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セックスが生んだ青春…女の先輩と…

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高一の今ぐらいの時期か、もう少し後だったかよく覚えてないが、 当時もいきなり寒くなって、今と同じように鼻声で学校から帰るときの話し。 昔と今が同じ状況なので、ちょっと懐かしくなって書いてみようかと思う。 クラスの役員(文化委員)だった俺は、その日文化祭のことで放課後に会議があったので、 ルーム長(因みに男)と一緒にミーティングルームで、各クラスの代表と話し合い(ってゆーか伝達事項?)をした。 

正直言って超つまらんかったよ。生徒会長はシャバ僧だし、他の役員もみんなそんな感じ。 しかし、係りのため俺は絶対に出席しなきゃいけなかったし、なにより自分のバンドが出演(審査によって選考) できるかどうかの瀬戸際にいたからね。まぁ〜結果的には出演できたけど。 まっそんな話はどうでもいいんだけど。 当時は今と違って、土曜日も学校があった。会議は土曜の午後にやってたんだよね。 その超つまらん会議は、延々と続くのかと思うぐらいの長丁場だったよ。 去年の反省から始まり、各クラスの催しの希望、その準備期間はこれぐらいとか、あまり遅くまで作業をしないだとか。 あのねっ!?もう小学生じゃないんだからその辺は自主性に任せるでいいんじゃね? って言いたかったけど、そんなこと今年初めて文化祭に参加する一年坊が言えるわけがない。 仕方ないので途中からzzzましたね。 

夢心地の中誰かが俺の体を揺さぶるんだよね。んだよっ!?って感じで超不機嫌に目を覚ますと そこには可愛い副生徒会長がいるわけもなく、天パの我がクラスの委員長が睨んでました。 周りを見回すと、会長を始め皆様の冷た〜い視線が。。。 俺はその場を取り繕うべく、意味もなく軽く会釈をした。 どうやら会議は終わりのようだ。最後の締めの段階で俺は起こされたらしい。 っておいっ!外真っ暗じゃねぇ〜かよ!しかも俺、顔の寝跡ついてんじゃなぇ〜かよっ! お前らいったい何時間話し合いしてたんだよ?って突っ込みたくなったけど、 「お前こそ何時間寝てたんだよ!?」って返されると思って無言でした。 どんな話し合いしたのかなんて全く興味ないし、天パの委員長が聞いてるからいいだろって感じで部屋をあとにした。 

田舎にある学校で、駅から学校までは徒歩で15〜20分ぐらいかかる。 また、都会と違って電車の本数がかな〜り少ない。この時間帯は1時間に一本しかない上に更に、俺の乗り降りする駅は単線。 30分後に電車があるが、その電車は俺の降りる駅の2個手前までしかいかない。 その駅で降りても1人じゃすることないし、俺は更に30分後の電車に乗ろしか選択肢はない。 普通駅前って言うと、何かしらあって(本屋とか)時間をつぶすことができるけど、 先にも言ったけどなにせ田舎。駅前にあるのはパチンコ屋と床屋、それに食堂ぐらいしかない。 ぶらぶら歩いてもしょうがないので俺はホームのベンチに座って待つことにした。 15分ぐらいたったかな?なにやら改札口で声がしてきた。 

俺は「もしかして、知ってる奴がきたのか?」って感じで、退屈で死にそうな現状が打破できると思って 期待を込めて、改札口を凝視した。しかし、現れたのは全く知らない人達だった。しかも女。 ガッカリしながら腕を組み、寝の体制へと入った(まだ寝るんかいっ!?って感じ?)。 改札を抜け、階段を渡りながらその女(先輩2人)が近づいてくるにつれ、声もよく聞こえだした。 何度か見たことのある先輩だったが、名前などは知らない。 続きは明日書きます。 2人の先輩はホームへの階段を下りながら話しをしていたが 俺に気づいたのか少し声のトーンを落として話しを続けていた。 少し離れたベンチに座った二人の先輩。 一人は色が白くて美人系(薄幸の美人とはまさにこの人に為にある言葉だと思った)。 もう一人はちょっと地黒な先輩。こっちは目が大きく安達裕美に似ている。 

ベンチに座っているのも飽きたので、俺はタバコを吸うために階段の裏側に移動した。 普段は帰り道の途中の原っぱで吸うんだけど、今日は仲間もいないし寄り道しないで駅へときた。 ホームで吸うのはこれで2度目。しかし緊張する。いくら死角になるとは言えちょっとドキドキしていたが どうしても我慢できなかったことと、二人の先輩から遠ざかりたかったので覚悟を決めスモーク。 一本目を吸い終わり、ぼーっとすること10分。 新しいタバコに火を点け2,3回吸ってたな? 「こらっ!」背後から突然声をかけられた。 超びっくりしたよ!心の臓が止まるかと思った! 人間本当に恐ろしい目にあった時って動けないもんだよ。 本当は走って逃げたかったんだけど、体が全く動かなかった。 あぁ〜停学だぁ〜(二度目の)と心臓をバックンボックン言わせながら尚もフリーズ状態な俺。 

「ちょっとぉ〜?なんでなんの反応もないのぉ〜?つまんないの」 とちょっとすねた感じの女の人の声が。学校の先生?それともおせっかいな近所の人? 少し落ち着きを取り戻した俺は、顔さえ見られてなければ逃げることも可能とまだ振り向かずにいた。 以前、一回逃げことがあったから。 「ねぇ〜ねぇ〜?君、聞こえてる?君うちの学校の1年の子だよね?」 うちの学校の子?もしかしてさっきの先輩? 「う”えっ?」 のどがカラカラでうまくしゃべれなくちょっと裏声で振り向きもせずに返事をしてしまった。 「あははぁ〜。声裏返ってるよ〜。なんかおかしんだけど」 「・・・(照れ)」 俺の後ろのあった気配が横へ移動したかと思うと、目の前に見慣れたスカートが。 あぁ〜よかったぁ〜先生じゃないよぉ〜。 そう思った俺はそろそろと立ち上がりそのスカートの主の顔を見た。 やっぱりさっきの先輩だ。しかも安達裕美の方。 今後、こっちの先輩は裕美、色白美人は由香って名前にします。もちろん仮名。 なんでそうしたのか分からないが俺は軽く会釈をした(やっぱ先輩だから?)。 

「ねぇ〜君?同じ学校だよね?」裕美が聞いた。 「あっはい・・・」 「ここで吸ってると危ないよぉ?」 「あっはい・・・」って俺そんな返事ばっかだよ。 「ねぇ君、まだタバコ持ってる?」 「・・・?」なんでそんな質問するのか相手の意図がよく分からなくて俺は無言。 「持ってたら二本欲しいんだけど?」 二本?えっ!?なに、もしかしてこの先輩達も吸うの? いや、この地黒の先輩は吸っててもおかしくはないが、薄幸の美人の先輩も吸うの!? えっ!?マジで!?なんかイメージ崩れるんですけど? と勝手に妄想を膨らませてた俺はちょっとガッカリしながら、ポケットに入っている タバコの箱を取り出し、中を確認した。まだ、7,8本あるな。 「あっはい、まだあるんでいいですよ」 そういいながらタバコを箱を差し出し、少し揺らしてタバコを箱から飛び出させた。

「ごめんね、ありがとう」そういいながら、裕美はタバコを二本取り出した。 この先輩達はどこで吸うのかな〜って考えていると、その場で火をつけ吸い始めた。 どうしていいのかわからない俺は、その場にアホみたいにぼーっと立っていた。 そうすると裕美が言った。 「ちょっと君、なんで立ってるの?目立つからしゃがんでよ」 「あっはい・・・」 相変わらずな返事をしながら俺はその場にしゃがんだ。 何をしていいのか分からない俺は、周りをきょろきょろ見回すことしかできなかった。 「ねぇ〜今日はなんでこんなに遅いの?」裕美が突然聞いてきた。 「あっいや〜あの〜、文化祭の役員会があって・・・」 「あっそうなんだ?君役員なの?」 「あっはい」 「ふぅ〜ん、今日は一人で寂しいね?」 「えっ?」一人って?この先輩俺のこと知ってるの? 「だって、君たちいっつも大勢でつるんでるじゃん?」 「先輩、俺たちのこと知ってるんですか?」 「知ってるも何も、あんな大勢で行動してたら誰でも知ってるって!」 「あっ、はぁ〜」俺の返事にもちょっと変化が出てきた、一字だけどね。。。 

「はっきり言って君たちちょっと怖いよ。」 自分たちでは意識してなかったけど、そう言われればそうだよな。 常時10人ぐらいで登下校してた。周りから見れば確かに威圧感があるよな。 一年の中では俺たちのグループが、一番目立ってたし、勢力的にも一番大きかったし。 後に、2年生グループにしめられた。反撃がないと思って2年には好き勝手やられたよ) ここまでの会話はすべて俺と裕美の会話である。 由香はその間、一切会話に参加してこない。 あぁ〜なんて奥ゆかしいんだろ。ますますポイントアップですよ。 そんな話しをしているうちに、タバコを吸い終わった。 どうせ暇だし、もう少し話したいと思っていたがどう会話を切り出せばいいのか分からない。 どうしよう?あせりまくる俺の心情を察してるのか、先輩達もその場から動かない。

「えっ?俺たち怖いっすか?」 「十分怖いよぉ〜。ねぇ〜由香?」 「そうね」由香さんの声初めて聞きましたぁ〜。顔に似合わずハスキーです。 正直いって超ど真ん中です。顔、スタイルが好みなうえ声までも超好み。 俺ハスキーな声、超大好きなんですよ。あぁ〜由香さん結婚してください。 ってこれでもまだ言い足りないぐらいの衝撃が走った。 実際、この声聞いたとき背筋がぞくぞくしてちょっと小刻みに震えたもん。 「そんなんじゃ、女の子も寄ってこないよ?」 「そうじゃなくても寄ってこないっすよ」俺は裕美の返事にちょっとすねたように返事をした。 「あれ?君、彼女いないの?」 「いまいっすよ。少し前に振られました・・・」振られたときは号泣したねぇ〜。 「あはは。そうなんだ?可哀想にねぇ〜」ってちっともそう思ってない口調で裕美が言った。

「いや、先輩笑い事じゃないっすよ。俺ホント超悲しかったんすよ」 そういいながら俺は、タバコを取り出した。自分ひとりで吸うわけにもいかないので 俺は箱を先輩方の方に差し出した。 「えっ?いいの?なんか悪いね」そういいながら裕美がタバコを1本取り出した。 「ありがとう」ちょっと笑いながら由香さんもタバコを取った。 由香さん超かわえぇ〜!調子に乗った俺は火をつけようとライターを差し出した。 裕美は「おっ!サンキュー」って感じで火をつけたが、由香さんは 「自分のがあるから」って自分のライターで火をつけた。がっくりですよ・・・ 「なんで振られちゃったの?エッチなことでもしようとしたの?」 少し慣れたきたのか、くだけた質問を浴びせる裕美。 「ちっ違いますよ!そんなんじゃないっすよ!」 「分かった、分かった。そんなにムキになることないじゃん。かえって怪しいぞ?」 「先輩、ホント勘弁してくださいよ。そんなんじゃないでっすよ」 「じゃなんでよ?」 「いや・・・ちょっと・・・」かっこ悪くて理由はいいたくなかった俺は言いよどんだ。

「言えないってことは、やっぱそうなんじゃないの?」 「いや、ホントそれは違いますよ」ちっ、やけにしつこいな。 「じゃ、いっちゃいな」 「いや、先輩、その『じゃ』ってのが意味わからないんすけど」 「あはは〜。そんなの気にしない気にしない」 「ちょっと、裕美もう止めなさいよ?後輩君困ってるじゃない。ごめんね?」 由香さんがこっちを見ながら言った。 キャッホー。ぜんぜん迷惑じゃないっすよ。由香さんが知りたいならなんでも答えますよ。 と心の中でつぶやく俺。 「由香ってばお気に入りには甘いよねぇ〜?」裕美は由香の方を意味ありげに見た。 なぬっ!?お気に入り? 1000km離れた場所での会話でも聞き取れるよう俺は耳に全神経を集中させた。 「ちょっと〜裕美〜?後輩君本気にしちゃうじゃんねぇ〜?」 がっくり・・・耳に集中していた神経はちりぢりになり、元の場所に一目散に戻っていった。 やっぱそうだよね、人生そんなに甘くないよね。。。 

裕美は由香さんに向かってなにか言いたそうであったが、由香さんの目をみてそれ以上は何も言わなかった。 少し場がしらけた。一気にテンションが下がった気がした。 ほんの少し間を置き、裕美が言った。 「ところで君、名前なんていうの?」 「あっ、○○っす」 「いや、苗字だけじゃなくてフルネームで」 「○○ヒロユキ」 「だからヒロって呼ばれてるんだ?」 「えっ!?なんで知ってるんすか?」 「みんなでいつもバカ騒ぎしてるじゃん?それぐらい耳に入ってくるよ。 ようやく君・・・じゃなくて、ヒロ君の名前が分かったよ」 ヒロ君て呼ばれてドキッとした。女性に名前で呼ばれることなんて、彼女以外にいなかったから。 しかも同じ学校とは言え、今日始めて言葉を交わした先輩にそう呼ばれていい意味でショックを受けたよ。 かんか新鮮な感じがして、少しくすぐったかった。

「ちょっと、君、じゃなくてヒロ君待ってて?ねぇ由香?」 裕美は由香さんに声をかけ、俺から少し離れたところに移動してなにやら手帳を見ながら話しをしている。 そのうち由香さんが改札を抜け、外へといってしまった。 あぁ〜由香さんいずこへ?ちょっとがっかりしながら俺は裕美に聞いた。 「どこいったんですか?」 「ちょっと電話しにね」 「あっそうっすか」ほっと胸をなでおろす。 「なに、帰ったかと思った?」この女は読心術を心得ているエスパーか? 「いえ、別に」 「正直言えよこのぉ〜。」軽く肘鉄をしてくる裕美。 「イタっ。なにすんですか?」大して痛くもないのに条件反射。 「だから正直言えよってこと。由香のこといいと思ってるんだろ?」 「いや、別・・・に・・・」じどろもどろになる俺。白状してるも同じジャン。 あたふたしながら、もしかしてこの先輩が恋のエンジェルになって橋渡ししてくれるの? って考えがちらっと頭をよぎった。もう一突っ込みしてこい。その時に俺の胸の内を言おう。 そう思って裕美の次の言葉と待っていた。 

鼻息を荒くして待っていると由香さんが改札を抜けてきた。一気にクールダウン。 「どうだった?」裕美が由香さんに聞いた。 「うん、大丈夫だったよ」 一人意味が分からない俺は聞いた。 「えっ?なにが大丈夫だったんですか?」 「由香、今日バイトがあったんだよ。それを変わってもらうのが」 「あっそうなんすか。何か用事でもあるんすか?」 「う〜ん、まぁ〜用事というかね」 まっ別に俺には関係ないからどうでもいいだけどね。 そう思ってそろそろベンチに戻ろうと、立ち上がると裕美が言ってきた。 「ヒロ君はこのあと用事あるの?」 「いや、別に。家に帰るだけですよ」 この時なんでこんな質問するんだろ?ってことになんの疑問を感じてない俺は即答した。 「ちょっと私たちに付き合って欲しいんだけど?いい?」 はっ!?付き合って欲しいってなに? 「えっ!?」 「えっ!?ってなによ?用事ないんでしょ?」 「いや、ないっすけど、付き合うってどこにですか?」 「いいからいいから、ちょっと一緒に来て欲しいの」 「えっ?いや、いいからじゃなくて、どこ行くんすか?」ちょっと不安になった俺は聞いた。

「変なとこに連れて行くんじゃないから安心してよ」 そんなこと言われても安心なんてできんよ。学校の先生に知らない人に付いて言っちゃだめって言われてるし。 少し言葉を変えて俺は言った。 「いや、お母さんに知らない人についていっちゃダメって言われてるんで」 ちょっとウケを狙って言ってみた。一瞬間をおき裕美が吹き出した。 「ぷっ!あははっは〜、君は面白いなぁ〜」 由香さんの方を見ると、由香さんもくすくすと笑っている。 あ〜ん由香さぁ〜ん、どこへでもついていきますよ〜。 予想以上のウケにちょっと照れちゃったよ。 笑いが少しおさまった裕美が言った。 「ホント、怪しいとこじゃないから安心してよ。可愛い後輩を騙すようなことはしないよ。私たちを信じてよ?」 あんた一人なら信じないが、由香さんもいることだしまっいっかと思って返事をした。

「ホント、やばくないすっよね?信じていいんですよね?」 「大丈夫、大丈夫。君は何を心配してるんだい?」 「いや、実はおっかない先輩の呼び出しじゃないかと・・・」 「君、発想が面白いね?そうだとしてもこんな手の込んだことする?」 「いや・・・どうでしょう?・・・」 「ちょっと〜、由香からもなにか言ってよ?さっきから私ばっかじゃん」 俺と裕美の視線が由香のほうに向いた。 「ホント心配することないよ。安心していいよ」 はぁ〜い、由香さんがそう言うので間違いないでしょ〜。 「あ、はぁ〜」思ってることと態度が裏腹な16歳の俺。 裕美が「なにその態度の違いはっ!?」って感じで俺の方を見た。 「すません」って意味を込めて俺は少し頭を下げた。 途中経過・・・(略) 

俺がいつも降りている駅より二つ手前の駅で3人は電車を降りた。 少しは拓けている駅前である。デパートが駅の東西にある。 (これで拓けてるって表現する自分の田舎根性がいやです。。。) 先輩達が先を歩き、遅れないようにその後を子犬のようにつけていく俺。 由香さんって細いよなぁ〜。後ろから視姦しながら思った。 裕美も細いほうだが、由香さんと並ぶとガタイがよく見える。 贅沢を言うと、由香さんもう少しお尻が大きいほうがいいかなと思った。 駅前のロータリーの中の一つの停留場の前で先輩方が止まった。 「このバスに乗るから」 「あっはい」 バスで移動?マジでどこ行くの? ちょっと30分ぐらい席を外します。 さすがにもう我慢できない。行き先が分からないといくら由香さんの言葉とはいえ不安。 

「先輩、マジでどこ行くんすか?やっぱ俺不安なんすけど?」 裕美は由香さんのほうをちらっと見た。てっきり裕美が答えると思っていたら由香さんが答えた。 「私んちだよ」 「?????」 はっ!?今なんて言った?私んち?あたしんちじゃなくて? ってそれは漫画だろ。しかも当時そんな漫画ないし。 なんで由香さんの家へ?ははぁ〜ん、ピーンときましたよ俺は。 ずばり着替えですな。これからどっかに行くのに制服じゃまずいと。 それで順番に着替えていくわけですな。ふむふむ。一人的外れな納得をする俺。 「家っすか?着替えか何かですか?」 「違うよ。まっそれもあるかな」由香さんが答えた。 それも?『も』ってなに?他にも目的があるから『も』だよな。 お頭の弱い俺でもその言葉の意味は分かった。 

そんな感じで10数分。 「次で降りるからね」バスは結構込んでる。お互いが引っ付きあってる中、裕美が言った。 他の乗客をかき分けるようにバスの降り口へと向かう3人。 いくらかと思い、ポッケを探りながら料金表示と整理券を見比べていると裕美が言った。 「いいよ、私たちが(乗車賃)出すから」 古い考え方の俺は、女性にお金を出してもらうことに抵抗があったので 「いや、自分で出しますからいっすよ」と言った。 「いいから、遠慮しないの」と言いつつ二人は、前へと進んでき俺の分の料金も投入した。 なんか納得できん。そう思っても今はどうすることもできない。 俺は整理券だけを投入口に投げ込んだ。 

「ふぅ〜」軽く息を吐く裕美。 俺は小銭を握り締めたまま、裕美の方へと近づき手を差し出した。 なに?って感じで裕美が俺の方を見た。 「バス代」ちょっとぶっきらぼうに俺は言った。 「だからいいって」 「いや、そういうわけにいかないっすから」 「無理に付き合ってもらってるんだもん、それぐらい私たちが出すよ」 「いや、でも、いくらそうでも女に金ださせるわけにいかないっすから」 「君は意外に硬いんだねぇ〜。真面目なの?んなわけないか。タバコとか吸ってるしね」 「真面目とかそういんうんじゃないっすよ。いくら先輩とはいえ女に金を出させるわけにいかないっすよ。 そんなことしてたらお父さんに怒られますから」じゃっかんウケ狙いで俺はいった。 

「きゃ〜あっはは〜!今度はお父さんなのっ!?一家総出ね。やっぱ君はおもろいよ」 えへへ、ちょっとうけた。 「そっかそっか。じゃ君がお父さんに怒られても困るから、バス代はもらっておくか」 裕美がすんなり折れてくれたので、場の雰囲気を乱すことなくその場はおさまった。 由香さんもさっきより笑ってくれてるし。 停留場(今もそう言うの?今はバスストップとかって言うのかな?)から由香さんの家までは 結構な距離があった。しかも由香さんちは高台にあったので坂道を登らなくてはいけなかった。 さっきと同じように子犬のように二人の後をついていく俺。 今度は裕美を視姦だ。裕美は足がきれい。細くもなく太くもなくちょうどいい太さ。 しかも少し地黒なので健康そうに見える。由香さんが色白なので余計そう見えた。 

今と違ってスカートが短くないので、膝から上は見えない。 しかも別に俺は足フェチじゃないのですぐに飽きた。 視姦も飽きた俺は周りの風景を見回しながら歩いていた。 周りを見回すと結構大きな家が多い、しかもみんな新しく見える。俺ち(社宅)とは大違いだ。 そんな感じで、自分の父親の改称のなさを悲観しつつ歩くこと数分。 やっと目的地の由香さん宅へと到着。 道路から10段ぐらいある階段を二人は上っていった。 真下にいるとスカートの中が見えるかも?と思ったがばれたら恥ずかしいので少し離れたところで ご主人様を待つハチ公のごとく待つ準備をする俺。 「ちょっと、なにしてるの?」裕美が言った。 

「えっ?なにって?先輩達着替えるんでしょ?」 「だからなに?」心外そうに裕美が言った。 「いや、だからここで待ってますよ」 「確かに着替えはするけど、どこにも行かないよ?」 はっ?ごめんなさい。お馬鹿な俺はあなたの言ってる意味がわかりましぇ〜ん。 「???」アホみたいにぼーっとしている俺に裕美が言った。 「だから今日は、由香んちで語るんだよ」 はっ!?由香さんちで語る?えっ!?なんか事情が飲み込めないんですけど。 語るってなんですか?なにを語るんですか?見ず知らずでもないが、今日始めて言葉を交わしたあなた達と。 「・・・」固まる俺に由香さんが言った。 「今日(も)、うち誰もいないんだよね。遠慮することないよ。あがってよ」 裕美が笑顔を振りまきながら手招きをする。 おい、おい大丈夫かよ?なんかおかしくないか?いくら同じ学校とは言え初対面の男を家に誘うか? 今ならキャッチセールスとかねずみ講って疑うだろうけど、昔はそんなのなかった。 いや、あったかもしれないが俺の住んでいる地方にはそんなのはなかった(はず)。 

ちょっと不安に思ったけど、バス代を払ってここまで来たんだし、女二人になら勝つ自信もあったので 俺は覚悟を決め階段を上っていった。ちらっと上を見ると裕美のスカートの中が見えた。 って言っても膝の少し上が見えただけだけどね。それでもちょっとドキッとしたね。 玄関を抜け(いい匂いがした)、二階にある由香さんの部屋へと。 ってゆーか由香さんちデカッ!玄関も普通の家の2倍ぐらいはあった。しかも吹き抜け。 俺の友達(っていってもお宅訪問したこのとなる友達)はみんな社宅だったし、持ち家の友達も一人か二人いたけど みんな普通の広さの玄関だったから、由香さんちの玄関の広さにはびっくりしたね。 二階へと行く階段も、一つ一つの階段の高さが低い。それだけに階段としての距離が結構長くゆったりとしている。 

階段を上りきると脇に大きな花柄の壷(花瓶かな?)があって、ドラマに出てくるハイソな家みたいだった。 ちらっと見る限り、二階には部屋が4室か5室ある模様。 一番奥から二番目が由香さんの部屋らしい。まず由香さんが入って電気のスイッチを入れた。 蛍光灯と裸電球しか知らなかった俺はまたもやカルチャーショックっす。 部屋の真ん中に馬鹿でかいシーリングライトがあって、部屋の四隅と真ん中に埋め込み式の電球(?)があった。 はい?ここって個人の家ですか?ってぐらいショックを受けたね。 それと一番目立つのはこれまた馬鹿でかいベッドっす。 今でこそ(ラブホで)見慣れたキングサイズのベッドがどかんと鎮座していますよ。 しかもすぐ寝れる様にちょっとまくられてます。 普通、人を部屋に招待するとき「ちょっと、ちらかってるから待っててね」ってはにかみながら言うジョノカがいて、 「別に気にするなよ」って強引に部屋に入ろうと男との間で萌え〜なドラマが繰り広げられるもんだが、 そのドラマは由香さんには当てはまらない。

だってぜんぜんきれいなんだもん。 きれいって言うか、生活感がない。そりゃ高校生の女のらしい部屋ですよ。 定番のぬいぐるみはあります。ベッドに2,3匹、部屋のコーナーのいすの上にも1,2匹います。 でもなんか違うんだよねぇ〜。どっかのモデルルームみたいな感じだね。 裕美は慣れたものでキングサイズのベッドへとダイブです。 それに続けと俺もダイブ。 なんてできるわけもなく、部屋の入り口でまたもやぼーっと。 「何してんのよ?座りなよ」自分ちでもないのに裕美が言った。 「あっ、はい」どこへ座っていいのか分からない俺は、入り口近くに座った。 「なんでそんな離れたとこに座ってるの?もっとこっちにおいでよ」 しつこいようだが、自分ちでもないくせに裕美が言った。 

立膝の体勢でじりじりと部屋の中央へと移動する俺。 その間由香さんはクローゼットを開け、お召し物を物色中。 その場の雰囲気に呑まれちょっと上品は言い回しをする俺。 自分の分と、裕美の分の着替えをもって由香さんは部屋を出て行った。 少しして裕美が「ちょっと待っててね」と言い、これまた部屋を出て行った。 よっしゃ〜!誰もいなくなったな!この部屋は俺の制圧下にある!俺がルールだ! はい、皆様お待ちかねのタンスめぐりのお時間がやってまいりました。用意はいいですか? 光の速さでクローゼット、タンスを手当たり次第に開ける。 俺には時間がない。メロスよりも時間がない。気ばっかりあせる。 焦っているせいか、タンスがうまく開かない。ガタガタ言うばっかり。 やばい、この音でばれる。落ち着こうとすると余計に焦る。 力任せに思いっきり引っ張る。引き出しが開いた瞬間、目に眩いばかりの光が差し込んできた。 

あぁ〜ついに由香さんの下着ご開帳で〜す。 ざっとみると白が多いです。ふむ、想像どうりだ。可憐な由香さんには白が似合う。 引き出しを全部引っ張りだし、奥を見るとなっなんとそこにはぁ〜〜〜!やっぱりきた〜〜〜! 夢のゴールドクロスです(黒だけど)。かぁ〜やっぱ由香さんももう高校生だ。 いつまでもブロンド(白)じゃないよな〜。 俺は手前にあったブロンズクロスを手に取り、そっと匂いが嗅いだ。 左手にブロンドクロス、右手はゴールドクロスを触りながら恍惚の時をすごす。 あぁ〜至福のときだ〜。俺はこの時の為に生まれてきたんだ。 幸せを噛みしめるように一層息を大きく吸い込む俺。 とここまでは脳内での行動です。 腰抜けな俺がそんなこと出来るわけもなく、俺は1mmも動くことなく二人が帰ってくるのを待った。 ガチャガチャ。 部屋の外からコップ同士がぶつかる音がしてきた。 

「おっまたせぇ〜」元気よく裕美が入ってきた。 うん?ちょっとまて貴方手に持ってるのはなんですか? 妙な雰囲気の中身が見えない瓶がありますね。馬鹿な俺でもそれぐらいの英語は読めます。 「NAPOLEON」と書いてナポレオンと読みます。はい、正解ですか?読み方あってますか? ってゆーかそれ酒じゃん?しかもブランデーじゃん?更に高級な酒じゃん? 「はっ!?先輩それ酒じゃないっすか?どうするんすか?」 「どうするって、どうすると思う?」裕美が言った。 「・・・もしかしてそれ呑むんですか・・・?」恐る恐る俺は聞いた。 「はい、正解〜」妙に明るいテンションで答える裕美。もう酔ってるのか? 正直に言います。俺、酒飲んだことありません。 ぜんぜん呑んだことないってわけじゃないんだけどね。 親父の飲んでるビールの泡をなめたりしたことはあるけど、本格的に呑んだことなんてなかったし。 今の高校生と違って当時酒呑むのって流行ってなかったんだよ。 

なんでって?みんな貧乏だったから。タバコ買うので精一杯だった。 この時俺、びびってたよ。だった未知なることへの挑戦でしょ? しかもあんま知らない人と。ちょっとやばいかなって思ったね。 「あの、先輩?」 「なに?」氷をグラスに入れながら裕美が返事をする。 「俺、酒飲んだことないんすよ」かっこつけてもしょうがないんで俺は正直に言った。 「えぇ〜っ!?ほんとに!?全然?」 「いや、一口ぐらいは飲んだことありますけど・・・」ちょっと強がって言ってみた。 「そっかそっか。何事も経験だよ経験」 いえ、経験するのはいいんですけど、なんで先輩達と呑まなきゃいけないんです? こうなった状況もイマイチよく分からんし。疑問に思った俺は聞いた。 「なんでこんなことになってるんですか?俺よく分からないんですけど?」 「ホント君は考えが硬いなぁ〜。君はなにか理由がないとなんも出来んのか?」 「・・・いえ、そういうわけじゃないっすけど・・・」 ってゆーかマジ、裕美もう出来上がってるのか?妙にテンションが高いんですけど? 

「じゃいいじゃないか。今日は呑んで語ろう!」 相変わらず『じゃ』ってのがよく分からないし、なにを語るのかもよく分からない。 メダパニってる俺をよそに裕美は水割りを作っている。 由香さんはというとぬいぐるみを抱きながら、俺の方をみてにっこり微笑みなにやら頷いている。 「?」その微笑みの意味が分からない俺の手に、裕美がグラスを押し付けてきた。 「じゃみんなで乾杯しますか?なにに乾杯する?」俺を見ながら裕美が言った。 えっ!?俺に聞いてるの?なんで?びっくりして表情を俺をみて由香さんが言った、 「先輩と後輩の親睦の為にでいいんじゃない?」 なんだそりゃ?と思ったが他にいい言葉も思いつかないので俺はグラスを掲げた。 「くわんぱぁ〜い!」 ガチャガチャ。グラスがぶつかる音がした。 二人ともなぜか一気飲み!場の雰囲気を乱すわけにもいかずつられて俺も一気飲み! かぁっ〜!喉が焼けるような感じがした。 しかも思いっきりむせた。鼻からナポレオン状態。 ちょっと鼻に逆流し、鼻がつぅ〜んとする。まじ鼻の粘膜が痛いです。 

先輩達、超笑ってます。 「そんなに無理しなくていいんだよ?」やさしい由香さんの言葉。 「やっぱ君っておもろいね」毒舌な裕美の言葉。 いつの間にか新たな水割りがテーブルの上に。 先輩達はまたも一気飲み。マジ!?この人たちなに? ってゆーか実はこれカラクリがあったんすよ。 先輩たちの水割り、実は超薄いの。ほとんど水なんじゃないかな? で、俺のは超濃いの。1:1ぐらいじゃなかったかな? その時はそんなこと考えてなかったし、最初の一杯でてんぱった俺は なぜか、負けじと思い先輩達と呑み比べ。 昼ごはんを食べた後何も食べてなく、まさにすきっ腹状態。 しかも初めて本格的に飲む酒。更に超濃いブランデー。 途中から意識なくなってたね。その泥酔状態の中、俺は裕美の勧めで家には電話をしてたらしい。

「今日はぁ〜友達の家に泊まってきまふっ」と中学生の妹に言ってたらしい。 我が家は放任主義のためそのへんは自由だったし、まったく問題はなかった。 妹もお兄ちゃんが壊れながら電話をしてきたとは言ってなかったみたい。よくできた妹だ。 後で先輩達に聞いたんだが、なぜか俺はエビの話しをずっとしていたらしい。 なぜにエビなんだろ?いまだによく分からん。特別エビがすきってわけじゃないし。 いつの間にか俺寝てたみたいなんだよね。 どれぐらい寝たんだろ?なんか突然はっとして目が覚めた。 暗がかりの中見慣れない天井がまず目に入った。えっ!?ここどこ? 起きようとして体を起こすと、かけてあった毛布がずり落ちた。 しばらくぼーっとする。しかしまだ酔っているため考えることが出来ない。 ってゆーか考えるのがめんどくさい。酔いで気も大きくなってるし頭もぐわんぐわんするし。 その時俺の視界になにやら不思議な物体が。 

しかも俺と同じ毛布に入ってる。 えっ!?なに!?なんか見てはいけないものが俺のそばにいるの? 酔っているため正常な思考が出来ない俺。 しばらくぼーっとしているとその物体が話しかけてきた。 「ヒロ君どうしたの?」 ヒロ君?えっ?誰?もしかして別れたと思っていた彼女が? 振られたのは夢だったってこと?まったくとんちんかんな考えをする俺。 ごめんなさい、続きは明日書きます。 今日完結できるか分からないですけど、精一杯がんばって書きます。 まどろっこしくてごめんなさい。もう少しお付き合いしてください。 今ではとんちんかんな考えと思うけど、この時は酔っていたこともあり 振られたってのは夢だったって本気で思ったと思う。 「うんっ?どうもしないけど?」俺は横に寝ている物体を確かめることもなく(だって彼女だと思ってたし) もそもそと毛布の中に潜り込み、腕枕をするつもりでその物体を抱きかかえた。 じゃ(いかん裕美の癖がうつったみたい)起き抜けにチューでもすっかと思ってその物体に顔を近づけた。 

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 

俺の目まさに ・・? 状態(↑目が一杯ってことじゃないからね)。 ちょっと待て。いくら酔ってるとはいえ自分の彼女(元だけど)の顔は判別できる。 俺の彼女(元だけど)も可愛かったけど(振られたのにおノロケっ!?)今、俺の前に いる人はもっと美人に見える(公子ごめん。振られた彼女に脳内で謝る俺。やっぱ腰抜け)。 しかもなぜかブロンズクロス(白下着)の肩ひもが見えてまぁ〜す! 固まることしばし。 「どうしたの?なんで固まってるの?」 その物体が俺に言ってきましたよ。しかもハスキーな声でっ!こんちくしょ〜! やったね!由香さんばんざぁ〜いっすよ! 当時、この時点ではまだ由香さんって気づいてなかったけどね。だって俺泥酔状態だったし。 

抱きかかえている俺の胸に手のひらを押し当てるようにして由香さんが言った。 「ヒロ君、大丈夫?無理するからだよ」 えぇ〜っと、ちょっと待ってくださいねっと。状況を判断しますので。 今日は文化祭の役員会があってぇ〜、駅のホームでタバコを吸ってたらぁ〜 女の先輩に声をかけられぇ〜の拉致られぇ〜の えっと・・・そこからなんだ?俺は必死になって考えた。 しかし考えるだけ無駄たった。だって俺中ボスの「ナポレオン」にメダパニ食らわされて その効果がまだ解けないんだもん。しかも今俺の隣にはブロンズクロスの女戦士がいるんだもん。 何も考えられねっつぅ〜の! 状況的には、メダパニくらってさらにパルプンテくらった状況って言えば想像できるかな? 更に言うと、俺のLvはまだ2ぐらい。そんな状況でそんな高級魔法食らったらどうなるか分かる? もういっちょ言うと武器はおなべのふたとひのきの棒しなかい。 

ファミコンを少し蹴飛ばしちゃって画面が全く動かない状況を忠実に模写して いるように微動だにしない俺。ってゆーか金縛りにあったみたいに動けなかったよね。 やっと呪縛から解き放たれた俺が最初に発した言葉はこれだ。 「はひゃ?」(本当は「はい?」って言いたかった) 「くすくす」状況が飲み込みないけど、可愛い女の人が笑ってるのだけは理解できました。 怖いものを見るように、首を前に出しそのブロンズクロスの女戦士を見ようとした瞬間 首に腕が巻きついてきました。 「!?」今起きてることがまったく理解できない。 「本当、大丈夫?」ハスキーな声が頭に響く。あぁ〜素敵な声だぁ〜。 そういいながら、由香さんは腕に力を入れやさしく俺を引き寄せた。 

唇に忘れかけてたなんとも言えない柔らかい感触が。 鼻から深く息を吐こうとしたと瞬間に、俺の唇にまた別の柔らかい感触のする物が割り込んできた。 軽く唇を開き、由香さんを受け入れる(酔っててもできるもんだね。これってもう本能?)。 由香さん、超キスがうまい。由香さんの舌が俺の口の中でせわしなく動く。 動いたかと思うと、こんどは軽く吸う。これが超気持ちよかった。 初めて経験するキスの感触(当時、チューって表現はなかったのであえてキスと言うよ)。 酔ってても勃つものは勃つ。 この時俺の下半身、膨張率すでに110%。 条件反射で自然と手が動いた。 背中に手を回し、その手を徐々に下へと移動させる。 そうするとそのうち、ちょっとつるつるする感触が手に伝わってきた。 はい、そうです。ブロンズクロスです。小ぶりのお尻を円を描くように動かす。 ピクンッ。由香さん、感度良好ですな。 因みに、俺この時すでに脱チェリーですので。 っていっても元彼女としか経験ないけどね。 

「あっ・・・」ハスキーな声の由香さんの艶っぽい声。 くぅ〜!もうこれだけでご飯3杯はいけそうな衝撃があったよ。 どうしてこうなってるかよく分からんが、もうここまで来たらどうでもいっしょ!? 相手が誰であれ、ここがどこであれ、今何時でももうどうでもいい! 俺は下半身に負けないぐらい、固い決意を胸に秘めた(行動に移してるから秘めてないけどね)。 由香さんを組み敷くように、動きやすいようにちょっと体勢をかえ、いざ突撃。 今でもそうだが、この状況に持ってくるのに時間がかかる。 いったん布団に入ってしまえば、後はもう俺の独断場。誰にも遠慮はない(って当たり前か)。 

由香さん顔を持ち上げ、再びキス。最初は軽く唇を噛む。 ちょっと唇をなめ、舌を軽く差し込む。この時、俺もしかして酒臭いかな? って思ったけど、ゲロ吐いてないから大丈夫だろっていいように脳内変換。 俺の拙いキスのテク(って言うほどのものかなorz)では由香さんに太刀打ちできないっすよ。 さっきも言ったけど、マジで由香さんキスがうまい。 今考えても由香さんのキスのテクは俺の経験の中でも1,2を争うぐらいだ(3人しか経験ないけど)。 ねっとりとまとわりつくような、潤った唇の感触が超心地いい。 初めて経験するバキュームキス(そんな言葉あるんかいな?)。 触ったわけじゃないから分からんが、たぶんこの時俺、フライング汁一杯出してただろうな。 と〜っても長いキスをし終わったとき由香さんが聞いてきた。

「ねぇ〜?私、誰だか分かる?」 いえ、正直言ってよく分かりません。なんてばか正直に答えるわけにもいかず 「んっ?・・・分っかりますよ」と半笑いで答える俺。 「本当にぃ〜?」 俺の心を見透かすように少し笑い声交じりに言う由香さん。 「じゃ、誰か言ってみて?」 『じゃ』ってお前、もしかして裕美かよ!?って当時は思わなかったけどね。 「えっ?いや〜・・・」ヒロユキがんばれ!世界中がお前を応援してるぞ! 思い出せ!どうにかして思い出せ!マインドコントローラーのカズイも応援してっぞ! 人は自分の能力の30%しか使用していない。残りの70%の能力を引き出すこのができる。 それが北斗神拳。 あぁ〜失敗したぁ〜!ちゃんとジャンプを毎週読んでおけばよかったよ! 「本当はよく分かってないんでしょ?」 いえ、由香さんそれは違います。よくじゃなくて全く分かってません。 

その時、まじ奇跡が起きたね。どうしていいかわからず視線を泳がせている俺の目に 神様からの贈り物が届いたよ。由香さんの机の上に写真たてがあったのよ。 その写真の人物と、今俺に腕枕されている人はどうみても同一人物。 しかも、その写真たてに由香&裕美ってマジックで書かれているじゃないですかぁ〜! やったね。名前判明しました。どっちが由香か裕美か分からないって思うでしょ?残念でした。 マジックで矢印つきで書かれてました。 「分からないわけないじゃん。由香さんでしょ?」酔っているのでタメ口な俺。 満面の笑みで由香さんが抱きついてきました。 あぁ〜由香さんいい匂い。我が家のエメロンのリンスとは違ったいい匂いが漂ってきます。 どうやら俺がぶっ潰れている間にお風呂に入ったようです。 

「あったり〜♪よかった。知らないって言われたら悲しかったよ」 由香さん萌えぇ〜っす。その少し不安げな言い方、超かわぇ〜っす。 「ねぇ〜ヒロ君、もう一回キスしよっ?」 ええ、いいですとも。一度と言わず何度でもしますとも。 俺の答えを待つまでもなく、さっきと同じように優しく俺を抱き寄せる由香さん。 唇にキスをするのかと思ったら、俺の頬にキスをする由香さん。 「うん?」って思うより早く、由香さん俺の顔中にキスの嵐を浴びせます。 こんな嵐なら大歓迎〜! 「ちゅっ、ちゅっ」何度も何度もかわいらしい音がする。 くすぐったいような気持ちいいような、なんとも言えない心地いい感触に包まれる。 あぁ〜安らぐなぁ〜と思っていると、やっと唇に独特の感触が伝わってきた。 

唇で俺の唇を優しく挟んだり、少し噛んでみたりする由香さん。 とどめにお得意のバキュームキス。これが大人にキスなんだぁ〜と少し感動。 不意に由香さんが俺の右手を掴んだ。 なんだろ?意味が分からない俺はとりあえず由香さんの手を握り返した。 由香さんはその手をずりずりと自分の胸へと移動させた。そして一言。 「ちっちゃくてごめんね・・・」 由香さんのその言葉がなぜか心に響いた。 なんで謝るの?自分がいけないことをしてるみたいでなんか悲しくなったよ。 「えっ?」別に聞こえなかったわけじゃないんだけど、俺はなんて答えていいのか分からずそう返事をした。 由香さんは聞こえなかったんだと思い再び言った。 「私、胸ちいさいでしょ?」 由香さんの胸に手をあてたまま、俺は返事をした。 

「そんなことないっすよ」 正直言うと確かに小さなとは思った。でもまるっきりないわけじゃない。 カップで言うとA´って感じだね。 「ありがとう。ヒロ君って優しいんだね」小さく答える由香さん。 あぁ〜もうホント、どっちが年上か分かんないよ!由香さん超々々々可愛いっすよ! その言葉で俺に火が点いたね!もう俺のこの心の業火は消せないね!消火器がないと消せないね! ってずいぶんしょぼい業火だなって一人突っ込みをしつつ攻撃開始っす。 

由香さんの胸に手を置いたまま、キス攻撃。 ぬっ!くっ!敵(由香さん)の応戦がすごいです。キスでは太刀打ちできません。 こっちが撃沈されちゃうよ。ほんとマジで。 胸に置いた手を、乳房を包むようにして揉みしだく。 「・・・うんっ・・・うんっ・・・」由香さんって全身性感帯なの?反応よすぎなんですけど? 反撃の激しい唇攻撃を止め、由香さんの耳たぶをハミハミ。 ビックン! こっちがびびるぐらいの体全体を使っての由香さんの反応。 耳たぶが弱点なの?しつこく耳たぶをハミハミする俺。 体をくゆらせながら反応をする由香さん。 よし、こうなったら奥の手だ。 耳の中舐めちゃうもんね(これ元彼女が大好きだったから)。 最初、耳全体を舐めるようにして、徐々に内側へと移動。その時右手はしっかりを胸を捉えている。 「あっ、はぁ〜・・・うんっ、うんっ」ハスキーな由香さんの艶かしい声が耳に心地いい。 

いよいよ突入しますか。舌を少し尖らせるようにして耳の穴へと。 ビッビクン。今日一番の反応を体全体を使って表現する由香。 ほんのりと香るリンスの匂い。夢の中にいるような感じがした。 由香さんの反応に気をよくした俺は、更に攻め続ける。 「あっ・・・やっ・・・そっ、そこ・・・やっ・・・ダっダメ・・・」 その声をBGMにしながら、ブラを外すべく手を背中へと移動。 さぁ〜ってホックはどこなか〜?って背中にないじゃん! 今はめったにお目にかかることがないフロントホックですよ。これまた俺好み。 元彼女にはフロントホックのブラをするようにお願いしてたくらいホックフェチな俺(ってそんなフェチあるんかな?)。 俺の好みを由香さんが知ってるわけないが、こうも俺の好みが重なるともうこりゃ運命かなって思っちゃうね。 

まぁ〜これはただの勘違いなんだけどね・・・。 ホックを外そうとブラの中心に指を潜り込ませると由香さんが言ってきた。 「もう耳はダメ。おかしくなっちゃいそうだもん」 今、こんな台詞と聞いたら更に攻めるけど、まだまだ厨だった俺は素直に従った。 由香さんのその言葉を聞き終わると同時に、俺はブラのホックを外した。 「カチッ」フロントホック独特のプラスッチクが折れるような音が耳に響いた。 いや〜この音は何度聞いてもいいですな〜。 胸に手を置き、ゆっくりと手を動かす。胸に直に触る俺の手に小さな突起の感触が。 手の平でその突起を転がすように動かす。

「あっはぁ〜」のけぞる様にして反応をする由香さん。 「んっ・・・あっ・・・んんぅ〜ん・・・」休むことなく反応を示す。 耳にあった唇を首筋に移動させならが、手を忙しなく動かす俺。 軽くキスするように由香さんの首筋に唇を這わす。 何度かに一度、ピクンッと反応を示す。首筋のキスが効いているのか 胸が気持ちよくて反応しているのかよく分からなかったが、そんなことはどっちもでよかった。 俺の行為に由香さんが感じてくれている。そう思えるだけで満足だった。 首筋から更に下へと移動。肩にも軽くキス。 ってゆーか、由香さんの肩、超小っさい。ちょっと力入れたら折れるんじゃないか? ってぐらい華奢だった。しかも色がすっごい白いからより一層そう見えた。 

また鎖骨も細い。細い上にやせてるから妙に浮き出てるような気がした。 別に俺は鎖骨フェチじゃないし、好み的にはもう少し肉付きがいいほうがいいなって思ったね。 でも、そんなことは些末なこと。由香さんは俺にとっては正に理想の女性って感じですね。 鎖骨分はちょっとスルー気味に、更に下へと移動。 小さいながらも胸の膨らみを感じる部分までに俺の唇は移動してきた。 胸の裾野(って言うのかな?言わないかっ!?)の辺りから本格始動です。 最初軽くキスをするようにしていたけど、徐々に興奮してきた。 舌を少し大きく出し、由香さんの胸を円を描くように舐めた。 髪の毛とは違ったいい匂いがほんのりとする。 この時、なんか自分の舌の動きに興奮しちゃったよ。 

酔いも手伝ってたと思うけど、今までしたことがないようなことをしてた。 由香さんの上半身、余すところなくキスしたり舐めまわしたりした。 わざと乳首を避け、ぎりぎりのところまで舐める。 一旦遠ざかり、再び乳首付近へと接近。その行為を何度も繰り返した。でも絶対に乳首は口に含まない。 この時俺の左手は由香さんの背中へ、右手は由香さんの両手を頭の上で拘束。バンザイ状態って言えば分かるかな? 体の脇や、ショーツの上辺りに唇を這わせているときに由香さんの「んっんっ」って声が聞こえる。 もう我慢できない!これ以上我慢してたら下半身が爆発しちゃう。 拘束している手を離して自分の服を脱ごうとした。 しかし、しかしだよ、まだ俺酔ってるんだね。Yシャツのボタンが外せないんだよ。 

酔ってるだけじゃなく、興奮してるし、焦ってるし、メダパニってるしで、どうにもならない状況。 あたふたしてる姿を見られるのが恥ずかしいと思った俺は、なにを思ったのか ボタンを引きちぎった。「ぶちちち・・・ぱっつんぱっつん」力の限り引きちぎったボタンは 勢いよく飛び散っていったよ。あぁ〜そりゃ見事にね。 もう頭の中真っ赤だよ。海綿体に集まってた血液が脳内に全部来たんじゃないかっ!? ってぐらい真っ赤っかだったよ。シャー専用って感じだったね。 その後どう服を脱いだのか思い出せないぐらい興奮してた。 まぁ〜翌日見たらバックルが外れてないズボンがあったよ。 金属でできたホックが外側に大きく曲がってるズボンがね。 

由香さんの足を割るように自分の足を割り込ませ、由香さんの足を大きく開く。 大きく開いた由香さんの足の間に自分の体割り込ませた。 気のせいかも知れないが、下腹部にちょっと冷たい感触が伝わった気がした。 もしかして、由香さん濡れてる?ふとそんな考えが頭をよぎった。 ここで一息。いいか?落ち着け俺。なにも焦ることはない、由香さんはどこにも逃げない。 そんなに荒々しく攻めることはないんだ。少し落ち着きかけた俺は由香さんの顔を見た。 この時初めて由香さんの顔をまともに見たと思う。 祝杯をあげてるときも多分顔を見たと思うけどちょっと記憶にない。 

ちょっと小首を傾げるような仕草をして少し笑っている由香さん。 やっぱ由香さん美人だよ。こんな美人とエッチすることなんてもうないんじゃないか? って当時思ったらやっぱりそうだった。ちょっと悲しい予感だったよ、現実になったし。 俺の顔を両手で包み込み由香さんが言った。 「びっくりした?」 「えっ?なにがですか?」って言うつもりだったけど、ろれつが回らない俺は 「えっ?あにられすか?」って思いっきりカミカミで返事をした。 「ふふ、今こうなってる状況が」 そりゃビックリどころじゃないですよ。昨日オナったティッシュがチン先についてるか どうか心配するのをすっかり忘れてるぐらいビックリして動揺してますとも。 そんなこといえる訳もなく俺は黙って小さく頷いた。

別にすかしてるわけじゃないからね? またカミカミになると思って、返事ができなかったの。 そっから由香さんの今どうしてこうなってるかの説明が始まったけど、長くなるので割愛します。 簡単に言うと、前から俺のことが気になってたらしい(未だに信じられないけど)。 話しかけるきっかけもないまま、今日に至たり、 たまたま俺が一人な状況、しかもタバコを吸うために人目につかない場所へ移動した。 偶然が偶然を呼んで、もうこれ以上のシチュエーションはないってことで声をかけたらしい。 いつも俺は大人数で行動してるので、話しかけることも出来なかったらしい。 なるほど、由香さんの言いたいことは分かった。 でもね、でもだよ?いきなりこれはないでしょ? 酒に酔わしてどうこうしようって普通男が使う手でしょ? まっこれには事情があったんだけどね。 

でもその由香さんの手段なんて、実際はどうでもよかったよ。 経過はどうであれ、今のこの現状に不満を唱える理由なんてないし。 おなじみのパターンで由香さんが俺を引き寄せる。 今度は最初からディープなキス。はぁ〜キスが超気持ちいいよ。 キスが気持ちいいって変だと思うだろうけど、ホントとろけるような感じがした。 キスをしながらちょっと体をずらしたとき、俺のジュニアが由香さんの秘部へちょっとタッチした。 「あっ・・・」由香さんの可愛い声がした。 秘部ってゆーかオアシスって感じだったよ。 マジ半端ねぇ〜ほど潤ってるの。砂漠で1週間彷徨って喉が渇ききっている時でも 飲み干せないほど愛の水を蓄えてる由香さんの秘部。 ほんと一こすりしかしてないけど、愛液独特の潤滑具合が超気持ちよかった。 再びその感触を味わおうと俺は腰を上下に少しだけ動かした。

「あん・・・いや・・・だ・・・・だ・・・めっ・・・」 その反応で調子をよくした俺は、体を起こし由香さんの秘部にジュニアをあてがった。 両腕で少し大きく足を広げるようにして、秘部を開くようにしてジュニアをあてがいゆっくりと動いた。 「うんっうっ・・・あっ・・・い、い・・・やっ・・・」 途切れ途切れに鼻から抜けるようなハスキーな声で言葉を発する由香さん。 やばっ!まじ気持ちいい。由香さんの声も最高だよ。 当時スマタって言葉を知らなかったが、今思えばこれが俺の初スマタ体験だったよ。 元彼女とはそんなことしたことなかったし。 もっと刺激が欲しいと思った俺は、自分の指でジュニアを押し付けるようにして 由香さんの秘部へとあてがい擦った。 

腰から下が痺れるような感じがした。やばっ、なんか出ちゃいそう。 そんな気がした。初めてオナった時と同じような感触がしてきた。 腰下から始まった痺れが、頭まで来た。 えっ!?これもしかしてヤバイ?そのまま出ちゃう?もう止めておいたほうがいいか? いや、でもこれ超気持ちいいからもっとしたいんだけど、いやでもこれでいっちゃったらもったいないし。 低次元な葛藤に悩んでいる俺の思考を切断するように由香さんが言った。 「ねぇ、ヒロ君?」 「・・・」夢中でテンパってる俺は返事ができない。 「ヒロ君?」 「うん?」二度目の呼びかけでやっと反応する俺。 「あのね・・・」ちょっと言いにくそうな由香さん。 「えっ?なに?」 「うん・・・」 「えっ!?どうしたの?」 えっ!?もしかして由香さん気持ちよくないとか?俺の一人よがり?ちょっと不安になる俺。 俺の呼びかけに無言な由香さん。 

マジっなに?俺なんか失敗してるの?由香さんもしかして怒ってるの? 不安に思いおろおろする俺。この時自分の顔みたら情けなかっただろうな。 たぶん半泣き(9割泣きかっ?)の自分の顔をみて情けなくて泣いちゃうよ?みたいな感じだったろうな。 まっ言ってみればオナニー泣きって感じ?(なんだそりゃ?) 「えっ!?なに?ホントなに?」必死になっていう俺。 「う、うん・・・あのね・・・」 「う、うん・・・」やっぱなにか問題が?言いにくそうにしている由香さんを見てそう思ったね。 「お願いがあるんだけど・・・?」 「えっ?なに?言って?」 「・・・む、胸・・・吸ってもらって・・・いい・・・?」 キタッキタッキッターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!! こりゃきたよ!マジで!人生初の女性からのお願いっすよ!エッチな場面での! 元彼女は決してそんなこというタイプじゃなかったし、女性からそんなお願いがあるなんて AVでしかないと思ってた俺は超舞い上がったね。

3cmぐらい(低っ!)。 ぼっーっとしてる俺に由香さんが更に追い討ちをかける。正に波状攻撃。 「ダメ・・・?」 いや、ぜんぜんダメじゃないっす! 固まってる俺をみて、誤解をした由香さんがふただび言ってきた。 「いや・・・?ダメならいいんだけど・・・」 「いっいや・・・ぜんぜんダメじゃない・・・」 やっと返事ができた。 「ほんとに?いやじゃない?」 「ホント、いやじゃないです」 「さっきから避けてるみたいだったから、いやなのかなぁ〜って思って」 おぉ〜超ミステイクっ!焦らし作戦のつもりであえて避けていたのに裏目にでたっすよ! 頭に血が上って、真っ赤なシャー・アズナブル状態だった俺は自分で立てた作戦も忘れ夢中になってたよ。 せめてキャスバル兄さん状態だったら、自分を客観的に見れたのに。 

しかしそんなガンダムねたを由香さんに言っても分からんだろうし、ガンオタって思われて引かれる わけにもいかないので、俺は一言だけ言った。 「そんなことない」決まった?この台詞決まったっしょ? 言われたことは素直に行動に移す俺。起こした体を再び寝かし由香さんに軽くキス。 キスをしながら左手で由香さんの右胸を包み込みようにしてまさぐる。 飛び石みたいに唇から首筋、さらに鎖骨部分へと軽くキスをしながら移動。 僅かな胸の膨らみが唇に伝わってきた。 あまった右手で、由香さんの左胸を寄せるようにし、更に少し大きく口を開け、乳房を軽く唇で挟むようにする。 乳房を口に含みならが、舌で舐めまわす。 「ぅう〜ん・・・」再びハスキーな声。 

乳房の周りから徐々に中心へと移動する舌。 大きく大きく乳首の周りを円を描くように動く舌。 この時、俺の舌に神が宿ってるの!?って気がするぐらい器用な動きをしてたと思う(まっ自画自賛だけど)。 すべすべしていた肌の感触とは明らかに違う感触が確かに舌に伝わった。乳輪の感触だ。 もう焦らすのはいい加減いいでしょ。俺は一気に乳首を口に含んだ。 「あっうっ・・・」 俺の突然の攻撃に、体全体で反応する由香さん。 俺の肩にまわしてた手に力が入るのが分かる。この時爪を立てられちょっと痛かった。 乳首を軽く噛んだり、舌で転がすように愛撫を続ける。 「あっ、あはぁ〜・・・んんん・・・んっはぁ〜」 由香さんの息遣いがだんだんと荒く、早くなってきた。 

「んっ、はぁ〜はぁ〜、んっ・・・はぁっ〜〜〜」 あぁ〜もうっ〜!この時の由香さんの声の表現がうまくできん! 言葉では言い表せないけど、超色っぽかったし、可愛かったよ。 しばらく口で攻撃した後、俺は再び体を起こし、両方の乳首を指でこりこりし、 ジュニアで由香さんの秘部を攻撃した。 「あんっ・・・うんっ・・・いっ・・・いっ・・・もっ・・・もうっ・・・」 この時俺達は、フローリングに敷いてあった白いモコモコな絨毯(よくヤンキーが車のダッシュボードの上に飾ってるやつあるでしょ? それのもっと高級なやつ)の上で愛の営みをしてたんだけど、由香さんその絨毯を思いっきり握り締めてるんだよね。 なんかその光景がすっごくエロチックに見えたよ。 

何度かジュニアを上下させている時にアクシデントが起こった。 ヌルンッ。 「あっうっ」 ヤベっ!勢いあまって入っちゃったよ。焦る俺。どうしよ? 「・・・ごめん・・・・」生挿入したことを謝るつもりで俺は言った。 「ふぁっ・・・?」突然話しかけられビックリしたのか由香さんちょっとお間抜けな返事。 まぁ〜この返事も萌えなわけだったけど。 「どうしたの?」 「いや・・・ゴム・・・付けて、ない・・・」 「いいよ」 えっ!?由香さん今なんて言いました?幻聴かと思い確認するために聞き返した。 「えっ?」 「だからいいよ。そのままして」 うぉりゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!! これまたキタよ!今日何度目のキタだこりゃ?数えるのマンドクサなので数えんがかなりの数きてっしょ!? 生でできることの喜び以上に由香さんの「そのまま”して”」の”して”って言葉にズキューンと来たよ。 

普通こういったとき”して”じゃなくて”やって”って言わないか?それとも”やる”とかって男しか使わない? そんな統計をとってる場合じゃないんだが、とにかく”して”って言葉にきた!俺の心の琴線に触れた。 急に由香さんが愛おしくなった。俺思いっきり由香さんのこと抱きしめたよ。そこでまた由香さんの爆弾発言。 「もっとぎゅ〜ってして」 俺、ホント頭おかしくなりそうだったよ。のぼせて鼻血がでるんじゃないかと思ったよ。 言われたことには素直に従う俺。 でもこれ以上力を入れたら由香さん折れるんじゃないか? と本気で思ったので、ほんの少しだけ力を入れて抱きしめた。 「ありがと」 やっぱ由香さんいいよ。こんな人、他にはいないってぐらい俺のツボにはまったよ。 抱きしめ、挿入したまま告っちゃおうかと思ったが、さすがにこのシチュエーションはまずいと思ったので思いとどまったけどね。 

キスをしながら腰を軽く動かした。 「ふっ・・・うん・・・ふっ・・・」 口を塞がれているのでちょっと苦しそうにな息遣いをする由香さん。 由香さん、定番の舌遣いも忘れてたのか俺のなすがまま。 舌を絡ませるが、チョロチョロと軽く動かすだけ。 「あっ・・・あ・・・ふっ・・・んふん・・・」 やっぱちょっと苦しそうだ。俺にはMっ気は全くないので苦しむ姿を見てもなんとも思わない。 むしろ逆に、悪いことしちゃてるのかな?って思っちゃう屁たれなタイプ。 俺はキスをするのをやめ耳を攻撃するべく唇を離した。 「んっはぁ〜〜〜はぁはぁ・・・んっはぁ〜」大きく息を吐き出す由香さん。やっぱ苦しかったんだ。 ごめんね、由香さんと脳内で謝りつつ耳攻撃開始。 耳をカプッと軽く噛む。 「あん・・・」 耳を攻撃しながら、腰も動かす。 前後、左右、突いたり、グラインドさせたり。 「ん、んんっ〜んはぁっ・・・あん・・・・きゃぅ・・・」 由香さんの中、超気持ちいい。生でしてるってこともあるけど、ホント下半身がどっかいっちゃってるような気がした。 

ジュニアが今、どんな状態なのか分からん。大きいままなのか、小さくなってるのかマジ分からなかった。 ただ、ゆるいなぁ〜って感じたのははっきり分かった。普通こういった時って熱いって表現するかと思うけど、 熱いってほど由香さんの熱を感じることはなかったよ。ぬるい。この表現が一番適切。 それと贅沢をいうなら、もう少し愛液が少ないとよかったと思う。 とにかく、あふれてくる量がすごい。そのせいでイマイチ摩擦が少ない気がした。 でも、俺の行為でこんなにも感じてくれてるんだと思うとうれしくもなったけどね。 「あっ・・・いっ・・・やっ・・・あっ・・・んっ・・・」 俺が由香さんの中を突くのに合わせるかのように、ハスキーな声を発する由香さん。 「んっ・・・はぁはぁはぁ・・・あっ・・・い、いやっ・・・」 由香さんの息遣いがどんどん早くなってくる。 その声に同調するように俺も腰を早く振った。 

やっやばい・・・もう我慢できない、これ以上動いたらいきそうだよ。 「ゆっ由香さん・・・もっもう、俺、我慢できないよ・・・」この時初めて由香さんって呼んだ気がした。 「いっいいよ・・・」 えっ?いっいや・・・いいよじゃなくて、俺どこに出せばいいの? 「あっ・・・いっていいよ・・あっ・・・あんっ・・・」 「えっ・・・いや、どこに出せば・・・」やばい超限界。 「あっ・・・んっ・・・そっそのまま・・・ん、いいよ・・・」 もしかして中に出していいのっ!?そう聞こうとした瞬間、ジュニアが猛烈に熱くなった。 内部から火傷すんじゃないかってぐらい熱いものが流れ出した。その流れを止めることはできなかった。 どっくん、どっくん、どく・・・どくどくどく・・・ 永遠に続くんじゃないかってぐらい、俺のジュニアは脈打ってた。 いった瞬間にどっと汗が吹き出てきた。 

脈打つジュニアよりゆっくとした動きで腰を動かす俺。 徐々に徐々に動きがゆっくりとなり、やがてその動きが止まった。 「んっはぁはぁはぁ・・・んっ・・・ぜっはぁ・・・」 「はぁはぁはぁ・・・んはっ・・・はぁはぁはぁ・・・」 俺の息遣いよりいくらか静かに呼吸をする由香さん。 呼吸するたびに由香さんの胸が俺の胸を押し上げる。 硬い小さな突起が俺の胸に当たる。ちょっとくすぐったかった。 やがてお互いの呼吸が落ち着き、静寂がおとずれた。 なんか急に恥ずかしくなったよ。 

「・・・」 「・・・」 お互い無言の中、時が静かに過ぎる。 なんか恥ずかしくて、動くことができなかった。 時折、ジュニアがいった後の痙攣みたいに感じで小刻みに震える。 「ぁっ・・・」その動きで僅かに声を発する由香さん。 「・・・ねぇ?・・・ゆっ由香さぁん?」止まった時を動かすべく俺はやっとのことで言葉を発した。 「なぁに・・・?」少し甘えるような口調で返事をする由香さん。超かわいぃ〜〜〜! 「・・・いや、あの・・・」言いたいことはあるが、その場の雰囲気を壊したくないので言葉を選ぶ俺。 「うん?」俺の耳元で優しく囁くように言う由香さん。 「どうしたの?」 「いや、あの・・・」 「うん?ホントどうしたの?」あまり引き伸ばしてもなんだと思い俺は言った。 

「いや、大丈夫かな・・・と思って・・・」中だししたことを心配する意味で聞いた。 「大丈夫かなって?(何が?)」 俺の言った意味が分からないのかな?やっぱはっきり言ったほうがいいのか? そう思っていると由香さんが気づいたようで続けた。 「あぁ、もしかして赤ちゃんができるもって心配してる?」 そう!そうっすよ!やっと言いたいこと分かってくれましたか由香さん! しかも「赤ちゃんが・・・」って表現も由香さんらしくて可愛くていいっすよ! 「あっ、そっ、そうです」赤べこみたいに何度も首をこくこくと動かす俺。 「大丈夫よ。心配しなくていいよ」 なにをもって大丈夫って言ってるのか分からなかった。不安に思っている俺は聞いたよ。 「ホント、大丈夫ですか?」 「うん。心配することないよ」 心配することないよって言われても、もう俺もお年頃。どうしたら子供ができるかぐらい知ってる。 

100%安全な日なんて存在しないことも知ってる。本当は由香さんが大丈夫という、 その根拠を聞きたかった。しかし、その話しを聞くことによって、妙に生々しく 現実的な雰囲気に引き戻されるのがいやだったので、それ以上は聞かなかった。 おはよ〜ございます。 今日完結させるべく、朝から書きます。 もう少しですのでお付き合いください。 俺のジュニアももうかなり落ち着いてきた。 ずっと由香さんの中に留まっていたかったけど、そういうわけにもいかない。 俺は腰を少し引き、由香さんの中から出た。 「んっ・・・」小さく声を発する由香さん。 この声が由香さんの色っぽい声を聞く最後になるだなんて、この時は想像もできなかったよ。 由香さんの横に寝るように移動する俺。その時由香さんの腕があった。 

このままじゃ由香さんの腕を敷いてしまうと思ったので 「あっ、腕が・・・」と言うと 「いいよ。そのまま寝て」 逆腕枕っすか!?うれしいような、なんか子ども扱いされ恥ずかしいよななんとも言えない感じ。 人の言うことには素直に従うのが俺流。自分の頭を由香さんの腕の上へ。 そんな華奢な腕で大丈夫かな?って思ったけどね。 「重くないですか?大丈夫?」心配で一応聞いておいた。 「うん。ぜんぜん平気だよ」 そう答えながら俺を抱きかかえるようにして、髪の毛を軽く触る由香さん。 ってゆーか俺、それダメなんだよね。髪の毛を触れるか触れないかぐらいで 優しく触られるの超ダメなの。ぞくぞくしちゃうんだよ。あと襟足のタッチね。 「ごめんね」由香さんが囁くように、ホント独り言のようにいった。 俺に言ってるのか、独り言なのか判別できず俺は無言だった。 

「こんなことになっちゃって」由香さんが同じく囁くようにつぶやいた。 やっぱり俺に言ってるんだ。 なんでか分からないけど、俺、猛烈に悲しくなったよ。 えっ!?由香さんなんで謝るのっ?止めてよ。 別にいけないことしてるわけじゃないじゃん?なんで?どうして謝るの? ちょっと目頭が熱くなった。普段から涙もろい俺、目に涙たまってた。 声を出すとなんか泣きそうだったのでずっと無言だった。 . . . 無言の俺の髪の毛を優しく触る由香さん。 ずっとずっと俺の髪の毛を触る。優しく、ソフトにタッチする由香さん。 俺、あまりに心地よかったのでいつの間にか寝ちゃってたみたい。 目が覚めた。 一瞬自分の置かれている状況が把握できなかった。 

「???」 ここってどこだっけ?俺、なんで全裸で寝てるの?しかもモコモコな白い絨毯の上で。 徐々に記憶が蘇ってきた。いや、ちょっと待てよっと。俺、妄想癖がある? 俺の記憶では昨日エッチなことした気がする。俺、昨日エッチなことしてた? うん、したよな。ホントにした?いや、ちょっと待てよ、そう脳内で思ってるだけ? 「・・・・・」 数十秒後、結論が出ました。はい、昨日確かにエッチしました。 じゃ誰と?1こ上の先輩の由香さんと。 その人は今いずこに?・・・さぁ? 情けなく下半身にだけ布団をかけ、体を起こし考え込んでいた。 がちゃ! ドアを開けると音がした。 「!」 「おぉ〜い、いつまで寝てんだぁ〜?」 げっ!朝から裕美だよ。 普通こういうシチュエーションだと、由香さんが頬に軽くキスして起こすでしょ、普通は。 現実はそんなに甘くないってことだよね。 

「おわっ!」 上半身(下半身もだけど)裸な俺はあわてて、布団をひっぱりあげ体を隠した。 「はいっ〜?君は女の子のようだなぁ〜なに隠してんのっ!?」 そう言いながら、裕美はづかづかと自分の部屋でもないのに遠慮なく入ってきた。 「はいよぁ〜」 そういいながら裕美はYシャツを俺に放り投げた。 ボタンがちゃんとついてる。 「一個ボタンが見つからなかったから、一番下つけてないよん」 いや、一番下のボタンは前からないんすよ。 「いや〜それにしても君は激しいなぁ〜」 あごに手をあて、したり顔でうなずく裕美。 やべっ!昨日のこともしかして聞かれてたのっ!?そう言えば裕美ってどこにいたの? 昨日は裕美の存在なんてまるっきり気にしてなかったから。 「・・・(照れ)」 猛烈に恥ずかしくなったよ。自分がエッチしてる姿を他人にみられることなんで普通ないじゃん? しかも、なんか意味ありげにうなずいてるし。

「・・・先輩は、昨日どこに寝てたんですか?」 答えを聞くのが恐ろしかったが勇気を振り絞って聞いた。 「昨日?そのこのベッドで寝てたよ」 っ!!!!!!!!!!!!!!!!! ヤバイ!ヤバイ!超ヤバイ!あと8億回繰り返してもいい足りないぐらいヤバイと思った。 「んほっ」むせた。 「えっ!?そこにいたんすかっ!?それホントっすか!?冗談じゃなくっすか!?」 「あぁ〜いたよ。おかげであたしゃ寝不足だよ。ふぁ〜あ」 わざとらしくあくびをする裕美。 ずぅ〜〜〜ん。マリアナ海溝よりも更に深く落ち込む俺。この時すでに半泣き(9割5分)状態。 その状態を見た裕美がさらっと一言。 「んなっわけないだろ」 「へぁっ?」すっとんきょーな返事をする俺。 「あたしにはそんな(他人のエッチを観察する)趣味ないし。違う部屋で寝たよ」 「・・・・・」俺放心状態。 「着替えて下においで」 そういい残し裕美は部屋を出て行った。 扉が閉まる音で我に返った俺は慌てて服を着た。 

おいおい、ベルトバックルが外れてないじゃん。ホックひん曲がってるじゃん。 ホックを強引に指で押しつぶし着替えをして1階へと。 1階についたはいいが、どこに行っていいのか分からない。 そう思っていると、耳障りな裕美の声が聞こえてきた。その声のする方に行くとそこはダイニングだった。 このダイニングもまたばか広い。20畳ぐらいはあるんじゃないか? そのバカ広いダイニングにこれまたバカでかいテーブルが。 俺が部屋に入っていくと由香さんの姿も。 「おはよ。ってゆーかもうこんにちわかな?」 少し笑いながらあいさつをする由香さん。 あぁ〜由香さ〜ん、もう朝(昼だけど)から俺は幸せいっぱいだよ〜。 「ヒロ君、なにか飲む?紅茶でよければすぐ出来るけど?」 由香さんが聞いてきた。 

「あっ、なんでもいっす」軽くうなずきならが返事をする俺。 「じゃ、ちょっと座って待ってて」 あ、はぁ〜って思ったがどこに座ればいいの? テーブルには椅子が6脚ある。由香さんと裕美は対面になるように座っている。 普通、こういった場合俺は由香さんの隣だよな?でもそれじゃ図々しく、調子に乗ってるって思われるよな? じゃ裕美の隣か?そりゃいくらなんでもおかしいだろ?じゃ床に座るか?ってそれじゃ丁稚だよっ! くだらんことで悩んでいる俺を見て、助け舟を出すように、裕美があごで由香さんの座っている横を指した。 初めて裕美が天使に見えた。あんた最高!今だけ! テーブルの由香さんがに移動しいざ座ろうと思ったが、椅子は片側3脚ある。 由香さんは一番奥に座っていた。俺、真ん中でいいんか?と思ったが一番手前に座った。 それを見た裕美が言った。 

「どうして君は離れたとこに座るかなぁ〜。隣に座ってあげなよ」 「あっ、はい・・・」ちょっと照れくさかったが素直に裕美の言葉に従った。 ナイスフォロー裕美!グッジョブ!(って当時そんな言い方なかったけど)。 俺が席に着くと同時に、由香さんが紅茶を持ってきて俺の隣に座った。 ふわっと昨日と同じリンスの匂いがした。やっぱ昨日のことは夢じゃなかったんだと確信できたひと時だった。 「はい、どうぞ。お砂糖は?」 「いえ、いらないっす」いつもは2,3杯砂糖を入れる俺はかっこつけて言った。 一口飲んでの感想。やっぱ砂糖入れればよかった・・・ 不気味な静けさが辺りを包む。誰も何も話さない。 由香さんは頬杖をういて、顔を少し横に向けティーカップをいじっている。 そういった姿の由香さん絵になるなぁ〜。ぼーっと見とれている俺。 かたや裕美はと言うと、椅子の背もたれに片腕を回し、あごに手をやり 足を組んでふんぞり返って(ちょと大げさかも)座り、由香さんをじっと見ている。 

まるでこの家の主みたい。違う意味でこれも絵になっている。 どれぐらい時間が経っただろう?突然裕美が言った。 「ねぇ?由香?・・・いいの?」 うんっ?いいのって何が?主語もなにもなく裕美の言ってる意味が一人分からない俺。 「うん」自分の返事を噛みしめるように、軽く二度三度うなずきならが、ちょっと口に笑みを携え由香さんが答えた。 ちょっと沈黙の後、裕美がつぶやいた。 「・・・そっか・・・」 あのぉ〜お二人の会話、俺、まったくみえてないんですけど? そう思ったのもつかの間、その場の雰囲気をかき消すかのように裕美が元気よく 立ち上がりながら言った。 「そっか。分かった」 いや、俺分かってないんですけど・・・ 「ヒロ君ごめんね、私たちちょ〜っとこれから用事があるんだ。

それで悪いんだけど」 みなまで言うな裕美。そこまで言われれば分かります。 裕美の言葉を途中でぶった切るように俺は「あっ、はい。分かりました」と急いで返事をした。 「ごめんね」自分の顔の前で手を合わせ、謝るような仕草をする裕美。 帰り支度(と言っても制服の上着を着てバックを持つぐらいだけど)をして玄関へと。 その場でさよならかと思ったけど、二人とも外まで見送りに出てきてくれた(正直いって裕美が邪魔だと思った)。 なんて言っていいのか分からなかったが、そこは進行役の裕美の出番。 「一人で帰れるか?まっ気をつけて帰りたまえ」 「あっ、どうもお邪魔しました」そう言い、少し頭を下げ由香さんの方を見た。 素敵な笑顔で応えてくれましたよ。俺超ハッピーって感じだった。

 「じゃ」といってその場から立ち去る俺。 帰り道、俺なんで連絡先聞かなかったんだろう?って思った。 でも同じ学校だし会おうと思えばいつでも会えるでしょって簡単に考えてた。 なんか家についてもふわふわした気分で、のぼせてるみたいだった。 昨日の出来事って本当は夢なんじゃないかと思えた。 でも、お風呂に入ったとき、由香さんが肩につけた爪あとがちくりとしたからやっぱ現実なんだって思った。 俺、この体験を友達に超話したかったし、自慢したかった。でも止めておいたよ。 こんな話しをして、友達が好奇の目で由香さんを見ることに耐えられなかったし、 せっかくの想い出が汚されると思ったから。 学校へ行ってもしばらく、授業の内容が身に入らなかった。 まっそれは以前からだからあまり変わらないんだけどな。 もう由香さんのことしか考えられなかった。もう俺の中由香さんで一杯。 

日を追うごとに思いが募る。由香さんを訪ねて2年の教室に行くか? いや、でもちょっと恥ずかしいし、やっぱ上級生のフロアに行くのは緊張する。 友達と一緒なら行けるか?とも思ったけど、そうするなら事情を話さなくては友達も納得しないだろ。 由香さんとのことを話すわけにはいかないし。 由香さんに会いたい、やっぱ会いに教室まで行くか?いや、でも・・・ 見事な腰抜けっぷりを存分に発揮する俺。ジレンマに陥り時間だけがいたずらに過ぎていく。 近いうちに会えるだろう。そう自分に言い聞かせるように無理やり納得させその時を待った。 裕美の姿は1、2度見た。裕美なんてどうでもいいんだよ。由香さんだよ由香さん。 しかし由香さんの姿を見かけることはなかった。ってゆーかおかしくないかっ? 同じ学校だぞ?いくらなんでも姿さえ見かけないってことあるか? もう我慢でっきーん!俺は意を決した! ようし放課後待ち伏せ作戦だ!(意を決したわりには屁たれな作戦でごめん)。 

2年生が利用する階段でうんこ座りをしながら待つ俺。 何度も、「んだっ、こいつぁ〜?おらぁ〜!」って感じの先輩の厳しい視線に晒されること数十分。 本命ではないが、裕美発見。裕美も俺に気づいたようだ。 はっとするような表情をする裕美。 この時その裕美の表情が気になった。なんかいやな予感がした。妙な胸騒ぎがした。 軽く会釈をする俺の脇を逃げるように、足早に去ろうとする裕美。 えっ!?ちょっと、なんか意外な反応なんすけど。慌てて俺は声をかけた。 「いや、ちょっと、先輩っ!!」ちょうど通りかかった2,3人の先輩が振り向いた。 おめぇ〜らじゃねぇ〜よ。心の中で突っ込みつつ、裕美の後を追った。 「ちょっと、先輩待ってくださいよ」 「あぁ・・・君か」今始めて気づいたって感じでちょっと動揺しながら裕美が言った。 「いや、君かじゃなくって、今、視線合ったじゃないっすか」 「あっ、ごめん、気づかなかったよ」んなわけねぇ〜だろ。ばっちり視線合ってたじゃん!? そう突っ込みたかったが、そんな押し問答してる場合じゃないと、冷静になる俺。 「で、なにっ?」ちょっときつめの口調で裕美が聞いてきた。

「?」今日はやけにきついな。そう思いながら尋ねた。 「あっいや、由香さん、何組かを聞こうかと思って」 「・・・」 ?意外な反応なんすけど。すぐに教えてくれるかと思ってたから。 じっと俺のことをを厳しい目つきで見つめる裕美。えっ!?なに?ホントなに?この反応は? 聞こえなかったのか?もう一度聞くか。 「由香さ・・・」 俺の言葉を遮るように裕美が答えた。 「由香、いないよ」 「はっ!?いないって?今日休みってこと?」 「いや、違う。もうこの学校にはいないってこと」 はっ!?もうこの学校にはいないってどういうこと?意味がわからん。 「・・・えっ!?・・・えっ!?はっ!?」 この学校にはいない?もういない?もう??? なんか裕美の言った言葉が理解できずに軽い錯乱状態。 微動だにしない俺に向かって裕美が言ってきた。 「由香、家の事情で学校辞めたの」 はぁっ!?学校辞めた?えっ?誰がっ!?俺、この時言葉も出なかった。 「だから、もうこの学校にはいないの。分かった?」 そう言い、その場を立ち去ろうとする裕美。 

おいっ!お前ちょっと待てよっ!そんな話しで納得できるか!俺、ぶち切れた! 「ちょっと待てよっ!」 腹の底から絞り出すような大声でどなり、裕美の腕を力いっぱい掴んで強引にこっちに引き寄せた。 少しおびえたような表情をする裕美。 「はぁっ!?ちょっと待てよ!お前、なに言ってんだっ!?」 もう先輩も後輩もない。切れてる俺に上下関係はない。 その声を聞きつけた、周りの2年生の男共が「んだっこのヤロー」って感じで威嚇しながら近寄ってきた。 ヤバイかなって思ったけど、そんなこと気にしてる余裕なんてその時の俺にはなかった。 「君、ちょっと落ち着きな。なんでもないから、大丈夫だから」 後半の台詞はいかついお兄様方へ向かって投げかけた裕美の言葉。 収まりがつかないご様子のお兄様を見て、まずいと思ったのか裕美が俺の手を引き屋上へと移動した。

屋上で裕美が話しを始めた。 由香さんは、父親の仕事の都合で海外(イギリス)に留学することが決まっていたこと。 本当は、9月に行かなくてはいけなかったんだけど、どうしても心残り(俺のこと)があるのでひとり日本に残っていたこと。 自分のわがままで親に迷惑をかけるわけにはいかないので、自分で出来る限りのことをしようとバイトをしていたこと。 そう言われていればそうだよな。あんな豪邸に暮らしていてバイトするのってへんだよな。 その話しを聞いて初めて納得した。 なんかその話しを聞いて悲しくなってきたというか、健気な由香さんを思って可哀想で泣けてきた。 もう超号泣って感じ。これが号泣じゃなかったらなにが号泣なんだって感じで泣いた。 いくら泣いても泣き足りない。この悲しみや由香さんを思う愛おしさをどこにぶつけていいのか分からなかった。 

俺は腕をぶんぶん振り回し、泣きながら裕美に言った。 「何であの時言ってくれなかったんだよっ!?先輩、知ってたんでしょ?何でだよっ!?」 もう涙なんてぬぐってる場合じゃない。涙や鼻水、もう色んな物が出てたと思う。 でもそんなのなんてお構いなしって感じだった。 「もうっ!先輩ずっけぇ〜よっ!何でだよっ!何でだよっ!何でなにも言ってくれなかったんだよっ!」 あ〜ん、あ〜んって子供みたいに泣きじゃくったよ。もう後半自分でなに言ってるか分からんかったよ。 そんな中突然裕美が大声で言ってきた。 「じゃどうればよかったのっ!?えっ!?じゃあの時、由香はもう近々学校辞めて海外に行くんだよって言えばよかったわけっ!? それ聞いてうするのっ!?どうすることも出来なかったでしょ!?」 後半裕美も涙声っすよ。 

その裕美の言葉聞いて、更に泣きっすよ。確かにどうすることも出来なかったよ。 でもね、でも、いくらなんでもそれってひどすぎっすよ由香さん。残酷だよ。 「由香はもう君の事諦めるつもりだったんだよ。でも偶然あの時会っちゃったから。 私はお互い悲しい思いするから止めておきなっていったんだよ。そのことについては由香もずいぶん考えてみたい。 でも、由香、君が自分のこと好きなってくれるなんて思ってもいなかったみたいね。 だから青春のいい想い出ってことで、たまに思い出すぐらいじゃないかねって言ってたよ」 そんなわけないじゃん!なに勝手に人の気持ちを決め付けてるんだよ! 俺その台詞聞いた途端、制服がよごれるなんて気にもせずにその場に突っ伏してて泣いたよ。 更に大声で泣いたよ。喉から血が出るんじゃないかってぐらい声を張り上げ泣いた。 

どれぐらい時間が経ったんだろ?もう涙も出尽くしたって感じがした。 俺はゆっくりと立ち上がった。もう辺りは真っ暗だよ。 とっくに裕美はいないと思ってたけど、じっと待っててくれた。 ちょっと悲しそうな、物悲しそうな視線で俺を見ている。 俺は顔に涙をぬぐうようにして、その場を立ち去ろうとした。 その時、裕美がハンカチを差し出した。そのハンカチに見向きもせずに俺はゆっくりと歩き出した。 「由香は・・・由香もあの日の朝泣いてた・・・」 由香の言葉が背中越しに聞こえた。その言葉でまた涙が流れた。 首を振りながら俺はその場を立ち去った。もうそんな話しは聞きたくなかった。 いくら聞いたところでもう由香さんには会えない。なんの意味もない言葉だ。 しばらくもぬけの殻のように俺は過ごした。 朝起きて、支度をして、電車に乗り、学校に行き、友達とバカやってすごした。 

友達を一緒にいる時は、由香さんのこと考えずに過ごせた。 でも夜一人になるとやっぱり思い出す。裕美が最後に言った台詞が。 「由香もあの日の朝泣いてたよ」 聞くんじゃなかったよそんな話し。 その台詞のせいで立ち直るまでかなりかかったよ。 まったく裕美も余計なこと言うよな。 そんな屁たれで、泣き虫で根性なしな俺も来月結婚します。 一つ年上の、色白で華奢でハスキーな声の持ち主のイギリス帰りの素敵な女性と。 由香さん改め、塔子さんと結婚します。 長々とお付き合いありがとうございました。 じゃ(by裕美改め久恵さん)。 

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