サカイさんから投稿頂いた「逆夜這いされた旅館で…」。
離婚調停が終り、はれて独身に戻った私(47歳)は荒んだ心を癒すため、宛の無い一人旅に出た。
気楽な旅…ある有名観光地の近くに、ひなびた温泉が在ると聞いたので、立ち寄ってみる事に。
昔は活気が在ったであろう雰囲気がある。
ぶらぶら散策しながら歩いていると、向かいからいい女が歩いて来る。
すれ違い様にいい香りが鼻をくすぐった。
歩いていると波の音が聞こえて来る。
薄暗い小さなトンネルを抜けると、入り江が有り波風が抜けていた。
海を眺めながら時の経つのを忘れてしまう。
我にかえり、来た道を車に向かって歩き出す。
今夜の宿を見付けないとだなと考えながら歩いていると、小さな和風旅館が目に留まった。
空きが在るか聞いてみる為に立ち寄る。
「すいません、、、」
「はい。」
さっきの女性だ。
「部屋空いてますか?」
「お客さまですか?」
「空いてればお世話になりたいんですが。」
「どうぞ御上がり下さい。」
「今、車持って来ますので宜しくお願いします。」
「はい、お客さまお一人様でいらっしゃいますか?」
「はい、一人旅なんで。」
「かしこまりました。」
突然の来客に驚いたみたいだなと思いながら車を移動させた。
「お待ちしておりました。」
先程の女性と仲居さん2人が出迎えてくれた。
「此方へどうぞ。」
仲居さんに案内され部屋に通される。
お茶を用意しながら仲居さんが話し掛けて来た。
「お客さまは、お一人様なんですか?」
「ええ、きままに一人旅であちこちに。」
「今日は、お客さまの他は一組さまだけですので、ごゆっくりお過ごし下さい。」
仲居さんに心付けを渡し煙草を燻らせていた。
「失礼します。女将の昌子と申します。此方へ記入をお願い致します。」
「はい。女将さんだったんですか。お若いですね。若女将かと思いましたよ。」
「まぁ、お上手なお客さまです事。本日は来館ありがとう御座います。何なりとお申し付け下さい。御夕食は食事処で6時となりますので、それまで御寛ぎ下さい。」
「仲居さんに聞いたんですけど、私の他は一組みたいですから、のんびりさせて頂きますよ。」
物腰の柔らかい、いい女だなと思いながら煙草を燻らせていた。
温泉に入って来る時間はあるなと思い、浴衣に着替えて大浴場に行く。こじんまりとしている…
湯船に浸かっていると、露天風呂の文字が目に留まる。
行ってみるとやはり、、、小さめだった。
余り料理も期待出来ないなと思いながら風呂から出て部屋に戻る。
夕食の時間になり、食事処に行くと、もう一組も来ていた。
同世代か、ちょい若目の二人で、見るからに奥さん奥さんしている。
食事処の障子を開けると、囲炉裏端に女将がいる。
「ささ、此方へどうぞ。」
一つの囲炉裏を囲んで座らされた。
軽く会釈を交わして席に着くと、仲居さんが料理の説明をしてくれる。
炉端焼きなら、酒が必要じゃないかと思い、日本酒を注文しようと思っていると
「あの、お飲みになりませんか?」
二人組の一人が話し掛けて来た。
「飲みます?今、注文しようとしてたんで、頼みますから何が良いですか?」
「私達は余り飲めないんで、ビールかなって思ってたんですけど、何が合います?」
「炉端焼きなら日本酒をチビりチビりが美味しいですよ。好みはありますけど。」
「じゃあ私達も日本酒で。」
「仲居さん、お銚子三本お願いします。ぐい飲みで。」
「はい。畏まりました。」
「お一人なんですか?」
「気儘な一人旅をしてましてね。私、伊藤と申します。」
「私、三沢です。」「私、秋山です。」
「三沢さんと秋山さんはお二人で?美人さんが二人だと大変ですよ。」
「傷心旅行って言ったら伊藤さんが食い付いて来るかもしれない。アハハ」
「違うんですか?残念だな。」
「ママ友の会の視察なんですよ。」
「えっ?独身じゃ無いんですか?余計に残念だ。」
和やかに囲炉裏を囲んで談笑していると日本酒が来た。
酌をしてやり場を盛り上げながら楽しい時間を過ごす。
女将も同席しながら一緒に楽しそうに笑っている。
秋山さんが聞いて来た。
「伊藤さんは何故一人旅なんですか?」
「それはですね、秘密ですよん。なんて、気晴らしなんですよ。離婚問題も片付いたしね。」
「あら、ごめんなさい。余計な事聞いちゃって。」
「気にしないで下さい。ネタとして使いますから。三沢さんや秋山さんや女将を口説くのに利用しようかなと。」
みんなで爆笑のうちに食事が終わった。
部屋に戻ったのが8時。
仲居さんが布団を敷いて居たので
「何処か飲める所ありますか?」
「お部屋で飲んで頂しか。」
「そっか、一人で飲んでもつまらないし、仲居さん一緒飲んでくれます?」
「まだ仕事中ですよ。」
「仲居さんにも振られた。早く寝ろって事ですね。」
仲居さんも爆笑しながら部屋から出て行った。
やることが無い私は、露天風呂にでもと思い風呂に。
風呂の前で、ママ友の会の2人に会う。
「する事無くて風呂に来ましたよ。」
「私達もです。周りには何も無いみたいですね。」
「仲居さんに聞いたんですけど、無いらしいです。」
私は男湯に、二人は女湯に入った。浴室を通過して露天風呂に行き湯船に浸かっていると、女性の声が聞こえて来る。隣の露天風呂からか。
聞き耳を立てるが笑い声が
聞こえるだけだった。
隣には、裸の熟れきった女性が二人も居るのに、と思うと無性に人肌恋しくなり、勃起してしまう。
旅の恥はかき棄てだ、わざとらしく今、露天風呂に入って来たような感じで声を出してやる。
「ああーいい湯だ、しかしいい女だだよなぁー、むしゃぶりつきたくなったよなぁー。明日は風俗にでも行って、抜かなきゃ駄目だな。立っちまったよ。」
喰い着いて来ないかな?
反応はない。
静かに聞き耳を立てているのかな?馬鹿にしてるのかな?等と想像しながら、
「あの女性なら、一晩中抱きてぇーよなぁー、溜まってるから何回でも出来そうだし、あぁー出よ。」
そう吐き捨て露天風呂を後にする。
悶々とさせてやれれば良かった。
風呂を出て、部屋に戻る途中で仲居さんとすれ違う。
担当じゃない女性の方だ。
あえて思ったが、この旅館は女将といい、仲居さんといい、若めで色っぽい女性しか居ないなと。
部屋に戻り、布団に横たわっていると、
「失礼します。」
担当の仲居さんが来た。
「何ですか?」
「お客さま、もうお休みになられますか?」
「やる事無いんで、まだ9時を回ったばかりですけど寝ようかと。」
「作用ですか。先程、かぶんな心付けを頂いたので、お酒のお相手か、素人ですがマッサージでもと思いまして伺いました。仕事も上がりになりましたので。」
「じゃあ飲んでれば良かったなぁー。気になさらなくていいですよ。もう、飲む気分じゃ無いですし、明日もお忙しいでしょうから、帰ってお休みになって下さい。」
「明日のご予約は有りませんので、お客さまのように飛び込みの方が居なければ、、、開店休業ですわ。」
何故か食い下がり帰らない。
「そうなんですか?こじんまりとした、いい旅館なのに」
「固定のお客さまが、いらっしゃらなければ、、、」
「どこも不況なんですね。じゃあ少し話し相手になってくれません?」
「はい、失礼します。」
部屋に上がり込み、私の顔の前に座った。
少し世間話をして、打ち解けた頃に、
「この旅館は女将始め、仲居さんも若くて綺麗な方ばかりですね。目移りして一人旅には目に毒ですよ。」
「ありがとうございます。皆住込ですのよ。仲居には私ともう一人だけですし、料理人は通いですから、殿方はお客さまだけになりますわ。」
等と内情を話し始めた。
一通り聞いて分かった。
「どうせ気儘な一人旅、仲居さんが観光案内してくれるなら、明日も泊まろうかな?」
「本当ですか?少々お待ち下さい。女将に聞いてみますので。」
受話器を取り内線を掛けている。
「今、女将が来ますので。」
そう言って受話器を置くと直ぐ、
「失礼します。」
女将が入って来た。
「お客さま、ありがとう御座います。」
「仲居さんの営業努力にやられました。ハハ、」
「忍さん、明日はお客さまをお願いね。」
「はい、女将さん、満足して頂けるようご案内させていただきますので。」
「お客さま、夕食のご用意は如何致しますか?」
「女将さん、私だけで用意して頂くのも悪いですから。もし、他に客が来なかったら、女将さんともう一人の方も一緒に外食しませんか?ご馳走しますんで。」
「まぁ、ありがとう御座います。でも旅館を離れる訳にはいきませんので。お気持ちだけ頂戴させて頂きます。」
「そうか、いつ予約入るか分かりませんもんね。忍さん、明日の夕食は囲炉裏でバーベキューにしましょうか?肉買って来て?」
「はい。それでしたら皆で頂けますもんね。いいお肉屋さん有るんで、ご案内させて頂きますね。」
「女将さん、それで決まりでいいですか?」
「お客さま。ありがとう御座います。」
「じゃあ、忍さん、何時に用意しとけばいい?」
「伊藤さま、朝食がお済みになりました頃に伺います。」
「分かりました。では9時頃迄に仕度しておきますね。」
暫し談笑して10時頃に2人で引き上げた…
しんとした部屋、一人になり寂しさを感じて来た。
灯りを消し、床に着いた。
1時間程、寝付けないでいると襖が少し開き、廊下の灯りが洩れて来た。
誰か来たのか?覗いているのか?寝た振りをしたまま様子を伺う。
ドアが閉まる音が聞こえ、襖が開いた。誰かいるのは分かるが暗くて分からない。
襖が閉まる音が聞こえ、足音が近付いて来た。
座った気配がある。
寝返りを打つ振りして布団をはぎ、薄目を開けて確認してみるが、暗くて分からない。
布団は掛けていない体勢になっていた。緊張が走る。
暫しそのままいると、股間を触る感触が伝わって来た。
布越しては在るが絶妙な触り方に勃起してしまう。
勃起したモノを擦っていた感触が無くなり、熱い息が伝わって来た。
トランクスに手が掛かり引き摺り下ろされて行く。
「はぁ~」
と吐息が聞こえた瞬間、舌の感触が伝わって来た。
誰かフェラしてる、、、
相手が気になるがフェラをされるのは久々で、暫しそのまま堪能する。
フェラが激しさを増して、吐息が荒くなって来た。
そっと、気付かれないように身体を起こし、尻を撫でてやった。
ハッとしたのか、一瞬動きが止まったがフェラを再開して言葉を発しない。
ならばと浴衣の裾を手繰るように捲りあげてやる。
うっすらと白く浮かび上がる尻、下着はなかった。
女将でもない、仲居でもないなと思ったが欲望には叶わない。
白く浮かび上がった尻を撫で回しながら、割れ目の方に手を持って行くと、洪水に。
指を2本、割れ目の中に差し入れてやる…
「あっ、、、」
一言喘いで激しいフェラを続けてくる。
2本の指でかき混ぜるようにしてやると、、、
言葉に成らない喘ぎ声を発しながら、抱き付き、唇を奪って来た。
器用に腰を浮かせ、ペニスを割れ目の中に吸い込んだ。
「秋山さん、、、」
「今だけ、ねっ、今だけ、」
激しく腰をくねらせてペニスを絞めながら刺激してくる。
やがて起き上がり、腰をグリグリ押し付けながらクリトリスを弄り始める、、、
激しく腰を上下させながら、大きな吐息と共にしなだれ掛かって来た。
「伊藤さん、お強いんですね私だけ逝ってしまいました。」
「秋山さん、、、気持ちいいんで堪能してました。」
「伊藤さん、今だけ、女に戻してくれませんか?」
「秋山さん、、、今だけなんて、、、魅力的な女性ですよ。秋山さん、、、」
体勢を入れ替え、腰を動かし始める、、、
呼応するかの様に動く腰、、
乱れまくる人妻の身体を堪能してやる、、、
「秋山さん、、、逝きそうです、、、何処に、出しますか?、、、」
なかなか返事がない、、、
我慢の限界に達してしまった私は、、、
「我慢出来ない、、、このまま逝きますよ、くっ、、、」
中に吐き出した。。。
ティッシュを取ろうとして抜こうとすると、両足を絡めて腰を固定される。
「もう少しこのままで、、」
彼女の中でビクビクしてよ余韻を楽しんでいる。
「旅の秘密。伊藤さんが相手なら不倫でもいいかもふふふ、連絡してね。」
余韻を充分楽しんだ彼女は携帯の番号とアドレスを書いた紙を残して部屋から出て行った。
得した気分でメモを財布にしまい、浴衣だけ直して床に着いた。心地好い疲労感に直ぐ寝入ったようだ。
電気が走るような快感に眼が覚めた。
灯りがついている。
虚ろな感じで、辺りを見回すと三沢さんがペニスを口に含んでいた。
「三沢さん、、、気持ちいいんですけど、、、」
「眼が覚めたら夜中で、悶々として寝付けなくなっちゃって、、、伊藤さん、相手してくださらない、、、」
「三沢さんもですか、、、」
「えっ?、、、」
「秋山さんもさっき、、、」
「秋山さんがね、、、伊藤さんがお風呂で言った言葉に反応したのかも、、、彼女とはどんな風に?」
「風呂で?ああ、2人が露天風呂に居るの分かってたから言ったんですよ。秋山さんとは普通に、、、女性上位から正上位ですよ。中出ししちゃいましたけどね。」
「えっ?中出し?」
「えぇ、腰を固定されてしまったんで、、、連絡先くれました。ほら、、、」
財布からメモを出して見せてやる。
「伊藤さん、、、節だらな女とは思わないでね。聞いてたら余計に我慢出来なくなっただけよ。」
言うと同時に抱き付いて唇を奪って来た。
舌を絡ませて激しく求める。
起き上がり、方膝を立たせて割れ目にペニスを擦り付け、ヌルリと迎え入れた、、、
快楽に飢えた、人妻の欲望を眺めながら時を待つ。
吐息か喘ぎ声に変わり、次第に大きく、激しくなっていった、、、
腰の動きも激しさを増し、奥深く差し込まれた瞬間に絶叫し逝った、、、
私は身体を起こし、彼女を押し倒した、、、
逝って痙攣しているのもお構い無く腰を激しく振ってやった、、、
絶叫を発しながらまた逝く。
彼女に覆い被さり唇を重ねながら呟く、、、
「秋山さんより凄いね、、、体位は何が好き?」
「後ろから、、、」
「分かった、、、後ろから突きながら、秋山さんと同じように中出ししてあげるよ。」
そう言うと、彼女の片足を持ち上げ、身体を入れ替えるように後ろ手に回って突いてやる、、、
腰を固定して激しく、時にやさしく、乳首を弄りながら三沢さんの身体を堪能して奥に突き入れた瞬間に発射してやった。
逝ってからも抜き取らず、腰をゆっくり動かし続けながら全身を撫で回してやる。
「伊藤さん、、、私に連絡頂戴ね、、、もっと伊藤さんの事、知りたいから。」
携帯の番号とアドレスを書いた紙を残して部屋から出て行く。
時計を見ると3時…
美味しい思いをしたな…と思いながら灯りを消し目を閉じた…
7時になりモーニングコールで目を覚ます。
着替えて食事処に行くと2人が居た。
「昨日はどうも…」
「お早うございます。」
一緒の席に着く。
「2人ともどうでした?隣の県ですから本当に連絡しちゃいますよ。」
真っ赤になった2人が
「良かったです。きっと連絡下さいね。待ってます。」
セフレ2人確保と内心笑っていた。女将が来て、
「ごゆっくりして頂けましたでしょうか?まだ是非お越し下さい。」と2人に言う。
「素敵な夜を過ごさせて頂きました。伊藤さんにもお会い出来ましたし。また寄せて頂きます。」
「ありがとうございます。伊藤様、本日は夕食の手配は致しませんので宜しくお願い致します。後程係りの者がお迎えに上がります。ではごゆるりと。」
「連泊するんですか?」
「仲居さんが観光案内してくれる事になったんでね。気儘な一人旅ですんで予定も無いし、いいかなと」
「夜が寂しくてよ…うふふ」
秋山さんがイタズラっぽく言う。
「2人を思い出しながら自家発電しますよ…ははは」
朝食が終り部屋に戻ると忍さんが布団を上げ待機していた。
「ごめんなさい。待ちましたか?」
「まだ、お約束のお時間になってませんわ。私の方がウキウキしちゃって早く仕度し過ぎてしまいましたの。」
「ウキウキしてるのは私も同じですよ。忍さんみたいに若くて綺麗な方とデート出来るんですからね。」
「伊藤さまはお上手ですね。その気になってしまいますわよ?」
「車がいいですか?歩きがいいですか?」
「車の方が宜しいかもしれません。」
「ちょっと約束の時間より早いですけど出掛けましょ。」
「はい。」
私服の忍さんは、和服でいる時より若くて綺麗だった。
助手席に乗る忍さんが可愛く見える。
色々質問され答えながら車を走らせていると、、、
「伊藤さま、昨晩は激しかったみたいですね。」
「えっ?」
「秋山さまの次は三沢さまとお二人をお相手して…」
「えっ?何で?知ってるの?」
「館内の防犯カメラに、ハッキリとお二人が、伊藤さまのお部屋に入られたのを…」
「参ったな…男なら来るものは拒まずですから。気まずいねどうも…」
「伊藤さま…来るものは拒まずと仰いましたよね?」
「言いましたけど…」
「私でも…ですか?」
「えっ?忍さんですか?」
「はぃ…」
「忍さんが気に入ったからこうして連泊にしたんですよ。昨日から何度も誘ったじゃないですか…」
「そうかなと思ってたんですけど、旅館では決まりがあるんで…」
「何ですか?」
「伊藤さまが、旅館での決まりを守って頂けるとお約束して頂けるなら…」
「約束しちゃうよ…何?」
「女将さん、私、楓さんの3人の…お相手をして頂けるなら…」
「えっ?4P?」
「いえ…今日から1日1人ずつ3泊して頂けるなら…昼間の私を伊藤さまの自由に…」
「3泊しちゃうよ。忍さんの為に。」
「本当に?」
「勿論!他のお客さんは平気なの?」
「予約が入るか分からないので…でも6部屋しかない旅館ですから、入ったとしても少しお時間頂ければ…」
「忍さんが部屋に居てくれたら充分。少し位仕事してくれたって構わないよ。」
「女将さんに話しますね。」
携帯を取り出して連絡を入れ了解を取る。
「そんな風に客探しって辛くない?」
「伊藤さま…誰彼構わず声は掛けません…3人の意見があった方だけにという約束なんで初めてです。」
「そうなんだ…」
「経営も厳しいみたいで、女将さんから相談されて大分経つんですけどね…お手当ても遅れがちなんで…」
「忍さんなら引く手あまたでしょ…」
「そんな事は無いですよ…3人共、結婚に失敗してますから…」
「私も仲間だ…容姿に惚れても身体の相性が合わなきゃ駄目なもんだからね…」
「結婚はもうこりごり…でもねやっぱり身体は寂しいんですよね…」
「今日から三泊四日の間は忍さんは私の奥さんだな…ははは…」
「じゃあ2人の時は旦那さまって呼んで良いですか?」
「勿論!私も、忍って呼んでいい?」
「はい…だ…ん…な…さま…うふふ…」
楽しい会話をしながら開けた街に出た。
馴染みのある名前を見付けたので立ち寄る事に。
店内に入ると忍の瞳が輝く。
「私がコーディネートしてあげる…嫌?」
「えっ?」
「忍に似合いそうな服を選ぶから、着てくれないかな?」
「いいの?…」
センスの良さそうな店員を呼び寄せ、幾つか注文をつけて候補になる服を、持ってこさせる。忍に試着させて3着を購入し別の店に移動。
前の店で、買った服に合う靴を選び3点を購入。
忍の手を取り車に戻る。
「バックとアクセサリーは何処が好き?」
「もう充分ですよ…」
「3日間、新鮮な気持ちで過ごそうよ…嫌?」
潤んだ瞳で見つめながら…
「なんで…なんでこんなに優しく出来るの…仲居の私に…訳有りなのに…」
「一期一会…たまに俺の事を思い出して笑って欲しいからかな…馬鹿な奴がくれたんだってさ…」
「伊藤さん…ずるい…忘れられなくなる…」
「忍さんに覚えてて貰えるなら幸せだよ…同じ時代に生きた証しになるんだから…」
そんな会話をして車を走らせていると、某デパートを見付けて車を停めた。
遠慮する、忍の手を引き、店内に入り私のお気に入りのブランドを探す…
見付けた…店内に入り、チーフを呼び商品指定して持って来るように指示する…
奥からチーフが持って来た2点を購入…忍の顔を見ると、見つめ返して来た…
店員に見送られながら店を後にし、アクセサリーショップに入る…
お気に入りのブランドがあったので出して貰う…
他にも何点か出して貰い、忍が気に入っていた商品を3点購入して車に乗った…
「明日、明後日のデートで着てね…気に入って貰えてるなら嬉しいけど…気に入らないなら棄てて構わないからさ」
「凄く嬉しい…気に入ってます…男の人に服を選んで貰うなんて…初めて…棄てるなんてあり得ません…」
「忍さんを自分色に染めたかったのさ…心を染めたいけど時間が足りないから…せめて外見だけでもって…迷惑だろうけど…」
「迷惑だなんて…染まってみたいなぁ…」
「染めてやりたいなぁ…何か食べない?お腹空いたでしょ?…」
「近くに、美味しいお蕎麦を食べさせてくれる所が有りますけど…」
「案内して…」
連れていかれた蕎麦屋で食事をした後…
「何処か行きたい所…有りますか?…」
「んっ?忍と一緒ならどこでも行きたいよ…」
「見たい映画が有るんですけど…一緒に見てくれますか?…」
「いいよ…街に戻って映画館でいいのかな?…」
「もう上映されてないんで…DVD…2人で見たいな…」
「忍の部屋?…」
「それでもいいけど…邪魔が入るから…」
「分かった…」
街中に戻りラブホテルに入った…手を繋ぎ恋人の様に…
部屋に入ると
「ラブホテルなんて何年振りだろぅ…入る時、凄いドキドキしちゃった…」
「俺なんか昨日からドキドキしてたよ…忍とのデートだって…」
「じゃあ何で?2人とエッチしたの?…」
「据え膳喰わぬは男の恥…女性に恥をかかせる分けにはいかないでしょ…来るものは拒まず…惚れるのは一人だけってね…」
「あぁ~あ…何か嫌だなぁ~誰とでもエッチしちゃうのにさ…ずっと一緒に居たくなる…不思議な男性だなぁ~」
「もしかして惚れた?…」
「まぁ~だだよぉ~」
「やっと、素が出て来てくれたね…少し、安心感を持ってくれたみたいで、嬉しいよ」
「うふふ…私…幾つに見える?…」
「和服でいると30前半、私服だと30歳±1かな?…」
「凄い…丁度30歳…3年前に棄てられて…今の旅館に住み込んで3年…」
「忍…過去は関係ないんじゃない?誰しも様々な人生歩んで来たんだし…今を生きなきゃ…俺はこの一人旅で嫌な事は全てリセット…1から新しい恋を探すつもりでいたんだけどね…」
「私も新しい恋をしたいなぁ~」
「俺は見付けたよ…相手は気付いてるか、気付いてないか分からないけど…」
「私の事?…」
「それは内緒…恋は自ら楽しむもの…愛が2人で育むものだからね…」
「ずるぃ~…」
「どのDVD?…」
「タイタニック…ある?…」
「有るよ…セットするね…」
ソファーに並んで座り肩を抱きながら見ていた…
DVDが終り忍を見ると涙が溢れている…
「どうしたの?…」
「伊藤さん優しすぎる…黙って一緒に最後まで見てくれた…ホテルに居るのに…何もしないで見てくれた…」
「男って不思議な生き物なんだよ…一緒に居るだけで満足出来る相手だと…相手が求めるのを待ってしまう…そうじゃ無ければ獣に変わる…」
「私が満足出来る相手?…」
「容姿は満足以上…だから何もしないで居られたの…」
「ホントに?…」
「本当だよ…さぁ、肉を買って旅館に帰ろう…2人がお腹すいたって待ってるよ…」
ホテルを出て問屋に行く…
「すいません…これとこれとこれ…炉端焼きにしたいんで適当に4人前お願いします…あっ、この白モツも…後はこれとこれ…」
車に積み込み車を走らせると忍が…
「帰りたくない…な…」
「何で?…」
「帰ると約束が…伊藤さん…取られたくない…な…」
「俺が女将さんと話しするから…忍を下さいって…」
「えっ?…」
「んっ?…後三泊は約束通りするから、その間は…忍は俺の部屋に寝かせますって…」
「なんだ…」
「その後…チェックアウトの時に忍は連れて帰りますってね…」
「えっ?ホントに?…言うの?…」
「嫌なら言わない…」
「ホントにいいの?…」
「籍を、入れる入れないは別として、連れて帰りたいと思ってるよ…」
「連れてって…欲しい…」
旅館に着くと2人が出迎えてくれた…
「伊藤様…本当にありがとう御座います。何と御礼を申し上げたら良いか。」
「女将さん、約束は守って後三泊はします。忍は今を持って仲居を辞めさせます。今からは私の同伴者ですので。」
「えっ?伊藤様?忍さんをですか?」
「ええ、一緒に連れて帰りますので。今まで忍がお世話になりまして、ありがとうございました。」
「忍さん…伊藤様の仰ってる事…本当に?…」
「女将さん…お世話になりました。忍は旦那さまに着いて参ります。」
呆気に取られる2人…
食事の用意をするために厨房を借りて支度に入る私。
持って行く荷物を纏めに、住み込んで居た部屋に行く忍。
食事の下準備ができ、囲炉裏に火をおこす…
持って行く衣類だけを纏めた忍が戻って来た。
肉を囲炉裏で焼き始め、忍に2人を呼びに行かせる。
戻って来た。
囲炉裏を囲み席に着いた忍に女将が…
「忍さん…いい方が見付かったみたいね…晴々とした女の顔になってるわ…おめでとうね…貴女が居なくなるのは痛手だけど、幸せにね…」
楓が…
「先を越されちゃった…幸せつかみ取りなよ…」
忍が応える…
「今日1日一緒に過ごして、心の優しさ…大きさ…一瞬で惹かれちゃった…過去は関係ない…今を大切にしたいって思えた男性だったの…ありがとう…旦那さまに着いていきます…」
「さぁ、焼けたよ…楽しく食べよう…」
「忍さんの何処に惹かれたんですか?…参考に聞かせて下さい…」
楓が聞いて来た…
「んん…と…3人に出迎えられた時、女将始め若い仲居さん2人だなって思ったのね…んで自分の中で、色っぽさなら女将…若さなら楓さん…容姿なら忍が1番だったの…んで、夜、旅館の為に健気に営業する姿にドキッっとして、今日1日、一緒に過ごしててかな…抱きたい順位は、女将…楓さん…忍…忍は一緒に居るだけで満足できちゃうからさ…」
女将が
「ごちそうさま…独身には熱すぎる言葉ですわよ…忍さん…伊藤さまを今晩貸して下さらない?…」
「女将さん…嫌です…貸しません…」
「忍さん…私なら貸してくれます?…」
「楓さんまで…誰にも貸しません…」
「俺…貸し出されてもいいんだけど…忍の許可が必要ですよ…」
楽しい酒宴は遅くまで続いた…
忍と部屋に戻り、布団を敷いてくれる…
「横になって…疲れたでしょ…」
浴衣に着替えて横になる…
忍は前室で浴衣に着替えて来た…
「わざわざ前室で着替えなくても…忍の着替え見たかったのに…」
「恥ずかしいから…駄目…」
頭を膝の上に乗せ、私を見おろしている…
「こうしてるのが夢みたい…昨日会ったばかりなのに…」
「恋に堕ちるのは一瞬…時間は関係ない…よ…これから愛を育んで生きていけばいい…違うかい?…」
「違わない…だから…今が幸せなの…こうして居られるから…」
「忍…キスして…」
「はい…旦那さま…」
熱い口付けを交わす2人…
時が止まったように…
「忍…一緒に風呂に行こうか…」
「はい…」
手を繋ぎ大浴場に向かう…
「後でね…」
「はい…後で…」
露天風呂に入り空を眺める…
昨日とは違って見えた…
風呂から上がり部屋に戻る途中で女将と会う…
「忍さんが寝たら、私の部屋に来て下さいね…」
そう言って、すれ違って行った…
部屋に戻り、布団に横になって忍の帰りを待つ…
いつしか眠りに落ちてしまったようだ…
「旦那さま…」
忍の声で目覚める…
「忍…おいで…寝よう…」
「はい…」
灯りを消し布団に入った来た…
湯上がりのいい香りを吸い込みながら、腕枕をしてやる…
安堵の笑みを浮かべながら、胸に顔を乗せて瞳を閉じた…
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コメント一覧 (2件)
えっと。。肝心なところで終わってるんですが。。。(笑)
折角独身に戻ったのにてか離婚の原因はもしかして
浮気バレてやろ❗