私が見たのは元妻が前を向いて歩いていく背中でした

元夫さんから投稿頂いた「私が見たのは元妻が前を向いて歩いていく背中でした」。

私は大学を出て1年目、元妻は短大を出て1年目、新社会人同士で付き合い始めて、燃えるような恋愛を2年、私25歳、元妻23歳、まだ早いと言われましたが結婚に踏み切りました。
元妻が大好きで大好きで結婚したのに、結婚したらケンカばかりになりました。

どっちが料理するのか、洗濯は?掃除は?ルールを決めないで始めた結婚生活、共働きで二人合わせると、そこそこいい暮らしができていましたが、生活は荒んでいきました。
結局、夫婦の営みさえ疎かになり、2年半で離婚しました。
周囲の反応は「ほら、早すぎると言っただろ。」でした。

離婚して1年半の年の瀬、先週の金曜の夕方、駅で元妻を見かけました。
元妻を見たら、やっぱり元妻を好きな気持ちが確認できました。
改札を通ってホームに向かう元妻の後を追うように、私も改札を抜けました。
元妻は、元妻の実家のある方向とは違うホームに向かったから、どこかで一人で暮らしているのかなと思いました。
元妻をずっと見ていたら、ホームで男性と待ち合わせだったようで、元妻は小走りにその男性に近づくと、男性の腕にしがみつくようにして電車に乗り込みました。
「そうか・・・週末はその男と過ごすのか・・・お前は前に進んでるんだな・・・」
そう呟いて、私は家路を急ぎました。

元妻を見たその夜、元妻との思い出が蘇って眠れませんでした。
今頃元妻は、あの男に抱かれているんだろうなと思ったら、切なくなりました。
私のものだったあの白い肌、柔らかい乳房、黒い茂みに囲まれた陰裂、敏感な陰核、入れ心地の良い膣、みんな、あの男のものになったようでした。

先週末、元妻はあの男の陰茎を膣に受け入れ、何度も膣壁を撫でられて喘いだのでしょう。
週末に元妻を抱くために、あの男が禁欲して溜め込んだ精液を、元妻の子宮に向けてタップリと射精されたのでしょう。
陰茎が抜けた後、クパァ開いた元妻の膣口から、ドロドロ～っとあの男の精液と元妻の愛液が流れ落ちる様を見て、あの男は満足して元妻を抱きしめたのでしょう。
元妻も、あの男の精液の余熱を子宮で感じながら、あの男の腕の中で幸せを感じたのでしょう。
きっと、あの二人にとって素敵なひと時だったでしょう。

他の男と前に進んだ元妻を見たら、心の整理がつきました。
どうして元妻と離婚に至ったのか、自分に足りなかったものは何か、分かってきました。
私達は未熟で、愛情を求めるばかりで、与えていませんでした。
それでも、やっぱり元妻のことが好きです。
あれから、元妻の事を考えることが多くなったし、恋しくなります。

今、何かと優しくしてくれる女性がいます。
やたら懐いてくる女性がいます。
デートにも誘われましたが、私の心の中に、まだ元妻がいて、踏み切れませんでした。
でも、元妻が前に進んでいるのだから、私も前に進まなくてはなりません。
一度、その女生と向き合ってみようと思います。

お互い、納得してお別れしたのだから、元妻の姿を見かけたからといって、過去を振り向いてはいけなかったのです。
つい、愛しい気持ちが蘇って、私は元妻の姿を見て立ち止まって、振り向いてしまいました。
でも、私が見たのは、元妻が新しい男性と前を向いて歩いていく背中でした。
切ないけれど、哀しいけれど、もう、元妻を呼び止めることはしません。
だから、元妻には心からお別れを言おうと思います。
「さよなら・・・今度こそは幸せになれよ・・・」