水戸黄門さんから投稿頂いた「嗚呼・・・愛しの肛門様!」。
この話は、僕が入社まもない頃。
会社の先輩に連れられて、毎晩のように飲んでいました。
もう20年以上も前です。古くて小汚い居酒屋。
本当に汚いんです。違法建築?というか増築の建屋でした。
一階はコの字カウンター、螺旋階段の2階に座敷、階段下にトイレがあります。
ここでボクは見てはいけないものを見てしまった・・・ぜひ、お話を聞いてください。
そのトイレは非常に使いにくいの。三段ほどの短い階段を登ったところに扉。
天井は低く、ぶら下がる裸電球が眩しい超小部屋の和式トイレである。
ある時、トイレに立とうとしたところ、大将の『今、入ってる〜っ』の声。
仕方あるまいと、ボクは先輩の馬鹿話にゲラゲラと笑いながら待つこと数分。
すると「空いたよ」のサインを大将の目線で感じ、ボクはノコノコとトイレに向かった。
階段の手前で足がふらつき、
バランスを崩しながらドアノブに手を掛けてガバッと開けた瞬間!
そこには、ド〜ンと女の真っ白なデカ尻が!!!
「ええっ、マジ!」ホントに呆れるくらいのデカ尻がボクの視線に飛び込んできたのだ!
しかも開き気味の肛門様がドバ〜ンと目の前にですよ!
「・・・」。ボクは焦ったというよりも、この衝撃の光景に固まってしまった・・・
詳細はこうである。
酔ってノックもせず、豪快に開けてしまった古扉。
階段の手前から、ドアノブに手を伸ばした体勢で開いてしまったこと、
中の人はアソコを拭くため?なのか、
狭い個室でデカ尻を丁度突き出している最も恥ずかしい姿勢にあり、
偶然にも、ボクの視線の高さに女性の肛門が見事に丸出しになっていたのである。
なぜ、短い階段の先がトイレなのか意味不明な構造だ。
また、和式がゆえ、個室は更に一段上がったところで便器を跨ぐことになる。
あの人は、何故、あんなにも尻を高く持ち上げてアソコを拭こうとしていたのか?
見えた光景は、わざと腰を浮かせ、こちらに尻を突き出していた風でもあり、
「あたしのお尻の穴をよ〜く見てね♡」みたくなってたんだから・・・
扉の枠がまるで古い額縁のような構図となり、
狭い個室で尻を持ち上げた半裸女体の絵画を見ているかの錯覚を起こした。
その中心に、ドアップの肛門がバ〜ン!となっていたら、その衝撃は言うまでもない。
放射状に広がる恥ずかしいシワ。
裸電球は、無惨にも煌々と尻肉をテカテカに照らし、ボクは女の肛門に釘付けになった。
というか、余りにもお恥ずかしい、甚だ目のやり場に困る光景である。
その瞬間、『イヤ〜ン』と肛門の持ち主からの悲痛な叫びが聞こえ、
咄嗟にボクは『申し訳ない』と小さな声を残し、バタンと扉を閉めて席に逃げ帰った。
「まずい。どうしよう・・・」とんでもない事になってしまった。
排泄を目撃したわけではないが、アレはまずい。気不味いとしか表現できない。
向うだって悪いといえば悪いんだ・・・だって鍵を閉め忘れたのだから・・・
ボクは尿意がすっ飛んで、ソワソワと落ち着きを失い、
タバコを買おうと一旦店を出て、頭を冷やした。
先輩には『随分遅かったぞ』と言われたが、ボクの動揺を知る由もない。
ボクは店内のざわつきが気になって仕方なかった。
あの衝撃の肛門様がボクを完全にテンパらせた。
もちろん、女の顔は確認できず、ボクが見たのは恥ずかしい肛門様だけである。
恐る恐るカウンターに目を配り、ボクは「愛しの肛門様」の持ち主を探し始めた。
慎重に・・・あくまで慎重に様子を伺う!決してバレてはならない。
店内は仕事帰りのサラリーマンばかり・・・店内で女を探すのは容易い。
高ぶる感情を封印しろ!ボクは息を押し殺しながら何食わぬ顔でゆっくり客を見極めた。
どう見ても、カウンターには女が一人しか見当たらない。
まさか二階も客か?・・・その可能性は否定できないが、上の階に人の気配は感じない。
ボクは心の中で思った。
「愛しの肛門様の持ち主は、斜め前方に座っている女に違いない!」
「絶対そうに決まっている・・・貴女の恥ずかしい肛門をガン見しちゃいましたよ!」
勝手な結論に至った。
先輩の馬鹿話など、もうボクは一切聞いていない。
肛門女の表情を慎重に観察し、目に焼きついた先程の光景と女を重ね合わせるのだ。
ショートヘア。スーツ姿の男と一緒だ。
ボクより年齢は上だろうが、清潔感のある健康美人である。
ニヤニヤが止まらない。ボクはあの女の肛門様を拝んだのだ。愛しの肛門様よ!
女は、若干うつむき加減で元気がないように見え(さっき肛門を見られたから?)、
一方、男は楽しそうに彼女に話しかけている。
ボクは二人を眺め、やはりニヤニヤが止まらないのである。
「貴女が丸出しにしていた肛門ちゃん!」と何度も心の中で叫びながら、
肛門女を楽しんでい多ところ、なんと目が合い、ボクは再び凍りつくことになった。
「ヤバい・・・俺は悪くない!(突然開けたのばボクなのに・・・)」
明らかに女の表情が曇ったかと思うと、そそくさと二人は店を出て行ってしまった。
以上です。
とにかく気まずかったが、女は顔から火が出るほど屈辱であっただろう。
今では笑い話だが、
何故、あの人はあんなに恥ずかしいポーズを取っていたのか・・・未だに謎だ。
タイミング的なこともあろうが、どう考えてもあの姿勢は不自然だ。
まさか、誰かに見せたかったの?いやいや、そんな筈はない。
飲んだ後、男とセックスするために、入念にオマンコを拭いていたの?
ボクの謎は永遠に解決しないが、
知らない女の肛門様が突然ボクの前に現れたのは紛れもない事実である。
もし、あの恥ずかしい体勢でケツ毛ボーボーの自分の肛門が異性に見られると思えば、
・・・ボクは決して耐えられない。
(終わり)