元カノさんから投稿頂いた「彼の気配が消えていくこの部屋を出て行きます」。
彼のセックス、私を変えてくれました。
あまり得意じゃなったセックスが、好きになりました。
彼は挿入時間が長くて、最初はあまり動かず、繋がっているだけで、セックスになかなか集中出来なかった私がいつの間にか夢中になってから、腰を振り始めました。
そして、私のアソコを冷静に味わってたようでした。
体位はそれほど変えることなく、なるべく私の負担が少ない配慮を感じる優しさがありました。
次第に激しくなっていって、快感に包まれて、体が宙に浮き、頭が真っ白になりました。
もう、彼とはセックスだけで良くなってしまいました。
気持ち良すぎるセックスが、過去に囚われていた私を解放してくれました。
もちろんクンニも上手で、お股を広げる格好が恥ずかしいとさえ思わなくなりました。
私が何をするでもなく、ただあそこに彼を受け入れる、それだけで彼はとても満足そうで、私のアソコが気持ちいいよって、頭撫でられて心がいっぱいになりました。
もう、二度と会うことはないけれど、忘れられません。
だから、彼のことは、夢だった思いたくなります。
去年、彼がこのアパートを出て行きました。
彼は、コロナ禍である夢を諦めていました。
でも、コロナが落ち着いたら、彼はもう一度夢が見たいと、年齢的に最後だからと俯きました。
もし、彼が夢を追うなら、仕事は辞めなければなりません。
「お前を巻き込みたくない。だから、俺、独りで行くよ。」
「頑張ってね。遠くから応援してる。」
本当は、行かないでって言いたかったけど、彼の背中を押しました。
彼が幸せなら、私も幸せ、そう思えるようになろうと思いました。
彼は居なくなったけど、このアパートには彼の記憶と思い出がたくさん残ってます。
厚い胸板、太い腕、抱きついたときの匂い、私の名を呼ぶ声、全部忘れられません。
名前を呼ばれながら抱かれると、幸せな快感に包まれました。
お休みの日なんか、一日中裸で抱き合ってる日もありました。
そんな思い出とももうすぐさよなら、もう少しでここを出ていきます。
部屋を整理してたら出てきた、たくさん買ったコンドーム、
「使い切る頃には夫婦になって、コンドーム要らなくなってるかな?」
なんて言ってた頃が懐かしいです。
彼とのセックスは、気持ち良さだけでなく、抱かれた感触がすごく残っています。
快感という名の記憶に、彼の肌の感触がまとわりついているのです。
そして、この部屋にあった彼の気配だけが、少しずつ薄れて行くのです。
彼がいるような気がするとか、隣に彼が寝てる気がするとか、そういう気配がなくなりつつあります。
そろそろ彼が帰ってきそうとも、思わなくなりました。
だから私はここを出て、田舎に帰ることにしました。
彼とは、もう二度と会わない約束で連絡先をすべて消したから、この部屋を出ることも彼に連絡しません。
でも、心の中には彼はまだ生き続けています。
ここを出れば彼との繋がりは完璧に終わって、別々の道を歩むことになるけど、彼の夢が叶うことを祈っています。
そして、彼の幸せを願います。
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コメント一覧 (6件)
これは泣けるお話です。
エロ板でホロッとしてしまうなんて…
なんか切ない
お二人のその後の幸せを、お祈りします
いいお話でした。
素敵なエピソードをありがとう
切なくも未来が見える話だな。