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安らぐセックスだった彼女の思い出を記します

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最後の彼氏さんから投稿頂いた「安らぐセックスだった彼女の思い出を記します」。

彼女といると、とても落ち着きました。
一緒に居て安心できる人って、そうそう居ないと思います。
彼女より前の恋愛は、燃え上がるような恋愛で、セックスも情熱的だったし、セックスというよりプレイと呼んだ方がいいような破廉恥な行為もしてました。


だけど、彼女とのセックスは安らぎ、一つになることに悦びを感じて、激しさはなく、求め合うより与え合うような、慈しみを感じるセックスでした。
クンニも、大好きな彼女を愛でるような気持で、キスするように愛情をこめて舐めていました。
もちろん、フェラも同じ感じでした。

二人とも仕事があるから、会えるのは週末、金曜の夜にラインで連絡を取り合い、どちらのアパートで週末を過ごすか決めていました。
週末同棲は、とても癒されて、会えばすぐセックスではなく、お風呂に入ってご飯を食べて、テレビ見ながらお酒飲んで、寝る前にセックスしてから寝ていました。
セックスに興奮より安らぎを感じて、まったりとした時間が流れ、善城も繋がってからも、時間が長かったです。
キスから射精まで、1時間以上かかりました。

いつか一緒に暮らす日が来ると思ってました。
二人で手をつないで、人生を歩んでいくと信じて疑いませんでした。
でも、あの週末、彼女から暫く会えないとラインが来て、それ以降音信不通になりました。
彼女の職場と訪ねると、彼女、高熱で倒れて救急搬送されて、入院して、そして、コロナ感染したと連絡があって、それきり・・・彼女は重症化して・・・遺骨になってご両親の元へ・・・
彼女の姿を見たのが、前の週の日曜日が最後でした。
コロナで亡くなるって、一目も会えずじまいで別れが来るんですね。
さよならさえ言えない突然の別れ・・・

僕の部屋にあった、彼女のお泊りグッズ、着替えや化粧道具を彼女のご両親へ返した時、
「あの子の写真、お持ちでしたらいただけませんか?」
と言われ、スマホにある彼女の写真を見繕って、とびきり可愛く映っている十数枚のデータをCD-Rに入れて、ご両親に渡しました。
そしてその中から、彼女の遺影が選ばれ、告別式が営まれました。
告別式で初めて彼女の故郷を訪れました。
「あの子が結婚したいほど愛した人がいたことは、あの子がこの世にいた証だと思います。でも、もう、あの子のことは、忘れてください。新しい人生を歩んでください。」
祖語両親にそう言われて、告別式会場を後にしました。

彼女が育った街なみを眺め、本当は結婚の挨拶に来るはずだったのに、お別れに来ることになってしまったことをかみしめながら、東京に戻りました。
つい先週まで彼女の部屋だったアパートを眺め、自分のアパートに戻りました。
切なくて、悲しくて、夜になるとただ涙が溢れて、泣き疲れて寝てしまったようでした。
大切な人を失うって、喪失感が大きすぎて、何もやる気が起きませんでした。
少し長い休暇を貰い、帰郷してみました。
家族に事情を話し、一週間ほど実家で過ごしました。

私は、両親から戻るよう言われ、地元で同業を見つけ、東京での仕事に区切りをつけて、退社して帰郷しました。
帰郷することで環境を変え、彼女のことを思い出にしようと思いました。
今年で帰郷して2年が過ぎ、事情を知って慰めてくれた幼馴染の女の子と付き合い始めましたが、やっぱり、彼女の命日になると辛いです。
去年も、彼女の命日には休暇を取って、海を眺めにドライブに出かけました。
何も考えず、ボーっと海を眺めていました。
でも、今年の命日は、休まないで頑張ってみようと思っています。

彼女のことは忘れようとは思いません。
彼女を愛し、愛され、そして一緒に暮らそうと約束したのは事実だし、忘れてしまうのは彼女の生きた証をないがしろにしてしまうようでできません。
彼女を愛してよかったと思うし、出会えたことに感謝して、生きて行こうと思っています。
前に進むため、彼女との思い出をここに記し、彼女の生きた痕跡を残すことで、彼女のことを一度整理したいと思います。

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