得意先への営業回りで部下(付き合って2年の彼女)を連れて行った。
そしたらその得意先のハゲ社長が彼女を気に入り、
いまから飲みに行こうという話になった。
料亭の個室で彼女は
ハゲ社長の横に座らされ、酌をさせられた。
ハゲ社長は徐々に距離を詰めていき、
彼女にボディタッチもするようになっていった。
俺は「社長そこまでやりますかぁ~マズいマズい」と
柔らかく制止するので精一杯。
彼女は明らかに怒り顔で弱腰の俺を見つめている。
やがてハゲ社長は
「うるさいなぁ君は。酒井くん(彼女)ちょっとこっちへ」
といって、個室を二人で出て行った。
障子の向こう側で何か話している様子だった。
居てもたってもいられなくなり
耳を障子につけると俺の気配を察したのか
社長は彼女を廊下の方へ連れ出していった。
待ち続けること20分ぐらいだろうか。
二人は戻ってきて元の席についた。
ハゲ社長は何事もなかったかのように
彼女に酌をさせ上機嫌に話を続けた。
時折、これ以上ない厭らしい顔つきで
彼女の顔を覗き込みニヤニヤしていた。
彼女へのボディタッチはもうやらなかった。
ただ、彼女は唇をぎゅっと噛んだような表情で涙をずっと浮かべていた。
俺の顔も一切見なかった。
お開きの時間になるとハゲ社長が「酒井くん」と言うと彼女は立ち上がり
社長と一緒にまた部屋の外に出て廊下の向こう側へ歩いて行った。
今度は2~3分で戻ってきた。
用意していた接待費は使わずに済んだ。
ハゲ社長が払ってくれたのだ。
彼女はハゲ社長からもらったタクシーチケットで自宅へ直接帰った。
翌日、ハゲ社長から直々に連絡があり大型商談を獲得した。
だが彼女から、部署を移動させて欲しいと依願があった。
俺と別れるとかいうのではなく、
あの社長と仕事をするのはもう嫌だという理由で。
他の社員の手前、簡単に特別扱いはできないが
昨日の料亭の件がよほど辛かったのだろうと思い了承した。
慰めるため食事に行きそのままホテルに直行し愛を確かめ合った。
次の土日に会うことを約束した。
ところがその週末、金甌日にハゲ社長から来たメールを見て驚愕した。
「あれから酒井くんといい関係をさせてもらっている。
毎日深夜にしか会えないのが辛い所だが。
彼女ほどの娘が結婚しないのが不思議だ。
愛人を娶ることは趣味じゃなかったが、考えが変わった。
これからも良い商談をしていきましょう、どうか内密に。」だと。
料亭であの時何があったかは分らない。彼女にも聞いていない。
皆さんは、何があったと思いますか?
感想などコメントをどうぞ!投稿していただいた方の励みになります!
コメント一覧 (2件)
お金じゃない?
毎日ズッコンバッコンですなw