あの人のことは忘れて再婚した夫と歩む決意

バツイチさんから投稿頂いた「あの人のことは忘れて再婚した夫と歩む決意」。

大安売りのチラシが入ってきて、隣町のスーパーまで夫の運転で買い物に行く途中、信号待ちで停車しました。
そこは、あの人と夫婦だった頃に住んでた、戸建ての貸家が並ぶ一角でした。

あの人とお別れして15年、近づかないようにしていたけれど、夫はそのことを知らないから、仕方ありませんでした。
15年前と変わらぬ景色、冬は二人でおでんを買いに来てたコンビニもあの頃のままです。
変わったのは私と、あの人だけ、こうしてると、あの部屋からあの人が出てきそうでした。

20代半ばでの結婚、若かった二人、ままごとのような甘い生活は３年、リーマンショックの影響で不動産価格が暴落、担保割れして貸し付けが焦げ付く不良債権であっけなくあの人の勤め先が倒産しました。

私26歳、あの人は28歳、子供がいなかったので結論が早く、
「俺ではお前を幸せに出来なくなった。お前、頼れる男に乗り換えて、子供を持て。幸せになってくれ。」
「子供なんて要らない。あなたが居ればいい。」
「結婚は生活だ。そんな甘いことを言ってないで、割り切れ。俺のことは忘れろ。」
私は、泣きながら両親に抱えられ、あの人に深々と頭を下げた両親と実家に帰りました。

あの人は、部屋を引き払い、私の荷物をまとめて送ってくれました。
その中に茶封筒があって、中に、二人の思い出の写真が数十枚入ってて、
「思い出のネガは俺がもらっておく。現像したものをお前に託す。」
と書いたメモごと、今も実家にしまってあります。

あの戸建てを見ると、若い頃のあの人との生活を思い出します。
あの人をフェラして、挿入の前にクンニされて、バイブを挿入されるのです。
あの人と付き合うまで、バイブなんて経験したことなかったけど、あの人のバイブ使いは上手で、何度もイカされました。

セックスでイカされるのはいいんですけど、バイブだとあの人は冷静なまま、私だけ狂わされるから、恥ずかしかったのを思い出していました。
バイブには、クリをし毛くするための突起があって、そこをクリに当てられながら振動されると、あっという間にイキ狂います。

あの人は、私を他人に抱かせたい願望があったようで、バイブを他人のペニスに見立てて、私が他人にイカされている様子を見ながら、激しく勃起て、ハァハァ言ってました。
バイブをアソコに入れられ、出し入れ、私が一回イッたところで、正常位で挿入してきます。
私がアソコを締めると、喘ぎながらあっという間に射精しました。

私はあの人のペニスではイカなくても、あの人を活かせたことが満足でした。
愛する男性が、私の身体でイッてくれる、女冥利に尽きるというものです。

忘れてはいなかったけど、15年ぶりに昔住んでた貸家を見て、あの人のことを思いました。
あの人は今、どこにいるのでしょう。
43歳のあの人、どんな暮らしをしているのでしょう。

新しい仕事は見つかったでしょうか。
新しい奥さんと暮らしているのでしょうか。
15年前までのメルアドと携帯番号、スマホに移していますが、一度もかけたことはありません。
最早、繋がるかどうかもわかりません。

あの人の実家も知ってはいますが、訪ねたことはありません。
考えてみれば、あんなに一緒に居て、裸で抱き合って、お互いの体の隅々まで知り尽くした人なのに、今は居所も、何をしてるかも、全く分からない赤の他人です。

二人で暮らしてた日々が、まるで嘘のようです。
あの人との思い出写真は実家にしまったまま、一度も見ることなく、ずーっとしまったままです。
だから、あの人の顔も今はおぼろげ、すれ違っても気付かないかもしれません。

夫と一緒になって、12年が過ぎました。
夫は初婚なのに、バツイチの私をご所望なのは、夫は婚期を逃していたからなんです。
私29歳、夫33歳で再婚しました。
夫は、あまり女性経験が豊富ではなく、セックスも教科書通り、もちろんバイブなんか使いません。

性生活は物足りませんが、夫の愛は深く、私を包み込んでくれます。
もう、あの人のことを考えるのは止しましょう。
私は、夫と人生を歩むと決めたのですから・・・