雀蜂のマロンさんから投稿頂いた「憧れの人妻を強姦した俺【長編小説版】」。
戸塚 昭弘 23歳(製薬会社勤務)
黒岩所長 50歳(製薬会社所長)
元木 湧40歳(戸塚の上司)
元木 加代子32歳(主婦)
戸塚は、病院に向かって車を走らせていた。
胃潰瘍で入院している課長のお見舞いに行く途中なのである。
戸塚は大手製薬会社の営業課で働いているが、三週間ほど前、上司である課長が仕事中に突然腹を押さえて苦しみ出し、救急車で病院に運ばれたが、そのまま緊急手術となってしまったのだ。
仕事のストレスと、接待等による過度の飲酒が原因らしいが、職場に復帰できるのは三ヶ月も先のことだという。
幸いにも手術後の経過もよく、面会もできるようになったというので、戸塚はさっそくメロンなどを買い込んで病院に向かったのだ。
普通、上司の見舞いなど、ヒラ社員にとってあまり楽しいものではないが、戸塚の場合は少し違っていた。
早く病院に行きたくて仕方がなかった。
それも、課長に会いたいのではない。彼の妻、加代子に会いたいのだ。
戸塚は以前から加代子に憧れていた。
人妻で、どうにもならないことはわかっていたが、加代子が好きで堪らなかった。
加代子のことを思いながら、何度オナニーに耽ったことかわからない。
恋焦がれている加代子に、お見舞いという形で久し振りに会うことのできる喜びに、戸塚の胸は激しくときめき、ハンドルを握る手は小刻みに震え続けていた。
戸塚が最初に加代子と会ったのは、半年ほど前のことだった。
そのときはまだ入社して数カ月しか過ぎていなくて、仕事を覚えるのに四苦八苦してい
る頃だった。
その日、課長に呼ばれて、戸塚は同僚の先輩社員達とともに課長の自宅にいった。
新薬の製造許可が厚生省から下り、明日からは病院をまわって大いに売り込むので、景気づけに俺の家でいっぱいやろう、ということになったのだ。
「皆さん、いらっしゃい。主人がいつもお世話になっています」
家につくと、加代子が、奥から出てきて出迎えてくれた。
なんて綺麗な奥さんなんだろう、と戸塚はまずその美貌に息を飲んだ。
とにかく、すばらしく丹精で、美しい顔立ちをしていたのだ。
色白でうりざね顔なのだが、頬や顎のあたりがふくよかだった。
やや濃いめの眉毛がすーっと伸び、ぱっちりした目もとが涼しげだった。
鼻筋も通り、唇はやや肉厚だが上品な形をしている。
軽くウエーブのかかった漆黒の髪は、襟首のあたりでそよぐようにカールしていた。
唇には淡い朱色の口紅が塗られている。全体に薄化粧なのだが、その控え目でセンスのよい化粧の仕方が、彼女の美しさをさらに際立たせていた。
身長は155センチ位だろうか、少しポッチャリしているが胸も尻も豊かに発達している。かなりの巨乳であることは一目でわかった。
事情通の同僚の話しでは、年は32歳で、結婚して四年たつが、なぜかまだ子供はいないとのことだった。
「さあ、どうぞお上がり下さい、お酒の用意がしてありますよ」
加代子は、微笑みながら戸塚達をなかに招きいれた。その染み入るような笑顔が、戸塚には眩しいほどだった。
こんな美女が、どちらかといえばごつい顔をして、髪の毛も少し薄くなりかけている課長となぜ結婚したのか、戸塚には不思議なくらいだった。
もっと釣り合いの取れる美男子が、この世にはいくらでもいるじゃないか、と思ったほどだ。しかも、これほどの美貌なら少しはそれを鼻にかけてもいいと思うのだが、そんな感じは少しもない。
なんとも気さくに同僚や戸塚に接してくるのだが、物腰はつつましやかで品がよく、しかも清楚だった。
加代子はまた、いかにも幸福そうな雰囲気を漂わせていた。
心から課長を愛し、夫のために甲斐甲斐しく尽くしているのがはっきりわかる。
課長のほうが加代子より年上なのだが、見ていると年下のようにさえ見えた。
それによく気がつく。課長が口で言わなくても、ビールが空になれば取りにいき、テーブルの上が寂しくなったと思えば、キッチンに入ってつぎの一品を手早く料理して出してくる。それもさりげなく。戸塚は課長が、うらやましくてたまらなかった。
こんな女性を恋人に持ち、痒いところに手が届くように世話をしてもらうのは、戸塚の昔からの夢だったのだ。
戸塚は身長190センチのがっしりした体形で、一見優男風であるが、スポーツで鍛えた体には隆々と筋肉が付いているし、顔だってなかなかのハンサムである。その気になればモテモテのプレイボーイになることもできたのだが、戸塚はそうはしなかった。
事実、学生時代には、向こうから積極的に近づいてきた女性が何人もいたが、まともに付き合った女性は一人もいないのだ。
というのも、なぜか近づいてくる女性はみんな年下か同年代の女性ばかりだった。だが戸塚にはそれが物足りなかった。彼女達は、スポーツマンでたくましい戸塚に甘えたがったが、実は戸塚の方こそ女性に甘えたかったのだ。
小学生のとき母親を病気で亡くしたことも影響しているのだろうが、戸塚はなぜか年上の女性にしか興味が湧かなかった。
年上で、しっとりとした美人に優しく抱きしめられたい、というのが戸塚の理想であり願望だった。だから年下の女性など、わずらわしいだけだったのだ。
とはいっても、戸塚の理想通りの女性などめったにいるものではない。大概の女性は男に強さを求めてくる。自分を包んでもらいたがる。そんなわけで戸塚は、まだ深く女性と付き合ったことがなかったし、二二才になるというのに童貞なのだ。
風俗店に行こうとしたこともあるが、金を払って童貞を棄てるのももったいないような気がしたし、また、風俗はどこか不潔な感じもして結局行ったことがない。
この加代子が人妻でさえなければ、戸塚にとって最高の女性だった。なにしろ戸塚が思い描いていた理想にぴったりだったのだ。
酒がまわりだすと、課長や先輩社員達は仕事の話しで盛り上がりはじめる。
まだ使い走りにすぎない戸塚は話しに入っていけず、ポツンと取り残されたようになってしまったが、そんな戸塚に気を使ってか、加代子は戸塚の隣に座って話し相手になってくれた。
「戸塚さん・・・でしたよね。入ったばかりでは大変でしょう。とくに営業の仕事は大変よね」
加代子はそう言い、優しく微笑みながら戸塚のコップにビールをついでくれた。
戸塚は、加代子のその声に、霞がかかったような神秘的な響きを感じながら、手に持ったコップを強く握りしめた。胸がドキドキして、なんと答えたらいいかわからないのだ。
「まあ、そんなに固くならなくていいんですよ、戸塚さん。家にきたらゆっくりとくつろいで下さいな」
「はっ、はい・・・」
そう答えながらも、戸塚はさらにガチガチに固くなっている。
どうやら人妻と知りながら、一目惚れしてしまったのかもしれない。
好きになったところで、どうにもならないことはわかっているが、戸塚は、加代子に強烈に引きつけられていく自分を感じていた。
「あの人は言い出したら聞かないところがあって、あなたも苦労させられるかもしれないけど、根はいい人だからよろしくお願いしますね」
加代子は課長をチラと目で示しながら、戸塚に頭を下げた。
「い、いえ、とても部下思いで、いい課長です・・・」
戸塚はそう答えるのがやっとだった。
なんだか、喉が引きつってしまっている。
「そうそう、戸塚さんは大学のとき何かスポーツはやっていたの?」
「ええ、陸上とか・・・バスケットとか・・・そ、それから空手も少し・・・」
詰まった喉で加代子と話しをしながら、戸塚の頭の中はしだいにぼうっ、と熱くなってきた。加代子と隣あって座っているだけで嬉しいのだが、彼女の体から漂う甘い匂いが、戸塚をさらに陶然とさせるのだ。
このかぐわしい香りは、昔嗅いだ母の匂いに似ていた。
戸塚を柔らかく包みこみ、甘えさせてくれた母の匂いに・・・
戸塚は、ふと母の面影が加代子に重なっていくのを感じながら、気づかれないようにチラチラと加代子の胸元に視線を落とした。
ブラウスの前が、みっしと張り詰めながら見事に盛り上がっている。加代子が思い切り深呼吸したら、ボタンが弾け、ブルンと乳房が飛び出してきそうなほどのボリュームだった。
戸塚はこの乳房を剥き出しにし、豊かな谷間に顔を埋めてみたい、という想像が浮かんでくるのをどうにも止められなかった。
戸塚の心臓は高鳴り、下半身がチリチリと熱くなり始めている。
「すいません、ちょっとトイレに・・・」
戸塚は、人妻に興奮してしまいそうな自分を恥じ、頭を冷やそうと思って席を立った。
「トイレはそのドアを出て右に行ってね。突き当たりのドアよ」
と加代子に教えられながら、戸塚は部屋から出た。
ドアを開けるとすぐにトイレではなく、まず洗面所があった。
水回りを一カ所に集めた合理的な設計になっているらしく、洗面所の奥にトイレのドアとバスルームが続いている。
(さすがに営業課長だ。あの年でこんな家を建てちまうんだから大したものだな)
などと思いながら用をすませ、トイレから出た戸塚は、洗面台の横に洗濯機があることに気づいて立ち止まった。
もしや、加代子さんの下着でも入っていないか? とい考えが浮かんだのだ。途端に戸塚の心臓はズキズキと激しく鼓動しはじめた。なぜこんなに高鳴るのか自分でもわからないが、いままで味わったことのない期待感が体中を駆け巡っていることは確かだった。
戸塚は、恐る恐る洗濯機のふたを開けてしまった。内心ではなにも入っているわけがないと思うのだが、どうしても開けずにはいられなかった。
ところが、予想に反して中には衣類が入っていた。しかも、まだ水も張ってない。
戸塚の心臓はさらにズキズキと高鳴った。
神経質な奥さんなら、部下が大勢飲みにくると聞けば、まだ洗っていない衣類などどこかに隠してしまったろう。しかし加代子は、まさか洗濯機のふたを開けるような部下がいるとは、思ってもいなかったようだ。
戸塚は、宝物を見つけたように喜び、両手を洗濯機の中に差し込んで衣類を漁りはじめた。何だか両手がブルブル震えている。こんなことをしている姿を発見されたら、もう恥ずかしくて会社にはいられないな、と思いながらも、戸塚は衣類を掻き分けていった。
と、課長のワイシャツやステテコの下から、女もののパンティと、ブラジャーが出てきたのだ。加代子のものに間違いなかった。
戸塚は狂喜し、それを掴みだした。
美しい人妻の秘密を暴いていくような罪悪感と、目が眩むような時めきが入り交じり、戸塚は、心臓が口から飛び出してしまいそうなほど興奮してしまった。
正明はまず、ブラジャーを広げてみた。女ものの下着をこうやって手に取るのは初めてだった。
さすがにカップは大きく、深くできている。このカップが加代子のあの巨乳にかぶさっていたわけだ。顔を押しつけて匂いを嗅いでみると、ミルクのように甘ったるい匂いがした。なんだか懐かしいような、切ないような匂いがし、戸塚は胸がきゅんとなった。
つぎにパンティを両手で広げてみた。白くてサラサラした布地が、心なしかうっすらと湿っているようだった。男のものと較べ、驚くほど小さい。
この布が加代子さんの尻やあそこに、ぴったりと密着していたのか、と思うと、戸塚は頭がクラクラした。
鼻を押し当てると、さきほど加代子から漂ってきたのと同じく甘い匂いがした。だが、ブラジャーの甘ったるい匂いとはまた別の匂いだ。
震える手でパンティを裏返し、加代子の秘密の部分を覆っていた部分を見ると、微かな染みが縦に一本走っていた。
この縦についた染みは汗だろうか、それともおしっこだろうか。
戸塚は犬のように鼻をクンクン鳴らしながら、夢中で匂いを嗅いでいった。
甘い匂いのほかに、チーズのような匂いと、酸っぱいようなアンモニアの匂いがほんのちょっと混じっている。
胸の奥を掻きむしられるような鮮烈な匂いだった。
(これはまぎれもなく、加代子さんのあそこの匂いなんだ!)
そう思うとツーンと頭の中が痺れていく。
戸塚はパンティを両手で顔に押しつけて匂いを嗅ぎ続けたが、我慢できなくなって、とうとう縦についた微かな染みをペロペロと舐めはじめてしまった。
とくに味もなく、舌への刺激もなかったが、戸塚は加代子の性器に直接舌をかぶせているような陶酔につつまれ、チューチューと音をたててその部分を吸いたてた。
パンティが、戸塚の唾液でヌルヌルになっていく。
こんなことをしている自分が信じられなかった。
だが、どうしてもやめられないのだ。
やがて戸塚は、パンパンに勃起してしまった肉棒をズボンから掴みだし、手の中で丸めたパンティを先端にかぶせ、シコシコと砲身をしごき出してしまった。
そうせずにはいられなかった。
耳を廊下の方に集中させながら、戸塚は肉棒をしごき始めた。
もし誰かが突然ドアを開けたら・・・こんな姿を見られてしまったら・・・と思うと気が気ではない。
だが、その緊張感が興奮を極度に高めているらしく、いつものオナニーとは快感の度合いがまるで違っていた。
肉棒がヒクヒクと痙攣し、熱いものが下腹部に集まってくる。
戸塚は、加代子の顔や、唇や、突き出した胸を思い浮かべた。
(美しくて、清楚で、天女のような加代子さんのはいていたパンティに、ぼくは肉棒を押しつけているんだ!)
そう思うと、実際に加代子の性器に肉棒が包まれているような錯覚がおこり、その快感に頭の中が焼き切れそうになってくる。
こんな凄まじい快感は初めてだった。戸塚はあっという間に爆発し、パンティの繊維の中にドクドクと精液を噴出してしまった。
痺れるような快感が戸塚を襲い、彼は低く呻きあげた。
そして一滴残らずしごき出してから、先端をゴシゴシとパンティで拭き取り、すばやく肉棒をズボンの中に押し込める。心臓は今だに激しく鳴り続けていた。
どうやら、誰もこなかったようだ。戸塚はほっ、と安堵の吐息を吐きながら、両手でパンティを広げてみた。
パンティは白濁とした精液でドロドロになっていた。とくに、加代子の性器に当たっていた部分にべっとりと付着している。
戸塚はそれをハンカチで拭い取ってから、ブラジャーとともに洗濯機の中に戻した。
漁った形跡が残らないように、巧妙に課長の衣服の下に紛れこませていく。
たぶん加代子は、このまま水を張り、洗濯してしまうだろう。精液は綺麗に洗いながされ、加代子はなにも知らずにまたこのパンティをはくのだ。
戸塚は、後ろめたいくせに、それでいて奇妙な喜びを覚えながら、なにくわぬ顔で洗面所からでるのだった。
客間に戻ると、宴会はあいかわらず盛り上がっていた。
課長も先輩達もかなり酔っぱらっていて、戸塚には目もくれず、仕事の話しや、ここにいない上司の論評に花を咲かせている。
加代子は、もう料理も出しつくし、することもなくなったらしく、課長の隣の席について若い営業マン達の話しを夫とともに聞いていた。
戸塚はさっきの興奮でカラカラになった喉に、少しぬるくなったビールを流しこみながら、そんな加代子の顔をそっと見つめていた。
加代子は、何度見てもハッとするような美しさだった。
気品と清楚さが、匂うがごとく漂っている。
戸塚は、ますます加代子に引きつけられている自分を感じていた。なぜか、初恋のときのように胸が疼いている。
そして、加代子の下着を手に取り精液で汚してしまったことに罪悪感を覚えながらも、ゾクゾクするような喜びも味わっていた。
(このことは誰も知らない、自分のだけの秘密なのだ)
と、思うと、喜びはさらに大きくなる。
加代子を見ていると、さきほどの興奮が体の中によみがえってきて、戸塚の肉棒はズボンの下で再び熱く脈打ち始めるのだった。
その日以来、戸塚の心には、加代子が棲みついてしまった。
第一印象が強烈だったことにくわえ、加代子の下着を手に取ったことが決定的だった。
人妻である加代子を、自分のものに出来ないことはわかっている。しかし、わかっていても、戸塚の頭の仲は加代子でいっぱいになってしまった。
いや、どうにもならないからこそ、よけいに引きつけられるのかも知れない。
加代子のことを思い出すと胸が疼き、オナニーをせずにはいられなかった。
加代子の美貌や、パンティの匂いを思いだしてはオナニーに耽った。そして、あの天女のような加代子に、やさしく抱き締められたいと思うのだった。
加代子にくらべたら、他の女などカスに見えた。
その後、何度か課長の家に呼ばれたが、加代子に会うたびに、戸塚の思いは強くなっていった。
会うたびに加代子は美しを増しているように見えた。
そんな加代子が、年上の優しいお姉さんのように戸塚に接してくれる。
加代子が戸塚の隣に座って話し相手になってくれるとき、戸塚はクラクラするような幸福感に包まれるのだった。
だが、それからは洗濯機のふたを開けても加代子の下着が入っていることはなかった。
あの日は本当に、たまたま入れっぱなしになっていただけらしい。
戸塚はふたを開けるたびに落胆したものだった。
病院についたのは、面会時間が終わる少し前だった。
病室に入ったとき加代子は、先に来た見舞い客にもらった花を、花瓶に移しているところだった。
戸塚を見ると、にこやかに微笑んで迎い入れてくれた。
「まあ、戸塚さん、お見舞いにきてくださったの? ありがとうございます」
「あ・・どうも・・・」
戸塚は久ぶりに会う加代子を眩しそうに見つめながら、軽く頭をさげる。何だかもう、胸がドキドキしている。
課長も戸塚が見舞いに来たことを喜んでくれた。
戸塚は一応見舞いの言葉を述べ、胃の具合のこととか、手術のこととかを尋ねたりしたが、実はそんなことはどうでもいいことだった。
戸塚は課長と話しをしながら、気づかれぬように加代子のことばかり見ていた。それだけで戸塚の胸は幸福感に満たされるのだ。
しかし、今日はいつもと違って悔しさのようなものも込み上げてきた。
加代子は、妬ましいくらいに甲斐甲斐しく課長の世話をしている。
課長がベットから起き上がろうとすれば、背中を抱くように起きるのを手伝い、メガネを取ろうとすれば、さっと手を伸ばし、自分の手で課長の顔につけてやる。
まるで母親のように課長の面倒を見ていた。
その姿に、戸塚は嫉妬を覚えた。
加代子に献身的に尽くしてもらえる課長がうらやましく、そして悔しかった。
(課長と、心も体も入れ代わりたい!)
と戸塚は、こみあげる羨望のなかで思った。
やがて、面会時間の終わりを告げる放送が流れた。
ひさしぶりに加代子に会えたのに、もう別れなければならないことが戸塚には悲しかった。仲の良いところを見せつけられ、悔しい思いをしながらも、それでもまだ加代子のそばにいたいのだ。
戸塚が未練を残しながら帰ることを告げると、課長から思わぬ言葉が返ってきた。
「それじゃあ、悪いが加代子を家まで送ってやってくれないか」
「えっ」
「この病院は完全看護なんだ。夜は付添いの家族も帰されるんだが、タクシーがなかなか来なくてな、悪いが頼めないか」
「はい、わかりました」
戸塚は、自分でも驚くほど弾んだ声で答えた。少しも悪くなんかない。加代子とふたりっきりで車に乗って行けるなんて、かえってありがたい話しだ。
「でも、ご迷惑じゃないかしら」
加代子がすまなそうな顔で戸塚にいった。
「いいえ、全然迷惑じゃありません」
その声に、嬉しさが滲み出てしまったので、戸塚は加代子に対する思いを課長に悟られたのではないかと一瞬不安になったほどだった。
だが課長は、そういうところはあまり敏感ではないらしく、
「そうか、悪いな戸塚」
と満足そうな顔をしている。
戸塚は喜びをかみしめながら、加代子と一緒に病室を出るのだった。
加代子を助手席に乗せて車を走らせていると、戸塚は恋人とふたりでドライブしているように胸が高鳴った。
すぐ隣から発散される加代子の甘い匂いは、その高鳴りをさらに増幅させている。
戸塚は、加代子と何気ない会話を交わしながら、課長が入院してから毎日のように思い浮かべていた空想を脳裏に蘇らせていた。
それは夫に入院された加代子が、寂しさを紛らわせるために自慰をしている姿だった。
その空想の中で加代子は、夫の容体を心配しながら何日も一人寝をしているうちに体が火照ってきてしまい、堪らずに自分の手で火照りをしずめようとするのだ。
それも、リビングのソファにあられもない下着姿で座り、ブラジャーを外して乳房を両手で揉みたて、パンティの中にも指を差し込んでいる。
こんなに上品で清楚な加代子がそんなことをするはずはない、と思うのだが、するはずのない加代子のオナニーシーンは、想像とはいえ戸塚の肉棒を激しく刺激した。
自慰をする加代子の切なくも淫らな表情や、剥き出しになっている乳房や太腿を頭に浮かべながら、戸塚は何度も何度も肉棒をこすり立てたものだった。
そうしながら、俺のこの手で加代子さんを抱き締め、課長のことを忘れるほど悶えさせてやりたい、などと心から切望する戸塚だった。
そんなふうに想像していた加代子と、いま自分は並んで座っている。それも、車という密室の中で・・・
そのことが戸塚に、危ない連想をおこさせた。
もし暗がりで車を止めれば、加代子を自分のものにすることも可能だ。悲鳴を上げても誰にも声の届かないような、人家から離れた所まで車を走らせればいいのだ。たとえ抵抗されても、やってしまえばこっちのものだ・・・
そんな考えが脳裏に浮かんだとき、一瞬、戸塚は本当に実行したい衝動に駆られてしまった。だが、そんな自分を必死に押さえつける。
いくら加代子が好きで堪らないからといって、あまりに危険な考えだった。
実行してしまったら大変なこになる。
会社にはいられなくなるだろうし、警察に捕まるかもしれない。
そうなったら自分の人生は終わりだ。魅惑的な空想ではあるが、飽くまでも空想にしておかなければ! と戸塚は思った。
それにしても、奇妙な興奮がますます強くなって胸に突き上げてくるのを、戸塚は止めようがない。
(加代子さんを下ろしたら、すぐにアパートに帰ってオナニーをしよう。加代子さんの匂いを思い出しながら・・・)
戸塚はそう決めた。それが一番いい方法だ。
ところが、家につくと加代子は、
「ありがとう戸塚さん。おかげで助かったわ。家でコーヒーでも飲んでいって下さいな」
と戸塚を誘うのだ。
「いえ、すぐ帰りますから・・・」
戸塚は辞退した。
家に上がりたい気持ちも強いが、上がったらさっきの妄想がまた込み上げてくるのはわかっている。加代子に襲いかかるほどの度胸は自分にはないと思うが、それでも万が一ということはある。
それほど戸塚は、二人っきりで加代子と車に乗っていたことに興奮していたのだ。
「遠慮しないでくださいな戸塚さん。コーヒー一杯だけならいいでしょう」
「でも・・・」
「ね、一杯だけ」
戸塚はそれ以上は拒みきれず、仕方なく加代子とともに家に入った。絶対に失礼なことをしてはいけない! と自分に言い聞かせながら。
だが、リビングに通された戸塚は、早くも心が揺れはじめた。
戸塚はコーヒーを入れてくれた加代子と、テーブルをはさんで向かい合って座る形になった。
この部屋は、戸塚が加代子のオナニーシーンを想像したときに出てきた部屋なのだ。
戸塚の想像の中で、加代子は目の前のソファに坐って乳房を揉み、股間に手を伸ばしていた。
戸塚は、いま現実にソファに坐っている加代子と、空想の中でオナニーをしていた加代子の姿が重なって見えてしまうのを、どうすることもできなかった。
下腹部が、火のように熱くなってくる。
(まずいよ、こんなに興奮しちゃって・・・)
なんとか静めようとするが、加代子と向かい会っていると、今まで密かに溜めていた思いが一気に爆発しそうで怖かった。
戸塚がそんな葛藤をしているとも知らず、加代子はふくよかな笑みを作りながら話しかけてくる。
「本当に今日はお見舞いにきて下さって嬉しかったわ、戸塚さん」
「いえ、とんでもない」
「あの人、あれで結構寂しがり屋なんです。これからもたまに行ってやって下さいな」
「は、はい、もちろん喜んでいきます!」
「まあ戸塚さん、そんな真剣な顔をしなくていいんですよ」
と、加代子は上品に笑った。彼女には、戸塚の生真面目な態度がとても好意的に映るらしい。
そのため、戸塚に対してどこか打ち解けた表情を向けてくる。
それが、よけいに戸塚の心を揺さぶった。
(加代子さんは俺に気を許してくれている。もしかして俺のことを好きなのかな・・・)
などと勝手に連想してしまうのだ。
それに、いつものことだが加代子の美貌は見ているだけでゾクゾクしてしまうし、全身から漂う成熟した女の匂いは、戸塚の官能を強烈に刺激してくる。
この女神のように魅力的な女性を、戸塚は何度頭の中で裸にし、狂おしく精液をまき散らしたものだろう。
(加代子さん、お願いだから俺をそんなに見つめないで!)
思わず戸塚は心の中で叫んでいた。
加代子の艶っぽい目で見られていると、自分が本当にケダモノになってしまいそうで恐ろしい。
「あ、あの、帰ります・・・」
戸塚は残ったコーヒーを喉に流し込むと、ソファから立ち上がった。
とにかく加代子から離れなければ、と思った。
このままいると、何かしてしまいそうだ。
ところが加代子は、身を乗り出すようにして戸塚を止めるのだった。
「まだいいじゃありませんか、これから夕食を作りますから一緒に食べていってくださいな。ずっと主人がいないでしょう、一人で食事をしても寂しいのよ」
その言葉に、戸塚はハッ、として加代子を見つめ返してしまった。
加代子は文字通り、一人で食事をしても寂しいから、と戸塚を引き止めたのだろうが戸塚は単に寂しいというだけでなく、それ以上の意味を考えてしまったのだ。
もしかして加代子さんは、俺を誘っているのでは・・・? と都合のいいように解釈しようとしている自分がいる。
そんなはずはない、と否定しても、期待と興奮が嵐のように戸塚の胸に渦巻きはじめている。
(だめだ! 早く帰るんだ!)
心の中で怒鳴ったが、戸塚の体はまるで金縛りにあっているように、ピクリとも動かなかった。
「ね、もう少しソファに坐っていて」
そう言って加代子は、立ち上がって部屋を出ようとした。キッチンに行って夕食を作るつもりなのだろう。
まだ立ち上がったままの戸塚の横を、加代子が通り抜けようとした。
その刹那、戸塚は加代子の手を掴んでいた。
無意識に手が出てしまったのだ。
自分でもギョッとし、手を離そうとしたが、まるで何かの大きな力に突き動かされているかのように、戸塚は自身をコントロールできなくなっていた。
「奥さん!」
加代子の手をきつく掴みながら、戸塚は叫んでいた。
なぜか自分の声ではないみたいだった。別の誰かが自分の中にいるかのようだ。
一瞬、冗談かと思って無理に微笑もうとしたらしい加代子の顔が、信じられないものでも見るような顔になり、大きく見開いた両目で戸塚を睨むように見つめた。
「なっ、なにをするんです、戸塚さん・・・」
加代子は動揺を隠せない声で言った。
「お、奥さん、俺、奥さんが好きなんです!」
戸塚は、いままで心に溜めてきた加代子への気持ちを一気にぶちまけるように叫び、握った手に力を込めていく。
加代子の手は温かくて、乳液をぬったようにスベスベだった。その手指が生き物のように動いて、戸塚の手から逃れようとしている。
「どうしたの戸塚さん、やめて、どうしてそんな目でみるの。この手を離して・・・」
加代子は、切羽詰まった声を張りあげた。
だが戸塚は加代子を引き寄せる。
片腕を加代子の背中にまわし、抱き寄せてしまった。
戸塚は、自分でもとんでもないことをしているのがわかっていた。
決して加代子を犯そうとしているわけではないのだ。ただ、加代子をこの手に抱き締めてみたかっただけだ。
今やめれば、加代子はまだ許してくれるはずだ。
やめなければ! と頭の中で声がした。
しかし、戸塚はやめることが出来なかった。
なんだか理性が麻痺してしまっているような気がした。代わりに何か強烈なものが、戸塚の中に突き上げている。
「お願い、戸塚さん、やめて」
荒い吐息とともに、加代子は切れぎれの声を絞り続けた。
加代子の心臓も激しく脈打っているいるのがわかる。全身の震えんばかりの脈動が、背中に回した手にはっきりと伝わってくるのだ。
そして、加代子の体は火のように熱くなっている。
いよいよ戸塚は理性を失っていった。
熱い吐息を顔に吹きかけられ、燃えるような体を抱き締めているだけで、言いようのない喜びが込み上げてくる。
両足は、立っていられないほど激しく震えていた。
「お、奥さん・・・奥さん・・・」
と、叫び続けながら、戸塚はもう片方の腕も背中に回し、力いっぱい加代子を抱きよせた。
巨乳が、戸塚の胸に密着してきた。柔らかく、たわわな感触が胸にギュッと押しつけられる。
「戸塚さん・・・待って、戸塚さん・・・」
加代子は引きつった声を絞り続けながら、戸塚の両腕の中で野兎のようにもがいているが、スポーツで鍛えた戸塚の腕力にあらがえるはずもない。
戸塚はあまりに力が入りすぎて、加代子を潰してしまいそうな気さえしながら、加代子の唇に自分の唇を押しつけようとした。
「いやです! やめて、やめてえ」
加代子は、首を左右に打ち振って戸塚から逃れようとするが、戸塚は片手で加代子の頭を押さえつける。
「いやあ」
それでも必死に振りたくる加代子の顔は、完全に固定できない。お互いの熱い吐息とともに鼻と鼻がぶつかった。唇と鼻がぶつかった。
だが、とうとう唇は重なりあってしまった。
柔らかくてしっとりと濡れた唇に、戸塚は己が唇を乱暴に押しつけ、強く吸い立てた。
「うっ・・・」
と、加代子が喉の奥で呻いた。一瞬、二人の体は硬直し、目と目が合った。
加代子の方はあまりの衝撃に動転し、動けなくなってしまっただけなのだろうが、戸塚はそうは感じなかった。
加代子が自分を受け入れてくれたように思えてしまい、もうそれだけでうっとりとしてしまった。
もちろんこれは、戸塚にとって初めてのキスだった。
女の唇というものが、こんなに柔らかくて濡れ濡れとしていることを、戸塚は生まれて初めて知った。
口紅のほんのりした香りと、加代子の甘い体臭が入り交じって、戸塚の鼻孔を心地好く満たしている。
戸塚は痺れるような快感に酔いながら、加代子の唇を吸った。唇がとろけて口の中に入ってくるような気さえした。
唇を強く吸われたせいで、加代子は我に返ったらしい。再び抵抗を示し、重なっていた顔が離れた。
加代子は口で言っても駄目だと悟ったらしく、蒼白の顔を大きく歪め、両目を怖いくらいに吊り上げながら、両手を突っ張らせて戸塚から逃げようとする。
強引にキスされたことがよほどショックだったらしく、その目には涙が滲んでいた。
ひー、ひー、と狂おしい息使いが喉から漏れている。
加代子の必死さに、これ以上することにとまどいさえ覚えるが、戸塚は自分を押さえることが出来ない。
それどころか、死にもの狂いで抵抗する加代子がいとおしくて堪らなくなり、自分の思いのたけを、すべて加代子にぶつけたくなってきたのだ。
「奥さん・・・ああ、奥さん・・・!」
戸塚は、加代子を抱き締めたまま、自分からフローリングの上に倒れこんだ。すばやく加代子を下にしてのしかかり、両手でブラウスのボタンを外そうとする。
「いやっ、どうかやめて! 戸塚さん、正気にもどって!」
加代子の悲痛な声がリビングに響き渡る。
渾身の力で戸塚を突き離そうとするが、戸塚は全体重を加代子にかけ、死んでも逃がすまいとしがみついていく。
ブラウスのボタンは、加代子が身をくねらすためになかなか外せなかった。とうとうカッとなって、戸塚はブラウスの前を両手で力いっぱい千切ってしまった。
ブチン、ブチンとボタンが飛散った。
ブラウスの前がはだけ、白いブラジャーに包まれたたわわな乳房が、胸元の谷間もあらわに晒けでた。
その息を飲むほど立派な乳房は、加代子が息をするたびに、ブラジャーごと大きく揺れ動いている。
戸塚が、そのブラジャーもむしるように鷲掴んでグイッ、と下に引き下げると、目の前に、白く張りのある両乳房がブルン、と重そうに揺すれながら弾けでて、戸塚は目が眩みそうになってしまった。
なんという素晴らしい乳房だろう。染みひとつなく真っ白で、仰向けだというのに大砲のように突きだしている。
そして、新鮮な果実のように水々しい。
そんな乳房が、戸塚の顔のすぐそばで、フルフルと量感たっぷりに息づいているのだ。
圧倒されないほうがおかしかった。
形よく突き出した球体の頂点には、朱色の乳首が乗っていた。
ヌード写真などで見る十代の女の乳首は、小さくて、まだ咲きかけの蕾という感じがするが、加代子のそれは充分に外側に飛び出し、ぽってりとした感じだった。
といって飛び出しすぎてもいず、生々しいのに可憐さも残っている。色も、もぎたてのサクランボのように鮮やかだった。
戸塚は堪らずに、両手で乳房を片方ずつ掴みしめる。
手の平に入りきれない乳房は、吸いつくようにスベスベだった。
揉みたてるとマシュマロのように柔らかいくせに、水をたっぷり入れた風船のような弾力で押しかえしてくる。
「もうやめて、戸塚さん、お願いだから!」
加代子の苦しげな声を聞きながら、戸塚は両手に力をこめ、こってりと乳房を揉みこんでいく。
キス同様に、乳房を揉むのも初めてだった。
戸塚は天にも昇るような気持ちで、片方の乳首に唇をかぶせていった。
ぽってりとした乳首の感触が、舌や唇の粘膜に心地良くあたる。思わず唇をすぼめてチューッ、と吸い立ててしまった。
「ひいっ」
加代子は体をのけ反らし、両手で戸塚の頭を抱えて押し戻そうとしてくる。
おかげで何度か乳首から口が離れてしまった。
押し返されながら吸いつき、吸いつきながら押し返されているうちに、加代子が心の底から嫌がっていることを戸塚は感じとった。
今まで戸塚は、もしかしたら加代子は、多少でも自分に気があるのではないかという勝手な自惚れを持っていたのだが、それがまったくの勘違いであることに気づき、なんだか悔しくなってきた。
そして、自分が加代子に酷いことをしていることも忘れ、俺のことがそんなに嫌なのかよ! と、いう開き直りにも似た感情が戸塚の心に込み上げてきたのだ。
(くそ、そんなに嫌うんなら、もっと嫌がることをしてやろうか!)
と戸塚は思い、両手の指でそれぞれの乳首をつまみ上げ、グリグリとねじまわした。
「あうっ、痛い・・・戸塚さん・・・いっ、痛いわ、やめて!」
加代子が、苦痛に歪んだ顔で戸塚を見上げたが、戸塚はどうだ、と言わんばかりの顔で見つめ返す。
「の、戸塚さん、なぜ、なぜこんなことをするの・・・」
身を悶えさせながら、加代子が訴えた。
「さ、さっきも言ったでしょう・・・奥さんが・・・す、好きで堪らないんですよ!」
「お願い、私のことが好きだったら、こんなことはやめて!」
「・・・」
痛いところを突かれ、戸塚は喉を詰まらせた。
まだ自分の中に残っている良心を、ギュッと掴まれたような気がしたのだ。
一瞬、戸塚の胸に後悔の念がよぎった。
確かに加代子の言うとおりだった。
今ならまだギリギリ間に合うかもしれない。今すぐ土下座して謝れば、あるいは加代子は許してくれるかもしれない。
そんな思いが浮かんだ。
こんなことで、加代子に嫌われたくなかった。
たとえ人妻で、何もすることができなくても、遠くから見ているだけでもいい、ときどき話しができるだけでいい、とも戸塚は思った。
加代子との関係がぷっつり切れてしまうことは、例えば幼い子が、自分の母親に絶縁されてしまうようなものだった。
それほど戸塚にとって耐えられないほど辛いことだった。
だが、そうは思っても、結局戸塚は加代子の上から下りられなかった。
加代子に対して良心の呵責を強烈に覚えながらも、両手で、さっきよりも乱暴に乳房を揉み潰し、強引に乳首に唇をかぶせて、チューチューと音をたてて吸い続けた。
強烈な感情が後から後から突き上げてきて、自分でもどうしようもないのだ。
戸塚は、憑かれたように乳房を責め立てていく。
「戸塚さん・・・ああ、戸塚さん・・・」
加代子の呻き声に、どこか絶望的な響くが含まれてきた。
戸塚はその声を聞きながらズキズキと胸が痛んだが、どうしてもやめられない。
乳首とその周辺が、戸塚の唾液でぐっしょりと濡れそぼり、部屋の明かりを受けてテラテラと濡れ光ってきた。
戸塚は、加代子の抵抗が弱くなったのを感じ、ふと乳首から顔を離して顔をみた。
すると、加代子は天井を見上げて泣いていた。
悲しげに顔を歪ませながら、見開いた目から大粒の涙を頬に伝わらせている。
なんという切ない顔だろう。いつもふくよかな加代子の顔が、これほど悲しみに満ちた顔になるとは・・・
戸塚は、さらなる良心の痛みを覚え、胸が苦しいほど締めつけられた。
同時に戸塚は、もう取り返しの付かないところまで来てしまったことを悟った。
加代子の表情や、全身から発散する何かが、今まで加代子の中にあった戸塚に対する信頼や好意が、完全に消失していることを物語っていた。
もう戸塚のことを、単なる暴漢としてしか見ていない加代子の目だった。
(いまさら謝ろうが土下座しようが、加代子さんは絶対に許してくれないだろう・・・)
戸塚はそう思った。
すると、息が詰まるほどの良心の痛みを覚えているくせに、どうせここでやめても結果は同じだ、だったら悔いが残らぬように思いを遂げてしまおう。というやけくそな気持ちが込み上げてきたのだ。
加代子はこのことを課長に言うだろう。
そうしたら、もう会社にはいられない。それどころか課長は警察に訴えるかもしれない。
そうなれば俺も終わりだ。犯罪者になったら、世間でまともに生きていくことはできない。どうせ終わりなら、行くところまで行ってやる!
そう考えたとき、戸塚の胸に凶暴なものが突き上げてきた。
全身をカッと、燃え上がらせながら、戸塚は加代子のスカートの裾を乱暴にまくりあげた。
「いやっ、それだけはやめて!」
加代子が戸塚の手首をつかんで大事な部分んに触れさせないようにするが、女のか弱い力では、開き直った男の力にかなうはずもない。
戸塚は、片方の手でさらに力をこめて乳房を揉み潰し、乳首を吸い続けながら、太腿をガシッ、と掴みしめた。
むっちりと脂肪が乗り、スベスベした太腿。しかし、その感触をじっくり味わっている余裕はない。
戸塚は、数回太腿をまさぐってから、一気に股間に手を持っていった。
指先が、パンティのサラサラした布越しに加代子の秘密の部分を捕らえた。
「いやあー」
加代子が叫び、もともと閉じていた両足をさらにぴっちりと閉じあわせてくるが、戸塚はグリグリと奥のほうに指を食い込ませていく。
ふっくらと柔らかくて、じんわりと温かい感触が伝わってきた。
なんて柔らかいんだろう、これが加代子さんのあそこなんだ!
戸塚は、指がむにゅっ、と沈んでしまいそうな心地好い感触に酔いながら、ズボンの下で肉棒をビンと弾けさせた。
さっきからずっと固くなっていた肉棒に、全身の血が新たに威勢よく流れこんできて、先端からはジクジクと透明な粘液が染み出しているのがわかる。
もう限界だった。早くしないと肉棒は勝手に爆発してしまいそうだ。
戸塚は乳房から手と口を離して起き上がり、両手で真っ白なパンティの淵を掴み、一気に引き下ろそうとする。
「ひ、ひいー」
と喘ぎ、素早くうつ伏せになった加代子が、這って逃げようとした。
パンティにかけていた手が振り切られた。
逃がすものか、と戸塚は加代子の腰にしがみつき、さらに指をかける。
「やめてえ!」
加代子は無我夢中で抵抗してきた。
うつ伏せになったり、仰向けになったり、腰を左右にひねったりして、何がなんでもパンティを下ろさせまいとしてくる。
ばたつかせた足に何度か顔を蹴られた。
ガンッ、と頭に響くほど痛かったが、戸塚はそれでも執拗にパンティに手を伸ばしていく。
まるで、組んずほぐれつのプロレスをしているようだ。
だが、ついに戸塚はパンティを引きおろした。
加代子が腰を振りたくったとき、うまい具合に両手の指がパンティにかかり、尻のほうから薄皮をはがすようにグイッ、と剥き下ろせてしまったのだ。
加代子の白桃のような尻が、戸塚の目の中に飛び込んできた。
ここまで下ろせば簡単だった。あとは太腿にそって一気に剥き下ろし、また何度か顔を蹴られながらも、ばたつかせている両足の先からパンティを引き抜いた。
そして、絶望的な加代子の悲鳴を聞きながら、戸塚は威勢をつけて加代子にのしかかっていった。
パンティを脱がされた加代子は、これ以上ないほど追い詰められた顔にになっている。
両目がさらに吊り上がり、唇の端が歪みきってヒクヒクと痙攣していた。それなのに、戸塚には少しも下品な顔に見えなかった。
引きつって、歪みきった顔でさえ、加代子は美しい。気品を失っていなかった。
「の、戸塚さん、やめて、入れないで! 主人に、主人に言うわよ!」
さらに抵抗しながら、力ではかなわないと悟ったらしく加代子はそう叫んだ。
戸塚はかまわずに加代子の体の上に体重を乗せていった。
右手を首の後ろに回して抱えこみながら、震える左手でズボンのジッパーを下ろしていく。もどかしくズボンとパンツを膝までずり下げると、ズリズリと体をせり上げながら、剥き出しになった鋼鉄のような肉棒を加代子の股間に当てがっていった。
加代子の全身は硬直し、熱病にかかったように激しく震えている。
「戸塚さん・・・お願い・・・ああ・・・」
喘ぎながら首を左右に振りたくっている加代子。
だが、それも最後の足掻きにすぎない。首に回された腕でがっしりと抱えこまれ、戸塚の全体重で押さえこまれては逃げることは不可能だった。
(とうとう加代子さんのあそこに入れられるんだ!)
戸塚は、期待感と興奮で心臓を破裂しそうなほど高鳴らせながら、腰を突き入れていった。
先端が加代子の秘部にぶつかった。熱くて、柔らかくてぷにゅっ、とした感触だった。しかし、グイッと力をこめても押し返され、肉棒がしなって痛みが走った。
「く・・・」
戸塚は呻き、いったん引いた腰をもう一度突き入れる。それでもまた押し返される。
「痛い! ひいい」
加代子も悲鳴を上げた。
どうやら穴でないところを突いているらしい。
戸塚は焦った。こんな大胆なことをしているくせに、戸塚はまだ童貞なのだ。興奮ばかり先走っているが、実はどこが穴なのかよくわからない。
ここまできて上手く挿入出来ないことに狂おしいほどの焦燥感を覚え、戸塚はくそっ、くそっ、と何度も先端で加代子を突いた。
「あぐ・・・ひー・・・」
腕の中で悲鳴を上げ続ける加代子。
その苦痛に歪んだ顔を見ているとかわいそうで堪らなくなるのだが、入りそうで入らな苛立たしさに、戸塚はますます乱暴に突いていく。
それでもなかなか穴が見つからない。
加代子の悲鳴が、泣き声に変わってきた。
(くそ、もう少し上か・・・いや、下か・・・!)
でたらめに突いても駄目だと悟った戸塚は、焦る気持ちを押さえつけ、肉棒の角度や、突き上げる腰の位置を少しずつ変えていった。
そのときだった。
ひときわ甲高い加代子の悲鳴とともに、先端が湿ったすぼまりに沈みこんだ。
薄いビニールをズブリと指で穴を開けるように、先端がとうとう加代子の肉門を突き破ったのだ。
最初に戸塚が突き上げていたところより、ずっと下のほうにそれはあった。
戸塚はまったく見当違いのところをむきになってこじ開けようとしていた自分に呆れながら、突き破った肉門に、ズブズブと砲身をねじこんでいった。
「あああー」
加代子が、断末魔のような悲鳴を喉から噴き上げている。唇がパクパクと痙攣したように震え、涙に濡れた両目が極限まで見開かれていた。
きっと加代子は、激痛に襲われているに違いない。強引に肉棒を挿入された加代子が、濡れているはずはないのだから。
(もしかしたら、肉棒から染み出す透明な液が亀頭部をヌルヌルにしていたために、かろうじて肉門を突き破れたのかもしれない・・・)
戸塚にそう思わせるほど、肉穴はきつかった。内部の粘膜と、肉棒の表面が、ギシギシと擦れあっているようだ。
戸塚は、肉穴通路を掻き分けるように、肉棒を根本まで埋めこんだ。
粘膜がギューと砲身を締めつけてくる。
きつくて痛いほどなのだが、表面の粘膜はやわやわと肉棒にかぶさってくる感じで、しかも燃えるように熱い。
戸塚は目の前が真っ白になってしまうほどの感動を覚えた。
とうとう加代子の中に入ったのだ、という喜びが、足の爪先から頭のてっぺんまで電流のように突き抜けていく。
感無量だった。このまま死んでもいいとさえ戸塚は思ったほどだった。
「うう・・・ひどい・・・ひどいわ・・・」
加代子は激痛に歪んだ顔を凍りつかせ、首を振りたくっている。
波が打ち寄せるように全身が震え、そのたびに仰向けになっていても丸みと豊満さを失わない巨乳が、タプタプと重く揺れた。
戸塚は気をゆるめたら即座に爆発しそうなのを必死に押さえ、肉穴の感触を味わうように腰を動かし始めた。
最初はやはり動かしづらい。きつい粘膜に引っかかるような感じで、腰を引いてもスムーズに引き抜けない。
もちろん本気で力を込めれば、グサグサと乱暴に奥の奥まで突き破れるだろう。だが、戸塚はそうはしなかった。
挿入されているだけでこれほど苦悶している加代子に、これ以上の激痛を与えることが
ためらわれたのだ。
いまさら優しい気持ちを出しても仕方がないのだが、今まで天女のように思い、恋焦がれてきた加代子を、戸塚はできるだけ大事に扱いたかった。
戸塚は肉布団のように柔らかい豊満な加代子の体に、しがみつくようにのしかかりながら、小刻みに腰を前後に動かしていった。
肉棒の先端から染みだし続けている液が、肉穴粘膜にまぶし込まれていくらしく、通路はしだいに潤いをおび、少しずつ滑らかに抽送できるようになってきた。
それでも、きつく締めつけられていることに変わりはないが・・・
砲身が粘膜が擦れるたびに、ビリッ、ビリッ、と快感の電流が全身を走り抜ける。
体中の神経を鷲づかみにされ、頭のてっぺんから引っこ抜かれるような、凄まじい快感だ。
あれほど憧れていた加代子とひとつになっているのだ、という充実感が、さらに快感を高めていた。
オナニーなどとは比べ物にならないほどの気持ちの良さだった。
「ああ・・・うう・・・」
と、加代子は苦しそうに呻き続けていた。
その目には、戸塚に対する憎悪の色が浮かんでいるが、戸塚はもう何も考えずに腰を動かし続けていく。
「奥さん・・・奥さん・・・」
と、戸塚もどこか泣き出しそうな声で叫び始めた。
やがて戸塚は爆発し、意識がどこかに吹き飛ばされそうなほどの快感に痺れながら、大量の精液を加代子の中に注ぎ込んでいくのだった。
戸塚の勤めている製薬会社は、都内の一等地に五階建ての立派なビルを構えていた。
その敷地内の、広い駐車場を隔てた片隅に、数年前から別館として製薬研究所が建てられている。
二階建てで、こじんまりした建物だった。
本社ビル内にも研究施設はあるが、ここは所長の黒岩のために建てられた第二研究所である。
黒岩所長は、もう六十才を過ぎた老教授だが、彼の研究開発した数々の新薬がこの製薬会社を支えてきたといっても過言ではないらしく、会社側が彼の業績を讃える意味でこの研究所を建てたと、戸塚は聞いている。
加代子を犯してしまったつぎの日、出社した戸塚は、営業に出かける前にこの研究所に立ち寄った。
戸塚が、黒岩所長に会いたい旨をつたえると、助手が研究室の前まで案内してくれた。
この研究室の中には社員といえど黒岩の許可がないと入れない。しばらく戸塚が待っているとドアが開いて、白衣を着た黒岩が出てきた。
「おや、戸塚君、めずらしいじゃないか、どうしたんだね」
黒岩所長は、戸塚を見て相貌をくずした。痩せているが血色がよくて、いかにも温厚そうな老人である。
「黒岩所長、ちょっとご相談したいことがあって・・・」
「なに、わしに相談? そういえば何か深刻そうな顔をしとるな、それじゃあ、こっちにきなさい」
黒岩所長は戸塚を二階にある小さな部屋に案内した。
机のほかには応接セットのソファとテーブルしか置いてない部屋だった。
「ここはわしの書斎のようなものでな、ま、坐りたまえ」
二人は、ソファに坐って向かいあった。
「仕事中に相談にくるなんて、よほどのことがあったようだな」
黒岩所長は、パイプに火をつけながら言った。
「は・・はい・・・こんなこと黒岩さんでなければとても話せません・・・」
戸塚は蒼白の顔をキュッと歪め、苦悩に満ちた、すがるような目を黒岩所長に向けた。
「まあ、力になれるかどうかはわからんが、君と私の仲だ。何でも言ってみたまえ」
「はっ・・・はい・・・・」
戸塚は何度も口ごもりながら、昨夜のことを話し始める。
黒岩は、戸塚にとって血のつながりはないが、遠い親戚だった。
結婚もせずに製薬の研究に打ち込んできた黒岩には家族がなく、戸塚の家にくるとわが子のように戸塚を可愛がってくれたものだ。
だから小さい時から、戸塚はこの黒岩が好きだった。学生時代には、青春の悩みを何度か聞いてもらったこともある。
そして戸塚がこの製薬会社に入社することができたのは、社長や重役達とも対等に話せる黒岩所長の引きがあったからである。
黒岩所長がいなかったら、戸塚はもっとずっと待遇の悪い二流の会社に勤めていたはずだった。
戸塚は黒岩に恩義を感じ、また、尊敬の念を抱いていた。黒岩になら、昨日のことを相談できると思ったのだ。
というのも、戸塚は昨日、加代子に思いを遂げてしまったあと、急に怖くなって後も見ずに逃げ帰ってきたのである。
気がつくとアパートの布団の中で震えていた。
(ああ、ぼくは加代子さんになんてひどいことをしてしまったのだろう!)
という後悔と罪悪感に、戸塚は一晩中苦しめられた。
成り行きとはいえ、あんなことをしてしまった自分が信じられない。
終わったあと、加代子は戸塚に背を向けて泣いていた。その悲しみに震える肩を思い出すとズキズキと胸が痛んだ。そして、自分の人生ももう終わりだ、という絶望感も強かった。
加代子は絶対に自分のことを許してくれないだろう。
加代子が課長に話し、課長は警察に訴える。戸塚は婦女暴行で逮捕され、当然会社もクビ・・・という図式が恐怖感とともに脳裏に浮かびあがってくる。
もう二度と加代子には会うことができないのか、と思うと悲しくて胸が張り裂けそうになるが、それ以上に戸塚は犯罪者になることが恐ろしくて堪らなかった。
どうしたらいいかわからず明け方まで震えながら考えているうちに、戸塚はふと黒岩のことを思いし、迷ったあげく、藁にもすがる思いでこの研究所にきたのだった。
「なるほど・・・ずいぶん思い切ったことをしたものだな、戸塚君・・・」
黒岩は黙って聞いていたが、戸塚が話し終わると、パイプの煙を吐きながら言った。
黒岩は、普段は名前で戸塚のことを呼ぶのだが、二人が親戚関係にあることは秘密にしてあるので、社内では君づけで呼ぶ。
戸塚も、叔父さんではなく、黒岩所長、あるいは黒岩さんと呼んでいた。
「魔が差した・・・としか思えません・・・なんだか、自分が自分で無くなってしまったような感じで・・・」
戸塚は言い訳をするように付け加えた。
戸塚は、黒岩に烈火のごとく怒鳴りつけられることを覚悟していたのだが、黒岩にはそれほど怒った子は見られなかった。
戸塚が、黒岩に持っている清廉潔白なイメージからしたら、
「この大馬鹿者め!」
といきなり殴られてもおかしくはなかったが、戸塚はそれでもいいと思っていた。
どんなに怒っても、最後には自分の力になってくれるのはこの叔父しかいない、と戸塚は思っていた。
だが、黒岩は怒るどころか、いとも簡単にいうのだ。
「しょうのない奴だな君は、だがそういうことなら私にまかせておきなさい。なんとか丸く収められると思うよ」
「え・・・本当ですか・・・」
あまりに黒岩が簡単にいうので、戸塚はかえって不安になったくらいだ。しかし、黒岩自信たっぷりだった。
「そういうことは老人にまかせなさい戸塚君。私から説得してやろう。さっそく今から電話をして・・・と」
黒岩は、机の中から社員名簿を取りだし、それを見ながらさっさと加代子の家に電話をかけはじめたので戸塚は驚いた。
「あの・・・黒岩さん・・・」
「いいから黙ってなさい・・・あ、でたぞ・・・もしもし、吉田さんのお宅ですか・・・私は研究所の黒岩ですが・・・はい、そうです・・・いやいや、手術もうまくいったようでよかったですな・・・」
電話には加代子が出ているらしい。午前中は家族でも病院には入れてくれないので、加代子はまだ家にいたのだ。
ということは、まだ加代子は課長に会ってはいない。完全看護の病院で良かった、と戸塚は思った。
黒岩は加代子と親しそうに話している。この話しっぷりからすると、黒岩は課長や加代子と懇意にしているらしかった。
黒岩はひとしきり見舞いの言葉を述べていたが、やがて、
「ところで療養中に悪いのですがね、どうしても課長に目を通してもらいたい書類があるのですよ・・・はい・・・見てもらう寸前に倒れてしまってね・・・なに、目を通してもらうだけですのでね・・・ただ、あいにく私はいま、手の離せない実験をしているところでして・・・あ、取りに来てもらえる・・・それは助かりますな・・・それでは病院に行く前に、はあ、二時半ですな、では研究所でお待ちしとります」
なにやら話しがどんどん進んでいく。戸塚は胸をドキドキさせながら聞いていた。
電話を切った黒岩は、戸塚に向かってニッ、と笑い顔を作った。
「聞いたとおりだよ戸塚君。ま、嘘をついて呼び出すのも気が引けるが仕方がない。加代子夫人は二時半にここにくる。君は仕事の方をうまく調整して加代子夫人がくる前にここに来ていなさい」
戸塚はあっけにとられてはいたが、なんだか希望が湧いてくる思いだった。そして、あっという間に段取りをつけてしまった黒岩をあらためて見直す思いである。
黒岩が話してくれれば、本当に丸く収まりそうな気がしてくる戸塚だった。
いったん仕事にでた戸塚は、二時少し前に研究所にもどったのだが、中に入ると建物の中はシンと静まり返っていた。
黒岩は助手を五人ほど使っていたが、一人も見当たらないのだ。
朝と同じように研究室から出てきた黒岩に聞くと、
「こういう話しは誰にも聞かれてはまずいからね。一人ひとり用事をいいつけて追い出してしまったよ。夕方まで誰ももどってはこないさ」
あっさりと答えるのだった。
「すみません、こんなぼくのために・・・でも、大事な実験に支障をきたしませんか」
戸塚が恐縮してさらに聞くと、
「なあに、ほかでもない君のためだ。気にすることはない」
戸塚はここまで自分のことを心配してくれる黒岩に対して、感謝の念でいっぱいになっり、やはりこの叔父に相談して良かった、と心から思うのだった。
やがて時計の針が二時半を指すとほぼ同時に、静まり返った建物の中でチャイムの音が鳴り響いた。
「加代子夫人が来たようだ。君はまだ顔を見せない方がいい。最初は私一人で会おう。そうだ、この研究室の中に隠れていなさい」
玄関口に歩きかけながら黒岩が言った。
確かにその方がいい。ぼくがいたら加代子さんはすぐに帰ってしまうかもしれない、と思いながら戸塚は研究室の中に入った。
ここに入るのは彼も初めてだった。
薬品の匂いが染み込んだかなり広い部屋の中には、様々な器械や、試験官やビーカーなどがきちんと整理されて置いてある。
映画などに出てくる研究室のイメージとほとんど同じだった。
隅のほうに簡素なベットも置いてある。きっと人の体を調べるときのものだろう。
(黒岩さん、二階の部屋に行って話しをするのかな・・・)
と戸塚が思っていると、黒岩と加代子の話し声が聞こえてきた。
「わざわざどうも済みませんな」
「いえ、とんでもございません」
「書類は研究室の中に置いてありましてな、どうです、話しの種に研究室を覗いていきませんか」
「はあ・・・」
などと会話しながら話し声がだんだん大きくなってきたので、戸塚は焦った。
(あれ、こっちにくる・・・二人して入ってくるぞ・・・)
隠れていろと言ったくせに、ここに加代子を連れてこようとしているらしい。戸塚は黒岩の行動に少し不自然なものを感じたが、深く考えている暇はなかった。
慌ててまわりを見回し、ほかに身を隠す場所がないことを知ると、戸塚はベットの下にもぐり込んだ。
「まあ、ちょっとだけでも見て行ってください」
という黒岩の声とともにドアが開き、二人が中に入ってきた。黒岩はここで話しを切り出すつもりなのだろうか。
「ええと、書類は・・・と・・」
黒岩は書類をさがすようなふりをしてベットの方に近づいてきた。加代子もその後をついてくる。
ベットの下から黒岩と加代子の足だけが見えていた。
「立派な研究室ですわね」
加代子の声がした。
「いや、それほどでもないですわ」
黒岩が笑っている。戸塚は懸命に息を殺しながら二人の話しを聞いていた。
その時だった。加代子のうっ、という小さな呻き声がしたと思うと、ベットの下から見えていた加代子の足だけが宙に浮いて見えなくなった。どうやら黒岩に抱え上げられたらしい。続いてドサリと頭の上に音がした。加代子の体が、ベットの上に下ろされたのだ。
どうしたんだ? と戸塚が思っていると
「戸塚君、出てきていいぞ」
と、黒岩の得意気な声が頭のすぐ上から飛んできた。
戸塚がベットから這いだして立ち上がると、驚いたことに今のいままで立って話しをしていた加代子が、目を閉じて、死んだようにベットの上に倒れていた。
「い、いったいどうしたのです!」
戸塚が引きつった声を張り上げると、黒岩はニヤリと笑い、
「心配しなくてもいい。クロロフォルムを少し嗅がせてやっただけだ。ここは製薬の研究所だからね。薬品ならなんだって揃っているんだよ」
と薬品の染みたハンカチを戸塚に見せた。
「そ、そんなものを使ったんですか、な、なぜ!」
戸塚は、信じられないという顔で叫んだ。
「なぜって、君の為だよ。さあ戸塚君、眠っている間に加代子夫人を裸に剥いてしまいなさい」
「・・・」
戸塚は、驚きのあまり絶句してしまった。黒岩の言っていることが理解できなかったのだ。すると戸塚は、急に目を鋭く光らせ、戸塚を睨みつけた。
「戸塚君、説得したって駄目だよ。それより、この女がしゃべれないようにしてしまった方が手っ取り早い」
「なんですって・・・」
「鈍い奴だな、裸に剥いて、ぐうの音もでないほど弄んでビデオを撮ってしまえば、恥ずかしくて絶対に人にはしゃべれん、と言っているんだよ」
「・・・」
戸塚は再び絶句してしまった。
「いまさら嫌だとは言わせんぞ! 君はすでに犯罪を犯しているんだよ。このまま病院に行かせれば課長に言いつけられて、君は警察行きだ。血のつながりはないとはいえ、親族から犯罪者を出したら私の名誉はどうなるんだね!」
黒岩は鋭く目を吊り上げて怒鳴った。怖いくらいの顔だった。
戸塚は茫然と黒岩を見つめ返すことしかできなかった。そして、
(どうやら叔父さんには、ぼくがまったく知らなかった面があるらしい・・・)
と、思わざるをえなかった。かなりショックなことではあった。
いままでの信頼が、ガラガラと音をたてて崩れていくようだ。しかし戸塚は、加代子に昨夜以上にひどいことをする気にはなれず、やっとのことで口を開いた。
「黒岩さん・・・それはちょっと、ひどすぎますよ・・・」
すると黒岩は凄味のある笑い顔を作った。
「ふふ、戸塚君、君の為にやったことだが、ここまできたら私だって危なくなる。君がいやだと言うなら私ひとりでやることにするから、君はすぐここを出て仕事に戻りなさい」
そう言われると、戸塚の心は大きく揺れた。
二人ががりで加代子を弄ぶなんて、いくらなんでもかわいそうすぎる。そんなことをされたら、加代子の心はズタズタになってしまうだろう。
(もうあの泣き顔は見たくない・・・)
そう思う反面、なにかもったいないような気もした。
すでにクロロフォルムを使って意識を奪ってあるのだ。黒岩の言うとおりにしていればもう一度加代子の体を堪能することができる。
良心の痛みに苦しみながらも、加代子の体にはまだたっぷりと未練のある戸塚だった。
それに戸塚が止めても、黒岩はひとりで加代子を犯してしまいそうだ。
それは耐えがたいことだった。今度は嫉妬に身を焼かれて苦悶してしまう。
「さあ、どうする戸塚君」
戸塚の心の動揺をうすら笑うように、黒岩が言った。
戸塚はじっと考えこんでいたが、やがて一瞬泣きそうな顔になり、それから何かを決意したように両目をギラッ、と光らせた。
それにしても、尊敬の念まで抱いていた叔父がこんな人だったとは・・・と呆れながらも戸塚は、
(いまさらジタバタしてもしょうがない。こうなればもう一度加代子さんの体をいただいてやる!)
と腹をくくったのだ。
「わ、わかりました・・・言うとおりにします・・・」
「ようし、二人で楽しもうじゃないか」
黒岩が、さも愉快そうに嫌らしい笑い声をたてた。
戸塚はやぶれかぶれの心境だった。
黒岩が、横たわった加代子の体を見回している。
「うーん、しかしなんだな、確かに君が夢中になるだけのことはあるな。とびきりの美人だし、グラマーだ。しかも気品にあふれておる。課長の奥さんにしとくのは、あまりにももったいないというものだ」
黒岩は、加代子の全身を舐めるように見ながら言った。その目が淫らに輝いている。
「さっき出入り口には鍵をかけてきたよ。誰も入ってこないから安心して加代子の服を脱がせてやりなさい」
「はい」
戸塚は少し戸惑いながらも、ベットの上の加代子に手を伸ばしていく。
加代子は、いつものようにセンスの良い服を身につけていた。紺色のツーピースのジャケットのボタンを外し、真っ白いブラウスのボタンも外しながら、戸塚の指は興奮のために震えはじめる。
さらにベットの上に乗り、加代子の上半身を起こして、ジャケットとブラウスを剥ぎ取った。
真っ白いブラジャーと、カップに入りきらないたわわな乳房が現れると、戸塚の興奮はますます大きくなる。
ブラジャーのホックを外し、カップを剥がすように毟り取ると、両乳房がブルン、と重量感たっぷりに揺れながら弾けでた。
何度見ても、迫力のある巨乳だった。その巨乳が、上半身を動かすたびにプルッ、プルッ、と波打っている。
露わになったほっそりした首筋や、しなやかな肩のあたりから甘い体臭が漂ってきた。
戸塚は加代子の匂いを存分に嗅ぎながら、続いてスカートのホックを外していく。
ジッパーもさげ、スカートを両足から引き下ろしてしまうと、ブラジャー同様に真っ白くて清潔なパンティが現れた。
淵にレースの刺繍のあるサラサラしたそのパンティに両手の指を引っ掛け、尻の方から剥き下ろす。
太腿からふくらはぎまでスルスルと下ろしていき、足首を片方ずつ抜き取ると、とうとう加代子を一糸まとわぬ素っ裸にしてしまった。
「おお、みごとな体だな、素晴らしい」
黒岩が感嘆の声をあげた。
戸塚も溜め息をつく思いだった。昨日は挿入することに夢中でじっくりとは見られなかったが、こうやって余裕をもって見つめていると、やはり加代子の体は素晴らしかった。
透き通るように白い肌にはシミひとつないく、全身がミルクを擦り込んだようにスベスベしていた。
乳房の豊満さは言うまでもなく、キュー、と引き締まった細いウエストから一気に盛り上がった尻の重量感のある厚みと丸みに、ふたりは思わず唾を飲み込んだ。
小さめの顔に似合わぬ突き出した巨乳、すべやかで白い下腹部にサラサラと生え揃っている黒ぐろとした陰毛。そういったアンバランスなところに、戸塚は息が詰まるほどの艶っぽさを感じるのだった。
おそらく、黒岩も同じことを感じているはずだった。
黒岩も興奮の面持ちでベットから離れ、研究室の隅に隠してあった数本のロープとビデオカメラを持ってきた。
「君がくる前に色々と用意しておいたよ。さあ戸塚君、このロープでベットの端に加代子の両手をくくりつけるんだ」
「はい・・・」
黒岩の準備のよさに目を見張りながら、戸塚は返事をした。
ベットといっても簡単な作りなので、両淵には安物の金属の管が取りつけられていた。
戸塚は加代子の両腕をばんざいさせるように伸ばし、手首をそれぞれ縛りつけた。
仰向けにされた加代子の乳房は、それでも豊満さを失わずパパイヤのように突きだしている。
「そろそろ目覚めてもらうとするか」
黒岩は白衣のポケットから小さな小瓶を取り出すと、蓋をあけて加代子の鼻先に近づけた。それは気付薬らしく、戸塚の方まで強烈な匂いが届いたが、そのせいで加代子は意識をとり戻したようだ。
「うう・・・」
と呻きながら、深い眠りから覚めたように加代子は目をあけた。
最初はまわりの状況がわからなかったらしいが、すぐに自分が素っ裸にされて両腕を縛られていることを知り、さらに上から覗きこんでいる二人に気づくと、目を皿のように見開いて叫んだ。
「こ、これはいったい・・・ああ、戸塚さん、なぜあなたがいるの・・・!」
加代子は、戸塚を見て顔を引きつらせた。
その顔には、驚きのほかに脅えと嫌悪が入り混じっている。
加代子はワナワナと唇を震わせながら戸塚から視線を反らせ、縋るような目で黒岩を見上げた。
「ああ、黒岩さん、悪い冗談はやめてください、これは・・・これはどういうことなんですか・・・」
と、喉から声を噴き上げながら必死に腕を動かすが、手首はしっかりと固定されたままだ。
「奥さん、申し訳ないですな。これは戸塚君のためにやっていることでしてね」
黒岩は加代子の目を覗き込むようにして、ねとつくような声をだした。
「昨日、あなたはこの戸塚君に犯されたそうですね」
「・・・」
加代子はギョッとし、恥ずかしそうな表情を浮かべた。
「奥さん、あなたは昨日のことを課長に言いますか」
黒岩の問いに加代子は唇を噛み、くやしそうな声を絞りだした。
「い、言いますわ・・・私、戸塚さんが許せません・・・夫に相談して警察に訴えるつもりです・・・」
戸塚はそれを聞いて背筋に冷たいものが走った。
(やはり加代子さんは、そこまで思いつめていたのか・・・)
と、昨日の自分の行為を恥じる一方で、早いうちに手を打って本当に良かった、と思うのだ。加代子がそう言う以上、黒岩のやり方しか口を塞ぐ方法はないかもしれない。
「でも、それとこれとどういう関係があるんです!」
加代子は、体をくねらせながら叫びあげた。
「このロープを解いて下さい、黒岩さん!」
しかし黒岩は加代子が動くたびにタプタプ揺すれる乳房を目を細めて見つめながら、
「ふふ、奥さん、この戸塚は私の遠縁にあたる男でしてね、こいつが犯罪者になると私も困るのですよ。それで・・・奥さんが昨日のことを誰にも言えないように、もう一度いたぶってしまおうというわけなんです」
「・・・」
加代子は、目をカッと見開いて黒岩を見つめ返した。
戸塚同様に、加代子も黒岩のことを温厚な老博士と思って信用していたはずだ。その黒岩の思わぬ言葉に、加代子はかなりのショックを受けたに違いない。
「いたぶるって・・・私を・・・私をどうするつもりなんです!」
「ま、慌てないでくださいよ、時間はたっぷりありますから」
黒岩はそう言って薄気味の悪い声で笑いたてながら、ビデオカメラを手に持った。
「まずは奥さんの体を、奥の奥まで写そうと思って用意しておいたんですよ」
と、黒岩は早くもビデオのスイッチを入れ、片手に構えて加代子の顔に近づけた。
「あっ、なにをするんです! やめてください!」
加代子が絶叫を噴き上げたが、黒岩は構わず、加代子の顔にくっつくくらいレンズを近づけていく。
「おお、その叫んだ顔が色っぽいですよ、奥さん」
「いや、やめて、やめてえ!」
加代子は顔を振りたくりながら叫び続けた。
「ああ、黒岩さん、あなたがこんな人だったなんて信じられません! 私は夫ともどもあなたを信頼していたのですよ」加代子が叫んだ。
しかし黒岩は、
「信頼を裏切って申し訳ないですな。だが私も生身の男でしてな、あなたのようにお美しい女性を見ると、どうしても本能が疼いてしまうのですよ」
と、加代子を嘲笑うように言ってから、
「戸塚くん、これで口を塞いでしまいなさい」
と、白衣の別のポケットから折り畳んだ一枚のタオルを取り出した。
「私はあまりギャーギャー騒がれるのは好きじゃなくてね。さ、早くしなさい」
戸塚はタオルを手に取り、細く巻きながら加代子の顔に近づけていった。
「やめて、そんなものを・・・戸塚さん、まだバカな真似がしたりないの!」
加代子はキラキラ光る目で戸塚を睨みつけながら、口を塞がれまいと首を振りたくる。
戸塚は少し胸が痛んだが、思い切ってその口にタオルを押しつけ、頭の後ろでギュッと縛りつけてしまった。
「むぐう・・・むう・・・」
口にタオルをくわえさせられ、声を出せなくなった加代子が、何度もくぐもった呻き声を上げた。
脅えと怒りを含んだ目が戸塚に向けられている。
「ようし、これでおとなしくなった。では戸塚くん、加代子夫人の両足を広げてくれたまえ。まずは夫人の秘密の部分をビデオに収めるんだ」
黒岩がビデオから目を離し、戸塚にニタリと笑いかけながら言った。
「はい」
戸塚は返事をし、加代子の下半身の方に体を移動させた。
まだ多少のとまどいはあるが、こうなったら行くところまで行くしかない、と戸塚は思い極めている。
好きで堪らない加代子にさらに恨まれるのは辛いが、いくら恨まれても、警察に訴えるときっぱり言われては、止めるわけにはいかなかった。
そして、黒岩には得体の知れぬ不気味なものを感じ始めているのだが、今は彼の言う通りに動くしかない、と決めていた。
「ひー・・・うむう・・・」
戸塚が加代子の太腿に手をかけようとすると、加代子は喉から凄まじい呻き声を噴き上げ、両足をピタリと閉じたまま体を捩じ曲げた。
背中と豊かな尻をこちら向ける形になったが、股間を晒けだされるよりはましなのだろう。
戸塚がベットの上におおいかぶさるように手を伸ばしていく。
加代子は膝立ちにした両足を力いっぱい左右に振りたくって抵抗してくる。そうしながら、
「むう・・・うく・・・」
と、しきりに呻き声を噴きあげ続けていた。必死にやめて、と叫んでいるのだろうが、猿ぐつわのせいで言葉にならないのだ。
加代子のすべやかな頬はしだいに紅潮してきている。
だが、いくら抵抗しようと両手首をベットの端にくくりつけられているのだ。逃れようはない。
戸塚はベットの上に乗ると、加代子の両膝を下から腕に抱えこんだ。
「むぐうー」
加代子はひときわ大きく呻くと足をばたつかせた。
両足にすごい力が込められている。
油断すると昨日のように足で蹴られるので、戸塚も渾身の力で抱えながら、足首を両手に掴みしめていく。
乳房がブルン、ブルンと揺れ、下腹部がキュウキュウと収縮していた。
戸塚はしっかりと加代子の両足首を掴んでしまった。
「ひいい・・・」
と加代子は全身を揺すってもがいたが、戸塚はえいっ、とばかりに足首を加代子の頭の方に押し上げた。
白くてふくよかな足がM字型に開いて宙に掲げられてしまった。さらに、尻が浮きあがり、天井に向かって股間がぱっくりと割れてしまった。
「ひいいいい」
絹を裂くような悲鳴が、唇とタオルの間からほとばしったが、戸塚は上から体重をかけるように押さえつけ、加代子をそのまま動けなくしてしまった。
「おお、いいよ戸塚君、そのまま押さえているんだ」
黒岩が嬉しそうな声をあげて加代子の姿をビデオに写していく。
まずは血が昇って真っ赤に染まった加代子の顔をアップで写し、それから乳房や股間にかけてゆっくりと移動させていく。
口を塞がれていることもあって、加代子の呼吸はかなり荒くなっていた。
鼻から大きく息をすったり吐いたりしているのだが、そのたびに乳房が激しく揺れうごく。
その悩ましく迫力のある乳房の動きをつぶさに写し取ってから、いよいよレンズは股間に向けられた。
戸塚も足を押さえつけながら食い入るようにそこを覗き込む。
戸塚にとって、女の性器を目の当たりにするのは生まれて初めてのことだった。
昨日だって、こんなふうに見ることはできなかった。
そこは、まさに神秘的な構造をしていた。
黒ぐろとした陰毛に装飾されながら、二枚のねっとりした花びらのような襞が左右にめくれている。
その内部にはいく層にもくびれた粘膜が、うねうねと複雑に重なりあっていた。
その熟れた果実のように真っ赤な粘膜は、表面をギトギトと照り輝かせ、目が眩むほど生々しく感じられた。
中心部にあるひだひだがぽっかりと口をあけていて、その奥に、内部に通じる穴も垣間見えた。
戸塚は、あまりの刺激に頭の中がクラクラする思いだった。
なんだか、これだけで一個の生き物のように見える。ねとついた粘膜が微妙にうねっているようで、見ようによっては、グロテスクにさえ見える。
肉ひだからほんの少ししか離れていないところには菊の花びらにも似た肛門があった。
バターナイフでえぐり取ったようにすぼまっており、朱色で放射線状の皺が規則正しく並んでいる。
美しくて清楚な加代子が、こんな軟体動物のような嫌らしい肉ひだと尻の穴を持っているのが不思議な感じがする。
しかし戸塚の興奮はますます高まっていった。
肉ひだ内部からは、鼻孔をとろかすような甘い酸っぱい匂いが立ち昇ってくる。
いつか嗅いだ加代子のパンティに付着していた匂いと同じだった。
あのときは微かな匂いだったが、今のこの匂いは加代子の性器そのものが発散しているのだ。
チーズのような匂いとか、微妙な尿の匂いとか、それから加代子そのものの体臭とか、いろんな匂いが微妙に入り混じっていて、何とも胸を掻きむしられるような甘美な芳香だった。
戸塚は恍惚とした表情で、腹いっぱいにその匂いを吸い込んでいった。
黒岩は性器をビデオに写し、その性器の匂いを戸塚が鼻を押しつけんばりにして嗅いでいる・・・
それが、加代子にかなりの衝撃と羞恥を与えていることは間違いなかった。
あえぎ声を喉から漏らし続ける加代子の顔は、耳まで真っ赤に染まっていた。手をかざせば熱が伝わってきそうなほどだった。
切れ長で澄んだ両目が怒りの色を含んでカッ、と見開かれている。その目のまわりも真っ赤である。
すべやかな額にはうっすらと汗が浮いていて、今にも玉になって伝い落ちそうだった。
ときおり思い出したように両足に力を込めるが、戸塚が上から伸しかかるように押さえつけているため、M字型に開げた足は閉じられない。
加代子はくやしそうに全身をブル、ブル、と震わせるしかなかった。
「よおし、おまんこが綺麗に撮れたぞ・・・うん、ばっちりだ・・・戸塚君、もう君の好きにしていいぞ。匂いばかり嗅いでないで、舐めて奥さんを喜ばせてやりなさい」
黒岩はビデオを覗きこんだまま加代子から少し離れ、戸塚に声をかけた。
戸塚は嬉しそうに顔をほころばせ、甘美な匂いの漂う加代子の肉ひだに威勢よく唇をかぶせていった。
さっきからこうしたくて堪らなかったのだ。
ガクガクと加代子の体が震えたが、戸塚はかまわずに粘膜にしゃぶりつき、チューチューと音をたてて吸い立てる。
肉ひだ粘膜のねっとりした表面が、唇と舌にからみついてくるようだった。その上、全体が温かくてプニュプニュと柔らかい。
この、なんとも気持ちのいい感触を味わいながら戸塚は、夢中で粘膜を吸い、舌でしゃくり取るように舐め上げていく。
「うぐう・・・あうぐう・・・」
加代子は呻き上げながら、激しく首を振りたくった。
猿ぐつわをされていても、加代子の顔がおぞましげに歪みきっているのがはっきりとわかる。
頬が微妙にすぼまって、形のいい鼻の穴がふくらんでいた。怒りで吊り上がっていた両目に切ない陰りの色が浮かびはじめた。
黒岩は、今度は加代子のそんな顔にビデオを向けながら、
「奥さんが素晴らしく色っぽい顔になっているぞ、さあ、戸塚君、もっと舐めろ、どんどん舐めるんだ!」
と興奮した声をあげる。
戸塚はその声に乗せられるように、さらに夢中になって舐めながら、ズボンの下では肉棒をムクムクと盛り上がらせていく。
肉ひだとその内部は、たちまちのうちに戸塚の唾液でヌルヌルと濡れそぼってきた。
と、黒岩が、ビデオを構えたまま近寄り、腕を差し出してきた。
戸塚がいったん唇を離すと、黒岩は、二枚のひだの付け根の部分に指をそえ、
「戸塚君、ここもよく舐めてやるんだ」
と言ってから、中指と人指し指で、付け根の閉じ合わさった部分をくつろげるように広げていった。
すると表皮の中に折り畳まれるように隠されていた小豆ほどの大きさの突起が、ニュッと顔を出し、加代子はヒーという声とともに体をビクンと震わせた。
「戸塚君、これなんだか知ってるだろう」
戸塚が驚いたような顔で突起を見ているので、黒岩が怪訝そうに尋ねた。
「えーと、クリトリス・・・ですか・・・」
見るのは初めてだが、知識では知っているで戸塚は答えた。
黒岩はその表情から戸塚が昨日まで童貞だったのではないかと気づいたらしく、さも愉快そうに笑いだした。
「はっはっは、君はもしかしたら昨日が初体験だったんじゃないかね?」
「・・・」
「そうか、そうだったのか。いや、笑ってすまんな。初めてなのによく突っ込めたと思って感心したんだよ、はっはっ」
あまりに笑うので、戸塚はムッとして顔を黒岩に向けた。すると黒岩は笑うのをやめ、真顔になって戸塚に謝った。
「悪かったよ戸塚君。君をバカにしたわけじゃあないんだ・・・実は私はもうずいぶん前から不能でね。挿入したくても立たないのだ。君がまったく初めてなのにこの加代子夫人にうまく挿入できたと知って、なんだか皮肉っぽく感じてね・・・それで自虐的に笑ってしまったというわけだ」
「そ、そうだったのですか・・・」
一瞬、戸塚の目には黒岩が気の毒な老人に映ったが、黒岩はすぐにふてぶてしい顔つきに戻り、
「なに、同情してくれなくていい。もう慣れているし、挿入するばかりがセックスの楽しみではないのだよ、戸塚君」
と、意味ありげな、どこか凄味のある目付きで言うのだった。
戸塚はその顔に少し歪んだものを感じ、なんだか少し怖かった。
黒岩は、もうそんな話はどうでもいい、というようにククッ、と笑いながら
「そうか、まだ君は女の体についてはよく知らないと見える。私がじっくりと教えてやろうじゃないか」
と、身を乗り出してきた。
「戸塚君、女はこのクリトリスが一番感じるんだ。ここをな、いやっ、というほど舐めてやんなさい。どんなに貞操観念のつよい加代子夫人でも、ヒーヒーよがり声をあげて悶え始めるぞ」
黒岩がそう言ったとき、戸塚より先に加代子が呻いた。
加代子は、戸塚の言葉に恐れを覚えたらしく、喉をはげしく震わせてから両足にグッと力を込めてきたのだ。
足首を掴んだ戸塚の手から、逃れようとしているらしい。
加代子の潤んだ両目には、極度に脅えた色が浮かんでいた。
「なっ、戸塚くん、奥さん自身感じてしまうことを知っているんだよ。さあ、私が広げておいてやるから加代子夫人を喜ばせてやりなさい」
「はい・・・」
戸塚は言われたとおり唇をクリトリスに唇を近づけていった。
もともと逆らう気はないが、言うことを聞かないと何をされるかわからないような雰囲気を黒岩は漂わせている。
(もうこうなったら、おとなしく何でも言うことを聞いていたほうがいい)
そう思いながら戸塚がクリトリスに唇をかぶせたとき、加代子の体はビクン、と痙攣したように震えた。
やはり、そこを舐められることを相当に恐れているようだ。
だが戸塚は、粘膜ごとクリトリスをザリッ、と舐めあげた。
それはプニッ、とした小さな肉のかたまりといった感じで、舌に引っ掛かるような抵抗感はなかったが、その瞬間、加代子の全身の筋肉はギューッ、と収縮した。
加代子にとって強烈な刺激だったのは間違いない。
さらに舌の腹を強く押しつけるように舐めあげる。
「むうう・・・」
今度は狂おしく呻きあげ、むっちりした腰のあたりをクナクナと揺すりたてた。
(これほど敏感に感じるのか・・・)
こんなに小さくてフニャフニャと柔らかい突起が、加代子をこれほど反応させることに戸塚は少し驚きながら、つぎは唇をすぼめてチューッ、と強く吸った。
「ひいいい・・・」
悲鳴が噴きあがり、加代子の全身がガクガクと震える。
戸塚は、もっと加代子を悶えさせたくなってきて、夢中でベロベロと突起を舐めはじめた。
「むう・・・ひい・・・うむう・・・」
加代子は狂おしく身を揺すりたてながら、たて続けに呻き声を漏らしはじめる。
(いいぞ、加代子さんが感じている!)
戸塚は、加代子の全身から伝わってくる振動を、掴んでいる足首から感じながら、意外に毛深い花園の中に目や鼻を押しつけるようにして舐め続けた。
すると、あんなに柔らかかった突起が、口の中でコリコリと固くなってきたのだ。
しかも、掻き分けられていた表皮を、さらに自ら掻き分けるようにムクムクと膨らんできてピョコンと突き出してしまった。
もう、さっきまでの抵抗感のない突起ではなかった。
表面の皮が破裂しそうなほど充血し、ジンジンと熱くなっているのが、唇や舌にはっきりと伝わってくる。
クリトリスがそうなってしまうと、加代子の悶えかたも微妙に変化してきた。
あいかわらず全身を震わせ、呻き上げているが、さっきまでは戸塚に舐められること自体から逃れようとしていたのに、今は舐められることによって生じる、快感だか衝撃だかから逃れようとしているようだった。
そして、戸塚が一番驚いたのは、粘膜が熱い液で濡れはじめたことだ。
肉穴内部からジュクジュクと透明で熱い液が染み出しはじめ、微妙な粘膜のひだがみるみる濡れそぼってきたのだ。
(これが、愛液というやつだな・・・)
戸塚はそう思いながら、その愛液を舌先ですくってみた。
とくに味はないが、舌にねっとりと絡みついてくる。しかも、後から後から染みだしてくる。
昨日の加代子とは別人のような反応だった。
こんな簡単なことで、これほど愛液を染み出させることができると知り、戸塚はなんだか嬉しくなってきた。
「さあ戸塚君、加代子夫人は感じはじめたぞ。もっともっと舐めてやるんだ」
そう言いながら、黒岩はもう自分が指を添えていなくても大丈夫と判断したらしく、手を引っ込めた。
それでもクリトリスは勝手に表皮を掻き分けてニョキリと突き出している。
戸塚は愛液ごとクリトリスを舌で転がしたり、すぼめた唇で吸ったりして、その熱くしこった感触をゆっくりと味わった。
すると、あれほど力んでいた両足からしだいに力が抜け、狂おしく呻きあげていた喉からは、すすり泣くような声が漏れはじめたのだ。
(そうか、クリトリスというのは、男のチ××と同じなんだな)
と戸塚は気づいた。
だとすれば加代子はいま物凄い快感を覚えているはずだ。
戸塚は、加代子にもっともっと快感を与えようと舐めまくった。
「ひいい・・・むあああ・・・」
加代子は体をクネクネとくねらせながら、火のように火照っている顔を激しく左右に振りたくった。
それは、込み上げてくるものを必死になって堪えている顔だった。
苦しげだが、妙に切なく艶っぽい目つきになっていた。
濃い眉毛がつり上がり、汗の浮いたすべやかな額には細い縦皺がくっきりと刻みこまれている。
加代子のそんな悩ましい顔を上目づかいに見上げながら、執拗にクリトリスをなぶっていく戸塚。
しだいに加代子の呻き声は荒い吐息に変わってきた。
「はあっ、はあっ」
と、酸欠になった金魚のように、タオルの隙間から大きく呼吸を繰り返している。そのたびにたわわな乳房が重く揺れた。
「ああっ、はあ、はあ・・・」
研究室の中に、ベロベロと戸塚の舐めずる音と、加代子の荒い呼吸だけが響きわたっている。
やがて戸塚は、掴んでいる両足首に、小刻みな震えが津波のように伝わってきたことに気がついた。
それは段々激しくなり、とうとう両足はガクガクと震えだした。
さらに加代子は上半身をググッ、と反り返す。
もう、全身が熱病にかかったかのように震えきっていた。
しかも愛液がピュッ、ピュッ、と中から絞り出されるように噴きだし、まるで洪水のようだ。
戸塚はここぞとばかりに舌に力を入れ、固い突起をえぐり取るように舐めあげてから、歯の先でコリッ、と噛んだ。
「ひいいいい・・・」
と凄まじい絶叫が加代子の喉から噴きあがった。
同時に、激しく震えていた両足がビーンと突っ張り、背中も弓なりに反り返ってしまった。
加代子はそのまま痙攣をおこしたように体を突っ張らせたまま、断末魔のようにブルッブルッ、と全身の筋肉を痙攣させている。
その顔が、一瞬なにもかも忘れて恍惚としているように戸塚には見えた。
どうやら加代子は、心とは裏腹に、クリトリスを舐められただけで絶頂に達してしまったらしい。戸塚には、そのことが新鮮な驚きであり、また、
(加代子さんを、舌と唇だけでこんなに悶えさせることができた・・・)
という、喜びが心から込み上げてくるのだった。
「おお、いいよ戸塚君、この顔、なんて恍惚として嫌らしい顔をしているんだ!」
戸塚は、加代子の昇りつめた表情をつぶさにビデオに収めながら、だらしなく口を開けて叫んでいる。
加代子は数秒の間全身を痙攣させていたが、やがてすーっと力が抜け、力つきたようにベットに上半身を倒れこませた。
戸塚は両足をベットの伸ばしてやってから、そっと両手を離した。
加代子は目を閉じ、激しい運動をした後のようにゼエゼエと苦しそうに呼吸を繰り返している。
愛液と唾液でグショグショになった股間が開いているが、足を閉じる気力も残っていないようだ。
そんな加代子を執拗にビデオに収めながら、黒岩が言った。
「どうだね。戸塚君、女なんてこんなものだよ。さあ、もっと責めてやろうしゃないか」
戸塚は黒岩の顔を見ながら、ニッと笑った。
加代子を舌だけでいかせてしまったことで、戸塚は自信を持ちはじめていた。それに、こんなビデオを撮られたら、加代子はもう課長に打ち明けることはできないだろう。
戸塚は、なにもかもうまくいくような気がしてきた。それどころか、これが終わったあとも、加代子の弱みを利用して関係を続けられるのではないかとさえ思い始めていた。
朝ここへ来たときのオドオドした感じは、もう戸塚にはなかった。
黒岩は、今度は加代子におしっこをさせると言い出した。
「どうだね、加代子夫人の放尿シーンを君も見たくないかね」
「はい、見たいです」
「では、ロープを解いてくれ、私は洗面器でもとってこよう」
黒岩に指図され、加代子を跨ぐようにベットに乗った戸塚は、両手首をくくりつけてあったロープを解いたが、上半身を起こさせると、両手を後ろに回させて再びきつく手首を縛りつけた。
もちろん加代子はあらがおうとしたが、戸塚の腕力にはかなわない。
それに、猿ぐつわははめられたままなので、呻くことはできても「やめて!」と叫ぶこともできなかった。
加代子にできることは、豊満な体を揺らし、怒りのこもった目を戸塚に向けることぐらいしかなかった。
が、その目の光も弱々しくなっている。
怒りよりも、恐れや恥ずかしさの方が先にたっている目だった。よほど戸塚の舌でいかせられてしまったことと、その場面をビデオに撮られてしまったことがショックだったのだろう。
黒岩は洗面器をどこかからか持ってくると、ベットを下ろされた加代子の前に置き、
「さあ奥さん、この上にしゃがんでください。ふだんは手を消毒するためのものだが、今日はオマルの代わりです」
と加代子にうながした。
加代子は洗面器を見てギョッとした目をし、
「あうー」
と呻いて首を激しく横に振りたくった。
「奥さん、しゃがんでくださいよ。もうジタバタしても無駄なんですよ。なにしろあなたの恥ずかしい姿はビデオに収まっているんですからね。私らに逆らって、このビデオを課長に見せられてもいいんですか・・・驚くでしょうな、愛する奥様が自分の部下におまんこを舐められて昇天してしまったんですからな・・・」
黒岩にそう言われ、加代子はギクリとしたようだ。
皿のように見開いた目で、黒岩と戸塚を交互に見回した。
憂いを帯びたその顔が、悲しそうにわなないている。
「さあ、加代子さん、しゃがむんです!」
戸塚が、命令するような口調で言い、加代子の両肩に手を乗せてグッ、と押しつけた。
「むぐう・・・」
喉を鳴らしながら、加代子は力なくしゃがみ込んでいった。その顔に、諦めの色が強く滲みでていた。
「さあ、足を広げなさい!」
黒岩にたたみ込むように言われ、加代子は白く戻りかけていた頬や首筋を再び真っ赤に染め上げながら、無念そうに目を閉じ、足を広げていった。
むっちりした太腿が大きく広げられ、黒ぐろした陰毛や肉ひだが晒けでた。
肉ひだはぱっくりと口を開けていているが、さっきの愛液や戸塚の唾液を表面に絡みつかせ、内部の真っ赤な粘膜をギトギトと照り輝やかせていた。
羞恥のためか、太腿の付け根がブルブルと震えている。
「いい覚悟ですよ、奥さん。そうやって素直にいうことを聞いていれば、このビデオは誰の目にも触れることはありません」
黒岩はそう言いながら、加代子の尻の下に洗面器を差しいれた。
加代子はあまりの羞恥に坐っているのがやっとといった感じだった。今にも床に崩れ落ちてしまいそうだ。
「さあ、奥さん、おしっこをするんです」
黒岩がビデオを構えた。
素直に坐ったことは坐ったが、加代子にはまだ戸惑いが残っている。どうか許して下さい、と懇願するような切ない目を黒岩や戸塚に向けてくる。
黒岩がレンズを目いっぱい股間に近づけながら、
「奥さん、早くして下さい」
と冷たく言い放つった。
いよいよ加代子の顔が困惑に満ちあふれた。放尿シーンを見られ、ビデオに撮られるなんて、加代子にとっては気も狂わんばかりの羞恥だろう。
「早くしなさい!」
いつまでたってもする気配がないので、とうとう黒岩が怒鳴りつけた。
加代子はビクッ、と体を震わせたが、さらに困惑の表情を深め、両目を悲しそうに曇らせるばかりだ。
「しかたがない、戸塚君、加代子夫人に導尿してあげなさい」
「どうにょう・・・ですか・・・?」
戸塚は聞き返した。
「そうだよ」
黒岩は、加代子から離れ、試験官やビーカーなどが並んでいる台のところにいき、そこからガラスでできた一本の棒を持ってきた。
「そら、これを加代子夫人の尿道口に差し込んでやりなさい」
「・・・」
戸塚は黒岩から渡された棒を手にとった。それはストローくらいの太さの、透明なガラスの管だった。先端が少し丸まっている。
溶液を入れたビーカーなどを掻き回すときに使うものなのだろう。
「これを、尿道口に突き刺すのですか」
「うむ、引き抜くと同時に加代子夫人はおしっこを噴き上げるというわけだ」
二人の会話を聞きながら、加代子の顔は恐怖に歪んでいく。猿ぐつわをくわえている朱色の唇がプルプルと震え、頬がさらに引きつっていく。
戸塚が加代子の前にまわり、ガラスの管をかざしながら屈み込むと、加代子はヒーッ、と喉から悲鳴をあげて後ろに倒れこみ、両足を開いたまま、尻餅をついた恰好になってしまった。
そのままズルズルと後ろへ下がろうとする。
ぱっくり広がった肉ひだが、太腿が動くたびに嫌らしくよじれ、歪みあがる。
戸塚はそんな光景に刺激され、ぜがひでもガラス管を加代子の尿道に突き刺してみたくなってきた。
加代子は体をくねらせるようにして後ろに下がったが、すぐに背中が壁にぶつかり、それ以上逃げられなくなる。
戸塚は、追い詰めた加代子の、開いている太腿の前に片膝をついた。
「さあ、おとなしくしているんだ、加代子さん」
「く・・・」
加代子は、戸塚の異様につり上がった目に脅えたらしく顔をそむけ、そのままブルブル震えながら動けなくなってしまった。
戸塚は両手を太腿にそえ、ただでさえ広がっている肉ひだを、さらにむにゅっ、と左右に押し広げる。
「うーん・・・」
加代子が無念そうに唸った。
戸塚は肉ひだに息がかかるほど顔を近づけていく。しかし、ぽっかりと口を開けた肉穴は確認できるのだが、ぬるぬると表面をぬめらせた粘膜の、どの部分に尿道口があるのかよくわからない。
「戸塚君、クリトリスのすぐ下のあたりをよく見てみなさい」
目をこらしている戸塚に黒岩が声をかけた。
戸塚の熱い視線は、まずクリトリスに注がれた。
クリトリスはさっきほどではないが、まだ固く膨らんでいて、掻き分けた表皮の間からツンと突き出している。
そのクリトリスと、肉穴の中間くらいの粘膜のなかに、ほんの小さなすぼまりがあることに戸塚は気づいた。
まるで針で突いたような、本当によく見なければわからないほどのすぼまりだった。
すぼまっている部分は、ゼリーのようにプニュプニュとしていた。
管を入れたら相当に痛そうだ。戸塚はちょっと加代子がかわいそうに思えた。しかし、加代子がおしっこをするところはどうしても見たかった。
それに、かわいそうではあるが、このぴっちりと閉じている尿道口を管で突き破ってみたい衝動も込み上げてくる。
戸塚は胸に軽い痛みを覚えながら、ガラス管を尿道口に当てがっていった。
加代子が目が絶望的な色に変わっていく。
尿道口に先端の丸くなっている部分を押しつけ、戸塚は軽く押した。しかし先端は周囲の粘膜ごとメリッとめりこんだが、内側から押し返された。
「ひいい・・・!」
加代子は凄まじい悲鳴を喉から噴きあげ、太腿や下腹部をガクガクと震わせた。
かなりの激痛だったことを物語っているが、それでも、突き破れないことはなさそうだった。
戸塚はもう一度先端を当てがい、今度はいきなり突っ込もうとせず、ぐにぐにと角度を変えながら少しづつ力を入れていった。
加代子は首を左右に振りたくり、太腿の付け根を小刻みに震わせながら全身を硬直させている。
と、うまく角度が合ったらしく、プチッ、と先端がせまい穴を掻き分けた。
戸塚は、やっと針の穴に糸を通したときのように、一瞬、焦燥感が吹き飛ぶような思いを味わいながら、グイッ、と管を押し込んだ。
「うぐう・・・」
と呻いたきり加代子は黙ってしまった。激痛のあまり声もでないのだろう。
ガラス管は、きついすぼまりをメリメリと引き裂くように加代子の中に突き刺さっていく。
入口付近の、ゼリー状の柔らかい粘膜は無残にもひしゃげてしまっていた。
ガラス管を十センチ以上も尿道の中に沈みこませてから、今度はゆっくりと引き抜きにかかる。
内側で筋肉が収縮しているらしく、抜くのにもけっこう力がいった。
スポッ、と管が抜けた瞬間、入口がピチッと音をたてて、花が開いたように外側にめくれ返った。
内部の細い尿道の穴が垣間見える。
と同時に、バッとしぶきが飛び散り、シャー、と大きな音をたてながら、一本の放物線となって後から後から尿が噴き出しはじめたのだ。
「あっ」
と戸塚が避けようとしたときには、顔や胸にそのしぶきを浴びていた。
戸塚はすぐに立ち上がって加代子の体を起こし、洗面器の上にしゃがませた。
シャー、ガボガボカボ・・・
洗面器に威勢よく注ぎこまれていくおしっこの音が、戸塚の耳に驚くほど大きく聞こえている。
(女の人って、こんなに激しくおしっこを噴き上げるのか・・・)
と、戸塚は驚嘆の面持ちで加代子を見つめた。
なんだかイメージと合わなかった。
戸塚の憧れていた加代子は、もっとつつましやかに排泄するのではないかという期待があったのだが、その期待を裏切られたような落胆を覚えた。
そのくせ、清楚で上品な加代子がこんなに生々しい音をたてて排泄しているというアンバランスさに、ゾクゾクと興奮が高まってくる。
そして今まで近くによるだけでも恐れ多いように感じていた加代子が、自分と同じところに落ちてきたような気もした。
そのくらい大きくて大袈裟な音だったのだ。
どうやら加代子はかなり溜めていたらしい。しぶきはなかなか止まらなかった。
五円玉の穴くらいに広がった尿道口から、水鉄砲のように膀胱から押し出されてくる。
それを見ながら戸塚は、自分のなかにある神聖なイメージが汚されていく悲しさと、汚されることによって生じる奇妙な快感を味わっている。
かわいそうで胸が痛むのに、なぜか嬉しくて堪らないのだ。
加代子は鼻の穴をプクッとふくらませ、顔全体を火のように火照らせてこの羞恥に堪えていた。
薄目を開けた目が虚ろに宙を見据えている。
羞恥のあまり生きた心地もしていないのだろう。
そんな加代子が、戸塚はいとおしくて堪らなかった。抱きしめて頬ずりしてやりたいほどだった。
加代子の表情も、おしっこの噴き出す尿道口も、舐めるように黒岩のビデオに写し撮られていく。
「おう、すごいぞ、すごいぞ」
と黒岩は叫びっぱなしだった。
やがて、ようやくおしっこを出し切ったときには、加代子はガックリと首をうなだれ、もう、身も世もないといった風情で切ない溜め息をもらし続けるのだった。
洗面器の中には、加代子の出したおしっこが、まだタプタプと揺れながら湯気をたてている。
(仮にも女神様のように思っていた加代子さんに、なんと酷いことをしてしまったのだろう・・・)
そういう良心の痛みもある。
けれども戸塚には、羞恥に悶えている加代子がなぜか限り無く美しく見えていた。もっといじめてやりたい、という気持ちもどこからか込み上げてくる。
そんな戸塚に黒岩が声をかけた。
「戸塚君、今度は浣腸してやろうじゃないか」
「いいですね・・・」
戸塚は嬉しそうに答えるのだった。
黒岩はロープやビデオが隠してあった棚の中から、太い浣腸器と、たっぷり液体の入った瓶を二本取り出して両腕に抱えてきた。
「製薬会社というのは何でもそろっているんですよ、奥さん」
と、加代子が尻をついている床の上に瓶を置くと、その瓶のラベルにはグリセリン溶液と印刷がしてあった。
一瓶の内容量は五百ミリリットルになっているから、二本で一リットルにもなる。
加代子はそれを見ると、飛び上がらんばかりの顔になった。
「む・・むむう・・・」
それは何ですか! とでも叫んだのだろうか。猿ぐつわごと顎を広げて加代子は呻き声を噴き上げた。
「わかるでしょう奥さん、これは浣腸器で、こっちはグリセリン溶液です。こいつをあなたのお尻の穴にぶちこんで、どんなうんちをするか見せてもおうという寸法です」
黒岩は、わざと加代子を脅えさせるかのように低い声で言った。
加代子の形相が変わっている。まるで雷にでも打たれてしまったかのような驚愕の表情になり、両目が飛び出さんばかりに見開かれている。
きっと、全身の血が凍りついたようになっているのだろう。
「戸塚君、君は女に浣腸するのは初めてだろう。君の手で憧れの加代子さんにグリセリンをぶちこんでみたまえ」
黒岩は、戸塚に浣腸器を手渡した。
「はい・・・」
戸塚はかすれた声で返事をしながら受け取った。
美しい女に浣腸していたぶるという話はSM雑誌などで読んだことはあるが、黒岩がそんな趣味を持っていたことに戸塚は少し驚いている。
さっきのおしっこをさせる行為といい、浣腸といい、戸塚には変態的に思える。
黒岩は不能だと自分で言ったが、挿入できない欲求不満をこういった変態的な行為によって満たそうとしているのかもしれない。
とはいえ、加代子に浣腸するということは、戸塚にとってもゾクゾクと背筋が寒くなるような興奮を覚えさせる。
さっきも感じたことだが、悶え、苦しむ加代子の姿は、胸がキュンとなるほど美く、いとおしく感じられた。
羞恥に上品な顔を歪めた加代子を見ていると、かわいそうで助けてやりたくなるくせにもっと切なく悶えさせたい、という相反する思いが込み上げてどうしようもないのだ。
好きで堪らないから、いとおしくて堪らないから、逆にもっといじめたいという矛盾した心が戸塚の中にあった。
戸塚は、瓶のフタを開け、浣腸器の先を溶液につけてシリンダーを引きあげた。
チューッ、と不気味な音とともに、浣腸器はグリセリン溶液で満たされていく。
その様子を、加代子が恐ろしそうに見つめていた。
浣腸器は馬用の注射器のように太くて長いが、さすがに五百ミリは入りきらない。半分ほど吸いあげたところでいっぱいになった。
「まずはそいつをぶちこみたまえ」
「はい」
戸塚はずっしりと重くなった浣腸器を握り、加代子に近づいた。
加代子は、まだ尻をつき両足を広げたままの恰好だった。
股間はおしっこの飛沫で濡れそぼっていた。
「あううう・・うう・・・」
加代子は喉を鳴らした。やめて、こないで、とでも叫んでいるのだろうが、戸塚はかまわずに加代子の前に屈みこんだ。
今度はおしっこのときと違い、加代子は夢中で抵抗してきた。
それはそうだ。浣腸され、男二人の前で汚物を排泄させられるなんて、いくら今までのビデオを夫に見せると脅かされようと、素直に言うことを聞けるものではないだろう。
加代子は足をばたつかせ、戸塚の接近を激しく拒んでくる。
戸塚も、その剣幕の前に一瞬とまどったほどだ。すると黒岩がビデオをベットの上に置いてから加代子の背中に回った。
「ビデオはしばらく中断しよう。やはり浣腸するには二人がかりでないと無理だろう」
そういって黒岩は、背中から加代子の両膝に腕をとおし、小さい子におしっこをさせるような恰好にして抱えあげ、自分も床に尻をついた。
加代子は両足をめいっぱい広げられた恰好で、後ろから黒岩に固定されてしまい、さらに激しく悲鳴を噴き上げた。
「むあ・・・うむう・・・」
と、呻きながら、体をユサユサと揺すり立てるが、黒岩の両手はしっかりと加代子の膝の裏を掴みしめている。加代子にこの恰好から逃れるすべはなかった。
「さあ、戸塚君、やりたまえ」
黒岩にうながされ、戸塚はぱっくり割り広げられた加代子の股間に近寄り、菊しわを凝視した。
肉ひだのほんの下についている肛門は淡い朱色をしていた。
固くすぼまっているが、脅えたようにヒクッ、ヒクッと内側に縮みこもうとしている。
(これが、加代子さんの排泄器官なんだ・・・)
清楚で犯しがたい美しさを持った加代子にも、うんちをする尻の穴があった、ということがすごく生々しく感じられ、戸塚は目眩がしそうな興奮に襲われた。
そして、たぶん課長も触れたことがないだろうこの穴にこれほど肉薄し、しかも浣腸器を突き刺そうとしている自分にゾクゾクした。
戸塚は、浣腸器の先端を菊しわの中心にあてがった。
「ひいいい・・・」
一際大きな悲鳴とともに、加代子は重い乳房をプルプルと振りたくったが、それが最後のあがきだった。
グッと押し込むと浣腸器の先はズブッと菊皺を掻き分け、直腸の中に沈みこんだ。
「あふっ・・・」
と呻いた加代子の体がビクンッ、と震えたまま硬直した。
戸塚は息が詰まるほどの興奮に震えながら、ギューッとシリンダーを押していく。
ヂュルル・・・ヂュルルルル・・・・
と音をたてながら、グリセリン溶液は加代子の中に注入されはじめた。
「む・・・うう・・・」
加代子の喉から、諦めにも似た無念そうな呻きが断続的に噴きあがる。
戸塚はゆっくりとシリンダーを押していく。溶液が確実に加代子の中に入っていく手応えが伝わってくる。
とうとうグリセリン溶液は、一滴のこらず加代子の体内に注入されてしまった。
「さあ、続けてじゃんじゃん注入したまえ」
黒岩に声をかけられ、戸塚は残りの溶液を吸いあげる。
再び菊皺を突き破り、一気にシリンダーを押していくと、加代子の体は後ろにのけぞっていく。
「ううう・・・」
下腹部や肛門がギューッ、と収縮して震えている。
その震えが、浣腸器からはっきりと伝わってくる。
戸塚はもう一本の瓶のフタも開けた。何度も吸い上げては、ひくついている肛門に突き刺し、とうとう一リットルもの溶液をすべて加代子の体内に注入してしまった。
「うう・・・はうう・・・」
猿ぐつわの下から、加代子の苦しげな呻き声が漏れている。
下腹部が妊娠初期のように迫り出していた。
大量のグリセリン溶液は、早くも加代子に強い便意をおこさせているらしい。
加代子の下腹部からギュル、ギュルギュル・・・と腸内を逆流する音が聞こえてくるのだ。
その音に合わせるように、下腹部はうねるように引きつったり、収縮したりしていた。
「さあ奥さん、ここにするんだ」
黒岩は加代子を、まだ湯気の立つおしっこに満たされている洗面器の上にしゃがませ、背後から縛ってある両腕を掴みしめた。
「戸塚君、私のかわりにビデオを撮ってくれ」
黒岩に指示され、戸塚はベットの上からビデオを取り、正面からレンズを向けた。
「ひいいい・・・」
加代子は悲鳴を噴きあげるが、黒岩に押さえられているのでどうすることもできない。
下腹部から聞こえてくる音は、しだいに大きくなっていく。加代子の腸の中で激しく渦巻きながら暴れまわっているのだろう。
加代子は呻きながら、
(お願い、トイレに行かせて!)
と、いう哀願の目を向けてくる。
その切羽詰まった顔が何とも悲壮で苦しげなのだが、やはりそれが、戸塚には切ないほど美しく見える。
かなり便意が高まってきたらしい。
加代子の肛門がヒクヒクと妖しくうごめき始めた。菊しわが内側から強く圧迫されているらしく、盛り上がったりすぼまったりしながら、時々パクッと口を広げて溶液をピュッと飛び散らせている。
加代子の汗に濡れた顔はますます紅潮し、両目からは苦しさを訴えるように涙がポロポロこぼれ落ちている。
その顔をみると戸塚の胸はチクッ、チクッ、と痛むのだが、加代子が追い詰められた顔をすればするほど興奮は強まっていく。
加代子の豊かに脂肪の乗った太腿が、小刻みに震え始めた。
上半身はくねくねと揺すりたてられている。
もう限界が近いことが、はっきりと見てとれた。それでも加代子は全身の力をふり絞って我慢し続けている。いずれは排泄しなければならないとわかっていても、死ぬほどの羞恥が加代子をそうさせるのだろう。
ひくついていた肛門がギューッ、と縮み込んだ。だがすぐに内側から押しあげられ、盛り上がり、めくれ上がる。
ビュッ、ビュッ、と溶液が漏れだした。
「あああああ・・・」
断末魔のような声が加代子の喉から噴きあがったとき、ついに肛門はバッとめくれ返ってしまった。
一瞬、直腸が見えるほどぽっかりと開いた穴から、威勢よくグリセリンが噴き出した。
それは、洗面器のなかにジャー、と凄まじい音をたててぶちあたっていく。
加代子は狂ったように首を左右に振り、乳房をブルンブルンと揺すりたてているが、堰をきったような溶液の威勢はすさまじかった。
水道の蛇口をいっぱいに回したときのように、太い水柱となって、洗面器にたまっていたおしっこを飛び散らせた。
その飛沫が、みるみる床を濡らしていく。
「ああ・・・あああああ・・・」
加代子の悲鳴とも喘ぎともつかない声と、水の弾ける音が、しばらく研究室の中にこだましていた。
やがて一リットルの溶液を出し切ると、今度は半分流動化した固形物が、ひろがった肛門をさらに押し広げるようにしてムリムリと押し出されてきた。
(加代子さんが・・・うんちをしている・・・)
そのとき戸塚の目は、信じられないものを見るように大きく見開かれていた。
天女のように美しい加代子が、目の前で排泄している。羞恥に顔を真っ赤にしながら、肛門から汚物を吐き出している。
戸塚は、清らかで神聖な存在だった加代子の像が、自分の中で音をたてて崩れていくような気がした。
そのことがショックであり、そのくせ息が止まりそうな興奮でもあった。
美しい石像を鉄パイプで叩き割るような、罪悪感と爽快感の入り交じった興奮とでも言おうか・・・
そして、なぜかそこには、天上界の巫女を無理矢理に人間界に引きずり下ろしてしまったような寂しさも混じっていた。
汚物を出しきった加代子は、もう生きた心地もしていない様子だった。
顔を伏せ、大粒の涙を頬に伝わらせている。
「戸塚君、ばっちり撮れたかね」
「はい、しっかりとこの中に収めました」
戸塚は、黒岩にビデオをかざして見せた。心のどこかが後ろめたさに疼いているが、戸塚はもう気にはしなかった。
「よし、ではそろそろ加代子夫人の体を本格的に味わってみようじゃないか」
黒岩が、下品に笑いたてた。
戸塚はいったん研究室から出て、加代子のおしっこと汚物の溜まった洗面器をトイレで始末した。
トイレの隣にある給湯室で、別の洗面器にお湯をくみ、置いてあったタオルを持って研究室に戻ると、黒岩は、加代子にさっき撮ったビデオを再生して見せていた。
ビデオの横についているパネルが開かれおり、そこについている液晶の画面に、加代子の姿が写しだされているのだ。
さきほどは強烈な汚物の匂いがたちこめたが、黒岩が換気扇をまわしたので、匂いは研究室からほぼなくなっていた。
「最近のビデオは便利になったものだよ戸塚君」
そう戸塚に言いながら、黒岩は加代子の顔の前に画面を突きつけている。
加代子は顔を反らしながらも、やはり気になるらしくチラリチラリと画面を覗き込みながら、そのたびにショックを受けて悲鳴をあげたり顔を硬直させたりしている。
そんな加代子の体を、戸塚はお湯に浸したタオルで綺麗に清め始めた。
加代子の全身は汗でぐっしょりと濡れていた。
まず加代子の顔をぬぐってやり、次に肩から背中の汗を拭きとってやる。
最後に、加代子の肉ひだを拭い、汚物によごれた肛門も、丹念にゴシゴシと綺麗にしてやった。戸塚に体を拭かれるのはおぞましそうではあったが、熱いタオルで体が綺麗になっていくのは気持ちが良いらしく、加代子は安堵したような吐息をもらすのだった。
戸塚に体を拭かせながら、黒岩が加代子の耳元で諭すように囁き始めた。
「いいですか奥さん、何度でも言いますよ。あなたが我われに逆らったり、あるいは課長に話したら、このビデオはあちこちに出回ることになりますからね。当然、課長の目にも、あなたの知り合いの目にも触れるでしょうな・・・」
「・・・」
加代子は顔を歪めて聞いていた。
その目に絶望的な色が浮かんでくるのを、戸塚ははっきりと見た。
「いいですね、あなたはもう、我われの奴隷です。おとなしく何でも言われたとおりにしますね」
加代子は悲しげに目を伏せながらも、こっくりとうなずいた。いや、もううなずくしかなかったのだろう。
黒岩は満足そうにうなづきながら、加代子の口から猿ぐつわをはずした。
加代子はいましめを解かれた唇をすこし引きつらせながら、はあー、と大きな溜め息をつく。その艶やかな朱色の唇を震わせ、何か言おうとしたが、すぐには言葉にはならなかった。
黒岩は、加代子の後ろ手にして縛ってあったロープも解いた。
口と腕が自由になっても、もう諦めきっているらしく加代子は身動きしなかった。
魂を抜き取られたような顔で、黒岩と戸塚を見つめるばかりだった。
「戸塚君、服を脱いでベットに横になりたまえ」
黒岩が戸塚に言った。
「はあ・・・」
戸塚は曖昧な返事をする。加代子だけならいいが、黒岩の前で裸になるのは少し恥ずかしかったのだ。
「何を恥ずかしがっているんだ。これから加代子夫人にたっぷりとサービスしてもらえるというのに」
「わかりました」
戸塚は意を決して着ているものを全部ぬいだ。加代子が不安げに見つめている。
裸になった戸塚の股間は弾けそうなほど勃起していた。ビンとそそり立ったそれが、へそにくっつきそうなほど上を向いている。
加代子の排泄シーンの興奮が、いまだ覚めやらぬのである。
「ほほう、見事なものだね、戸塚君」
黒岩が、なにやら羨ましそうに戸塚の肉棒を眺めている。
黒岩は、もう長いことこんなふうに勃起したことがないのかもしれない。
「ベットに寝たまえ」
戸塚は言われた通りにした。思い切って裸になってしまうと、もう黒岩に見られている恥ずかしさなど気にならなくなっていた。
「さあ奥さん、あなたも知っているだろうが、この戸塚はあなたが好きで好きで堪らないのですよ。ここはひとつ、あなたの体を堪能させてやってくだされ。まずはフェラチオから頼みますよ」
黒岩が加代子に言った。
戸塚は、フェラチオという言葉にヒクッと肉棒を痙攣させた。昨日まで童貞だった戸塚にとって、それは痺れるような言葉だった。
裏ビデオなどで、女が肉棒を愛撫しいている場面は何度も見たことがある。しかし戸塚には、それは特殊な女がすることだ、というイメージがあった。
そういう商売の女とか、よほどセックスの好きな淫乱な女がすること、という気がしていた。
加代子のような清楚で上品な女性と、フェラチオという行為は、イメージのなかで結びつかない。というのも、加代子の唇が、戸塚にとってまだ神聖な部分として残っているからなのだろう。
(神聖な加代子さんの唇で肉棒をしゃぶってもらえる・・・)
そのことが、戸塚には衝撃的でさえあり、凄まじい期待感に全身を震わせたのだ。
きっと戸塚ひとりだったら、加代子にフェラチオを命じることさえできなかったろう。
加代子は完全に諦めきった顔で、戸塚の横たわるベットの端に尻を下ろした。
その顔には、困惑とか、羞恥とか、色々な思いが交錯していた。ギューッ、と抱きしめたくなるほど悲しく、切ない表情だ。
戸塚は込み上げる期待に息を詰まらせながら、加代子が唇をかぶせてくるのを待った。
心臓が激しく鳴っている。
「さあ、しゃぶってやりなさい、奥さん」
黒岩にうながされ、加代子は乳房を揺らしながら上半身を傾けた。
温かい吐息が、戸塚の下腹部にかけられる。もうそれだけで、戸塚の体はビクッと震えた。
(あ・・・ああ・・・加代子さん・・・)
戸塚の期待感が最高に高まったとき、加代子はしなやかな手で肉棒をつかみ、とまどいながらも口を大きく開けた。
健康そうな赤い歯茎と、歯並びのいい真珠のように綺麗な歯を覗かせながら、唇が肉棒に近づいてきた。
「おうっ・・・」
とうとう肉棒の先端に唇がかぶせられ、戸塚は思わず呻きあげた。
呻かずにはいられない快感が肉棒に走ったのだ。
肉棒が、温かい口腔にすっぽりと包まれている。ヌラヌラした口腔粘膜と唾液の溜まっ口の中にどっぷりと浸されているようだ。
ぽってりとした舌が王冠部に絡みついてきた。
なんという温かさだろう。なんというねとつきだろう。
神聖な加代子さんの唇を穢しているという思いとあいまって、戸塚はもうそれだけでうっとりするような陶酔感を味わった。
加代子は唇をすぼめ、カリ首のあたりを締めつけながら、舌の腹で王冠部をなめずってきた。
唇の引き締まった感触と、ねとついた舌の感触が堪らなくいい。
熱い鼻息が、陰毛ごしに下腹部に吹きかけられる。
加代子はすぼめた唇をキュッと締めつけながら、
ズズズ・・・
と、根本までずらして砲身を喉奥で飲み込むと、今度はゆっくりと吐き出していった。
砲身に快感の渦がまきおこる。
戸塚は、加代子がフェラチオのやり方を知っており、しかも、テクニックまで持ってい
るらしいことに内心驚きもしながら、うっとりと加代子の奉仕に身をまかせた。
人妻である加代子がフェラチオを知っていても、少しもおかしなことではないが、
(そんなことをしそうにない・・・)
はずの、加代子の唇にすっぽりと肉棒を包まれているということ自体が刺激的だった。
そして、本当に天女の唇で愛撫されているような気がし、恐れ多いような、もったいないような気持ちになってくるのだ。
加代子は、うん、うん、と小さく鼻を鳴らしながら、肉棒を頬ばっている。
たっぷり唾液の乗った舌で王冠部やカリ首を必死に舐めあげながら、根本まで飲み込むことを何度も繰り返してくれた。
真っ赤に染まった頬を嫌らしくすぼめ、ときどき切ない目で戸塚を見上げてくる。
その表情や仕種がたまらなかった。
また、戸塚の太腿には、加代子の張りのある乳房が押しつけられている。
重量感たっぷりでタプタプした感触も、なんとも言えず心地いい。
加代子は、夫を裏切っている・・・という罪悪感に苛まれているはずだ。きっと胸がつぶれそうな思いを味わっているに違いない。
それでも加代子は積極的に肉棒を責め立ててくる。
あのビデオが夫の目に触れないように、こうしなければならないと思い極め、必死に自分の感情を押さえているのだろう。
加代子の深い絶望と諦めが、ヒシヒシと唇を通して伝わってくるようだった。そして、そんな加代子からは、凄絶な美しさと艶っぽさが漂ってくる。
「戸塚君、私も仲間に入れてもらうよ・・・」
黒岩がそう言って、加代子の背後から、べットに尻を乗せた。
加代子の豊満な尻たぼを片手で掴みしめると、
「奥さん、もう少し尻を上げてくれんかな」
と、うながした。
「・・・」
加代子は肉棒を頬ばったまま一瞬困ったような顔をしたが、やがて、少し眉を吊りあげながらベットの上に体を乗せ上げ、四つん這いの恰好となって尻を黒岩の方に突きだすのだった。
加代子にはもう、逆らう気力はないのだ。
黒岩は、戸塚にフェラチオしている加代子の尻を両手でグイッと割り広げ、右手の人指し指で肉ひだをなぞり始めた。
「あ・・・あふ・・」
加代子が、肉棒をくわえたまま前にのめった。
「ひひ、これが加代子夫人のおまんこか・・・ひひ・・・」
戸塚からは、加代子の尻に隠れて、黒岩の顔も、どのように肉ひだをなぶっているかもわからないが、その声から、黒岩が涎を垂らさんばかりの顔であることが読み取れる。
「人妻なのに、こんなに綺麗なピンク色をしてやがる・・・それに形もいい・・・全然くずれていない・・・たまらんなあ・・うひひ・・」
黒岩は夢中で肉ひだをいじりまわしているらしい。
「あう・・はう・・・」
と、加代子は辛そうな声をもらしながらも、肉棒をしゃぶり続けてくる。ときおり前へのけ反るのは、肉ひだを強く擦られたり、指で突かれたりするからだろう。
「ひっ・・・」
と加代子が喘ぎ、腰をクナクナと振りたてた。
どうやらクリトリスをつままれたらしい。
「どうだ、気持ちいいか・・・ええ、奥さん」
黒岩は、クリトリスをグリグリと指で擦りあげているようだ。
加代子がさらに悶えた苦しげな表情になっていくが、苦痛のなかにも快感がともなっているのは間違いない。クリトリスが男の肉棒と同じようなものであることを、戸塚はさっき知ったばかりだ。
込み上げる苦痛と快感に耐えながら、必死に肉棒をしゃぶり続ける加代子に、ますます妖艶なものが漂いはじめた。
「どうだ戸塚君、気持ちいいか。口でやってもらうのは初めての経験だろう」
黒岩が、肉ひだをいたぶりながら戸塚に聞いてきた。
「はい・・・最高に・・・気持ちいいです」
戸塚は快感に震える声で答えた。
「奥さん、気持ちいいそうですよ。さあ、もっともっと舐めておやんなさい」
そう言いわれ、加代子は口の使い方をさらにねちっこいものにしてきた。
唇でキュウ、と強く肉棒を締めつけながら大きく顔を上下させ、肉棒の根本から先端までまんべんなく摩擦してくる。
ジュポッ、ジュポッ、と湿った音をたてながら、加代子の神聖な口の中を肉棒が出たり入ったりしていた。
そうしながら加代子は、カリ首のたあたりに唇を静止させ、王冠部をペロペロと舐めまわし、唾液の乗った舌の表面をグニグニと押しつけてくる。
それを早いテンポで畳み掛けるように繰り返してくるのだ。
すべやかで上品な頬が、真っ赤に染まりながらさらに淫らにすぼまっていた。
額からは、大粒の汗がしたたっている。
戸塚はもう我慢できなかった。
唇と舌でこれほどの快感が味わえるとは思ってもみなかった。
なんだか、加代子の口の中に肉棒ごと体が吸い込まれてしまいそうな気がする。
加代子の奉仕自体が痺れるほど気持ちいいのだが、黒岩に秘部をこねまわされながら必死に肉棒をしゃぶってくる加代子の思い詰めた表情や、ときどき戸塚の様子を伺うように上目使いに見上げる憂いを含んだ眼差しに、ゾクッとするような艶っぽさがあるのだ。
「あ・・・ああ・・・」
戸塚は呻き、全身をガクガクと波打たせた。
突き上げてくる快感が電流のように弾け、足の爪先から頭のてっぺんまで貫いたのだ。
つぎの瞬間、下腹部にひしめいていた精液が出口を求め、一気に尿道口に押しよせてきた。
「む・・・んむ・・・」
加代子は鼻を鳴らし、弾丸のようにほとばった精液を口で受け止めた。
ギョッとしたように目を丸くしたが、しっかりと唇をすぼめたままチューチューと音をたてて尿道口を吸ってくれる。
あまりの快感に戸塚の目の前はぼうっ、と霞みがかかったようになってしまった。
内臓がドロドロに溶け、精液と一緒に吸い取られるような快感が、あとからあとから込み上げてくる。
(加代子さんの神聖な口の中に放出している!)
そう思うだけで快感は何十倍にも膨れ上がった。
やがて加代子は、唇をすぼめたまま困ったような表情になって視線を戸塚に向けた。
口の中が精液でいっぱいになり、それを吐き出していいものか考えあぐねているようだった。
「奥さん、全部飲み込んでやってくださいよ」
すかさず黒岩が声をかけた。加代子は、やっぱり・・・という顔になるが、ここまできたら同じことだ、とでもいうように両目をキッとさせ、ゴクリ、ゴクリ、と喉を鳴らしはじめた。
(ああ、加代子さんがぼくのものを飲んでくれている!)
そのことが戸塚をさらに狂喜させた。
戸塚にとって精液は、排泄器官から出た、ドロドロと糊みたいにべとつく粘液でしかない。
体の中に溜まった毒。排泄物。そんな不浄なものを加代子は飲み下しているのだ。
申し訳ないような、気の毒なような、それでいて涙がでそうなほど嬉しかった。
しかも加代子が喉を鳴らすたびに口の中が締まり、ちょうどカリ首のあたりが上顎と舌にキュッと締めつけられる。
残っていた精液がビュッ、と絞り出されるように噴き上げ、収まりかけていた快感が再び強烈に戸塚の体を貫いた。
戸塚はブリッヂのように体をのけ反らせ、両足をガクガクと震わせて、最後の一滴まで加代子に吸い取られた。
加代子を脅してフェラチオさせていることも忘れ、内臓どころか、魂まで精液とともに吸い取られているような喜びに包まれた戸塚は、
「ああっ、加代子さん!」
と、黒岩がいることも忘れて思わず叫び上げてしまった。
優しい母親に、身も心も温かくすっぽりと包まれているような幸福感が堪らなかったのだ。
やがて戸塚は、砲身をヒクヒク痙攣させながらガックリと力を抜いた。
戸塚はすべて出し切っていた。もう一滴もでない。
だが、加代子は精液を全部飲み込んだあとも、肉棒から口を離さなかった。あまりに必死になりすぎているのか、それともいじくられている秘部に気を取られているのか、何も出ない尿道口を、ストローを吸うように強く吸い続けている。
そのため、快感が去ったあとも肉棒は萎まずに隆々とそそり立ったままである。
過敏になりすぎた王冠部が痛痒くて、
(ああ、加代子さん、もう勘弁して・・・)
と、心で叫んだほどだった。
「くうっ」
と、戸塚が呻き上げたとき、加代子はようやく気づいたらしく肉棒から口を離したが、そのまま乳房を揺すりたてながら悶えきった表情をしている。
黒岩が、まだ後ろから肉ひだを悪戯しているのだ。
「終わったかね戸塚君、どうだい気持ちよかったろう・・・」
そう言いながら黒岩は、加代子の肉穴に突っ込んだ指を、グイグイと動かしているらしい。
クチュ、クチュという泥沼を掻き混ぜるような音が加代子の尻から聞こえてくる。
「戸塚くん、奥さんはどうやら好き者のようだぞ」
黒岩が言うと、加代子はひいっ、と泣きそうな顔になった。
「やめて、いわないで・・・」
「ひひ、おまんこをこんなに濡らしてなにをいうか」
「いやあ・・・」
加代子は激しく首を振りたくった。
「戸塚君、奥さんの受入れ態勢は整ったぞ。さあ、よく見てみろ」
黒岩にそう言われ、戸塚は起き上がった。
「さあ戸塚君・・・」
黒岩は、加代子を四つん這いのままベットの中央に押しやり、尻を高く突き上げさせてから戸塚に言った。
戸塚は加代子の尻の前に胡座をかき、黒岩が割り開いた加代子のむっちりした尻たぼの中を見つめた。
黒岩の言う通り、肉ひだはグショグショに濡れそぼっていた。戸塚が舌でいかせたときとは比べものにならない濡れ方だ。
ベロッと左右に広がった襞の内部で、濡れて真っ赤に染まった粘膜が、熟れた果実の実のようにせめぎあい、盛り上がっている。
肉穴入口が微妙にめくれて口を開け、そこからトロトロと透明な液が染み出しているのがはっきりと見える。
戸塚には、性器全体が熱く燃え上がり、ジンジンと疼いているように見えた。
「ここをな、私もいじくってやったんだ」
と言って、黒岩がクリトリスを指先でえぐるように擦った。クリトリスも、さっきのようにパンパンに膨れて表皮をかきわけていた。
「ああ・・・やめて・・・」
熱い喘ぎ声とともに、加代子は体をガクガクと震わせる。
「上品な顔をしていても女は女だ。ここを責められ、君のをくわえているうちに、またしても燃えあがってしまったようだよ・・・そうだろう、奥さん」
黒岩がニタリと笑いながら加代子の顔を覗き込む。
「ああ・・・」
加代子は羞恥に呻きながら顔を背けた。
「こんどはおまんこにぶちこんでほしいんだろう」
「そんな・・・い、いやよ・・・」
「嘘を言んじゃない、おまんこがパクパクしてるじゃないか奥さん」
「ひいい・・・」
加代子は、あいかわらず真っ赤に染まっている顔を激しく振りたくった。
「どうだ、本当のことを言ってみなさい。戸塚君の太いのをぶちこんで欲しいと思っているんだろう」
言いながら、黒岩はクリトリスをグリグリと擦り立てていく。
「ひいっ、ああっ」
加代子は呻きながら尻をクナクナと揺すりたてた。
口ではいやよと言っているが、込み上げてくる快感に、いてもたってもいられないという風情でもある。
「戸塚君、君もおっぱいを揉んでやれ、奥さんの口から入れてというまで責め立ててやるんだ」
「はい」
戸塚は加代子の乳房を両手ですくい取った。
ただでさえ巨乳なのに、四つん這いになっているから一段とたっぷりした手応えを戸塚は感じた。
マシュマロのように柔らかいくせに、張り詰めた重みが指を押し返してくる。
その乳房を、戸塚は手の平で包みこむように揉み上げはじめた。
「ああ、いやあ・・・」
加代子はさらに首をふりたくる。
泣きたいような、叫びたいような、そしてそれを必死に堪えている狂おしい表情だ。
その顔を見ながら、戸塚は乳房をこってりと揉みあげていく。迫力のある球体が戸塚の手で押しつぶされ、淫らに歪みあがる。
そうしながら親指と人指し指で、朱色のぽってりした乳首をつまみあげ、擦り上げた。
「いや・・・あああ・・・」
乳首がみるみる固くなって、コリコリと指に当たる。
クリトリスを黒岩に責められ、乳首を戸塚に責められながら、加代子は全身を震わせはじめた。
「う・・・くう・・・許して・・・」
絞りだすような声をやっとのことで噴き上げるが、その顔がときおり恍惚としたようにふっ、ときらめき出した。
雪のように真っ白だった乳房がねっとりと赤身をおび、細い静脈が浮き上がってくる。
「さあ奥さん、自分からチ××をいれて下さいと言うんだ。でないと蛇の生殺し状態がずっと続きますよ」
「ああ・・・言えません・・・」
加代子は唇をかんで声を絞りだした。
だが、その顔には、痒くて堪らないところを思いっきり掻きむしりたいのに出来ないような、苛立ちと焦燥感が交錯していた。
「こんなにおまんこをビチョビチョにして、いまさら恰好つけても無駄ですぞ」
「ああ・・・」
黒岩がクリトリスを擦る指に力を込めたらしい。戸塚も乳房を揉み上げる手にギュー、と力を込め、乳首を指でひねりあげた。
「あひい・・・」
加代子はうわずった声を上げて乳房や尻をブルブルと振りたくり、両目を閉じてこれ以上ないほど顔を歪めきった。
「ああ・・・もう駄目・・・お願い・・・入れて・・・」
薄目を開けた加代子は、唇をブルブル震わせながらせがむように言った。
その言葉に戸塚は、飛び上がるほど驚いた。いくら人妻でセックスの快感を知っていようとも、加代子が本当に言うとは思ってもみなかったのだ。
どこか残念なような気もした。
「奥さん、もっとはっきり言ってくださいよ、何を入れてほしいんだね」
「それは・・・」
「何だね」
黒岩は、さらに加代子に恥ずかしい言葉を言わせていたぶるつもりらしい。加代子が困った顔をするのを楽しげに見つめている。
「さあ、ちゃんと言うんだ」
「うう・・・戸塚さんの・・・ち・・・」
「ち・・・何だね?」
加代子は諦めたように、小さな声を絞りだした。
「ち××・・・を入れて・・・ああー」
加代子の恥ずかしがりようといったらなかった。自分の言葉にショックを受けたように全身を震わせた。だが黒岩はそれだけでは許さなかった。
「ち××を、どこに入れてほしいんだね、ええ?」
「あの・・・」
「おまんこでしょう、さあ言ってみなさい」
加代子は恨めしそうに黒岩を見たが、やがて、
「お・・・おまんこに・・・」
蚊の泣くような声を喉から絞りだす。
「よく聞こえんな。もっと大きな声で言ってくださいよ」
加代子はもう自棄になったような顔で、
「お、おまんこ・・・おまんこに入れてください・・・」
唇をヒクヒクさせながらはっきりと言い切ってから、ああーっ、と泣きそうな声をほとばしらせた。
あまりの羞恥に耐えきれなくなったのだろう。
戸塚も、異様なほどの興奮を覚えていた。加代子の上品な口から、おまんこという最も下品で卑猥な言葉が出たことが衝撃的だったのだ。
勃起したたままだった肉棒が、ヒクヒクと痙攣している。
もう我慢できなかった。
戸塚は立ちあがり、加代子を黒岩から奪うように引きずってベットの真ん中に移動させた。
四つん這いの尻を両手で掴むと、膝立ちになって肉棒を尻の割れ目の中にあてがっていく。
「ああ・・・あああ・・・」
加代子はまだ呻きあげている。
戸塚はみっしりとした尻をグイッと引き寄せると、愛液をしたたらせながら半分口を開いている肉穴めがけ、肉棒を思い切って突き刺した。
「うっ!」
加代子が前にのけ反った。
肉棒はグサリッ、と肉穴に突き刺さったかと思うと、内部から引きずり込まれるようにズブズブと埋没していった。
それは、昨日とはまったく別の穴みたいだった。
肉穴全体が燃えるように熱くなっていた。ヌル、とした表面が砲身にぴたりと吸いついてくる。しかも粘膜が生き物のように収縮していて、砲身を奥へ奥へと引きこもうといている。
さっきの口腔粘膜も気持ち良かったが、唇や舌とはまた違った柔らかさや温かさが砲身をすっぽりと包みこんでいた。
「おうっ・・・」
戸塚は早くも快感に呻きあげた。
すばらしい締めつけが肉棒をヒクヒクさせる。
「どうだね、戸塚君、昨日とはだいぶんに感触が違うのじゃないかね」
「は・・・はい・・・」
唇に問われ、戸塚は引きつった声で答えた。
まったくその通りだった。戸塚は燃え上がった加代子の体を噛み締めように味わいながら腰を動かしはじめた。
いま口の中に出したばかりだというのに、ちょっとでも気を緩めるとすぐに爆発してしまいそうだ。
そのくらい気持ちがよかった。
肉穴は、肉棒を引き抜くときには吸盤のように吸いついてくるくせに、押し込むと底無し沼のようにどこまでも柔らかく受入れてくれる。
粘膜が微妙に収縮を繰り返し、内部にいく筋もの皺ができているらしく、その皺ひだとカリ首のあたりが擦れあうと目が眩みそうな快感がまきおこった。
そして加代子も、戸塚同様に、あるいはそれ以上に快感を感じているらしい。
「あん・・ああん・・・」
と艶っぽい声を洩らしながら、肉ひだをきゅうきゅうと締めつけてくるのがはっきりとわかるのだ。
(あれほど嫌がっていた加代子さんが、これほど反応してくるとは・・・)
戸塚は快感に目を白黒させながら、黒岩の言葉を思い出していた。
確かに彼の言う通りだったのだ。
女というのは皆、たとえ加代子のように上品で貞操観念の強い女でも、いやっ、というほど性感を刺激すれば、このように燃え上がってしまうのだ。入れてほしい、と自分から言い出してしまうのだ。
戸塚はそのことを驚きとともに実感していた。
やはり黒岩に相談してよかった、と戸塚は思う。相談したことによって犯罪者になることもまぬがれ、こうして燃えあがった加代子の体をとことん堪能することができるのだから。
戸塚は、加代子の中で砲身をとろかされそうになりながら、夢中で腰を突き動かしていった。加代子の豊満な尻と、戸塚の下腹部が、パンパンと音をたてて激しくぶつかりあっている。
加代子の腋の下から差し込んだ手で、乳房をしっかりと掴みしめながら、戸塚のピストンは続いていく。
加代子の喘ぎ声はますます大きく、切羽詰まったものになり、小刻みに震えていた腕や太腿が、熱病にかかったかのように激しいものに変わりつつあった。
つぎの瞬間、加代子の下腹部が筒状にギューッと収縮した。
肉棒が、粘膜に強烈に締めつけられ、戸塚は呻きあげる。
「ああっ、ひいっ」
断末魔のような加代子の悲鳴が部屋中に響きわたった。加代子は、早くも絶頂を迎えたらしい。
戸塚も昇りつめ、肉棒ごと全身が加代子の中にのめりこむような感覚の中で、またもや尿道口を吹き飛ばしそうな威勢で精液を噴き上げた。
「ああ、いいっ!」
加代子が叫んで尻をブルブルと震わせた。
精液を一滴残らず絞り取ろうとするかのような、凄まじい締めつけと痙攣だった。
「加代子さん・・・ああ・・・加代子さん!」
戸塚は、脳を焼かれるような快感に痺れながら、すがりつくような声をあげていた。
このまま死んでもいい! と思えるほどだった。
そして戸塚は、お互いに絶頂を味わったことで、肉体だけでなく、自分の心が加代子の心と触れ合ったような気もした。
なんだか心も体も加代子とひとつに結びついたように思え、嬉しくて堪らなかった。
痺れるような快感を伴いながら、ドクドクと精液が加代子の胎内に飲みこまれていく。
戸塚はこの快感が永遠に続いてほしいと思いながら、渾身の力を込めた最後の突きを送り込んでいくのだった。
「どうだね戸塚君、女というものがよくわかったろう」
うつぶせになった加代子の背中に折り重なり、加代子とともにハアハアと荒い息を吐いている戸塚に、黒岩が言った。
黒岩の手には、いつの間にかまたビデオが握られていた。
「はあはあ・・・よく・・・わかりました黒岩さん・・・」
心地よい疲労感に酔いながら戸塚が答えると、黒岩はどこか憎らしそうに戸塚を睨みながら、
「そいつは良かったなあ」と吐き棄てるように言うのだ。なぜか急に機嫌が悪くなっている。だが、戸塚にはその理由がわかるような気がした。
黒岩はレンズ越しに二人の狂おしく体をぶつけ合う姿を見ながら、憎悪にも似た感情をいだいたに違いなかった。
自分は不能だということを充分認識し、諦めているくせに、見ているうちにあまりに気持ちよさそうな戸塚が悔しくなってきたのだろう。
そういえば黒岩は、挿入以外にも楽しみはあると強がっていたが、戸塚の勃起した肉棒を見る顔はとても悟りきったふうには見えず、羨ましげな、ものほしそうな目付だった。
「しかし、まだこんなものじゃないぞ、戸塚君」
そう言って黒岩は、また試験官やビーカーが並べられている台のところにいき、そのなかから一番太い試験管を取って戻ってきた。
それは直径が五センチ近くもある極太のものだった。
黒岩はその試験管を戸塚の目の前で振って見せながら、
「女というのはな、おまんこだけじゃなく肛門でだって受け入れることができるんだよ。それを君に教えてやろう」
「そ、それを加代子さんにのお尻に入れるのですか」
「もちろん、そうだとも」
「ちょ、ちょっと待ってください黒岩さん・・・」
戸塚は慌てて黒岩を制止した。
「そ、そんな太い試験管がお尻に入るとは思えません。それに、もしガラスが割れたら大変ですよ・・・」
「戸塚君、私はね、入りそうにないものがズッポリ入ってしまうところを君に教えるつもりなんだよ。それにこれは硬質ガラスで出来ているからまず割れる心配はない」
黒岩はどこか挑むような目で戸塚を見つめた。
このやり取りを聞いて、放心したようにベットに倒れこんでいた加代子が首をもたげ、黒岩の方を振り返ったが、あっ、と叫んだきり、絶句してしまった。
「ですが黒岩さん、加代子さんのお尻が裂けてしまうんじゃあ・・・」
戸塚は、なおも黒岩を止めようとした。すると黒岩は怒ったように、
「裂けやせんよ! しかし君は自分だけ楽しんでおいて私には楽しませんというのかね。犯罪者にならないとわかったら、もう協力者の私など、どうでもいいのかね」
「いえ・・・そんなつもりは・・・」
「このお膳立てをしたのは私だ。私が協力しなかったら君は警察に突き出されていたはずだよ」
「はい、よくわかっています・・・・」
「だったら私にも加代子を玩ぶ権利がある。そうだろう!」
「は、はい・・・」
「わかったな・・・では戸塚君、仰向けになりたまえ」
戸塚は命令口調で言った。戸塚は言われた通りにするしかなかった。こんな太いものを肛門に突っ込まれる加代子がかわいそうに思えるが、黒岩の言うのももっともなことである。
加代子をなんとかしたい、と頼んだは自分だ。おかげで加代子の口は塞げたと思う。
共犯者になってくれた黒岩にも加代子を犯す権利はあるし、この試験管は、きっと不能者である黒岩にとって肉棒の代わりなのだ。
それで加代子の肛門を抉りたいというのだから、戸塚には止めることはできない。
(でが、なぜぼくが仰向けになるんだろう・・・?)
その訳はすぐわかった。
黒岩は加代子にも命じて、彼女を戸塚の体を跨ぐ恰好で四つん這いにさせた。それも、尻を戸塚の顔の上に掲げさせたシックスナインの態勢だ。
黒岩の目の前に、加代子の肉ひだと肛門が突きつけられている。
黒岩は戸塚に見せつけながら、加代子の肛門に試験管を挿入するつもりなのだ。
自分の肉棒で快感を味わえない黒岩には、人に見せつけてその反応を楽しむことや、逆に人がやっているのを覗いたりすることでしか興奮を覚えられないのだろう。
戸塚は、なんだか黒岩のことがわかってきたような気がした。同時に、なんだか黒岩が哀れな存在に思えてきた。
「さあ加代子、戸塚のものをまたしゃぶってやれ」
黒岩の言葉使いは、完全に命令調になっている。いよいよ黒岩の本性が現れてきたようだ。
「え、もう充分ですよ・・・」
戸塚はそろそろ疲れてきていた。二度も激しくとろかされ、肉棒は萎みきっている。もうたくさん・・・という感じだ。
「何を言ってる、私の若い頃なんか抜かずに四五発は軽かったぞ。さあ加代子、もう一度立たせてやれ」
加代子も疲れきった顔をしていたが、仕方なさげに萎んだ肉棒を手にとり、指でキュッキュと扱きながら先端を口に含んでいった。
「う・・・」
もう体中の精を絞り取られたと思っていたのに、柔らかくて温かい加代子の口にしゃぶられると再び肉棒はムクムクと頭をもたげ出す。
「ん・・・むむ・・・」
加代子は鼻から声を洩らしながら、たっぷりと唾液を肉棒に擦り込みながら舌を使いはじめた。
(ああ、洗ってないのに・・・)
粘液でドロドロになっている肉棒をしゃぶらせるのは、なんだか胸が痛んだ。だが加代子は気にする様子もなくしゃぶりあげてくる。
顔は見えないが、加代子はきっと何もかも諦めきった、虚ろな表情をしていることだろう。
「加代子、尻を下ろせ」
黒岩が命令し、加代子は戸塚の胸の上に大きく股を開いたまま下腹部を押しつけた。
戸塚に蹂躪された肉ひだの、無残な光景がそこにあった。
肉ひだは歪んだように左右にめくれ返り、内部の粘膜を剥きだしにしていた。
真っ赤に充血したそこには白濁した粘液が絡みついており、ぽっかり開いた肉穴からはジュクジュクといまだに精液が逆流し、戸塚の胸にこぼれ落ちてくる。
「加代子、おとなしくしていろよ」
そう言って黒岩が試験管を肉穴に突き刺すと、肉穴入口が大きくひしゃげ、中に残っている精液が押し出されてビュッと飛び散った。
「むう・・・」
加代子は、肉棒をくわえたまま体を硬直させる。
黒岩は試験管を奥まで挿入し、グイッ、グイッとえぐるように動かした。
「ああ・・・」
加代子が苦悶の呻き声を洩らすが、黒岩はグチュグチュと肉穴をこねまわしていく。透明なガラスを通して、肉穴内部のどぎついくらいの真っ赤な粘膜が垣間見えている。
黒岩が試験管を引き抜くと、そのガラスの表面は油をぬったようにヌルヌルになっており、ところどころに精液もこびりついていた。
「これで入りやすくなったぞ」
黒岩は戸塚の顔を見ながら言った。
戸塚は不安で堪らない。ぽっかりと口を開けていた柔らかい肉穴だからこそ、なんとかこの太い試験管を挿入することが出来たのだ。
浣腸され、柔らかくなっているとしても、肛門のきついすぼまりがこんなに太い試験管を受入れられるとは、どうしても思えない。
だが、黒岩は無造作に先端を菊しわの中心に当てがい、先端をグリグリと押し込もうとする。
「ひいいい!」
思った通り加代子は、肉棒から口を離して絶叫し、試験管から逃げるように体を前にのけ反らせた。
「やめて・・・! い、痛すぎるわ・・・」
こちらを振り返った加代子の顔が、激痛に歪みきっていた。
「静かにせんか! おい戸塚君、加代子の尻を押さえつけろ」
黒岩に命じられ、戸塚はかわいそうに思いながらも加代子の尻たぼを掴んで引き寄せ、太腿ごと抱え込むようにして固定した。
「ああ・・・ひどい・・・」
と、加代子は尻をくなくなと揺すりたてたが、
「加代子、口がおろそかになっているぞ!」
と言いながら、黒岩は再び試験管を押しつけていく。加代子はまた肉棒をくわえた。
ガラスの表面が粘液にまみれ入りやすくなっているが、それでも菊しわは強く試験管を押し返してくる。
黒岩がグッと手に力を入れるたびに皺ひだが潰れ、ひしゃげるのだが、中心のすぼまりは、なかなか口を開けようとはしなかった。
もともと排泄器官であり、肉穴と違って試験管や肉棒を受入れるような構造にはなっていないのだ。しかも、黒岩が押し込もうとしている試験管は直径が菊しわの三倍以上もある。
(もともと無理なんだ)
としか戸塚には思えないが、黒岩はなんとしても押し込む気でいるらしい。
加代子は呻きながらも、けなげに肉棒をしゃぶりあげてきた。そうすることで痛みをまぎらわせようとしているのかもしれない。
何度か押し込んでは跳ね返されているうちに、黒岩の目がギラリと光った。
「そりゃ!」
と、老人とは思えない威勢のいい掛け声とともに、黒岩は渾身の力で一気に菊しわを突き破った。
「ぎゃあ・・・」
加代子が肉棒を口に入れたまま絶叫した。まるで刃物で切りつけられたときのような絶叫だったので、戸塚は思わず身震いしたほどだ。
菊しわが無残にもめくれ返り、試験管の丸みに沿って、ブチッと切れてしまいそうなほど伸びきっていた。
それだけでも戸塚には怖く感じるのだが、黒岩はさらに、ギシギシと肛門をきしませながら試験管を奥へ奥へと捩じ込んでいく。
「う・・・あ・・・おお・・・」
あまりの激痛に、加代子は肉棒を口に含んだまま身悶えしている。
とうとう二十センチ以上もありそうな試験管はことごとく直腸の中に沈みこんでしまった。
「どうだ戸塚君、入ったじゃないか」
黒岩が勝ち誇ったように戸塚を見て唇を歪めた。
戸塚は、茫然と試験管の突き刺さった肛門を見つめていた。むっちりした尻たぼの中心で、あれほど可憐に息づいていた肛門が、五百円玉くらいの大きさになって、ぽっかりと口を広げている。
肛門内部が洞窟のように広がり、その真っ赤な腸腔粘膜が、透明なガラスを通して晒け出ていた。
黒岩は試験管を乱暴にグサグサと出し入れし始めた。今にも伸びきった肛門括約筋が千切れ、血を噴き出しそうである。
「ひいい・・あああ!」
加代子が悲鳴を上げれば上げるほど、黒岩の顔は嬉しそうに輝いていく。
「どうだ・・・この・・・この・・・」
と、乱暴に試験管を腸腔にえぐり込んでいく黒岩の姿が憎悪のかたまりに見える。
「うぐう・・・うぐっ・・・」
肉棒は口に入れたままだが、加代子はもうしゃぶることもできない。乳房を戸塚の下腹部に押しつけたまま全身を震わせ、異様な呻き声を上げるばかりだった。
(いくらなんでも酷すぎる!)
そう思いながら、戸塚も体が震えてきた。
あまりにも残酷すぎる。黒岩は、加代子の肛門をズタズタに引き裂くつもりなのだろうか。
ところが、蹂躪される肛門を見ているうちに、戸塚は体のなかでまたも興奮が巻き起こるのを感じた。
激痛に苦しむ加代子がかわいそうで、胸が締めつけられるのに、ゴムのように伸びきった菊しわや、剥き出しになった腸壁が、戸塚には性器そのもののように見えてきたのだ。
めいっぱい広がった括約筋は、ギシギシと軋みひしゃげながらも、辛うじて試験管の抽送を受け止めている。
ぶちっ、と千切れそうなのに千切れない。血が噴き出しそうで噴きださない。
加代子が死にそうなほどの激痛を味わっているのは確かだが、戸塚が恐れたほど肛門というのは脆いものではないらしい。
(もしこれがチ××だったら・・・)
そう思ったとき、戸塚の肉棒はヒクッと痙攣した。
このきつい締めつけは、性器の締めつけなど問題にならないくらいの快感を与えてくれるかもしれない。
そんなふうに思いながら見ていると、ますます肛門が肉穴のように見えてしまい、その艶めかしさに目が眩みそうになってきた。
「うぐぐ・・・くう・・・」
という加代子の呻き声さえ、心地好い喘ぎ声に聞こえだした。
肉棒が、加代子の口の中で痙攣している。
背筋がゾクゾクと痺れてくる。
戸塚は、もう我慢できなかった。
(ああ、ぼくも加代子さんの肛門に入れたい!)
そう心で叫びながら戸塚は、したたかに爆発していた。もう一滴も出ないと思っていたのに、体の芯から絞り出されるように精液が噴き出し、加代子の口の中にほとばしった。
「ぐう・・・」
加代子は押しつぶされたような呻き声を洩らしながら、チュー、とその精液を吸い取っていく。
あまりの気持ちのよさに、戸塚の体はガクガクと激しく震え、目の前が赤く霞んでいくほどだった。
戸塚が射精し終わっても黒岩は執拗に加代子の肛門を責め続け、加代子の苦悶の声はいつまでも部屋中に響きわたっていた。
とうとう力つきた加代子が前に倒れこみ、満足した黒岩が試験管を引き抜くと、肛門は見るも無残なほど腫れあがり、めくれ返っていた。
顔を押しつけるようにそこを凝視する戸塚に、黒岩が言った。
「戸塚君、私もひさしぶりにいい思いをさせてもらったよ・・・加代子夫人はもう君のものだ。これからは好きな時に抱けるぞ」
「は、はい・・・ありがとうございました・・・」
礼を言いながら、戸塚の胸に複雑な思いが込み上げてきた。
犯罪者になることもなく加代子を手に手に入れた喜びとともに、あまりにも酷いことをしてしまった、という良心の痛みも覚えるのだ。
だが、それもほんの少しの間だけだった。
(そうだ、加代子さんはもう、ぼくのものなんだ!)
そう思うと、嬉しさで体中が震えあがった。
「いいですね、奥さん。あなたはもう我々の奴隷ですぞ」
黒岩が加代子に言った。
加代子は絶望的な顔でコクリと頷くのだった。
つぎの日の夕方、戸塚は仕事が終わるとすぐに課長の見舞いに行った。
加代子が本当にあのことを秘密にしているか、早く確かめたくてしかたがなかったからだ。さすがに病室のドアを開けるときには不安が込み上げ、顔がこわばった。
加代子をもてあそんでいるときには夢中だったが、あとで考えてみると、あまりにも酷いことをしてしてしまった、という後ろめたさが戸塚にはある。
いくら黒岩にそそのかされたとはいえ、やりすぎだったのではないかとさえ思い、その不安が、
(加代子さんは、やっぱり課長にしゃべるのではないか・・・)
という脅えにつながっていた。
しかし戸塚は、思い切ってノックし、ドアを開けた。恐る恐る目をやると、
「やあ、また来てくれたか、さ、入れ入れ」
と、ベットの上に起きあがっていた課長が、さも嬉しそうに顔を輝かせた。今日はあまり見舞い客がこなくて退屈していたような感じだった。その様子から、加代子が課長に何も話していないことを確信した戸塚は、ほっと胸を撫でおろした。
まずはひと安心だった。加代子のほうはと見ると、彼女はベットの横にイスを置いて坐っていた。戸塚と目が合うと、加代子は一瞬だけギョッとしたように顔を歪ませたが、すぐに普通の顔にもどって、
「いらっしゃい戸塚さん」
と、迎えてくれた。だが戸塚には、加代子が動揺を夫に悟られまいとして、必死になって平静を装っていることが痛いほどよくわかった。
もともと色白なのであまり目立たないが、加代子の顔は蒼白だった。無理に笑顔を作っているが、その唇の端がヒクヒクと震えている。
昨日、あれだけのことをされ、すべてをビデオに写し撮られてしまったのだ。当然といえば当然だった。
よく加代子が病院にこられたものだと、戸塚が思ったほどだ。しかし、こなければ逆に夫に不信感を与えると考え、加代子は決死の思いで病院にきたのだろう。
夫の側にいるのは堪らなく辛いことに違いなかった。
加代子は戸塚と目が合わないようにしながら、ぎこちなく戸塚にイスを勧めた。
戸塚はイスに腰かけ、課長と雑談しはじめた。
「どうだ、仕事の方はうまくいってるかい」
「ええ、順調です」
「そうか、課長がいないほうが順調にいくとは困ったものだなあ」
などと笑いながら、課長はしきりに仕事の話しを聞きたがったが、戸塚は答えながらも上の空だった。
加代子を見ていると、昨日のことがまざまざと脳裏に浮かんでくる。そして、あの強烈な快感が肉棒に蘇ってくるのだ。
叔父である黒岩所長には驚かされたが、そのお陰で戸塚は犯罪者にされることもなく、加代子の体をとことんまで堪能することができた。
また、あんなに清楚で上品だった加代子が、執拗に責められているうちに官能を刺激され、最後には自分から入れてと口走ったことに黒岩以上に驚かされた。
排泄シーンまで見てしまい、もう神聖で恐れ多いイメージも薄れてしまったが、それでも加代子に対する思いは変わらなかった。
いや、それどころか、神聖さこそなくなったが、逆に戸塚は加代子の肉体的魅力の虜になったといえるだろう。
いままでは手の届かないところにいたのに、今では好きなときに加代子を抱けるのだ。
拒否されたら、ビデオをばらまくぞ、と脅かせばいいのだ。
あれほど肉棒を痺れさせてくれる加代子が、自分のものになったのだと思うと、戸塚の胸にはゾクゾクするような喜びが込み上げてくる。
昨日の最後に、黒岩はこういった。
「加代子さん、あなたはもう我々の奴隷ですよ」
それに対し加代子は、否応もなくうなずくしかなかったのだ。
いったい加代子はいま、どんな気持ちだろうか。それに、これから戸塚や黒岩に何度も犯されていったら、追い詰められた加代子が何も彼も課長に話してしまわないか、あるいは自殺してしまわないか? そんなことを戸塚は少しも考えていなかった。
とにかく今は、加代子を好きにできる喜びで有頂天になっているのだ。
そして戸塚は、黒岩が今後加代子に何をする気なのかも、まったく考えていなかった。
黒岩と加代子の関係は、昨日のことだけで終わったと思っている。あとは自分と加代子だけの関係しか残ったと思っている。
しかし戸塚は有頂天のあまり大事なことを忘れていた。戸塚は加代子に「我々の奴隷」と言ったのだ。
その言葉の意味を、戸塚はあとになって知ることになるのだが、とにかく今の彼には、(面会時間が終わったら、また家まで送って、そして、明日の朝まで加代子さんを抱いてやるぞ!)
という思いしかなかった。
戸塚は課長と話しをしているうちに、何だかわずらわしくなってきた。
早く加代子とともに病院を出て、どこででもいいから加代子を抱き締めたいのだが、面会時間はまだ三十分も残っている。
しかも加代子は、戸塚とは視線を合わせようとはせず、青白い顔でいつもにも増して甲斐甲斐しく課長の世話をしているのだ。
夫への後ろめたさが、そうさせているのかもしれなかった。
早く抱きたいのに抱けないイライラのためか、戸塚はそんな加代子を見ているうちにムラムラと胸の中に嫉妬の炎を燃やしはじめた。
ふたりを邪魔してやりたい、ふたりの仲をもっともっと引き裂いてやりたい、という衝動も込み上げてきた。
戸塚のなかでは、加代子はもう自分のものなのだ。その加代子が、夫といえど自分以外の男に尽くしていることに強烈に胸を掻きむしられるのだ。
だがイライラすればするほど、時計の針はなかなか進まない。
そのとき、ドアがノックされた。
加代子がドアを開けると中年の夫婦が入ってきたが、会社とは関係のない人達だった。
「や、これはこれは・・・戸塚、ちょっとすまんな、ご近所の方が見舞いにきて下さったようだ」
と、課長に小声で言われ、戸塚はイスを立った。
加代子も精一杯の笑顔で中年夫婦達に挨拶をしながら、もうひとつイスを出したが、課長が、どうやら話し好きらしいその夫婦と親しく話しはじめたので、戸塚も加代子も後ろに身を引く形になった。
時計を見ると、まだこの病室に入ってから五分も経っていない。
戸塚はますますカリカリしてきた。期待感ばかりが脹らみ、肉棒が痛いくらいズボンの中で突っ張っている。
だが、どうにも堪らなくなってしまった戸塚の脳裏に、パッと閃くものがあった。
(そ、そうだ、トイレに連れていって、そこで犯してやろう)
と、一昨日までの自分なら絶対に思いつかないような危ないことを、戸塚は考えたのである。どうも黒岩に感化されてしまったところがあるらしい。
しかし、戸塚を無視したように視線を合わせない加代子をトイレに連れ込んで脅かし、バックから貫いてやったら、この胸のイライラはすーっ、と綺麗に取れるだろう。とにかく、もう加代子に挿入したくていてもたってもいられなかった。
(よ、ようし、やってやる!)
戸塚はそう決め、加代子に視線を走らせた。
あいかわらず加代子は、戸塚と目を合わせようとしなかったが、こっちを見ろ! という戸塚の強い思念が伝わったらしく恐々と戸塚の方を向いた。
戸塚がドアの方に目配せして見せると、加代子はギョッとしたように頬を歪め、それから泣きそうな顔になって下を向いてしまった。
「課長、ぼくはこれで失礼します」
と、挨拶して、戸塚は廊下にでた。ドアから少し離れて待っていると、あとを追うように加代子もでてきた。美しい美貌を歪めたまま、加代子は無言で戸塚に近づいてくる。
「な、なにか用なの・・・あなたのことも、黒岩さんのことも主人には言っていないわよ・・・」
加代子は、震えた声を喉から絞りだした。その両目には、脅えとか憂いとかが入り交じっている。
「加代子さん、一緒にきて下さい」
戸塚はわざと質問には答えず、加代子に背を向けて廊下を歩きだした。
加代子も仕方なく戸塚の後ろからついてくる。
トイレの前までくると、戸塚は振り返って尋ねた。
「加代子さん、課長になんと言って出てきたんですか」
「・・・売店にいく・・・って言ってきたわ・・・」
加代子は不安げな目を戸塚に向けながら答えた。
「そうですか。じゃあ、少し遅くなっても怪しまれることはないですね」
「・・・な、なにか・・・なにかする気なの・・・ここは病院よ・・・」
加代子の目が、さらに不安げに見開かれる。
戸塚はまわりを見回した。廊下は他には誰もおらず静かだった。男子用トイレのドアをそっと開けて中を窺うと誰も用を足していなかった。入るなら今だと戸塚は思った。
「あっ、いやっ」
加代子は戸塚の意図を察したらしく、背を向けて逃げようとしたが、戸塚はすばやく加代子の手首をつかみ、強引に男子用トイレの中に連れ込んだ。
「いや、離して・・・いやよ・・・」
必死にあらがう加代子を、洋式の便器がついた個室の中に押し込み、自分も入いって内側から鍵をかけた。
「加代子さん、ぼく、もう堪らないんですよ・・・昨日の加代子さんの姿を思い出したらこんなになっちゃったんです」
戸塚は加代子を抱き寄せ、耳元で囁くように言いながら、固く充血している下半身を加代子の腰のあたりにグリグリと押しつけた。
「やめて・・・・」
加代子も押し殺した声をあげながら戸塚の腕を振りほどこうとするが、せまい個室の中なのでどうすることもできない。
「加代子さん、いつ誰が入ってくるかわかりませんよ。静かにしていたほうがいいと思いますがね」
そう言うと、加代子はハッとしたように体を硬直させ、これ以上ないほど切ない表情になって戸塚に哀願するのだった。
「の、戸塚さん・・・お願いだからもう私にかまわないで・・・私のことをあれだけおもちゃにして・・・もう満足したはずでしょう・・・あなた達のことは誰にも言いません・・・だから、だからもう許して・・・」
なんとも悲しげな加代子の声に、戸塚はチクリと胸が痛んだが、ここまで連れ込んでおいてやめるつもりはない。
加代子はさらに、
「戸塚さん、あなたは本当はいい人なのよ。本当はあなたが私を大事にしてくれているのはわかってるわ・・・悪いのは黒岩所長なのよ・・・あなたはそそのかされて・・・」
と、戸塚の良心に訴えるように言った。その言葉がなぜかズキッと胸に響き、戸塚は一瞬うろたえたが、ここで弱気になったら二度と加代子を抱けないような気がし、
「だまれ・・・」
と、自分でも驚くほど凄味のある声を出していた。
「よけいなことをいうな! ぼくの言うとおりにするんだ」
加代子は脅えたように目を見開いた。
「加代子さん、昨日の続きをやるぜ。この便座に両手をついて、ケツを突き出すんだ」
トイレの中なので押し殺してはいるが、加代子を脅えさせ、なにを言っても無駄だと悟らせるに充分な迫力がこもっていた。こんなふうに凄んでみたのは生まれて初めてのことである。
黒岩に影響されたところもあるのだろうが、
(早く加代子さんを抱きたい)
と、突き上げてくる衝動が戸塚を凶暴にしているのだ。
「おまんこをビデオに撮られていることを忘れるなよ」
「ああ・・・こんなところで・・・」
絶望的な声を上げた加代子が、入口の方を気にしながらも、あきらめたように便座のフタに両手を置き、尻を突き出した。
いつ、人が入ってくるかわからない、という脅えが加代子の体を震えさせている。
即座に戸塚は、無言でスカートの裾を持ち、両手でめくり始めた。
加代子の体がヒクッと震えたが、戸塚はかまわずにスカートを腰の上までめくり返してしまう。
真っ白いパンティが露出した。戸塚は少し震えはじめた手で、パンティを太腿のところまで引き下ろす。ゆで卵をむいたようにプリッとした尻の双球が、戸塚の目の前に高くかかげられてしまった。
戸塚は、その尻にしがみつくように両手でかかえた。そして、尻の丸み全体を手の平でさすりはじめる。
なんど触っても、すばらしい尻だと、戸塚は思った。重量感に満ちた球体は、ひんやりとしているが、スベスベの肌が手の平に吸いついてくるようだ。
そんな魅惑的な尻を、思う存分になでまわしていく。
加代子が、何ともおぞましげに美貌をひきつらせ、うん、うん、と熱い吐息をもらしている。
戸塚は、たっぷりと尻肉の感触を味わってから、尻たぼを両手でつかみ、グイッと左右に割り広げた。
昨日と同じように、まるで本当の花びらのように形のよい、ぽってりした肉ひだと、内部の真っ赤な粘膜がいやおうもなく晒けだされた。そして、甘酸っぱい匂いが、しみだすように立ちのぼる。
(うーん、なんど嗅いでもいい匂いだ)
戸塚がその匂いを腹いっぱいにすいこみながら、ぱっくり開いた肉ひだ内部を覗きこむと、肉穴も肛門も、赤く充血してぽってりと腫れあがっていた。
特に肛門には、黒岩に容赦なく試験管でこねまわされた跡が、はっきりと残っていた。
菊しわが、外側にいびつに盛り上がっているのだ。しかし戸塚には、その腫れあがって歪んだ肉穴や肛門が妙に生々しく艶めいて感じられ、ますます肉棒がいきり立ってくる。
戸塚は、夢中で尻の割れ目に顔を埋め、肉ひだ全体に唇をかぶせるように吸いついた。
「あっ・・・」
悪寒がこみあげたのか、加代子はまろやかな太腿をブルッとふるわせた。
戸塚はまず肉穴粘膜をチュウチュウと音をたてて吸いあげてから、舌をからみつかせていった。
ほんのりと酸っぱい味が口いっぱいに広がり、ねとつくような粘膜が舌腹にからみついてきた。
肉穴を、すぼめた舌先でえぐるように突いてみる。
「いや・・・」
加代子は喘ぎ声を声を洩らしながら、下腹部をくねらせ、しなやかな首をふりたくる。
舐めあげながら戸塚は、ときどき唇をすぼめて強く吸いあげた。加代子の内臓を吸いとろうとするかのような、強烈な吸い方だった。
「ああ・・・あああ・・」
そのたびに加代子はあえいだ。
「どうだ、感じるだろう・・・どうだ」
戸塚が口を離して囁きかけたが、加代子は答えなかった。
「昨日はあんなに感じていたじゃないか、ええ?」
「い、言わないで・・・」
加代子はさもおぞましそうな声を絞りだした。恥ずかしくてたまらないのだろう。
戸塚は、丹念に責めあげれば、このトイレの中でも加代子は感じ始めるのではないかと期待を持っていた。いや、なにがなんでも快感に呻かしてやりたいと思う。
戸塚は、クリトリスを舌先で責めはじめた。
まず、おおっているしわ襞を指先でかきわける。
ぽってりした小豆大のクリトリスが、にょきりと頭をもたげると、戸塚はそれを、容赦なく吸いたて始めた。
「ひい!」
加代子はくぐもった叫び声をあげた。誰かが入ってくるかわからない不安に脅えながらもつい出てしまったらしく、加代子は慌てて声を押し殺した。
加代子の強い拒否反応でクリトリスはなかなか充血してこなかったが、戸塚が執拗に舐めずっていると、やがて昨日と同じように小豆大のそれがムクムクと頭をもたげてきた。
加代子がいくら嫌がっていても、ここを責められるとどうしても勝手に体が反応してしまうらしい。
(これが女の体なのか)
と、戸塚はあらためて痛感する思いだった。
「加代子さん、クリトリスが固くなってるぜ」
「・・・」
加代子は無言で、苦しげな吐息を吐くばかりだ。
おおっていたしわ襞が完全にかきわけられ、クリトリスがピョコンと飛びだしてしまった。戸塚は、その固く張り詰めたクリトリスにすぼめた唇をかぶせ、ちゅうっ、と吸いあげる。
「あふう・・・」
加代子は、必死に声を出すまいとしながら上半身をのけ反らせたが、戸塚はかまわずにクリトリスをピチャピチャと音をたてて舐めづりながら、前に手をまわしてブラウスのボタンを外した。
もどかしく襟元をはだけ、ブラジャーを引き下げると、手の中にブルンと重い乳房がこぼれ出た。
すかさず戸塚は乳房をすくい取り、乱暴に揉みあげはじめる。
乳房の付け根をタプタプと激しくゆらしながら、さらに乳首を、指の股にはさんで強烈にはさみこんでいく。
「いっ、痛い、やめて!」
加代子は呻いたが、乳首はジンジと熱をもち、クリトリス同様に充血して、コリコリと固くなっていく。しかも胎内からは、熱い液も染み出し始めてきたではないか。
「昨日と同じですね、加代子さん。どんなにいやがっても体の方が勝手に反応してしまうんですね。ほら、こんなに濡れてきた」
「ああ・・・やめて・・・」
加代子は羞恥に震えた声を洩らした。自分の体を呪っているかのような響きがある。
我慢できなくなった戸塚は、クリトリスを責めていた手をいったん引っ込め、急いでズボンのバンドを外し、パンツごと押し下げた。
パンパンに固くなった肉棒が剥き出しになると、その根本を掴み、先端を肉穴に押しつける。
「ひい!」
加代子がのけぞったが、戸塚はもう片方の手でしっかりと乳房をつかんで、体ごと引きよせる。
ズンと腰をつきだすと、ネチャッ、と肉穴が開いて、肉棒はズブズブと加代子の胎内に根本まで突きささっていった。
「くう・・・」
懸命に抑えながらも、加代子は呻き声を洩らしてしまった。
(ううっ)
と、戸塚も心の中で呻いた。愛液で濡れそぼった肉穴粘膜が肉棒に吸いついて、キュウッ、としめつけてきたのだ。それは、たまらない挿入感だった。
不安と緊張のためだろうか、肉穴が昨日より強く締めつけてくるのだ。
そのくせ愛液で潤っているからぬちゃ、ぬちゃ、と肉棒を出し入れするたびに淫らな音がトイレの中に響いた。
「あ・・・うう・・・」
と、加代子は首をくなくなと振りたくった。その音がたまらなく気になるようだ。
だが戸塚は、ドアが開いたらやめるつもりだが、それまではどんなに大きな音をさせようと平気だった。容赦なくズンズンと抽送していく。
肉棒を引きぬくとき、あまりにも強い吸引力のため、からみついた粘膜ごと肉穴全体を引っこぬいてしまいそうなのだが、突きあげていくと、今度はしわ襞のひとつひとつに吸盤があるかのように、キュウキュウと吸いついてくる。
熱い吐息をもらして耐えている加代子の美貌は、苦悶と脅えに歪みきっていることだろう。
戸塚は、肉棒がとろけてしまいそうな快感を味わいながら、
(ざまあみろ。どうだ課長、奥さんがぼくのものをくわえこんでるぜ!)
と、心の中で叫んでいた。課長がなにも知らず見舞い客と楽しげに話しているかと思うと、嬉しくて仕方ない。
さっきまで胸に溜まっていたイライラや嫉妬心がスーッと消えていく思いだ。
戸塚はさらに激しく腰を打ちつけていく。渾身の力で子宮口を突きまくった。
戸塚の下腹部にぶつかって、加代子の張りのあるたわわな尻がピシャッ、ピシャと音をたてて押しひしゃげられる。
ドスッ、ドスッ、と肉棒が加代子の胎内を突きあげる。
加代子の乳房や尻が、汗でびっしょりと濡れてきた。
太腿の付け根が、小刻みにふるえている。
白いなめらかな下腹部がきゅうっ、と収縮して、肉棒をさらにしめつける。戸塚の額も汗で濡れていた。
つい何日か前まで手の届かなかった加代子をトイレの中に連れ込み、こうして思う存分に犯していることが夢のようである。
しかも加代子は、こんな状態のなかでも反応を見せてくれる。
心の中では、そんな自分がおぞましくて堪らないはずだ。課長に対する罪悪感で胸が潰れそうなのに違いない。それなのに、はからずも感じてしまっている加代子に戸塚は感無量だった。
「むう・・ひい・・・」
加代子は込み上げてくるものと必死に戦っているらしい。
その悶えように、戸塚の興奮は一気に高まり、射精感がこみあげてきた。
だが、そのときだった。突然入口のドアが開いて誰かが入ってきたのだ。
加代子はギョッとしたように息を飲み、全身を硬直させた。
戸塚も動きを止め、外の様子を窺った。不信に思われ、ノックでもされて加代子が声をあげたらどうしようかと不安になるのだが、なぜかそのスリルがゾクゾクと背中を痺れさせる。
気配からすると、入ってきたのは老人のようだ。妙に遅い足取りで便器の前に歩いていく。
個室に誰かが入っているのは気づいていたようだが、気にもとめずに放尿しはじめた。
長い放尿である。加代子には特に長く感じられたことだろう。
放尿の音を聞きながら加代子は体を石のように固くしているが、そのせいで肉穴も強くすぼまり、砲身が締めつけられる。戸塚が腰を動かさなくても肉穴粘膜が生き物のように肉棒を吸い上げてきて、えも言えず気持ちがよかった。
ようやく放尿の音が終わり、出口に歩いていく足音がした。
入口のドアがバタンと閉まると同時に、加代子は胸に溜めていた息をハアーッと吐き出し、がっくりと体の力を抜いた。
「ああ、お願い、もうやめて・・・怖くてたまらないわ・・・」
悲痛な声をあげて戸塚を振り返った加代子の顔は真っ赤に染まっていた。
苦しげで悩ましげなその顔に強烈にそそられた戸塚は、あらためてズンッ、と肉棒を突き上げた。
「あうう・・・」
加代子が困惑の表情を深めて再び呻きはじめると、そのあまりの悩ましさに堪らなくなり、戸塚の下腹部はきゅう、と痙攣した。
「ううっ」
戸塚も押し殺した呻き声をあげ、つぎの瞬間、脳天を突きやぶるような快感のなかで大量の精液をドッと加代子の中にほとばしらせていた。
それは、目のくらむようなすさまじい射精感だった。
ドピュッ、ドピュッ、という音が自分の体中から聞こえたような気さえした。
「ひいー、い、い、い!」
加代子の喉が激しく震えた。その声がトイレの中に響きわたる。
加代子の尻をつかみしめたまま、戸塚は最後の一滴までしぼりだそうと、腰を突きあげつづけていた。
加代子を完全に征服した喜びが胸いっぱいにあふれかえり、戸塚の脳は快感に焼けただれそうだった。
戸塚が肉棒を引き抜くと、むきだしになった肉穴から、いま注ぎこんだばかりの精液が噴きこぼれ、白くむっちりした内腿につたい落ちた。
「ああ・・・」
と、加代子は熱い吐息をもらしている。
「おまんこがぼくの精液でドロドロですよ加代子さん。なんていやらしいんだろうね」
戸塚は、加代子をなぶるように言った。
「やめて、おねがい・・」
あまりの恥ずかしさに、加代子は首を振りたくった。
しかし戸塚は、これで終わりにするつもりはなかった。さっきパンティを引き下げたときからずっと気になっていた穴がある。それは加代子のお尻の穴だった。
戸塚の脳裏には、昨日のあの場面が鮮明に焼き付けられていた。
黒岩に太い試験官を挿入され、散々にこね廻された肛門は、菊皺を淫らに歪めて大きな空洞を作り、内部の直腸粘膜をことごとく晒けだしていた。
それを見ながら戸塚は、肛門も性器と似たようなものであることを知り、肉棒を挿入してみたい衝動に駆られてしまった。
その肛門が、いま目の前にある。一気にいただいてしまうチャンスではないか・・・
きっと肉穴とはまた違った素晴らしい快感が味わえるに違いない。しかも、この穴にはまだ誰も生の肉棒を挿入していないのだ。
常識派の課長がそんなことをするはずもないし、黒岩だって肉棒が立たないから仕方なく試験管で責め立てたのだ。
精液を注ぎ込まなければ、犯したことにはならないのではないか、と戸塚は思う。いってみれば、加代子にとって肛門は処女と同じようなものである。
(その処女の部分を、ぼくが頂いてやる!)
そう思うと、一度爆発して萎みかけていた肉棒が、再びパンパンに固くなってそそり立ってきた。
「加代子さん、今度はこっちの穴をためさせてもらいますよ」
そう言って戸塚は、加代子の薄紅色の肛門に人指し指をあてがった。
「な、なんですって!」
驚きと、肛門をさぐられた恥ずかしさに、加代子が体を前にのけぞらせて呻くように声を絞り出した。
掻き分けられたブラウスの中で、釣鐘のようにたれさがった乳房がタプタプと重くゆれ動く。
「やっ、やめて戸塚さん! そんなところを・・・」
加代子は、さらにおびえ声を絞りだした。本当は大声を上げたいのだろうが、いつまた誰かが入ってくるかわからないため、それ以上加代子は何も言えないのだ。
戸塚には加代子の狼狽がよくわかる。そこは排泄する穴だ。加代子にはどうしても、汚い、よごれている、というイメージしかないはずだ。
性器そのものより、こっちのほうがよほど恥ずかしいに違いなかった。
「おねがい戸塚さん・・・どうか、どうかやめて・・・」
加代子は必死に哀願したが、戸塚は、剥きだしの肛門をコネコネと指でもみたてはじめた。加代子が嫌がれば嫌がるほど戸塚の興奮は高まってくるのだ。
「ふふ、加代子さん、昨日は黒岩さんに試験管を入れられてよがっていたじゃないか」
戸塚は、なぶるように言った。
「ああ、そんな訳ないじゃないの・・・」
加代子は、なんとも情け無さそうな声を上げた。
「い、痛くて死にそうなのを必死に我慢していたのよ・・・」
たぶん、それは本当のことだろうと戸塚は思った。あんなふうに乱暴にこね廻されて気持ち良かったはずはない。
「それじゃあ、今度はぼくが、気持ちよくさせてあげますよ」
そう言いながら戸塚は、肛門の放射線のしわにそって円を描くように指でこすりたて始めた。ときどきヌプッ、と中心にむかって指先を差しこんでやる。
「ああ、許して、戸塚さん・・・」
「諦めるんだな、加代子さん。それとも大声をだして外に助けを求めるかい」
そう言うと、加代子はがっくりと首を落とした。誰かが飛び込んできて、こんな場面を見られたら、加代子はもう自殺するしかないだろう。
加代子は完全に諦めたらしく、もうそれ以上声を上げなかった。
戸塚は嬉々として肛門を指で責めたてていく。
ゴムのようにきつい肛門括約筋のおかげで、指は簡単に挿入できないが、擦りたてていると菊皺はしだいに柔らかみを帯びてくる。
「だんだん柔らかくなってきましたよ、加代子さん」
その言葉に、加代子は背中をゾクと震わせた。揉みたてられ、熱をもった菊しわが、ねっとりとしてくるのが自分でもわかるのだろう
さらにコネ廻し続けると、菊しわが盛りあがり、指の腹にからみついてくるような感触になってきた。戸塚は指の動きを少しづつ乱暴にしていく。
とうとう肛門が、くちゅくちゅと音をたてはじめた。
「加代子さん、肛門がヒクヒクしてきましたよ、どうですか、入れてほしくなってきたでしょう」
「いや、いやよ・・・」
加代子は囁くように声をだしたが、戸塚は容赦なく指を中心に突き立てた。
「ひ・・・」
加代子が息を飲んで体を硬直させた。とうとう肛門がひしゃげたように広がり、戸塚の指はズブズブと直腸内に押しいてしまった。
加代子は上半身を激しくのけぞらせ、乳房をゆすった。
「うう・・ひどいわ・・・」
排泄器官に指がめりこんでくる気持ちの悪い感触が、悪寒のように加代子の体をつつんでいるのだろう。
戸塚は、指を根本までめりこませると、直腸粘膜をこすりだした。
きつかった肛門を突き破ってしまうと、内部は意外にゆるやかで指を自由に動かせる。
直腸粘膜がねばっこく指にからみついてくるが、前の穴とは違って固い感触があった。
そのくせ、強くこすると表面に小さな粒が並んでいるかのように、りゅうりゅうとした感じもある。肉棒をいれたときの、すばらしい快感の予感が戸塚を震えさせた。
戸塚は、肛門括約筋をさらにゆるやかにするため、指の根本をグリグリとまわしはじめた。指が入ったとはいえ、肉棒を入れるにはまだきつすぎる。
菊しわをさらに揉み広げられるおぞましさに、加代子は激しく首を振りたくっている。
念入りにこねまわされた菊しわが、しだいに外側にめくれだし、内部の、あざやかな真っ赤な直腸粘膜がのぞき見えるようになってきた。
「そろそろいいかな・・・加代子さん」
そう言って戸塚は、指を引きぬき、かわりに肉棒を肛門にあてがった。
「あっ、いやっ!」
と加代子が声を絞り出したときには、戸塚が腰を突き上げ、肉棒はめくれた菊しわの中心をヌプリッ、と掻き分けてしまっていた。
「あうーっ」
加代子は押し潰されたような声を喉からもらし、乳房を激しくゆらしたが、すでに王冠部は途中までのめり込んでおり、戸塚はさらに力を込めて腰を突き立てる。
入口付近はゆるくなって広がったが、さすがにそこから先はきつく、王冠部を押しかえしてくる。
戸塚は少しでも通路を広げようと、尻たぼを両手でめいっぱい左右に押し分けながら、グリグリと腰を突きあげた。
ギシッ、ギシッ、と音をたてながら、王冠部が少しずつ沈んでいく。
「う・・・うう・・」
その激痛に、加代子の汗びっしょりの顔は苦しげに歪んでいることだろう。
きつい締めつけに押しかえされながら、王冠部は完全に肛門内部に埋没していった。
王冠部さえつっこんでしまえば、カリ首が括約筋にひっかかって締めつけられるので、抜ける心配はない。
肉棒は、直腸粘膜とこすれあいながら、ゆっくりと根本まで突き刺さっていく。
加代子が声をあげずに泣いているのがわかる。
(とうとう入れてやったぞ、加代子さんの肛門に!)
戸塚は心の中で叫んでいた。
(清楚で美しい加代子さんの、もっとも恥ずかしい穴をぼくの肉棒で見事に串刺しにしているんだ!)
そう思うと、戸塚の体に異様な興奮が込み上げてきた。
「うひっ、どうだい、痛いかい加代子さん、ぼくのチ×ボを入れられてどんな気持ちだい?」
戸塚は興奮のあまり、加代子の尻たぼをピシャピシャ叩きながら声をあげた。
「・・・」
加代子は痛さのあまり声もあげられないらしい。なにしろ、めいっぱい広げられた菊しわと直腸がはちきれそうにきしんでいるのだ。
「加代子さん、すごい締めつけだよ、加代子さん・・・」
戸塚はさらに感きわまった声をあげた。
まさにすばらしい締めつけだ。あれほどきつかった菊襞にくらべ、内部は驚くほどゆるやかだった。かといって空洞になっているわけではない。直腸粘膜がしっかりと肉棒を包みこみ、しめつけてくるのだ。
そのシコシコとした内臓質の感触がたまらなくいい。
しかも、肉穴のほうはめいっぱい押し込むとドスッと内臓の壁に当たるのに、こちらのほうはどこまで突っ込んでもぶつかるものがない。
もし肉棒がもっともっと長ければ、加代子の口まで届いてしまうような錯覚さえ起こさせる。
戸塚は、こんどはゆっくりと肉棒を抜きはじめた。
「う・・くう・・」
加代子が唇をかんでもだえた。まるで排泄するときのようなおぞましい感覚が直腸に走っているのだろう。しかも、肛門が裂けるような激痛をともなって。
腸内粘液にまみれた肉棒が、テラテラと表面をぬめらせながら、少しつづ引きぬかれてくる。それとともに、菊しわが嫌らしいほど盛り上がってめくりかえる。
からみついた直腸粘膜が、肉棒に引っぱられ、たぐりだされた。
なんという嫌らしく生々しい光景だろうか。戸塚は頭の中が真っ白になるような興奮に震えながら、荒々しく腰を突き動かしはじめた。
「あううう・・・」
加代子は死にそうな声をあげて耐えている。
首をガクガクと振りたくり、両手でギューッ、と便器の淵を掴みしめていた。
加代子の全身が、汗でびっしょり濡れているのが服の上からもわかる。
「た、たまらないよ・・・加代子さんのお尻は・・・最高だ・・・」
激しく腰を打ちつけながら、戸塚が感動したように声を絞りだした。
内臓質の粘膜の固さと、粘膜にびっしりとこびりついた小さい粒に擦れるような、りゅうりゅうとした感触が、戸塚にえもいえぬ快感を与えてくれるのだ。
あまりの摩擦感に、肉棒に火がついてしまいそうな気さえした。
だが、戸塚には痺れるような快感かもしれないが、加代子にとっては拷問ともいえる激痛なのだろう。
加代子はさらに苦しそうに呻き続けているが、その声に、ますます戸塚の興奮は高められ、早くも射精感が込み上げてきた。
「加代子さん・・・出るよ・・・うう・・・」
戸塚は、加代子の耳に唇を押し当ててくぐもった声で囁いた。そして、フェニッシュに向かって最後の突きを繰り出したときだ。
驚いたことに、必死に便器の淵を掴んでいた加代子が片手を便器から離し、乳房をつぶさんばかりに掴んでいる戸塚の手の上に重ねてきたのだ。
そのまま加代子は戸塚の手を掴み、ギューッと力強く握りしめた。
戸塚はありえざることに思え、内心、えっ、と驚いた。加代子は、戸塚のことを嫌悪していたのではなかったのだろうか?
戸塚には、加代子が肛門でも我を忘れるほど快感を感じてしまったとは思えなかった。この苦しそうな呻き声がなによりの証拠だ。
とすれば、あまりの激痛と、肛門が裂けそうな恐怖に堪らなくなり、誰かにすがるように無意識に手を握ってきたとしか考えられない。
(しかし、その場合でも心の底から嫌っている男の手を握ってくるだろうか・・・もしかしたら加代子さんは、心からぼくのことを嫌がってはいないのではないか)
そう思ったとき、戸塚の胸に泣きたくなるような嬉しさが込み上げ、同時に、快感も一気に爆発した。
肉棒がビクンッ、と痙攣しながらドッと加代子の直腸内に精液を噴き上げた。
「あう・・・!」
加代子は呻き、しなやかで細い指で戸塚の手を必死に握りしめながら体を前にのめらせた。全身で精液を受け止めてくれているように、戸塚には感じられた。
「え、加代子さん・・・」
電流に痺れたような強烈な快感が去ると、戸塚は肉棒を肛門から引き抜き、万感の思いを込めて加代子の名を呼んでみた。
振り返った加代子の顔は汗に濡れ、その目は切なく陰っていた。だが、疲れきったその顔のなかに、戸塚の手を握ってしまったことを恥ずかしがっているような、「ねっ、秘密にしてね」と言っているような、どことなく親密な表情が浮かんでいたのだ。
「加代子さん・・・」
戸塚は、いまなら何か心が通じるような言葉が返ってくるような気がし、もう一度加代子の名を呼んだが、加代子の表情は、みるみる戸塚を寄せつけない冷たいものになってしまった。
「もう行かせて。主人が不信がるわ」
その声にも冷たいものが混じっていた。
戸塚はガッカリしながら、どうぞ、と促した。
なんだか、今さらながら加代子のことが謎めいて見えてくる戸塚だった。
それから五日ほど、戸塚は加代子に会えなかった。月のなかでも最も忙しい時期に重なり、毎日深夜まで仕事が続いたからだ。
やっとその時期が終わり、時間がとれるようになったその日、戸塚は、昼過ぎに加代子に電話をかけたが、加代子は家にはいなかった。何かの用で出掛けているのだろうと思ったが、その後、何度電話をしても加代子はでなかった。
課長の退院はもう少し先のことだ。病院に行くにはまだ時間があるが、どうしたわけか加代子は家を留守にしたままもどらないようだ。
(くそ、どこをうろついているんだ)
と、戸塚は腹が立って仕方がない。
この数日、加代子を抱けなくてどれほど狂おしい思いをしていたことだろう。
今日こそはと思っていたのに加代子と連絡がとれないとは・・・
結局、夕方になっても加代子は家にいなかった。
戸塚は仕事が終わってからすぐに病院に行ってみた。だが、加代子は来ていなかった。
「おや、今日は奥さん来ていないのですか?」
と何気なく課長に尋ねてみると、
「うん、さっき看護婦さんのところに電話があってな、どうも体調を崩したらしくて家で寝込んでいるらしいんだ。今日はこられないらしい」
戸塚は、それを聞いて胸騒ぎを覚えた。何度電話しても加代子は出なかったのだ。本当に家で寝ているなら、たとえ具合が悪くても受話器を取るはずだ。
加代子から病院に電話があったとすれば、それは家からではない。体調が悪いというのも嘘かもしれない。すぐに戸塚は、黒岩のことを思い浮かべた。そして黒岩が研究室で加代子に言った言葉を思い出した。
(そうだ、あの人は、加代子さんは我々の奴隷と言ったんだ・・・もしかしたら加代子さんは、黒岩さんに呼びだされたんじゃないだろうか・・・)
病院を出た戸塚は、携帯で研究所に電話をかけてみた。なかなか出ないので、ここも留守かと電話を切ろうとしたとき黒岩がでた。
「なんだ、戸塚君か、どうしたんだね・・・」
黒岩の声は落ち着いていたが、ギョッとしたような気配と、なにか、いいところを邪魔されたような苛立ちが含まれているのを戸塚は敏感に感じ取った。
「黒岩さん、加代子さんがそこにいませんか」
半分、決めつけるような口調で戸塚は言ってみた。すると黒岩は、
「ふふ、何を言っているのかね、私はいま一人でくつろいでいたところだよ」
と、とってつけたように受話器の向こうでせせら笑った。その、人を小馬鹿にしたような笑い方に黒岩の動揺を確信した戸塚は、電話で問答していてもはじまらないと思い、すぐに電話を切り、研究所に向かって猛スピードで車を走らせはじめた。
とにかく行って確かめるしかなかった。
ハンドルを握りしめる戸塚の胸に、強烈な不安感と焦りが込み上げている。
(加代子さんがもし黒岩に呼びだされ、この間のようになぶられているとしたら・・・)
と思うと、黒岩に加代子を取られてしまうようなくやしさが突きあげてきて、いても立ってもいられなくなってくるのだ。
研究所につくと、戸塚は夢中で中に入った。中はこうこうと明かりがついていたが、助手達のいる気配はなかった。
廊下を走って研究室の前までくると、厳重な扉のノブを力いっぱいひねった。
だが、扉は開かなかった。黒岩は中から鍵をかけているらしい。戸塚はますます怪しいと思い不安が体中を駆け巡ったが、ふと上を見上げると、今まで気にもしなかったが、天上近くの高さのところに、あまり大きくはないが窓ガラスが並んでいる。
はめ殺しで、開けることはできないが中を覗くことはできる。戸塚は通路にあった応接用の二人掛けソファを研究室の壁に立て掛けると、足をかけてよじ登った。
天上まで三メートルくらいあるが、落ちて怪我をすることなどまったく気にならなかった。
なんとか窓枠に手をかけ、足元をグラグラさせながら、戸塚はガラス越しに研究室の中を覗きこんだ。
すると、戸塚の目に凄惨な光景が飛び込んできた。
研究室の中には、黒岩の他に見たこともない中年の男が三人いて、簡易ベットに寝かしつけた加代子を取り囲み、蠢いていたのだ。
戸塚はあまりの衝撃に、あやうくバランスを崩して床に落ちそうになった。
黒岩だけは服を着ているが、三人とも素っ裸だ。たるみきった腹をゆすりながら加代子に絡みついている。もちろん加代子も素っ裸にされている。
一人が仰向けに寝かしつけられた加代子の両膝を抱えるようにして持ち上げ、肉棒を挿入した腰を激しく打ちつけている。
もう一人は加代子の胸を跨いで、口の中に肉棒をねじこんでいる。
残る一人は、加代子のたわわな乳房を両手でこってりと揉み上げながら、片方の乳首に口をつけて吸い立てている。
窓ガラスが厚いせいか、物音はまったく聞こえてこない。それが逆に、中で行われていることの凄まじさを強調しているかのようだった。
どうやら三人に加代子を犯させ、黒岩はそれを見て楽しんでいるようだ。
加代子は諦めきっているらしく、マネキン人形のようにされるがままになっていた。虚ろな目がどこか遠いところを見ているようだ。
戸塚はそんな加代子の顔を見ながら、腹わたが煮えくり返るような怒りを覚えた。
戸塚にとって女神のような存在である加代子をよってたかって犯している彼らを、絶対に許せないと思った。
そのとき、黒岩がおやっ、というように振り返った。戸塚の気配を感じたのだろう。
黒岩は、こんな高い窓のところから、戸塚が怒りに歪みきった顔で覗きこんでいることに一瞬ギョッとしたようだったが、すぐに事情を飲み込んだらしく、戸塚にニタリと笑いかけてきた。
そして、おもしろいものでも見つけたように男達に戸塚のことを知らせた。
いっせいに振り返った彼らも最初は驚いたようだが、黒岩になにかを説明されるとドッと笑いだし、馬鹿にしたように指差したり囃子たてたりしてきた。
加代子の両足を抱えて腰を突き動かしていた男は、戸塚に見せつけるためか、肉棒を引き抜いてわざわざ肉ひだを掻き広げて見せた。
加代子の口を犯していた男も肉棒を引き抜き、両手で加代子の顔をねじまげて戸塚の方に向けた。どうだ、くやしいか? ほしかったら取ってみろ、とでも言いたいらしい。
加代子は戸塚には気づいたようだがとくに表情を変えるわけでもなく、虚ろな顔のままだった。その顔を見たとき、戸塚はあまりの怒りに目が眩むような気がした。
殺意にさえ近いものまで込み上げてきた。
ひとしきり戸塚をからかってから、男達は再び加代子の体をむさぼることに専念しはじめた。
加代子の口と肉穴に再び肉棒が突っ込まれ、激しく体が揺すぶられだす。
それを見ながら黒岩が、楽しげに笑いたてる。だが、その時だ。
怒り狂った戸塚が渾身の力でガラスに拳をぶち当てたのだ。
全員が驚愕の表情で窓の方を向いた。
厚いガラスがメチャクチャに叩き割られ、破片とともに窓から戸塚が身を乗り出してくると、多勢に無勢と思って安心していた彼らの顔が恐怖に凍りついた。
それから一時間ほどが過ぎた。
戸塚はいま加代子の家にいて、彼女に傷の手当てをしてもらっていた。
まだ研究所から救い出されたときのままで、加代子は慌ててはいたスカートと、戸塚に着せかけられたブラウスを直接肌の上につけているだけだった。
そのブラウスのボタンもほとんど外れていて、加代子が動くたびに乳房の谷間や、ふくよかな先端があられもなく戸塚の前に剥き出しなるのだが、加代子は気にしなかった。
「まあ、こんなに深い傷になってるわ・・・あら、ここもひどいわ・・・」
加代子は湯に浸したタオルで、戸塚の右手から丹念に血を拭き取っている。
ガラスの破片で、戸塚は手や顔にいくつもの深い切り傷を作っていたのだ。
あのとき、窓から研究室に落ちるように飛び込んだ戸塚は、学生時代にやっていた空手を遣い、三人の男をメチャクチャに叩きのめしてしまった。
暴力など振るったことのなかった戸塚だが、怒りに我を忘れ、自分でも驚くほど凶暴になって何度も殴りつけたのだった。
床に倒れ、呻いている彼らを後に、戸塚は黒岩に迫った。
「の・・・戸塚くん・・・助けてくれ・・・」
と、さっきまで人を馬鹿にしていた黒岩が、惨めなほど脅えきって震えている。
「の、戸塚くん・・・そんなに怒らないでくれ・・・君に黙って加代子を呼び出したのは悪かったが、わ、私にも加代子を自由にできる権利があるんじゃないのかね・・・」
まるで命乞いをするかのように、黒岩はまくしたてた。
(確かにそうかもしれない)
と戸塚は内心で思った。経緯から言えば黒岩の主張は正しいのだろう。だが理屈などどうでもよかった。とにかく、どこの馬の骨かわからない連中に加代子を犯させた黒岩が、戸塚は絶対に許せなかった。
そして戸塚は、黒岩も殴ろうとして手を振り上げたが、思い直して手を下ろした。あまりの脅えように殴る気がしなくなったのと、今まで何かと世話になってきたことを思い出したからだ。しかし戸塚はすさまじい表情で黒岩を怒鳴りつけた。
「いいですか黒岩さん、今後、加代子さんに手を出したらあんたを殺しますよ!」
「わ、わかった・・・もう手を出さない・・・」
答えた黒岩はヘナヘナと床に座りこんでしまった。あまりの恐ろしさに腰を抜かしてしまったらしい。
「あのときのビデオを出して下さい!」
と言うと、床を這うようにビデオを取りにいく黒岩だった。
加代子を車に乗せ、家に送る途中で、戸塚は彼女から信じられないような事実を聞かされた。
あの三人の男は厚生省の高級官僚だというのだ。
彼らと黒岩はずっと以前から深い繋がりがあったらしい。一般的にどこの製薬会社でも厚生省の役人と繋がりを持ちたがる。役人の機嫌をいつもとっておかないと、膨大な金をかけて開発した新薬もなかなか承認されないからである。だから彼らを料亭に招いたり高級ソープに連れていくことなど常識であることは戸塚も知ってはいた。
しかし社員の人妻まで提供するなんて戸塚は聞いたことがない。まともな人間のやることではなかった。
だが、戸塚には理解できた。たぶん黒岩だったらやるだろう、と戸塚は思う。黒岩が変質者に近い老人であることを、戸塚はこの間嫌というほど見せつけられた。彼は自分が不能のせいか、異様なほど犯される加代子を観察することにこだわっていたものだ。
役人のほうは人妻が抱けるという申し出に喜んだろうが、黒岩は、接待というよりも、あんなふうに三人によってたかっていたぶられる加代子の姿が見たかったのに違いない。
個人的な趣味のために、加代子も役人も利用したのだろう。
いずれにしても、もう黒岩との縁もこれで終わりだと戸塚は思った。
だが、幸いなことに戸塚が来たときにはまだ凌辱は始まったばかりだったのだそうだ。 加代子は昼過ぎに黒岩に呼び出され、やはり、言うことを聞かないとこの間のビデオを課長に見せるぞ、と脅かされたそうだ。
毎日行っている病院に行かないと課長が怪しむかも知れない、と、研究室から病院に嘘の電話もかけさせられた。しかし、彼らが到着したのは、戸塚がくる少し前だったという。もっとも、その間に黒岩に例のごとく体をいじられたり、いくつかの器具で悪戯されていたらしいが・・・
役人達は、加代子の中に射精するまえに殴り倒されてしまったわけだ。その点だけはざまあみろと思い、戸塚は自分でも痛快な気がした。しかし、傷の手当てをしてもらいながら戸塚は何を言っていいかわからず、さっきからずっと黙ったままだった。
もう興奮は覚めたが、こんどは別のものが胸に溜まっている。
というのも戸塚は、さっき犯されている加代子を見て目も眩むような怒りを覚えたが、同時に自分だって彼らと同じなのだ、ということに気がついてしまったのだ。
(ぼくがしたことも、あいつらと同じだ! 加代子さんにとってはぼくも、あいつらと同様に忌まわしい存在だったんだ! ああ、ぼくは何ということをしてしまったのだろう)
そう思った戸塚の胸に、後悔と良心の痛みが込み上げてきた。
加代子がどんなに苦しくて悲しかったろうと思うと堪らなかった。
そして戸塚は、最初に黒岩に相談したことを悔やんだ。相談を持ち掛けられた黒岩は、言葉巧みに戸塚の不安を煽り、
「身内から犯罪者を出したら私の立場はどうなる」
などともっともらしいことを言ったが、彼にとってはいいチャンスだったのだ。
(あの男の本性を知らなかったとはいえ、ぼくは加代子さんを黒岩に差し出してしまったんだ。ぼくのせいで加代子さんは肉奴隷にされてしまった・・・)
そのことが、いま戸塚を苦しめている。
加代子を救い出したけれど、そんなことで自分のしたことが許されるとはとても思えないのである。そんな戸塚の心を感じたのだろうか、加代子は傷口に消毒液を染み込ませながら優しい表情で囁くように言った。
「戸塚さん、さっきはありがとう・・・でも、まさかあなたが飛び下りてきて私を助けてくれるとは思わなかったわ」
その言葉に戸塚はハッとした。思ってもみなかった言葉だからだ。
加代子の顔はまだ強張っていたが、研究室で犯されていたときのような虚ろで悲しげな表情はもう消えていた。それどころか、どことなく目を輝かせているようにさえ見える。
こんな顔をされるとよけいに罪悪感が強くなる。戸塚はいたたまれないような気持ちになって、
「え、加代子さん! ぼくは、ぼくは・・・あいつらと同じように、あなたに酷いことをしてしまいました・・・!」
と声を震わせながら叫んだ。思い切って謝ってしまおうと決心したのだ。
だが、
「ぼ、ぼくは酷い男です・・・ぼくは・・・」
そこまで言ったとき、加代子がそれをさえぎった。
「言わないで戸塚さん、もういいの、あなたの気持ちはもうわかったわ」
「でも・・・」
「いいのよ戸塚さん」
そう言って加代子は、戸塚の唇を人指し指で押さえた。
戸塚には、加代子のその顔に、子供をあやすような深い母性愛が滲んでいるように感じられた。
「さっ、傷の手当ては終わったわ。すぐに戻るから待っていてね」
加代子はにっこり笑うと、立ち上がって部屋を出ていった。
あとに残された戸塚は、加代子の気持ちを計りかねて凝然と座ったまま動かなかった。
ああ言ってもらえて嬉しかったが、あんなに酷いことをした自分を、加代子が簡単に許してくれると思えなかったのだ。
しばらくして加代子は部屋に戻ってきた。シャワーを浴びてきたらしく、バスタオルを体にまいている。
加代子は、茫然と見上げている戸塚の前でそのバスタオルを取り、
「戸塚さん・・・」
と、少しはにかむように、それでいてどこか決然とした顔で全裸を晒すのだった。
戸塚は驚いて何か言おうとしたが、言葉が出てこない。
加代子は戸塚の前に跪くと、両手を戸塚の首にまわした。そして、優しく抱きしめるように顔を引き寄せると唇を合わせてきた。
「む・・・」
と声を洩らした戸塚の唇に、加代子の唇がぴったりと重なりあった。戸塚はますます驚きながらも胸の奥を熱くさせ、柔らかくしっとりした唇の感触に陶然となった。
加代子は心をこめて戸塚の唇を吸いたててから顔を離し、たとえようのない表情で戸塚の目を見つめながら言った。
「戸塚さん、さっきは嬉しかったわ・・・」
戸塚は恥ずかしいような、眩しいような、何とも言えぬ顔になって加代子を見つめ返したが、加代子は少しも戸塚を恨んでいるような顔をしていなかった。それどころか戸塚を心から信頼しているような表情だ。
「ね、戸塚さん・・・好きにしていいのよ・・・」
「・・・・」
戸塚はすぐには返事ができなかった。思わぬ言葉に嬉しさが込み上げてきたのは確かだが、急に接し方のかわってきた加代子の心をいまだに掴みかねている。
それほど戸塚の罪の意識が強かったとも言える。
そんな戸塚の気持ちがわかったらしく、加代子はまたも滲みでるような笑顔を作った。
「許してあげるわ、戸塚さん・・・私を助けてくれたことで総て帳消しよ」
そこまで言うと加代子は目をキラッと輝かせ、何かを決意したような表情になって、
「今の私はね・・・あなたが愛しいとさえ思っているの・・・」
と、きっぱりとした口調で言い切るのだった。
これを聞いた戸塚の顔がみるみる紅潮していく。罪悪感を一気に吹き飛ばすような、感動にも近い熱いものが胸にせり上げてきたのだ。
「え・・・加代子さん、本当にぼくを許してくれるんですか・・・」
嬉しさに喉を詰まらせながら言った戸塚の顔を再び抱きよせ、今度は自分の胸に押し当てながら加代子も高ぶった声で答えた。
「ええ、許すわ・・・なにもかも許すわ・・・」
どうやら加代子は、ガラスを素手で叩き割って研究室に飛び込んできた戸塚の姿に、戸塚が思う以上に心を動かされたらしい
(もしかしたら、あのときぼくのことが白馬の騎士にでも見えたのかもしれない・・・)
戸塚は、ふとそんなふうに思った。なんにしても、これはまぎれもない現実だった。
加代子は戸塚に対して心を開こうとしてくれている。しかも、加代子自身、体を熱く燃え立たせているような気がする。戸塚は加代子の豊満な胸に顔を埋め、伝わってくる心音を聞きながら、痺れるような喜びを噛み締めるのだった。
そんな戸塚の前で、加代子はオズオズと絨毯の上に身を横たえ、下から戸塚を見上げるのだ。まるで、
(戸塚さん、私の体をじっくりと見てちょうだい)
とでも言っているようだ。戸塚は、今まであれほど加代子を犯してきたくせに、加代子のこんな顔を見ると、何だかどうしていいかわからなくなってしまう。
貞操観念の強い加代子が、いくら戸塚に助けてもらったことを恩に感じたからといって自分から身を開くとは思えないのだ。
確かに、何かに興奮したように加代子の体は熱かった。そして戸塚を優しく抱き締めてくれた。しかし、黒岩と戸塚に蹂躪され、いたぶられたショックは、大きな傷となって加代子のなかに残っているはずだ。それなのに戸塚を誘うように横たわった加代子が、戸塚には、にわかに信じがたかったのだ。
だが加代子は、切ないような悲しいような、それでいてどこか決然としたものを目の底にたたえた不思議な表情で戸塚を見上げている。
「いいの? 加代子さん・・・」
戸塚は恐々と尋ねた。すると加代子は恥ずかしそうに頬を赤らめながら、
「いいわ・・・戸塚さん・・・」
と、掠れた声を絞りだすのだった。さらに何か言おうとしたが言えないらしく、それから先の言葉を飲み込んだようだ。
やはり加代子は本気らしい。しかし、つつましく貞淑な加代子のことだ。今どきの若い娘のように自分から開けっ広げに「抱いて」などと言うことができないのだろう。
戸塚はもう何も考えず、夢中で加代子の股間に手を伸ばしていった。
戸塚が両手の指先で肉ひだを左右に割り広げると、内部のいく層にもくびれた真っ赤な粘膜が露出し、戸塚の前でヌメリと照り輝いた。
戸塚は指先を粘膜の中に差し込み、たぐりこむように肉穴をぽっかりと露出させた。
そして鍵穴を覗きこむように、細めた目を粘膜にくっつくくらい近づける。
加代子の内臓まで見透かしているようで、その興奮に頭がクラクラした。
(ああ・・・もっと奥まで覗いて、戸塚さん・・・)
とでも言うように加代子が戸塚の頭を抱えたので、戸塚の顔はさらに肉穴に近づいた。
指先で粘膜の一枚一枚を丹念にすくい取り、肉穴を洞窟のように広げていきながら、戸塚は言いようのない感動を覚えていた。
あの無理やりに加代子を犯しているときの、快感に身を焼かれながらもどこしら後ろめたい堪らない感情が、いまはまったく湧いてくることがなかった。
心の底から興奮を噛み締めることができるのだ。
それというのも、加代子がこんなふうに自分を優しく包んでくれているからだ。
せっかく黒岩とも縁が切れたのに、今度は自分から戸塚と関係を持とうとしている加代子に、戸塚は何か今までにない加代子の心を見たような気がした。そして、巡り巡って加代子とこんな関係になれたことが、戸塚には不思議なような気がした。
「あ・・あう・・・」
加代子が熱い吐息をもらし始めた。
戸塚は粘膜の中心にそっと人指し指を突き立てた。ブニュッ、と粘膜がひしゃげ、ズブズブと指が埋没していく。内部の湿った粘膜は煮えたぎるように熱く、しかもその熱い粘膜が戸塚の指をきゅう、と締めつけてくる。
戸塚はズボズボと指を出し入れしていく。
「戸塚さん、あなたも・・・あなたも・・・」
加代子が戸塚のシャツの裾を引っ張って、どこか狂おしい声を洩らした。
(あなたも服を脱いで・・・)
と言いたいのだろう。戸塚がいったん指を抜いて慌てて着ているものを脱ぎすてると、加代子は起き上がり、戸塚を優しく絨毯の上に寝かしつけた。そして、そんなことをする自分が恥ずかしいらしく、さらに顔を真っ赤にする。
戸塚のものはすでに固く充血していた。
加代子は戸塚に添い寝するような形になって、片方の手で戸塚の胸板を愛撫するようにさすりながら、やはりためらいがちに、もう片方の手で肉棒を掴みしめた。
すべやかな指にしっかりと包みこまれ、戸塚はヒクヒクと肉棒を痙攣させた。
「ああ、たくましいのね、戸塚さん・・・」
と、加代子がいいながら先端に熱い吐息を吹きかけた。こんなことを言うのは恥ずかしくて堪らないのに、言わずにはいられなかった・・・そんな言い方だった。
清楚でつつましい加代子のそんな言葉と、熱い吐息だけで、痺れるような興奮に包まれる戸塚である。
加代子は青筋をたて、立派に皮の剥けたそれを、ゆっくりと上下にしごき始めた。
熱い肉棒を加代子のひんやりした指で擦られる感触が堪らなくいい。
「うう・・・加代子さん・・・」
戸塚は早くも喘ぎ声を上げはじめた。加代子の指がカリ首の裏側のもっとも敏感な部分に吸いついてきて、時にゆるやかに時にきつくシコシコと擦りあげている。
(どお、気持ちいい?)
そんな表情で加代子が戸塚を見た。戸塚が、
(ええ・・・最高です・・・)
という気持ちを込めて加代子を見つめ返すと、加代子はニコッ、と愛情のこもった魅惑的な笑顔を作って見せた。そして、片手で砲身の根本をしごき続けながら王冠部にすっぽりと唇をかぶせてきたのだ。
カリの部分がキュッとした二枚の唇に締めつけられ、ぷっくりした亀頭にくなくなと舌が擦りつけられる。
「おうっ」
戸塚は両足をピーンと突っ張らせながら声をあげ、首を持ち上げて、肉棒をしゃぶりこむ加代子の顔を見た。加代子は濃い眉を微妙にヒクつかせながら、肉棒を少しずつ喉奥に飲みこんでは吐き出し、それをゆっくりと何度もくりかえしている。
加代子の顔は真剣そのものだった。必死で戸塚に奉仕しようとしているのがヒシヒシと伝わってくるようだ。
「え、加代子さん、ぼくにも・・・」
戸塚が言うと、加代子はわかったわ、というように上目使いに戸塚を見つめ、肉棒を頬張ったまま体を反転させて戸塚の顔をまたいできた。
戸塚の目の前に、加代子の重量感のある尻と、その割れ目の中に息づいている艶めかしい秘裂が迫ってくる。
戸塚は喜びで胸をいっぱいにしながら、両手で加代子の尻を受け止めた。
手の平に、ずっしりとした尻の重さが伝わってくる。
戸塚は肉ひだに目玉をくっつくくらい近づけながら、尻たぼをさらに押し広げた。めくれた肉ひだの内部に、粘膜のヒダが複雑にからみあいながら、淫らにねとついている。
ギトギトした真っ赤な粘膜の奥からはすでに熱い粘液が染みだし、肉ひだをヌルヌルと濡らしていた。
戸塚は、尻たぼを引き寄せた。戸塚の意を察した加代子は、自分から股間を戸塚の顔に押しつけた。ぬちゃり、と音をたて、肉ひだが戸塚の鼻と口をふさいだ。
戸塚はジンと熱くてねっとりと湿った粘膜を、口全体で包み込むようにしゃぶりつき、唇で吸い、舌の腹を激しく押しつけていった。
吸いたてるたびにグチュグチュと音がする。鼻の中いっぱいに甘酸っぱい匂いが溢れかえった。
「あふ・・・」
肉棒をくわえながら、加代子も切ない喘ぎ声をもらした。加代子も感じているのが手にとるように伝わってくる。戸塚は、夢中で加代子の肉ひだを舐めあげた。
肉穴からは、熱い液がトロトロと染みだしてきて、戸塚の唾液と混じって粘膜や顔がベトベトに濡れていく。
加代子が、上下する顔の動きを早くした。
加代子の口と肉棒がぴったりと合わさっている。まるで本当のセックスをしているような一体感だ。
「ああん・・・うふん・・・」
鼻から熱い吐息をもらしながら、加代子が尻をさらに押しつけてくる。
戸塚は息が詰まりそうになりながら、その重量感のある尻を顔で受け止めている。肉ひだの亀裂の中に、顔全体がめり込んでいきそうだった。
戸塚が堪能するまでしゃぶりあげたあと、加代子は肉棒から口を離し、戸塚の顔の上から尻を上げた。
ハアーッと満足げに深く息を吸い込んだ戸塚の上に、加代子は態勢を変えて、なぜか戸塚の膝のあたりに尻を乗せて跨がってきた。
加代子は頬を上気させ、すべやかな額にはうっすらと汗を滲ませていたが、両目はゾクッとするような輝きを放っていた。そして幸福そうな表情でもある。
戸塚には、そんな加代子の顔が凄絶なほど美しく感じられた。
だが、加代子はすぐに結合しようとはしなかった。
「戸塚さん、あなた、いつも家にくると私の胸を盗み見ていたわね」
と悪戯っぽく笑うのだ。
「え・・・」
戸塚がドキッとして顔を赤らめると、
「いいの・・・気にしていないわ・・・」
と、加代子はさらに微笑みながら、上半身を傾けるとフルフルと揺れ動く巨房の谷間に肉棒をはさみこんできた。
「あっ」
戸塚が驚いていると、加代子は乳房を左右から手で締めつけて、その柔らかく弾力のある球体を擦り合わせてきたのだ。
「あっ、ああ・・・」
戸塚は、まさか加代子がこんなことまでしてくれるとは思っても見なかったが、手とも唇とも、まして肉穴ともまったく違う気持の良い感触に呻き上げた。
うっすらと静脈の浮きでた、白くてタプタプの巨乳が、しっとりと吸いついて肉棒をやわやわと揉み立てくる。柔らかすぎて摩擦感がないように感じるのだが、たっぷりとした重さと弾力が微妙に肉棒を締めつけてきて、えも言えぬ快感だ。
それに、女神のように神聖な加代子がたわわな乳房を両手で抱えあげ、自分の手でグニグニと揉み潰している姿そのものが実に刺激的だった。
(どう戸塚さん、気持ちいい?)
加代子の、うるうると潤んだ目がそういっている。
「・・・て、天国みたいです・・・・」
戸塚がうっとりしたように答えると、加代子は嬉しそうに顔をほころばせ、さらに両手に力を入れ、上半身ごと上下に動かし始めた。
まるでギリシャの彫刻のように形のよい巨乳が、加代子みずからの手でおしげもなく潰されたり、ひしゃげたりしており、肉棒は、その二つの乳房の間を、ヒクヒク痙攣しながら出たり入ったりしている。
そうしながら加代子は、王冠部が谷間からニューと突き出してくるたびにパクッ、と口にくわえたり、舌の腹をキュッと素早く押しつけてくる。
戸塚は断続的に呻き声を漏らし続けていたが、あまりの気持ちよさに急速に射精感が込み上げてくるのを感じた。
肉棒のエラの部分が、傘が開くようにググッと広がったので、加代子もそれに気づいたらしく、
(戸塚さん、出そうなの・・・?)
と確認するような目で戸塚を見た。
「加代子さん・・・出そうです・・・」
戸塚は込み上げる射精感を必死に堪えながら、上擦った声を絞りだした。
ここで出してしまっても最高の快感を味わえるだろうが、やはりここまできたら加代子の胎内に射精したいと戸塚は思ったのだ。
加代子もそれを望んでいるはずだ。
「加代子さん・・・中に・・・」
戸塚が声を絞りだすと、加代子は掴みしめていた乳房を離し、肉棒を開放すると膝立ちになって体を前に進めてきた。
肉棒の上に股間を持ってきた加代子は、肉棒の根本を掴んで固定すると、そこにゆっくりと腰を沈めてきた。
先端にぶにゅっ、と肉穴が押しつけられた。ヌルヌルに濡れたそこは、すぐにヌメリと広がって砲身を飲み込み始める。
「あっ・・・加代子さん・・・」
戸塚の声は、引きつっていた。ついに強姦ではなくお互いに求めあう形で結合しようとしている。加代子は口では言わないが、そう判断して間違いないだろう。
戸塚は、そのことが心底嬉しかった。
「う・・・あう・・・」
と加代子もくぐもった呻き声をもらしながら、砲身を胎内深く受入れていく。
それは、いままで無理矢理に突っ込んだときの感触とは較べようもなかった。肉穴自体が一つの生き物のように、積極的に肉棒を包みこんでくれるのだ。あのとき、これほどの吸着感があったろうか。しかも、膣内は煮えたぎるように熱くなっている。
「戸塚さん・・・」
加代子が情感のこもった目で戸塚を見下ろしながら、ズンッ、と尻を下ろしきった。
ズブズブッ、と肉棒は根本まで埋没してしまい、結合部が、合わさった二人の陰毛に隠れて見えなくなった。
「ああ・・・」
「うう・・・」
二人は見つめ合いながら同時に呻き上げる。もう、言葉はいらなかった。何も言わなくても心が通じているのが戸塚にははっきりとわかる。
加代子は腰を動かしはじめた。
最初は上下にではなく、肉穴で砲身をこねまわすように尻をゆっくりと回した。
砲身がやわらかくてきつい肉壺のなかで、根本を中心にねじ回され、痺れるほど気持ちいい。
「ああ・・・気持ちいい・・・加代子さん・・・」
戸塚が恍惚とした顔で声を上げると、加代子は母親のような愛情のこもった顔で戸塚を見つめながら、
「可愛いわ、戸塚さん・・・ああ、あなたを食べてしまいたいわ・・・」
と喘ぎ声とともにいいながら、腰の回転を大きく早いものにしてきた。
その加代子の言葉に、戸塚はさらなる幸福感を味わった。加代子の口から、とうとうこんな言葉で出るとは・・・
加代子は完全に戸塚を許してくれている。いま、心から戸塚を受入れてくれている。
そして戸塚は、込み上げる幸福感のなかで本当に加代子に食べられてしまいたいと願った。加代子の胎内に体ごとすっぽり包みこまれてから、加代子にもう一度産み落としてもらえたら、どんなに幸せなことだろう。
そんな思いとあいまって、戸塚の快感はますます高まっていく。
やがて加代子は、腰を上下に動かしはじめた。
戸塚の砲身を肉穴で掴みしめるように、ゆっくりと確実に肉棒を出し入れしてくる。
戸塚の体は、加代子の下でピーンとのけぞって硬直している。あまりの快感に声も出ないのだ。
クチュッ、クチュッ、と粘膜のこすれる音がする。
加代子の膣内はとにかく熱かった。絡みついてくる粘膜は愛液でヌルヌルで、とろけるように柔らかいくせに、奥の方にいくとせまくてギュー、と締めつけてくる。
そんな軟体動物のような肉穴が戸塚の肉穴をぴっちりと包みこみ、先端を吸いあげてくるのだ。
「加代子さん・・・すごく気持ちいいよ・・・」
いつの間にか戸塚は、母親に甘えるように加代子に甘えている自分に気がついた。
加代子も、もう人妻という感じではなく、どこかしら母性愛のようなものを漂わせている。
(私もよ、戸塚さん・・・)
加代子の顔もそう言っているようだ。
「ああ・・・」
と喘ぐたびに、加代子は唇の端をきゅっと引きつらせ、微かに広げた唇からは真っ白い歯を覗かせた。さらに、形のよい鼻の穴がぷくっ、とふくらみ、濃い眉の片方が吊りあがる。
肉穴の心地よい締めつけもさることながら、そんな加代子の上気しきった顔が戸塚をゾクリとさせる。苦しげで、それでいて快感に満たされた表情が、切ないくらいに美しく淫らだった。
加代子は上下する尻だけでなく、全身をくねらせ始めた。
戸塚はタプタプと揺れ出した乳房を両手でしっかりとすくい取って下から揉みあげる。
すると、加代子が戸塚の手の上に自分の手を重ねてきた。もっと強く揉んで、と求めているかのようだ。
戸塚は手に力をこめた。乳房がムギュウ、と押し潰され、痛いのではないかと思うのだが加代子は平気だった。
戸塚の手に重ねた自分の手をさらに強く握りしめてくる。
マシュマロのように柔らかいくせに揉みこむと弾力のある乳房が、指の間からプニュッとはみ出してきそうなほど揉み潰されている。
「痛くないの、加代子さん」
「平気よ・・・」
と、呻くように言った加代子が、今度は戸塚の指を乳首に当てがった。
すでに乳首はニュッ、と飛び出してコリコリに固くなっている。
戸塚はそれをつまみ、グリグリときつく擦りたててやった。
「ひいっ」
加代子は悲鳴のような声を上げ、上半身を後ろにのけ反らせた。
だが、それは苦痛の声ではなかった。充血した乳首に、痛みを伴いながらも強烈な快感が走ったのだろう。
戸塚は今度は指の股に乳首をはさみで擦りながら、乳房の方を手の平で、搗きたての餅をこねるように荒々しく揉み上げていった。
乳房が、手の平に吸いついてくるようだ。
(ああ・・・こんなに柔らかくてスベスベなのに、どうしてこんなにズッシリと重いのだろう)
揉みながら戸塚はそう思った。さらに、
(もしも加代子さんに食べられ、新たに加代子さんの肉穴から赤ん坊になって産み落としてもらえたとしたら、この乳房に吸いついておっぱいを飲むことができるんだ・・・)と思った。それは、胸が切なくなるような甘美な空想だった。
なんだか戸塚は、加代子が自分の本当の母親のような気がしてきた。
いや、母親というより、自分を温かく包みこんで守ってくれる絶対的な存在に思えてきた。
(やはり加代子さんは、ぼくにとって女神さまなんだ)
戸塚はますます強くなってくる幸福感を噛み締めながら、うっとりとした顔で乳房全体を揉み上げていく。
そうしながら、戸塚も腰を動かしはじめた。加代子の腰の動きに合わせ、クイッ、クイッ、と下から突き上げる。
結合感がさらに強くなり、粘膜のこすれ合う、くちゅっ、くちゅっという音が大きくなった。
「ああ、戸塚さん、ああ、ああ・・・」
加代子の喘ぎ声も、どこか切羽詰まったものになってきた。
美貌がさらに歪み上がっている。
「ああ、加代子さん・・・加代子さん・・・」
戸塚も荒い吐息とともに、高ぶった声を上げた。
加代子さんはもう自分のものなのだ、という喜びに震えながら、戸塚はさらに夢中になって乳房を揉み、腰を加代子の動きに合わせて突きあげていった。
いままでのことが総て夢のようだった。
加代子を無理矢理犯してしまったあの夜のこと、そして黒岩にそそのかされ、彼とともに加代子に浣腸までして玩んでしまったこと、さらには加代子を救おうと窓ガラスを叩き割って研究室に飛び込んだついさっきの出来事までが、戸塚には遠い過去のことのように思えた。
あの時あれほど嫌がった加代子が、泣き叫んだ加代子が、今ではこれほど歓喜の声を洩らしている。戸塚を全身で包み込んでくれている。
加代子を助けようとした戸塚の行為が、それほど加代子を感動させ、ここまで加代子を変えてしまったのだろうか?
そこのところは、戸塚にもよくわからない。
わからないが、現実に加代子が戸塚とともに絶頂を迎えようとしていることは確かだった。
戸塚は、その喜びだけを噛み締めていた。
「加代子さん・・・あああ・・・」
「戸塚さん・・・」
互いに上げた引きつった声とともに、二人の動きは一段と激しいものになった。
熱い喘ぎ声が重なりあって、部屋中に響いている。
加代子の額や頬を伝わる汗が、ポタポタと戸塚の顔や胸にこぼれ落ちる。
二人とも全身をぐっしょりと濡らしていた。汗にまみれて体をぶつけあい、擦りあいながら、互いに昇り詰めていく。
「ああ、加代子さん、出るう!」
「ああ、戸塚さん、私も・・・私も・・・!」
叫んだ加代子が背中をのけ反らせ、腰の動きをますます早めた。戸塚も負けじと腰を突き上げる。
「ああっ・・・あああ・・・・」
加代子が一際高い、悲鳴にも似た声を噴き上げたとき、肉穴がギュー、と収縮した。
痙攣をおこしたかのように下腹部全体の筋肉が硬直し、肉棒をすごい力で締めつけてきたのだ。
「うあ・・・」
戸塚もあらん限りの声で呻きあげた。目から火花がでるほど気持ちいい。まるで万力に締めつけられたかのようだ。
つぎの瞬間、戸塚は乳房を力いっぱい握りしめながら、ついに爆発した。
下腹部で煮えたぎっていた精液が、尿道口を吹き飛ばすような威勢で一気に噴きあげたのだ。
まるで高圧電流に触れたような、物凄い快感が体をつらぬいていく。
「おう・・・おう・・・」
噴き上げた精液が、加代子の胎内にドロドロと注ぎこまれていく喜びを味わいながら、戸塚は呻き続けた。
肉ひだがピクピクと痙攣し、肉棒の根本をギュウッと締めつけている。
精液を一滴も残さず吸いとろうとしているかのような収縮の仕方だった。
「ああ、戸塚さん・・・!」
加代子もすさまじい絶頂を味わっているようだ。
背骨が折れそうなほど、体を弓なりに反り返らせている。
その快感のなかで戸塚は、なんだか本当に加代子と一心同体になったような気がしていた。
体だけでなく魂まで、今度こそ一つに繋がったように戸塚には思えるのだ。
「ああ・・・あああ・・・戸塚さん、戸塚さん・・・」
「加代子さん・・あああ・・・加代子さん・・・」
ふたりは何もかも忘れ、獣のように叫び合うのだった。
「加代子さん・・・どうしてぼくとこんな・・・」
加代子と抱きあったまま快感の余韻に酔い痴れていた戸塚が、ふと加代子に尋ねた。
戸塚は、あれほど貞操観念の強かった加代子が、これほど積極的に戸塚の体を求めてきたことに、いまひとつ納得しきれなかった。
確かに嬉しくて堪らないが、いくら戸塚に助けられたかといって、それだけでこんなに変わるものだろうか・・・という思いがある。
しかし加代子は女学生のように顔を赤らめるばかりで、返事をしようとはしなかった。
後悔はしていないようだが、自分から体を開いたことがやはり恥ずかしくて堪らないらしい。それに課長のことを思い出したのか、ふっ、と憂いの籠もった表情を見せたりする。
「ご、ごめん・・・加代子さん・・・変なことを聞いて・・・」
戸塚は、何だかすごく失礼なことを聞いてしまったような気がして慌てて謝った。
(どうやら加代子さんの胸には、ぼくには理解しがたい複雑なものが込み上げているのかもしれない)
そう思い、戸塚が加代子の体から離れようとしたとき、加代子はその複雑な思いを振り払うかのようににっこりと微笑んだ。
「いいの・・・戸塚さん・・・気にしないで・・・」
そう言った加代子が、戸塚の手に自分の手を重ねてきたではないか。
戸塚はハッ、として加代子を見詰めた。
加代子の表情は、どこか切なそうだ。それなのに戸塚を見詰め返す目の奥に、潤んだような、燃えるような輝きがある。
その輝きに引きつられたかのように、戸塚は再び加代子を抱きよせた。
「・・・加代子さん・・・もう一度・・・」
加代子は返事をしなかったが、その顔に、喜びの表情が浮かぶのを戸塚ははっきりと見た。
「加代子さん・・・今度はお尻から・・・いい?」
加代子はコクリと頷くと、絨毯の上に自分から両手をついて尻を掲げていく。ゴクリと唾を飲みながら、戸塚は加代子の豊満な尻たぼを掴みしめ、割れ目をたぐるように広げていった。
精液と愛液でヌルヌルになった肉ひだのすぐ上で、可憐な菊しわが戸塚を待っているかのようにヒクヒクと蠢いている。それを見て、戸塚の肉棒はあっという間に回復してしまった。
「加代子さん・・・いくよ・・・」
戸塚が菊しわの中心に肉棒を当てがい、グッと腰を入れた。すると、肉棒に付着していた精液や愛液のせいもあるだろうが、まるで肉穴のような滑らかさでヌルリと肉棒が加代子の中に飲み込まれてしまったのだ。入れやすいように加代子は肛門の力を抜いていたのだろう。
「あ、ああ」
と、加代子が歓喜の声を噴き上げるのを聞きながら、戸塚は、
(もしかしたら加代子さんは、ぼくや黒岩にいたぶられているうちに、快感に目覚めてしまったのではないだろうか・・・)
そんなふうに思い始めていた。この考えが当たっているかどうかはわからない。だが、清楚で控え目だった加代子が自ら快感を求め、淫らな表情で悶え上げる女に変わりつつあることは確かだ。
そして、そう考えればさっきの積極的な燃え方も、どこか挿入されることを待っていたかのような肛門のひくつき方も理解できるのだ。
そういえば、病院で肛門を犯したときも、加代子はなぜか戸塚の手を握ってきた。もしかしたらあのときも、加代子は絶頂感を味わっていたのかもしれない・・・
(きっとそうに違いない)
しだいにその考えが戸塚の中で確信となっていった。
加代子は、黒岩の言うとおり「ぐうの音もでない」ほど官能を刺激された挙げ句、心とは裏腹に体が快感を求めるようになってしまったのではないだろうか・・・
だが戸塚は、それ以上考えるのを止めることにした。
(そんなことはどうでもいいことじゃないか。どんな理由であろうと、加代子さんが素晴らしく魅惑的な女になって、ぼくを受け入れていることに変わりはないのだから)
そう思い直したのだ。
この様子なら、これからも戸塚とこういう関係を続けてくれるだろう。戸塚は、今ままで思い描いてきた理想の女性を、ついに手に入れることができたわけだ。
戸塚は、いま、この幸せだけを噛み締めようと心に決めた。そして戸塚は、
「ああ、加代子さん、加代子さん!」
と、狂おしく加代子の名を呼びながら、肉棒を激しく肛門に打ちつけていった。
加代子も戸塚に呼応するように、豊満な尻を振り立てながら、喘ぎ声を噴き上げはじめていた。
【終わり】


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