、最初は時々起こる程度だった。

でも3回目、4回目ともなると、さすがに姉が色々と教えてくれた。

湯船に一緒に浸かりながら、「学校で保健体育の授業のときになんかこういうの習ったでしょう?」って聞かれた。

ちょうどその時期は、今まで男女一緒に受けてたはずの保健の授業が、男女別々の部屋に分けられた時期だった。

授業の内容は「第二次性徴」で、男女の体の性器の仕組みや、体に現れる男女差について。

俺はハッキリ言ってガキで、そういうのに疎かったし、授業もロクに聞いていなかった。

それを姉も見抜いていたのか、学校の授業よりも丁寧に解り易く、俺に教えてくれた。
あーなるほどって思って、自分の体に起こったことが何なのかも、ガキなりに理解した。

ただ、チンポから白いネバネバが出ることが、目の前に裸の姉がいるって事と深く関わっている、という風には関連付けて考えることはできずにいたと思う。

姉からはただ「…というわけで今度からおちんちんは自分で洗うんだぞぉ。」って言われた。

俺はそう言われたことは別にどうってことはなくて、チンポくらい自分で洗えるわwくらいに思った。

それよりも、姉が最後の最後に言った言葉の方が気になってた。

「お姉ちゃんは女だし、小学生くらいの男の子のことはよくわかんないけど、タッちゃん気持ちよくなかったの?」

その時の俺には姉の言葉の意味は全然わかんなかったんだけど、次にそれが起こった時、頭の片隅にはなぜかその姉の言葉があって、それを意識した時に初めて全身を駆け巡るような快感を伴った。

それは自分でチンポを洗うようになってしばらくした頃だった。
相変わらず姉とは一緒に入浴してて、チンポ以外は今まで通り姉から洗ってもらう。

そのあと自分でチンポを洗っているとムズムズし始めた。
何度か射精を経験したことで、突然起こると思ってたその現象も、なにかしらの予兆を感じるようになってはいた。

ただ、面白いことに、当時の俺は勃起もしないまま射精することが多かった。

ムズムズしながらもそのまま洗ってると、いつもよりも切羽詰った感じで、俺は姉の「タッちゃん気持ちよくなんなかったの?」って言葉を思い出していた。

そして椅子に腰掛けているのに立ち上がって思い切り体を伸ばしたい!
みたいな心境になった。

でも姉もいるし、急に立ち上がったら変に思われるかもしれないって気持ちのほうが優先で、俺はジッとしていた。

その瞬間は、今まで経験したことがない体がフニャフニャになってしまうような感覚に襲われ、気が付いたときには例の白くてネバネバしたものが手のひらにいっぱい付いてた。

「お姉ちゃんアレがでたよ、精子。」俺は姉にすぐさま報告。
姉に言うのが当然だと思ったし。

姉は笑いを噛み殺すような表情、というか、もしかすると普通に笑われていたかもしれない。

今考えると、キョトンとした顔で射精したことを報告してくる弟を、姉は面白がってたと思う。

「うわー。またかー。」って言いながら姉はシャワーで流してくれるんだけど、射精後のチンポにシャワーを当てたり触られたりするとくすぐったいっていうのを俺はこの時知った。

チンポを洗ってくれなくなった姉だったけど、俺が白いネバネバを出してしまった時だけは、必ず洗ってくれる。俺はそれがとても嬉しかった。

「くすぐったいからやめてーw」って逃げ出す俺を、「だめだーwちゃんと洗えーw」って姉がとっ捕まえる。

それは射精後の恒例の儀式になり、俺は姉に捕まえられるのが楽しみだったし、姉も楽しんでたと思う。

最初は勃起しないままに起こってたそれも、やがて半勃起くらいで起こるようになる。

そうなると精子がすごく飛ぶってことに気付いてて、俺はなぜかそのことを姉に知られたくなくて、自分が放つ精子をいつも手のひらで受け止めた。

それから姉に報告するんだけど、射精の気持ちよさと、回数を重ねるたびにどんどん気持ちよさが増してきていることもなぜか姉には内緒にしてた。

小学校の卒業を迎えるまでに、そんなふうに俺が射精するのは、両手両足の指で数えるのにはちょっと足りないくらいの回数にまで達してたかと思う。

卒業を間近に控えたある夜、湯船の中で姉が言った。

「もう中学生になるんだから、お姉ちゃんと一緒にお風呂に入るのも卒業だなぁ。」
「えー。やだー。」

「やだーじゃなくてw 自分のことは自分で出来るようになんないとダメ。」

(・д・)チッとか悪態付きながら、さも当然のように姉のオッパイを触る。

「おっぱいも今日で終わりだぞぉw」
って優しく言ったあとに、姉はしょうがない子だなぁ的な微笑みを浮かべてた。

「えー。」
とか言いつつ、さすがに俺も中学生になったら、一人で風呂に入るし、寝るのも一人だ、って思ってた。

それは精神的な成長とかではなくて、お風呂も寝るのもいまだに家族(姉)と一緒だという事実を、クラスメイト等々に知られたりしたら恥ずかしい、ってそんな理由からだった気がする。

「おいで。」って、先に洗い場に移動していた姉に呼ばれる。

俺は尻尾を振りまくる犬みたいなもんで、お手でもするくらいの勢いで姉のそばに行く。

差し出された椅子に座ると、背後に回り込んだ姉に頭からシャワーをかけられる。

まずはシャンプー。
そのあいだに俺はクレアラシルとかそんなもんで洗顔を済ませる。

タイミングを見計らって再び頭からシャワー。
それで一緒に顔もすすいで、俺の仕事は終わり。

姉が俺の背中から洗い始めて、俺の周りを一周する。
それかまたは、俺のほうがグルグル回されながら、全身を洗ってもらう。

そして立たされて、後ろ向きにされた状態でオシリから太もも、交互に片足ずつ持ち上げられて爪先まで洗い終わる。

俺はグルグル回される方が、遊んでもらっている感じがして好きだった。

いつもなら爪先を洗い終わったそのあたりで、姉が自分の体を洗い始める。

そして俺は自分でチンポを洗う。
一応毎日、毛が生えていないか確認もしてたw

で、体調なのか、何かのタイミングなのかはわからないけど、月2くらいの頻度で射精しちゃう。

そしてバカ正直に姉に報告するってのがいつものパターンだったんだけど、その日の姉は違ってた。

再び真正面を向かされ「最後だからおちんちんも洗ってあげようw」って笑った。

俺は自分で洗おうが姉に洗ってもらおうがどっちでもいいやって思ってたんだけど、
まだ射精を終えていなくて触られてもくすぐったくない状態のチンポを姉に洗ってもらうのはずいぶん久しぶりで、その感触にワクワクし始めた。

射精するってことに関して俺はすごく鈍感で、そのメカニズムは判ったつもりでいたけど、それの意味することが何なのかはわかっていない感じ。

姉の前でそれが起こっても平気だったし、姉からも「男の子はしかたないんだと思う。」って言われてた。

だから姉がチンポを洗い始めてすぐに、恥ずかしくもなく次のセリフが言えた。

「今日たぶんネバネバ出ちゃうかも。」
姉も割とあっけらかんとしてて「そろそろかもね。」とか言ってた気がする。

俺はすぐに半勃起くらいになってしまい、そのあと1分くらいで内股になってモジモジした。

射精するのは恥ずかしくないんだけど、精子が飛ぶってのがやっぱりなぜか恥ずかしくて、俺は姉の手ごとチンポを自分の手で押え付けてその瞬間は見られないようにしたつもりだった。

でも、たぶん姉は全部お見通しだったんだろうなって、今はそう思う。
ビクンビクンってチンポが動いたあとジュワァ~って手のひらに熱いものが染み出した。

「はやっw」って姉が笑って、そのあと俺の手のひらを覗き込んでた。

「早い」の意味はよくわかんなかったんだけど、姉に笑われたことは恥ずかしかった。

俺は照れ隠しのつもりで「お姉ちゃんがちんちん洗うの上手だからだよー。」
ってワケのわからないセリフを口走ったんだけど、それがツボにはまったのか姉は吹き出して笑ってた。

そのあとは淡々としてて、姉はまず俺の手から洗って、そしてチンポはいつも以上に優しく洗ってくれた。

「オシッコもしていいよ。」
って言われて、ええ!?なんで俺がオシッコしたくなったことを知っているんだ!?って驚いた。

俺がオシッコしているあいだ、姉が不思議そうに俺のチンポを見ていたのが印象的だった。

もう一度シャワーで流してもらって
「風邪ひかないようにちゃんと温まりなさい。」って言われ、俺は素直に湯船に浸かった。

なんか凄くスッキリしたような気がして気分は晴れやかだった。

姉はそのまま自分の髪の毛をシャンプーし始め、姉の視界が塞がったのを見届けてから、俺は射精の余韻に浸った。
おそらくニヤニヤしてたと思う。

射精中もその直後も、すごく気持ちよくてたまんなかったんだけど、姉が見てると思うとその感情を表立って見せることはできなかった。
そんな変なプライドは持ち合わせてたらしい。

そして、姉が髪の毛を流し終わった頃に、もう一度確認する。

「もう今日で一緒にお風呂入るの終わりなの?」
「そうだね、タッちゃんもう大人だと思うんだけどなぁ、それともまだ子供なのぉ?」
そう言われてしまうと、自分はもう大人だと主張したくなる。

まして、体は大人になっている証拠をたった今放出したのだから、まだ子供ですとは言えない雰囲気。

姉もそれを見抜いた上で、そういう言い方を選択したのだろう。

「お、俺はもう大人だよ、大人だけど…」
でもなんか寂しいような気もして
「一緒に寝るのもダメなの?」って聞いてしまった。

姉はちょっと考えたあとに
「寝るのは…まぁ…時々一緒でもいいかぁ。」って言ってくれた。

俺は内心やったー!!!って思ったんだけど、カッコつけて
「お姉ちゃん俺がいないと寒くて寝れないもんねぇ。」とか自分の必要性を説いた。

「そうだねーw」って姉は微笑んでくれて、そして身体を洗い始めた。

姉は冷え性だったようで、俺は湯たんぽ代わりにされていた自覚があった。

姉が学生だった頃は帰宅も起床も早かったので、最初から一緒の布団に入って抱っこされて寝る感じ。

社会人になるとそれなりに帰宅も遅くなり、俺とは就寝時間も合わなくなり始める。

そうなると一緒に寝るとは言っても、俺の方から姉の布団に潜り込むのは極めて稀になり、朝目を覚ますといつの間にか俺の布団に潜り込んでた姉に抱かれてるというパターンが多かった。

そういうわけで、俺が布団の中で触ってたオッパイは、姉が学生の頃は夜まだ起きてる姉のオッパイ、姉が社会人になってからは朝まだ寝ている姉のオッパイだったってことになる。

当時の俺には姉が寝てようが起きてようが、オッパイはオッパイなのでどっちでもOKだったけど、今考えると、寝ている姉のパジャマを脱がせてまでオッパイに吸い付いていたなんて、とんでもなく大胆なことをしていたものだと我ながら恐ろしくなる。

その姉のオッパイが、目の前でプルプルと揺れてた。
乳房がところどころ赤くなってるのは、たぶん俺が吸い付いた跡だろう。

それがキスマークと呼ばれるものだってことを知るのはまだまだ先のことだった。。

いつも見ていたはずの姉の裸。
当たり前のように見れるのが今夜が最後になるかもしれないということに気付いたときに、俺は初めて姉の裸をマジマジと観察し始める。

それは小学生の俺が表現するなら「ナイスバディ」ってやつだった。

いつも抱きついたり抱きつかれたりして寝てたから、とても華奢なのは知ってた。
そのくせ、俺と一緒に時々腹筋をしたりすると、俺よりも多く回数をこなすのだ。

大人と子供の体力差を加味したとしても、けっこう悔しかったのを覚えている。

そしてその大きなオッパイは、当時の俺が顔を埋めると、余裕でオッパイに顔が挟まった。

体の線が細くてすごく痩せているようにも見えるのに、実はとってもぷるるんな姉のオッパイが俺は幼い頃からお気に入りだったんだ。

俺はそこでとんでもないことに気付いてしまった。

当時俺は「世界の偉人伝」などの本を学校の図書館で好んで読んでいたんだけど、そこに登場するエジソンやライト兄弟、コロンブスなんかにも勝るとも劣らない世紀の大発見大発明だという自信があった。

俺の大好きな姉のその柔らかな膨らみを、この俺の手で触りながら、時々乳首にチューしたり、そんなことをしながらチンポを洗ってもらったら、俺はとっても幸せな気持ちになるのではないかと思いついたのだった…。

とんでもない斬新なアイディアだと、体が、そして心が震えた。
俺はそれが、生まれて初めて抱いた性欲という感情だと気付かぬまま、即実行に移す。

ガキだった分、欲望に正直だったのだ。
姉が体についた泡を流し終わるのすら待ちきれなくて、俺は立ち上がり、、まるで魅入られるように姉のいる洗い場へ。

気付いたら、姉の片側の太ももを跨ぐようにして座って、首に腕を回して抱きついていた。

そして耳元で「お姉ちゃん、最後にもう一回ちんちん洗ってぇ」っておねだりしてた。

「!?」
姉は目ん玉を超見開いて超ビックリした顔をしてた。

俺はその目を見て、本能的にマズイ事を言ってしまったと察知して固まった。
思いついたままの素直なその行動が、とんでもない地雷だったのだと気付いた。

たぶんそのまま放置されたら泣いてたかもしれないと思う。

姉はすぐさまフォローしてくれて「どうしたのタッちゃん…。何?言ってごらん?」って。
俺は姉の首元に顔をうずめて、顔を上げることもできなかった。

しばらく沈黙が続いて、姉が器用に俺を抱っこしたままシャワーを使い始める。

自分の体の泡を流しながら、俺が寒くないように時々背中にお湯をかけてくれているのがわかった。

そしてシャワーを止めて、辺りがシーンと静まり返ったときにこう囁いたんだ。

「気持ちよかったの?」って。俺の顔を覗き込むように。

姉の表情は穏やかだったと思う。
「気持ちいいんだアレ、すごく気持ちいい…。」

俺はもう黙っていることができなくて、射精する時のあの昂ぶりをとうとう姉に正直に伝えてしまった。

「そっか、やっぱり気持ちいいって思ってたんだねぇ、うふふw」
姉はもう一度俺の顔を覗き込むようにしてそう言ったけど、その目は全てを知っている上で俺を試してるみたいなそんな悪戯っぽい目つきだった気がする。
実際のところ、知ってたんだろうけど。

俺も、アレが気持ちいいってことを姉が元々知っているとは思っていた。

でも、男の気持ちを女である姉がどこまで知っているのか、そして理解してもらえるのか不安だったのかもしれない。

そして姉はただ洗ってくれてるだけなのに、それなのに気持ちよくなっちゃう自分がちょっとおかしいような気がして、その快感を素直に姉には言えずにいたんだ。

やっと言えたっていう安心感と、また姉に笑われたような気がする悔しさと、ゴチャ混ぜになって複雑だった。

当時の姉の心境を想像すれば、当然ながら「迷い」という感情はあったと思う。

弟のチンポを洗ってあげたら、弟が勝手に射精した。
最初はただそれだけだったのだろう。

自分で洗うように促すものの、時には自分で洗っても射精し、尚且つ無邪気にそれを報告される。

これはいけないと思い、一緒にお風呂に入るのは卒業しなきゃね、と言い聞かせる。

そしてそんな弟が、今、もう一度洗ってと、姉である自分に甘えてきているのだ。

「洗う」などという言葉を使ってはいるが、その言葉の裏に見え隠れするのは「射精したい」という、未熟で、興味本位なだけの好奇心。

俺の姿は、当時の姉にはきっとそう見えていたに違いないと思う。
(姉である自分は一体どうしたら良いものか…。)躊躇い。迷い。

俺に都合よく想像すれば、姉にもちょっとした出来心にも似た感情があったのではないかとも思うのだが?

対する俺には、もう迷いはない。
射精=気持ちいい、ってことが姉にバレてしまえば、当時の俺にはもう怖いものなどはない。

もう一度洗って欲しいという願望は、もはやもう一度触って欲しいという欲望へと代わり、それは結果的にはまた射精したいっていう性欲に支配された感情でしかなかった。

心のどこかでそれに気付きつつ、それでも我慢できずに姉にお願いするのは、それすらも俺は許されると思っている姉に対する甘えだったとでもいうのだろうか。

ただそんな俺でも、もう1回射精したい、とは面と向かっては言えずにいた。

俺達2人のあいだにには、ただただ無言の時間だけが続いていて、俺はなんでもいいから姉の方から言葉を発して欲しいと願っていた。

ほんのちょっとだけ露出した亀頭、その先端には、透明な液体が溢れてきていた。

それはいわゆる我慢汁と呼ばれるものなのか、それとも数分前に放出しきれず尿道に残っていたものが染み出してきたものなのか、そのどちらなのかはどうでもいい。

それが尿道から溢れ出してしまっていたことに意味がある。
それがこのあとの展開を決定づける。

その液体に最初に気づいたのは、姉。
無言のまま指先で、その存在を俺に指し示す。

俺はその得体の知れない何か、
精子と似たようなものだという予感はあったが、それを確認。

これはチャンスだと、迷わず姉に言う。

「洗ってw」
そのあとも間髪いれずに「洗って洗って洗って」と連呼。

その言葉なら、何度でも言えたし、何回でも甘えられると、そう思っていた。

「もぉ。タッちゃん自分で洗えるでしょうw」
俺を嗜めるような姉の言葉にも俺は怯まず、「洗えなーいw」ってさらに甘える。

俺がテキトーに選択したその言葉は抜群の威力を秘めていたらしく、姉から「じゃおねえちゃんが洗ってあげるね。」っていう言葉をいとも簡単に引き出した。

姉の手が近付いてくるのがスローもっションのように見えた。

指先で透明な液体をペロンとすくいあげて、「これしょっぱいんだよ?」って言った。
俺は尿道口に感じた刺激で一瞬ブルリと体を強ばらせたあとに「へー。」って答えた。

すごい会話をしてたんだなぁと今でも時々思い出す。

それから姉は俺の玉袋を撫でたり、チンポの裏側をくすぐってきたり。

石鹸もつけずに俺のチンポを触る姉に違和感を感じつつも、俺はすぐに半勃起になってしまう。

俺は思い出したかのように姉のオッパイを触る。
一瞬姉が身を引いたかのような仕草をしたけど、一番無難な反応を選択したのか、すぐに大人しくなった。

俺はこれならオッパイにチューしても大丈夫そうだと判断するも、かなり無理な体勢にならないとそれは実現しそうにないと気付いて断念。

その代わりに俺の指先は姉の乳首を集中的に弄り始める。

姉が「くすぐったいw」って身をよじらせ、それでも俺が乳首を触り続けると、「頭にきたぞぉーw」って言いながらちょっと力を込めて俺のチンポを握り締めた。

そして今まで見たことがない手の動きで、俺のチンポを刺激し始めた。

それは肘を支点にして、それより先の部位を前後に素早く前後させるような動作だった。

チンポは姉の手のひらに包まれたままどんどん硬くなっていき、俺には姉のおっぱいを触っている余裕がなくなってた。

「ふぁ~」って変な声を出しながら、俺は姉の腕を掴んだ。

やめて欲しかったわけじゃない。
何かを掴んでないと不安になってしまうくらいの快感。

なんなのこの手の動き、洗ってるんじゃない、何か別なことされてる、でも気持ちいい!!!

姉が手を持ち替えた。
前後してたその動きが、上下の方向へと変わった。

その瞬間、あっ!って思った。
俺のチンポはフル勃起してしまってた。

とは言っても、小指が親指になった程度のお粗末なチンポではありました。

が、その状態のチンポを姉から弄られまくるのは、もちろん初めてで、恥ずかしいような嬉しいような奇妙な感覚で、どんどん体の力が抜けていった。

「ううう、お姉ちゃん、出る…。」
「出そう?」
「うん…。」

姉が手を動かすスピードが少しずつゆっくりになってきたのを感じた。

え?なんで?やめちゃうの?って俺がそう言おうと思った瞬間、姉の方が先に口を開いた。

何が出るの?」
「え…!?」

姉の手の動きがゆっくりになったのも手伝って、その瞬間、頭の中はクリアになった。

姉は一体なんでそんなことを質問するのだろう?

「オシッコ?タッちゃんオシッコ出ちゃうの?」
「…!?」

なんなの一体?オシッコじゃないって知ってるくせに!

「お風呂の前にトイレ行かないとダメじゃないか。」
「違ぁ…オシッコじゃな…」

そこでいきなりまた上下に激しくチンポを揺さぶられ、オシッコじゃないって最後まで否定できなかった。

「違うの?違うのが出ちゃうの?」
「ううう…うぁ。」

もはや言葉にすることができなくて、カクカクと頭を上下に振って答える。

「お姉ちゃんの前でそんなの出して恥ずかしくないの?タッちゃん?」
「あうあう。」

なんでこのヒトこんな意地悪なこと言うの!今更ひどい!ひどいよ!
と、思いつつ、なんかモロに心地よかった。

姉の目は笑ってたし、俺の事をからかってるのは明白。
意地悪する姉も大好きだった。

足の指先がピンと張り詰めて、踵が浮いた。
腰も浮きそうになったけど、なんとか耐えた。

「出しちゃだめ!タッちゃん我慢できないの?」
「ううう、お姉ちゃんごめんなさいぃ…。」

本当にいじめられてる気持ちになった瞬間もあって、俺は自然と謝ったりもした。

もしかすると今やってることはとてもイケナイことだって気付き始めてて、それを姉におねだりなんかしたことを反省し始めていたのかもしれないし。

「出ちゃう?」
「出るぅ、お姉ちゃんホントに出る…あぁ出ちゃう…。」

あんまり気持ちよくて、精子が飛ばないようにチンポの先を押さえ込むのを忘れた。

姉はその夜最速の手の動きを披露しながら、「オシッコ?」って最後に聞いた。

俺は「違う、違う、違うぅう…うっ…ううぅ…。」
って言いながら目を閉じ、そして果てた。

チンポは姉の手のひらに包まれすごく熱くなってて、それが何度も何度もドクッドクッって脈打った。

目を閉じているはずなのに、すごい勢いで白いネバネバが飛び散っている光景が見えた気がした。
それを姉に見られるのは恥ずかしかったはずなのに、あまり気にならなかった。

姉の手が少しずつ少しずつゆっくりになっていき、やがて動かなくなった。
それに合わせるように俺も目を開けたら、姉がニンマリしてた。

今までで一番気持ちいい思いをさせてもらったくせに、俺は姉を責めた。

「お姉ちゃん!最後なんで意地悪したの!?」
「ごめんw なんかイジメたくなったw」

その言葉で十分だったんだけど、俺はプリプリ怒ってるフリしながら、チンポを洗ってもらった。

もー。もー。って言いながら、イジめられている時が一番興奮していたことは姉には内緒にした。

それが性的興奮だということと、自分が属性的にMだと知るのはまだ先の話だ。

俺を洗ってくれている姉の太ももやお腹には、俺が撒き散らした精子がたくさん光ってた。

シャワーを奪い取り姉の体を流してあげた。

「お姉ちゃんは自分で洗えるよぉw」
「最後だから、俺も洗ってあげるよ。」
姉が言ってたそのセリフを偉そうに真似ると、姉も観念したのか大人しくなった。

ネバネバしてはいないはずのオッパイも当然俺は洗い始めるんだけど、乳首に触れると姉が時々ビクってなってた。

その仕草は、俺がチンポを触られたときに起こる「ビクッ」と似ていて、俺は意地悪された仕返しのつもりで何回も乳首を手のひらで撫でた。

ビクってなる姉を見てざまぁみろwって思った。
まぁ、そのあと倍返しくらいで、射精後のくすぐったいチンポをこねくり回されて、今度は本気で謝ったけど。

浴室を出て体を拭いてもらうのも全自動。姉は俺のチンポを拭きながら、「明日からはちゃんと自分でするんだよ。」って言った。

「え?何を?」って俺は聞き返すんだけど、姉はちょっと顔を赤らめながら、「一人でお風呂にちゃんと入れって意味w」って言い直した。

そのあとで、姉が割と真面目な顔で「さっきのはお姉ちゃんとタッちゃんだけの秘密ね。」って。

俺は、大好きな姉が秘密だって言うのなら絶対に誰にも言わないと、心に誓った。

まさか20年後にネットで発表するときがやってくるとは、想像もしていなかったしね。

時々は一緒に寝てもOK、っていう姉の言葉はさっそく反故にされ、その夜も一緒に布団に入るのだけど、俺は1日に2回射精するのは初めての経験で、その疲れもあったのかオッパイも触らずにすぐに寝た。

その分、次の朝目覚めた時に、すぐさま姉のパジャマを脱がせてしまう。

ただ、浴室で経験した姉との行為が影響したのか、俺の体は言う事を聞かなくなってしまっていたんだ。

朝っぱらから、真っ先に乳首にしゃぶりつく。
寝ている姉が時々「んっ」とか「あっ」とか声を漏らしても、寝惚けているくらいにしか思わなかった。

仮に起きていたとしても、オッパイに吸い付く俺を姉はそのまま抱きしめてくれたり、頭を撫で撫でしながら「甘えん坊だなぁw」って微笑んでくれる。

だから姉が起きていても寝ていても、俺にはどっちでも良かったんだ。

そのときだって最初はそうだった。
いつも通りに乳首をチュパチュパしながら、落ち着くというか、幸福感を味わうというか。

こんな時の俺は自分が赤ちゃんだって思い込んでいたから、特に他意はない。

そんな俺が異変に気づくのは、チンポが張り裂けそうな痛みを感じたからだった。

当然毎日のように朝勃ちはしてたと思うし、それは寝ている間に溜まった尿がそうさせているのだろうと頭で理解していた。
それを裏付けるように、トイレに行ってオシッコを放出すれば、魔法のようにチンポは元通りになるのだから。

トイレから戻ってきて、また姉のオッパイにちょっかいを出す。
乳房をプルプルと揺らしてみたり、顔を埋めたり、乳首も当然口に含む。

そうしているうちにまたチンポが大きくなってきて、俺はそれを持て余すようになる。

何日もそういうことを繰り返すうちに、姉のオッパイ、特に乳首にチンポをくっつけてみたいような、そんな変な衝動に駆られることがあった。

でもそれはとても勇気のいる行動で、なかなか実行に移せるものではなかった。

姉のオッパイを見たり、くっついたりしていると、フル勃起してしまう事に戸惑いを感じ始める。
そしてそれは、痛いような苦しいような、そういう痛みを伴う。

痛いのはチンポだけではなくて、心臓というのか心というのか、胸の内側もすごく辛かった。
それが何なのかわからなかったけど、俺は姉のオッパイにちょっかいを出すのをやめるようになる。

ただその代わりと言ってはおかしいが、お風呂で、あの夜の姉の手の動きを真似てみた。

それは、自分でやってみてもとてつもない快感を生み出し、最終的に俺を射精へと導いた。

浴室限定だったその行為を、やがて浴室以外でも試みるようになり、それがオナニーという行為であると知るまでに、それほど時間はかからなかったように思う。

そうなると、同じ部屋に姉がいるのはむしろ都合が悪いと思うようになる。

古くなった家屋を増改築するという時期がたまたま重なり、自分だけの部屋というものを手に入れた俺は、プライベートな空間への家族の侵入を拒むようにもなった。特に姉…。

それはいわゆる反抗期、というものだったかもしれないし、これまで姉にベッタリだった分、その反動で特に姉には冷たく接していたようにも思う。

チンポにも毛が生え、オナニーも覚え、性に関する知識も急激に増えた。
そして体もデカくなり、いつの間にか身長も姉を追い抜かすまでになっていた。

自分が姉の目の前で射精を繰り返していたという事実は、俺にとっての黒歴史。
そのなかでも特に、最後に一緒にお風呂に入ったとき姉に対して射精をおねだりしたという事実は、一刻も早く忘れてしまいたい過去となり、俺の中でとてつもなく大きな汚点となった。

俺に邪険に扱われる姉は
「お姉ちゃんがこの家にいるうちに優しくしておいたほうがいいよ?」
などと意味深なことを言ってたけど、その言葉通りに2~3年後には結婚して実家を出ていくことになる。

姉が結婚するまでのその2~3年のあいだ、俺が姉をオナニーのネタにしたりはしなかったのかと問われると、ちょっと自信がない。

したような気もするし、していないと言えばしていないような気もする。

異性として見ていたのは間違いはないけど、すごく頑張って、性欲の対象としては除外してた感じ。

エロいシーンを妄想しながらオナニーしたりすると、妄想相手の体つきが姉に似てるとか、そんなことはあった気がするけど、それは断じて姉本人ではなかったと思いたい。

そして俺は中2くらいに彼女なんてものが出来て、中3になってすぐ童貞を卒業した。

しかもそれは中学卒業までに何人か入れ替わり、複数名の女性の体を知ることになる。

既にその頃にポッチャリ系の呪縛にかかっていたのか、そのどれもこれもが俺が普段見ていた姉の裸とは異なっており、姉の体つきがいかにエロかったのかを思い知った。

特に腰のクビレってやつが秀逸で、そんなウエストの持ち主はそう滅多に居ないってことも。

あれから20年近くの時を経て、そんなウエストの持ち主が目の前に居た。これは間違いなく遺伝である。

そう思ってよくよく見れば、その顔立ちも若かりし頃の姉の面影が見え隠れする。
いや、凛々が幼かった頃から、姉に似ているなぁと俺は思っていたはずだった。

反抗期だったあの頃、姉を遠ざけて避けるようにしてはいたが、その分、俺は姉を客観的に見ていたような気がする。

誰が見ても美人と呼ぶであろうその容姿が、当時の俺には逆に癪に障ったものだった。

そんな俺でも、凛々が姪っ子として誕生した時には、姉に似て美人になるだろうなって、素直に喜んだ。

女子高生になった凛々は、俺の予想を大きく上回って成長を遂げていたわけだけど。

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