幸弘さんから投稿頂いた「祭りのあとの秘密」。
あれは昭和の終わりの頃、俺が若衆組に入ったばかりの頃の話だ。
俺は、大学進学で東京に4年間いたので、若衆組に入るのが遅かったから、年のわりに下働きが多かった。
祭りが近付くと、地区の各若衆組の集まりである若衆組連合、略して若連という組織が祭りの運営について話し合う。
その会合には、時々酒呑みが伴い、その時、地区の独身女性が料理を作ってもてなし、そこからカップルが生まれていたりしていた。
俺が若衆組に入って2年目の祭りが終わった時、後片付けをさせられていた俺は、本来、山車と一緒にしまうべき道具が残っていたことに気付き、天神様の祠の隣にある山車庫に向かった。
すると、山車庫の中から何やら聞こえた。
「ハアハア、ハアハア・・・」
という荒い息遣いと、
「ウッ・・・ウウッ・・・」
という嗚咽のような声だった。
これは、入ってはマズい雰囲気を感じ、暫し佇んでいた。
ガタガタと音がして誰かが出てきそうだったので、慌てて天神様の祠の下に隠れた。
すると、山車庫から若衆組の頭で、若連の代表をしていた大工の勝次が法被姿で出てきた。
暫くすると、足を引きずりながら、若い女が出てきた。
内股の赤い滴りを手拭で拭きながら、山車庫に寄りかかって泣いていた。
それは、前の年に高校を出て、俺と同期で入社した愛子だった。
愛子は、勝次に手籠めにされて処女を失ったようだった。
東京の大学にいた俺には特別可愛いとは思わなかったが、地元では愛子はアイドル級に人気があった。
俺は、愛子が立ち去るまでじっとして、それから道具を山車庫にしまった。
その後、社内で愛子をそれとなく観察していたが、これといって変わったところはなかった。
俺は、帰宅する愛子を暫く尾行していたが、その愛子を付きまとう勝次を発見した。
駅のそばのガード下で、嫌がる愛子の手首をつかみ、どこかへ連れ出そうとしていた。
っこれはマズいと思って、
「おいっ!そこで何をしているっ!」
と大きな声で叫ぶと、勝次は慌てて走って逃げた。
俺は小走りに愛子に近づき、
「あれ?愛子じゃないか・・・」
と白々しく言った。
すると愛子は、俺に抱き付いて泣き出した。
「知っているんでしょう・・・私が、勝次にされたこと・・・」
「なんの事だ?」
「あの日、山車庫の傍にいたでしょう・・・山車庫の脇に、道具箱があった・・・だれか、あれをしまいに来た人が私と勝次の事を見たに違いないって・・・あとで、道具箱をしまいに行った人が幸弘君だって知って・・・」
「愛子・・・お前・・・俺、誰にも言わないから・・・」
「そうじゃなくて、私、幸弘君のこと・・・ウウッ・・・私・・・汚れちゃった・・・」
愛子が、俺を思っていたことは全く気付かなかった。
俺は、高根の花とわかってはいたが、愛子と同じ総務課にいるスタイル抜群のお色気ベッピンの綾子に憧れていた。
俺は、愛子を守るために、時間が合えば愛子と一緒に帰るようにしていた。
勝次は、きっとどこかで俺と愛子を監視しているだろうと思っていた。
そして、例のガード下に差し掛かった時、ドドドド・・・というエンジン音が聞こえ、あれは勝次だと気づき、慌てて愛子の手を引いて走り抜けた。
と、そこへ自転車に乗ったおっさんがガード下に向かっていきなり右折してきた。
「危ない!」
と愛子を抱き寄せ自転車をかわしたが、勝次のバイクと自転車が接触、おっさんが宙を舞い、勝次ごとバイクは転倒して親父が右折してきた交差点へ滑って行った。
ガッシャーン・・・・
勝次はバイクもろとも2トントラックにぶつかって、帰らぬ人となった。
そして自転車のおっさんも・・・
その後、俺と愛子が付き合うことはなかった。
愛子は、自分が恨み続けた男がトラックに呑み込まれていく様子を目の前で見て、それがまるで自分の呪いだったかのように思えたのだろう、会社を辞めて引きこもってしまった。
俺が何度か愛子の家を訪ねたが、会いたくないと面会を拒否された。
俺は、愛子の退社騒ぎの時に、総務課のお色気ベッピンの綾子と何度か愛子対応に奔走するうちに親しくなって、俺が25歳、綾子が23歳の時に男女の関係になった。
身長167㎝の綾子は細身なのにCカップ、モテ女だから経験豊富でマンコはドドメ色かと思いきや、もちろん処女ではなかったが、ドドメ色マンコでもなかった。
今までのどの元カノより大きいクリに吸い付けば、身をクネらせて淫らに喘ぎ、上手なディープスロートで淫らな微笑みを浮かべ、挿入後は遠慮なきヨガりで妖艶に乱れた。
平成元年、俺27歳、綾子25歳で結婚、昭和天皇崩御のため、式だけ挙げて披露宴は自粛した。
今年、俺は54歳、綾子は52歳、今でも情熱的なセックスを楽しむ中年夫婦だ。
そして今年は、愛子の二十七回忌を迎える。
愛子は、俺と綾子が結婚した翌年の秋に、急に行方知れずになった。
そして、若連の連中が祭りの準備で山車庫を開けたら、そこで愛子が亡くなっていた。
傍に、睡眠導入剤があったので自殺と断定された。
なぜ、愛子が山車庫で命を絶ったのか、謎とされていた。
多分、それを知るのは俺だけだ。
しかし、愛子が犯されたことなど、俺は誰にも言わない。
もし、勝次が亡くなる前に愛子を抱いていたら、愛子を愛してやっていたら、愛子は死ななくて済んだのだろうか・・・
それとも、俺の結婚と愛子の死は、関係ないのだろうか・・・
答えは見つかっていない・・・

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コメント一覧 (2件)
考えさせられるエピソードだ
デジャヴ?
7〜8年前に、違うサイトで読んだエピソードを思い出すスレだった。