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穴兄弟

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トオルさんから投稿頂いた「穴兄弟」。

穴兄弟

最近サンマの高騰が話題になっていますがそのニュースを見る度に20年前の体験を思い出します。

俺が育ったのは片田舎の小さな漁港でした。

俺は水産高校の二年で将来は大型船に乗る漁師を目指していました。

夏休みを利用してのアルバイトは学校で認められていたので地元の酒屋で汗をかいていた頃の事です。

漁師の仕事に合わせる様に漁港の街並みは出来ています。

朝取り漁師の家は港に近く、遠洋漁業の漁師の家は高台に有りました。

俺は度々その高台の家々にビール等を自転車で運ぶ事が有りました。

ある日、いつもの様にお得意先に荷物を届ける途中の事でした。

[ん?…あいつ、スガやんじゃないか?]
ある家から庭戸を閉めて出て来る若い男を見掛けたんです。

スガやん…中学での同級生で素行が悪く、周りからは要注意人物として仲間内でも一目置かれている男でした。

[あいつ、こんなトコで何してんだ?]
中学校を卒業した後、遠洋漁業船に乗って居ると聞いていたからです。

その後、何度かその家から出て来るスガやんの姿を見掛けました。

三度目に見掛けた時に、その家の家主と思える女性の顔も見る事が出来ました。

庭戸を閉めた男が去ると、足早に戸の鍵を閉めに出て来た三十路過ぎの女性。

カールした栗毛色の髪、高そうなワンピースに身を包む高貴な感じの女性でした。

自転車を押す俺と目が合うとささっと顔を隠して家に戻って行きました。

[スガやんとあの人妻…一体どんな関係なんだろうか…]
妄想が繰り返されます。

思春期真っ只中の俺はその人妻と同級生との交わりを想像して何度も自慰をしたのを覚えています。

夏休みも終わりサンマ漁の漁業船が続々と出航して行く時期でした。

その日、俺は学校をズル休みしてあの家の入り口が見える物陰に潜んでいました。

水曜日…バイト中に見掛けた日はいつも水曜日だったので今日に決めていました。

スガやんの姿を見たのは10時を過ぎた頃でした。

[やっぱり来たか]
予想通りです。

男はチャイムを鳴らすとドアが開き、栗毛色の髪の女性が見えました。

その中に入って行く男。

暑い平日の昼間、俺は持参したボトルの水を飲みながら時間を潰していました。

男が出て来たのは午後の1時を廻った頃だったと思います。

庭戸を閉めてスクーターで坂を降りて行く男。

その男が遠くの道を曲がって行くのを確認してから俺はその家のチャイムを押したんです。

(…はい)
女性の声がし、ドアが開きました。

ドアチェーンが掛かっています。

「何でしょう…」
か細く問うその女性は不安そうな顔をして観察するように見てきます。

俺は出来るだけスガやんに似た様なヤンチャな服装で出掛けて来ていました。

「す…スガやん…菅谷くんとの事で来ました。」

小さく(…え…)
っと聞こえて沈黙する女性。

少しの間が空いてドアが開きました。

「どんな話しかしら…」
間近で見るその女性はとても綺麗でいい匂いがしています。

「お…俺…その…女性とその………した事が無いんです」
準備していた言葉を言いました。

突然の言葉に驚く表情を見せる彼女。

「あいつ…菅谷に話したら…童貞捨てるなら…ここに行けって…」
女性の様子を伺いながら話しました。

彼女は手で顔を隠すようにしながら立ち竦み、無言で黙っています。

眼に不安気な色が浮かんでいたのを覚えています。

沈黙のまま俺は動けずにいました。

どれくらいの時間が経ったのかは覚えていませんが、彼女は俺を家に招き入れてくれました。

2階に着いて行くとそこは寝室でした。

さっきまで使用していた様でシーツが乱れてるのが分かります。

ベッドの横のゴミ箱にティッシュと使用済みの避妊具が見えました。

「…本当にあの子が…そう言ったの?…」

頷く俺。

「…もう…あの子ったら…」

「…貴方もその気…なのね…」

再び頷きました。

「時間が余り無いから…」
と言って彼女から唇を重ねて来ました。

初めてのキスでした。

舌が絡み着いて来ます。

鼻から甘い香水の香りが入り込みます。

歳上の女に抱き着かれて唇を重ねるだけで爆発しそうに成っている俺。

その俺の股間に彼女の手が伸びて弄られるのが分かりました。

「…興奮してるのね…」
言いながら俺のズボンを脱がして来ます。

しゃがみ込んで俺のを握ると口で呑み込み、頭を振り出す女性。

舌先で皮を捲りながら亀頭を舐められました。

「…ああ…」
声を洩らす俺を見詰めながらおシャブリを続けて来ます。

口でされる興奮に俺のは直ぐに膨張して果てそうに成っています。

「…あっ…もう…」
我慢出来ずに身体を硬直させたまま、彼女の口に射精してしまいました。

彼女の喉が鳴る音が聞こえます。

顔を上げて口を拭きながら俺をベッドに招き入れる女性。

「…君…名前は?…」

「トオルです…」

ベッドの上で抱き合いました。

唇を重ねます。

彼女は自分から着ていたブラウスを脱いで下着姿に成っていきました。

ブラが外れ、大きな乳房が見えます。

「…触って…」

手を伸ばして揉みました。

「…あぁん…」
乳首を捏ねると声を漏らす歳上の女性。

「…舐めていいよ…」
ぎこちない愛撫に気をもんだのか彼女の方から乳房を持ち上げてきます。

言われるままに大きな乳房を揉み上げ、硬く成ってる乳首を舐めました。

悶え始めた彼女の指先が俺のチン

⚪

︎を扱いています。

出したばかりのソレは既に硬く勃起していました。

「…もっとしたい?…」

頷く俺。

[舐めて]と言って彼女は自分からショーツを脱いで脚を開きました。

顔を彼女の股に埋めました。

そこは既にヌルヌルに濡れており、訳も分からない俺は夢中で吸い付くばかりでした。

頭の上で喘ぐ彼女の声が聞こえます。

「…もっと…そこ…ああ…いい…」

その声に昂る俺をベッドに寝かせると彼女が避妊具を着けてくれました。

「…見てて…」

仰向けの俺に跨がり手を添えて声を掛けます。

ゴムを被った亀頭が割れ目に呑まれて行くのが見えました。

ゆっくりと腰を下ろす歳上の女性。

どうしたらいいのか分からずにいる俺の上で腰を動かし始めます。

時折り目が合うと唇を重ねて来て、唾液を流し込まれました。

2度目の射精は彼女の中に出しました。

呻いて腰を突き上げる俺に密着する彼女からも喘ぎが聞こえます。

抱き着いたままで動かない彼女。

「…どう?…気持ちよかった?…」

彼女の囁く声に、頷く俺。

俺から離れると避妊具を外してくれてティッシュで拭き取ってくれました。

俺はベッドに寝転び天井を見上げてました。

隣に入った彼女の首筋に赤い跡がありました。

俺の着けたものではありません。

「…アイツともしたんですか?…」

「…したよ…」

「さっき?」

「………分かってて来たんだよね…」

彼女の話ではアイツとは2ヶ月前位からの関係みたいでした。

遠洋漁業船に乗っていたアイツが船内で揉め事を起こして謹慎に成った頃だったそうです。

揉めた相手の家がこの家でした。

長い遠征で家主が留守の家に半分押し入って彼女を犯したみたいです。

それ以来、家族が留守の水曜日に現れては関係を重ねていると話されました。

「…暴力とかは無いんですか…」

「…あるよ…しょっちゅう…無理言われてる…」

首や手首に着いたアザを見せられました。

「…でも…仕方ないんだよね…私もこんなだしさ…アイツが言うにはね…根スケなんだってさ…私…」

彼女の手が俺のチン●を触ります。

「…こんな事するのがさぁ…好きなの…ばかだよね…脅かされてるのに止まらないの…アイツにやられてるのに…もっととか言ってるの…」

いつの間にか俺に抱き着き、太腿を擦り合わせていました。

彼女の手の中で膨張し、硬く成ります。

「…凄く…硬く成ってる…」

俺の股間に顔を近づけ舐め始める彼女。

ベッドの上でお互いの秘部を舐め合いました。

避妊具を着けて結合し、腰を振りました。

喘ぐ彼女の乳房を吸い、夢中に成って突き入れます。

どれ程時間が過ぎていたのかは分かりませんが最後は彼女の背後から腰を振り、大きなお尻を見ながら彼女の中に出したのは覚えています。

庭戸の扉を閉めたのは夕方に成っていたと思います。

その日以来、2度程彼女を訪ねましたが3度めに行った時には引越した後でした。

今でも高台のその場所にはその家が有ります。

勿論、違う住人が住んでいるのでしょうが、近くを通る気にはならないでいます。

実はそれから4年たった頃にスガやんとばったり会った事があります。

何処か丸くは成っていた様です。

何人かで散々飲んだ帰り掛けでした。

「…そう言や…お前…どうだった?…あの女…」

「…あの女?…」

「あの女だよ…やったんだだろ?…穴兄弟…」

ニヤケる顔を向けてます。

「ありゃ…上玉だったのになぁ…逃げやがって…まあ…たっぷりと美味しい事したんだから仕方ねえか…」

そう言って笑う男の後から店を出ました。

それが俺の初体験でした。

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