元彼氏さんから投稿頂いた「薄れていく彼女との楽しかった思い出と顔」。
あの日、高波が僕と彼女の暮らしを一掃してしまった。
結婚するつもりで一緒に暮らしてたアパート、無くなっちゃった。
携帯がなかなか繋がらず、俺は車で通勤してたけど、彼女には交通手段もなく、行きそうな避難所に目星をつけて、そこでやっと会えた。
二人で片寄せ合って、過ごした。
俺の職場も、彼女の職場も、建物は残ってたけど、中は流されてほぼ再起不能状態だった。
アパートの場所からして、絶望なのはわかってたけど、一応見に行ったが、跡形もなかった。
避難所の暮らしは過酷で、床は冷たいし、プライバシーは守れないし、職場も住まいも失い、二人は疲弊していった。
俺は、彼女を守ることもできず、裏付けのない励ましが虚しかった。
「これ以上ここにいると、疲れちゃうでしょ。 もういいよ。楽になろうよ。ここにいても埒がない。私たち、お別れしましょう。ここを出て、それぞれの故郷へ帰りましょう。」
通帳も、家具も、デジカメごと流されたから、思い出の写真は携帯の中だけになってた。
キャッシュカードが使えるようになったから、当面、お金には困らなかったから、お金があるうち、まずは彼女の故郷目指して走る前の日、1日だけホテルに泊まった。
とりあえずお風呂に入り、5日分の汚れを落とした。
性欲どころではなかった二人だったが、最後の夜、裸で抱き合えば、その透明感のある肌、くびれた腰、スラッとした脚、清楚な印象だが欲情していった。
疲労から来てる目の下のくまが、エロっぽく見えた。
久しぶりに飲んだアルコールが、リラックスさせたのか、奉仕という形容が相応しいフェラで、たっぷり唾をまぶしてカリや亀頭を丹念におしゃりした。
俺も彼女のオマンコを舐めながら、今夜が舐め納めなんだなと、淋しさを感じた。
最後の生セックス、夫婦になれると信じて疑わなかった二人は、最後の営みを啼きながらこなした。
ずっと正常位で、見つめ合い、キスしてはまた見つめ合った。
それでもオマンコをカリで抉られれば、やがて彼女は仰け反り、激しくヨガった。
最後の精液を彼女に降り注ぎ、二人の愛の契りを解いた。
彼女を抱っこして寝て、翌朝、朝食を食べてホテルを後にした。
彼女の実家へ向けて、車を走らせた。
「ここでいい。あとは、少し故郷を歩いて、落ち着いてから帰る。今まで愛してくれて、ありがとう。幸せ見つけてね。それじゃあ、私、行くね。さよなら。元気でね。」
「ああ、お前も元気でな。幸せになれよ。さよなら。」
彼女の後姿を見送って14年が過ぎた。
俺は、帰郷して再就職して、30歳で違う女と結婚して、今年、40歳になった。
毎年、この季節になると彼女を思い出す。
彼女の連絡先は、スマホになった今でも引き継がれているが、消せにだけで使ったことはないし、最早繋がるかどうか…
幸せだった思い出は、一生の想い出にするとあの日誓った。
でも、彼女の顔の記憶が薄れてきた。
思い出が全て流されたから、毎年おぼろげになっていく。
もう、会うことは無いけど、ずっと、これからも、彼女の幸せを願ってく。
どうか、お元気でと、毎年この日に想ってる。
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コメント一覧 (2件)
元カノの影法師を見送ったあの日、長い影法師が夕日の向こうに消えていった。
さよなら…
今も心の中には、元カノとの思い出が残り続けてる。
サッカー日本代表を見ると、日韓ワールドカップを二人で応援してたのを思い出すよ…
元カノ、いつまでも心から消えないね。
幸せでいてほしい。